さ行

再生屋
宇宙空間に漂う物資を回収し、そのまま、もしくは修理を施して、中間ブローカーへと売り渡す事を生業とする者達の事。
自治州法にもよるが基本的には違法行為。特に軍事物資の回収、横流しは、連邦法で固く禁止されている。
マシューズ達の副業。(ep1)

事故やグノーシスの襲撃によって宇宙空間で遭難した船や、宙域に不法投棄された者などを回収し、
そのまま若しくは修理をしてブローカーへと売り渡すことを生業としている者たちのことを指す。
各自治州により異なるが、基本的には違法行為であり、罰則として懲役1年、30万G以下の罰金などがある。
中でも特に軍事物資の回収及び横流しは連邦法で禁止されており、罰則も自治州法で定められているものよりはるかに厳しい。
しかし、借金返済の為マシューズは再生屋を副業として行っている。
だが、この行為は法に触れるものなので、犯罪に関わることはファウンデーションのイメージダウンに繋がることから、
ガイナンはマシューズたちに再生屋を廃業するよう警告している。(ep3)


サイバネティック工学
脳と神経細胞であるニューロンの関係を体系的に研究した学問。
ユリはサイバネティック工学に精通しており、モモがジギーの調整をユリに頼む場面からそれをうかがい知ることが出来る。(ep2n)

人体と機械工学を融合させる技術工学の総称。サイボーグ技術と同義。(ep3)


サイボーグ
人工的な補助器官を有する生体。
ナノテクノロジーやレアリエン技術の確立以前、一時的に流行をみた過去の技術。(ep1)

かつて歯止めをなくしたライフリサイクル法時代に、死を迎えたドナー登録者の身体を星団連邦政府の公的備品として蘇生させ復職させる、
サイボーグ献体と呼ばれる制度が存在していた。
ドナー登録をしていたギジーは死後サイボーグ献体によって接触小委員会に配備され、戦闘用サイボーグとなった。
生前、特殊部隊や軍に所属していた者の多くは、死後戦闘用サイボーグとして復職するが、
それ以外の献体者は非人間的労働力として危険の伴う惑星開拓や、造船作業等の過酷な重労働に就き、
女性献体車の場合はホームヘルパーやハウスキーパーとして配属される例もあった。
しかし、サイボーグの多くは人間以上の能力を持ちながら、人間としての権利を剥奪され、社会的に低い地位に立たされていた。
この問題を受け、次第にサイボーグ献体の志願者は減っていき、星団全体がサイボーグ献体に対して否定的になっていった。
ライフリサイクル法が撤廃された現在は、サイボーグ開発技術は衰退の一途を辿り、合成人間であるレアリエン製造技術の全盛時代となっている。
尚、事故等で欠損、機能不全を起こした肉体の補助を目的としたサイボーグ手術と献体サイボーグとは異なる。
前者は普通の人間としての社会的地位権利を有している。(ep3)


サクラの家
サクラの深層意識内に作られたエンセフェロンであり、サクラの持つ暖かい家のイメージが視覚化されたもの。
サクラの治療を兼ねたU.R.T.V.の精神連結実験の場所として使用された。Jr.はこの場所で初めてサクラと出会い、
サクラは初めて自分の言葉を理解できるものと出会った。(ep3)


サクラ・ミズラヒ
ヨアキム・ミズラヒとユリの間に生まれた娘であり、モモのモデルとなった少女。
脳に先天的な障害を持っており、実世界においては感情を表すことも話すことも出来ない。
治療のためにユーリエフ・インスティテュートへと預けられた際、対ウ・ドゥ用の訓練を行っていたルベド達と出会う。
ルベドやアルベドに対しサクラは兵器としての存在意義が全てであり、
やがては消え行く運命にあった彼らに真の存在意義を教え、後に誕生する自身の妹―新たな意識であるモモを託し、その露命を閉じる。(ep3)


サザビーズ
U.M.N.を介して古代の美術品、武器のオークションを開催するオークション会社の一つ。
現代のオークション会社、サザビーズと関係あるかは不明。(ep1)


ザルヴァートル
救世主の子供の意。デザイナーズチャイルド。Jr.ディミトリ・ユーリエフらと同様、発生段階で遺伝的調整を受けた人間のこと。
ゾハルの能力を部分行使する移民船団への対抗策の1つとして研究・開発が行われる。
T.C.4591に議会で可決されたライフリサイクル法は、ザルヴァートルを生み出すための隠れ蓑だったとも言われている。
研究の指揮権はユーリエフ・インスティテュートが握っていた。(ep3)


散逸的な現象
グノーシスの出現は、歴史上何度か確認されている。
規模的にも被害的にもごく軽微なものであったため、そのほとんどが非公式なものとして処理されている。
ヨアキム・ミズラヒは、それらグノーシス現象に着目し、研究をはじめた数少ない科学者の一人であった。(ep1)


G型ターゲットドローン
通常のドローンとは異なり、グノーシスの特性をシミュレートされた模擬戦体のこと。(ep1)


シーケンサ
フォービドゥンデバイスを用いて仮想空間にダイブする際に必要となす装置の起動キー。
フォービドゥンデバイスとシーケンサは1対1となっており、対応するシーケンサを使用しない限りはデバイスが起動することはない。(ep3)


J.M.I.
「ジェイコブ・メディカル・インプリンティング」の略称。惑星アブラクサス、ドレーパー地区にある人口胎盤施設。
この施設はT.C.4667に起きたヴォイジャーによる、大量胎児虐殺事件によるライフリサイクル法の撤廃とともに閉鎖されることになった。
また、この施設で集められた一切の情報はユーリエフ・インスティテュートにより押収され、
後にU.R.T.V.の育成のための礎になったと言われている。(ep3)


ジェネレーター
直訳すると"発電機" "エネルギー発生器"ここではエルザのメインエンジン(動力炉)の事を指す。(ep1)

直訳すると発電機やエネルギー発生装置の意味を持つが、ここではエルザやヴォークリンデなどの船艇において
メインエンジンや動力炉のことを指す。(ep3)


シェリイ・ゴドウィン
T.C.4745年生まれ。22歳。
クーカイ・ファウンデーション代表理事補佐。
Jr.とガイナンを補佐し、ファウンデーションを支える女性。
ある製薬企業が非合法に所有していた実験体の一人。
十二年前、メリィと共にガイナン達に保護されて以来、ファウンデーションにその身を置いている。
フルネームはシェリィ・ゴドウィン。(ep1)

ライフサイクルによって生まれた異能者。ガイナン・クーカイの秘書兼デュランダルのオペレーター。
Jr.の指示に従って艦内を取り仕切っている。冷静で的確な判断力を持つ知的な女性。
メリィとは同じ出自で姉妹同然の仲。そのメリィとはインターリンクで意思疎通を図ることが出来る。
ある製薬会社が非合法に所有していた実験体の一人で、メリィと共にガイナンに保護され、クーカイ・ファウンデーションに籍をおいている。(ep3)


ジオクリスタル
かつてロスト・エルサレムに存在していた結晶構造を持つ天然の鉱物で、透明感のある美しい紫色が特徴である。
劇中では「スペクトルバッチリ」と言っていたにも関わらず、ハマーは何故かKOS-MOSと見間違えた。
例え僅かな質量でも純度の高い結晶構造を持つジオクリスタルであれば、マシューズ船長の膨大な借金をゆうに返せる金額で売却することが出来る。(ep3)


ジオデシック構造体
バックミンスター・フラーによって考案されたドームの構築法。
U.M.N.の基幹構造体を視覚的に表すと、ジオデシックドーム様になることから、こう呼ばれている。(ep1)

ジオデシックとは、アメリカの建築家であるバックミンスター・フラーが考案した、正二十面体で球面に近似し、
そこに正三角形に組み合わせた構造を多数並べることで組み上げたドームの建築法である。
超越構造体であるU.M.N.の機関構造体を視覚的に表すとジオデシック・ドーム状になっていることからこう呼ばれている。(ep3)


シオン・ウヅキ
T.C.4745年生まれ。22歳。
ヴェクター第一開発局、KOS-MOS開発計画統合オペレーションシステム開発室主任、というのが正式な役職。
T.C.4763年、18歳でヴェクター第一開発局に入局。
アレンより二歳年下だが、飛び級のため、ヴェクターでは一年先輩にあたる。
一見運動音痴のように見えるが、"血筋"のせいか実は運動神経は抜群。
特に、そのしなやかな脚から繰り出されるハイキックは強烈で、並の男なら一発で卒倒させるだけの威力を持っている。
祖父直伝の柔術系の特技を持っているらしいが、今回その姿は拝めそうにない。今後に期待したい。(ep1)

元ヴェクター・インダストリー第一開発局KOS-MOS開発計画統合オペレーションシステム開発室主任。
T.C.4763、18歳でヴェクター第一開発局に入局。アレンより2歳年下だが、飛び級のためヴェクターでは1年先輩。
グノーシス・テロ後、ヴェクターを退社してからはスキエンティアにその身を置き、
U.M.N.に潜在する危険性、そして一連の事件の背後に存在する真実を追求していた。
知る者は少ないが先天的に特殊な知覚を持っており、幼い頃から常人には見えるはずの無い虚数領域側が見えてしまうという特異な症状を抱えていた。
シオンが日頃かけているホログラスはメガネではなく、この症状の矯正用としてヴェクター時代にケビンからプレゼントされたもの。
コンタクトレンズにも同様の矯正機能が付いているらしい。
ただし、常時その症状が出ているわけではなく、彼女自身もそれに慣れてしまっているため、日常生活に不便がないときは外しているようである。
ロスト・エルサレム時代から彼女の意識は存在しており、巫女として当時マリアとは親しい関係にあった。
劇中彼女が垣間見た太古の風景はKOS-MOSの記憶ではなく、彼女自身が見て体験したものである。
KOS-MOSの最後のセリフから、当時のシオンが何らかの事件に巻き込まれ命を落とした事。
そしてKOS-MOS(マリア)がそれからシオンを守れなかったことが推測できる。
ミクタムにおいてアレンの想いに気付いたシオンは、自立への道の一歩を踏み出す。
ケビンの存在があまりにも大きすぎたが故、ありえない話だがそれまでアレンの想いに気付いていなかったシオンだが、
彼女にとって同じような境遇を持つケビンよりも、むしろ自分とは正反対の世界に行きているアレンこそ心のやすらぎの場を与えてくれる存在といえるのではないだろうか。
ロスト・エルサレムへ旅だった者、曙光に残り世界を再建しようとしている者。
何千年、何万年にも渡る永久の旅路の果て、数多の意識が交叉するその刻、そこで彼らを待つものは―。(ep3)

シオンは母親と酷似しているらしく、クローン技術によるコピーである、ということを否定出来ないほどに酷似していたようだ。
ミルチアがU.M.N.から断絶され、さらに14年もの年月が断ってしまった今、それを知るすべは残されてはいないが…。
これに関しても、何らかの伏線であると推測されるが、どのエピソードでも触れられることはなかった。


シオン・ウヅキ【幼少時代】
8歳の時のシオン。ミルチア紛争前に母親であるアオイを見舞うために、父であるスオウと共に重篤神経症治療施設に来ていた。
フェブロニアと出会ったのもこの頃であり、その後の彼女の人生に影響をあたえるほどのトラウマを抱えた時期でもある。(ep3)


自我同一性の拡散
E.エリクソンによる発達心理学用語。
アイデンティティ<自分が自分であること>を保持出来ていない状態。
自己不全感。(ep1)


ジギー
T.C.4637年生まれ。グノーシス観測用百式レアリエン『モモ』の保護防衛の任を受けた戦闘用サイボーグ。
T.C.4667年30歳で殉職後、強化素体用に献体され、二年後、戦闘用サイボーグとして復職。
現在は接触小委員会に配備されている。生前の最終階級は、連邦警察第1875特殊作戦司令部分遣隊隊長。
一度死亡した素体の法的地位は「公的備品」となっており、自らの意思による生死の決定は出来ない。
その為か、自分自身に対しては委員会の備品という認識しかなく、「人間」に憧れるモモとは対照的に、チェーンアップを繰り返して自らの「人間」部分である生体部品を減らし続ける事で、自身の存在を抹消し、人から物質へ還元しようとしている。
外見とは裏腹に、かなり長年を生きているので、老熟した経験からくるアドバイスは的確である。
生前名はジャン・ザウアー。(ep1)

T.C.4667に30歳で殉職後、強化素体用に献体され、2年後に戦闘用サイボーグとして復職。
現在は接触小委員会、ユリ・ミズラヒ委員のもとに配備されている。生前名はジャン・ザウアー。
生前の最終階級は、連邦警察・第1875特殊作戦司令部分遣隊隊長。
後にスキエンティアを設立したメリル・オルタス、カナン型レアリエンであるラクティスら特捜班の面々とともにヴォイジャー事件を追った。
因縁の相手であるヴォイジャーとは分遣隊時代、上司と部下の関係にあった。
ジギーの心の奥の孤独感を察知したヴォイジャーは、ジギーをテスタメント側へと誘うが、
ジギーは自らの頭を拳銃で撃ち抜き、ヴォイジャーからの誘惑を決然として断った。
ミクタムでの戦いの末ヴォイジャーは去り、ジギーの心には初めて平穏の時が訪れたのかもしれない。
彼の生体脳に後どれくらいの時間が残されているのかは誰もわからない。
だが、その時間の許す限り、彼はかつて成し得なかったこと―大切な人々を守ることにその全生命を傾けるに違いない。
それが旅立っていった仲間への約束であるから。(ep3)


DIG-β
"ジギタリス(Digitalis)ベータ"の略。ジグベータを読む。
ジギタリスとはジギタリス属の多年草で、南ヨーロッパが原産。
その葉を陰干しにすることで強心剤として用いられる劇毒物質である。
摂取容量を超えて摂取すると、量次第では人為的に仮死状態を作り出すこともできるらしい。
ここでのジグベータがジギタリスから抽出されたものか、単に名前だけを取ったものなのかは不明。(ep1)

正式にはジギタリスベータと読むが、ジグベータと略して呼ばれている。
ジギタリスとはジギタリス属の多年草で、その端を陰干しすることで強心剤として用いられている。
ただし、許容量を超えて摂取すると仮死状態に陥る劇毒物でもある。
劇中で巡洋艦ヴォークリンデがグノーシスに襲われた際、アンドリュー中佐は部下にジグベータの皮下注射を命じている。
これは副作用で一時的な仮死状態に陥ることによってグノーシスの中尉を逸らしながら脱出するための最終手段と考えたからである。(ep3)


ジグラット・インダストリー
Ziggurat Industries
サイバネティック技術及びバイオテクノロジーを柱とした一企業。
原種保護法施行後は縮小化の傾向にあったサイバネティック部門を廃し、ナノテクノロジー分野へシフトを図った。(ep1)

サイバネティック技術、及びバイオテクノロジーを専門分野として事業展開していた企業。
ジグラットシリーズと呼ばれるサイボーグが主力商品であったが、サイボーグ献体者が減少し、ライフサイクル法が撤廃。
従来はサイボーグ手術によって補われていた事故等による重症患者の欠損組織補完が、
レアリエン技術を採用したものに取って代わられてからは、サイバネティック部門の廃止が決定した。
ジギーはジグラットシリーズの最終バージョンのサイボーグである。
現在は、新たにナノテクノロジー分野に着手しており、その中でも特に力を注いでいるのがナノマテリアルの研究であり、
伝導性や耐久性に優れた物質の精製、危険なウィルスの増殖を抑制させる薬品の開発等、科学や医療に多大なる貢献を果たしている。(ep3)


ジグラット8
Ziggurat8
ジグラット・エイトと読む。
ジグラット・インダストリー社製サイボーグのバージョン8.0を指す。
レアリエン技術が確立してからは、新たなサイボーグの開発は行われていないが、対象のバージョンアップだけは、継続して行われてきた。
しかし。原種保護法施行に伴いそれも打ち切られ、事実上このバージョンが最後のジグラットシリーズとなった。(ep1)

ジギーの躯体型番で、ジグラット・インダストリー社タイプ8型戦闘用サイボーグの総称。
民生用とは異なり、ロウエンフォースメント専用に設計された躯体が採用されており、
神経インパルスに対する反応速度、剛性、対弾性能は桁違いとなっている。
当然そのメンテナンスにも専用の機器が必要となり、その維持コストもバカにならない。
レアリエン技術全盛の星団連邦にあってはすでに旧世代の技術でありジグラット・インダストリー社も戦闘用躯体の製造ラインを閉じて久しいが、
単体での戦闘能力、防御力は戦闘用レアリエンの比ではなく、今なお採用する公的機関が存在するため、
ジグラット・インダストリー社も交換部品の供給は行っているようである。
ジグラット8型が任務につじく場合、サイボーグ体となっている当事者は平時―日常生活で使用しているレアリエンベースの躯体から、
任務用のジグラット8型にユニット化された脳神経組織を移し替えるプロセスが一般化しているが、
ジギーは本人の意志によって常時ジグラット8型を使用しているので、レアリエンベースの代替躯体は必要としない。(ep3)


自治州
自治州は、数万の自治州政府の集まりによって構成されている。
各星系ごとに分かれた自治州政府は、それぞれ独自の行政、立法機関を持っているが、
大原則としてそれらは連邦中央政府に隷属するものとなっている。(ep1)

各星系ごとに自治州政府が存在し、各々が連邦中央政府に基づく行政、
立法機関を持っている。自治州が数十万という単位で集まって構成されたのが星団連邦政府である。(ep3)


シトリン
U.R.T.V.個体No.668。ディミトリ・ユーリエフによって作られた668番目のU.R.T.V.。
ルベドが暴走した際のフェイルセイフ的機能を持たされている。
遺伝子的にはXX―女性体であるがザルヴァートルの遺伝子調整技術により、
身体機能は男性型同一体であるニグレドと同レベルであり、ディミトリの憑代として機能しない点のみが異なる。(ep3)


思念波
強い思念の力が外界へ放出され、エネルギー波動となったもの。
U.R.T.V.は一定の思念波(=固有波)を形成できるように、遺伝子操作で調整され生み出された存在として登場する。(ep2n)


シャロン・ロサス
連邦警察附属病院に勤務する医師。夫は警察官だったが殉死。幼い息子、ホアキンと二人で暮らしている。
連邦警察特捜班のジャン・ザウアーのヴォイジャーに関する捜査に協力することを通じて、
自分達がかつてゾハルの民と呼ばれていたことを思い出す。
また、不器用ながらも純真なジャンに次第に心を寄せていきT.C.4667に再婚。
しかしながら、結婚から程なくしてU.M.N.テロリスト・ヴォイジャーにより殺害される。(ep3)


ジャン・ザウアー
ジギーの生前の名前。連邦警察・第1875特殊作戦司令部に所属。
U.M.N.テロリスト・ヴォイジャーの逮捕の名を受け、ヴォイジャー制圧の実行部隊である分遣隊の隊長として惑星アブラクサスに出向する。
T.C.4667、ヴォイジャーの追跡中に殉職。記録では長期に及ぶ捜査による憔悴から精神に異常をきたし、
自ら拳銃で頭部を撃ちぬいたと残されている。生前の献体登録から、彼の遺体はジグラット・インダストリーによって回収された。(ep3)


十三番目の鍵
T-elosがKOS-MOSに向けて言い放った言葉。
ヴィルヘルム達の目的達成のために不可欠な鍵―十二器のアニマの器の覚醒と、
その最終段階であるマリアの覚醒との関係から、十三番目の鍵―という言葉を使ったものとも思われる。(ep3)


重篤神経症治療施設
旧ミルチアにある医療施設。
シオンの母が入院していた場所。
どのような病気、または障害の治療施設であるかは明らかになっていない。(ep1)

植物状態となったシオンの母であるアオイ・ウヅキが入院していた医療研究施設。
通常の医療行為は行われず、最先端技術を使用したナノ治療や実験治療が行われていた。
実際はU-TIC機関本部ラビュリントスの一部であり、ウ・ドゥとの接触が可能な被験者を集め、アニマの器及びゾハルとの接続実験が行われていた。
アオイ・ウヅキもその被験者の一人であり、彼女の接続実験の際にフェブロニアがシステムの一部として使用されていた。
ミルチア紛争時に、当時8歳だったシオンは施設内の病室で両親が殺害される現場を目の当たりにし、
その後記憶を抑圧してしまうほどのトラウマを抱えることとなった。(ep3)


十二使徒
イエス・キリストに従った十二聖人。(ep1)


重力場
エネルギー同士に働く力である重力が作用している場。
重力は物質の質量に比例するため、恒星やブラックホールと言った巨大質量の周囲には強い重力場が発生する。
この重力場の周辺を物質や光が通過すると、引きつけられたり歪曲させられることがある。


出発した時点から仕組まれていた-
たとえジギーによってモモが救出されたとしても、ミルチア自治政府、もしくはその"関係団体"の手に渡った時点で、
ヴォークリンデの映像を公開しその既得権を剥奪して再度手中にする-そのような次善の策がとられていたのではないか、とジギーは言っている。
事実、ゾハル エミュレーターをめぐる事件とモモの一件は密接に連動している。
マーグリスの計画「プラン31」と「プラン401」が連動した計画であることから、ジギーの推測は概ね正しいといえる。(ep1)


Jr.
ガイナン・クーカイ・Jr.
クーカイ・ファウンデーション代表理事。
古書、古式銃(この時代にとっての)を収集する趣味を持っている。
記録上ではガイナン・クーカイの養子、T.C.4755年生まれとなっている。(ep1)
T.C.4740年生まれ。26歳。
過去、星団連邦を危機に陥れたウ・ドゥと呼ばれる意識体のデータを基に、
そのアンチ存在として"生成"された、特殊な人間-U.R.T.V.の生き残りの内の一人。
彼とアルベド、ガイナンの間に何が起こったのかは、以降のエピソードによって明らかにされるであろう。(ep1)

過去、星団連邦を危機に陥れたウ・ドゥと呼ばれる意識体のデータを基に、
そのアンチ存在として生成された特殊な人間―U.R.T.V.の生き残りのうちの一人。
正式名称はU.R.T.V.個体No.666、ルベド。U.R.T.V.個体No.667アルベドとは同一胚から誕生した。
反ウ・ドゥ波動発動モード「レッドドラゴン」の特殊能力を持ち、それがウ・ドゥと接触した際には両者は対消滅を起こす。
諸刃の剣でもあるその力を抑制する為、Jr.は半ば無意識的に自身の身体の成長を停止させている。
また、例え対消滅が起こったとしても、それはJr.とウ・ドゥ観測端末の一部との対消滅でしか無く、
対効果の点から鑑みても完璧な対ウ・ドゥ能力と呼べるものではない。
ウ・ドゥとの直接接触を経験したディミトリが、それを知らずしてU.R.T.V.を作ったとは到底考え難い。
Jr.たちにこの能力がもたらされたのは、むしろディミトリがウ・ドゥと同様の存在に昇華するために事前データを収集する必要があったからではないかと考えられる。
事実、ガイナンを通してアルベドの深層意識モニタリングしていたディミトリはY資料を手にし、
神の遺物を復活させ、その眷属となるため方舟へと向かっている。
ガイナンの犠牲によって、再びアルベドとの合一を果たしたJr.。客観的には一つの身体に二つの心を持つ状態となったわけだが、
Jr.とアルベドの関係は表裏一体。癒着性双生児として生まれた彼らの心は本来二人で一つのものであったのかもしれない。
単なる自己犠牲ではなくガイナンはそれを知っていたからこそ、彼らを本来の姿に戻したかったのではないだろうか。(ep3)


Jr.とアルベドの力
Jr.やアルベドがその身にまとう"オーラ"のような発光現象は、
同一の培養胚から誕生した後、誘発突然変異(Induced Mutation)によって発現させられたU.R.T.V.の特殊能力である。(ep1)


シュレディンガークン
ハカセの開発したKOS-MOS遠隔操作用システムの名称。
KOS-MOS頭部に取り付けた遠隔操作用のモジュールにより、KOS-MOSの擬似感情プログラムにハッキングをかけ、
意のままに操ろうとした。だが、システムの不調によりKOS-MOSが暴走、結果エルザの仮想ブロックを大破させた。(ep3)


巡礼会議
ゾハルによるロスト・エルサレムへの扉の解放を目的とした会議。
移民船団が惑星アブラクサスの領有権を主張した頃から開催されるが、時が立つにつれてその意味を知るものは少なくなり、
T.C.4600年代においては単なる古めかしい宗教的儀式としてしか認識されなくなっている。
大原則として移民船団国家によって運営される会議であるが、星団連邦政府の立会も必要とされている。
時の教皇の力―ゾハルに対する親和性を民衆や連邦政府に誇示する目的もあったと思われる。(ep3)


巡礼船団
グノーシスの別称。グノーシスの項を参照。(ep3)


衝角
ラム(Ram)とも言う。敵艦に穴を穿つ、艦首突出部の事を指す。
デュランダルには衝角先端内部に兵員の揚陸待機エリアが設けられており、衝突後、直ちに白兵戦を仕掛けられるようになっている。(ep1)


少佐
T.C.4734年生まれ。33歳。
U-TIC機関の指揮官で、アンドリューの部下。ゾハル確保工作の為、ヴォークリンデに潜り込んでいた。
直情径行だが任務と規律と時間には忠実。
幼い頃生き別れになった兄がいる。(ep1)

顔面全体に大きな×印が描かれているハゲ。U-TIC機関に属する人物であり、アンドリューの部下。
ゾハルを確保するためにヴォークリンデに潜り込んでいた。
直情径行で自分より立場の低い人間には事あるごとに「たるんどる!」と叫び散らしている。
旧ミルチア水没都市地域でナグルファル主砲に搭乗し、シオン達の行く手を阻んだ。幼いころに生き別れになった兄がいる。(ep3)


商品管理用の緊急制御コード
レアリエンの情動やそこから発生した行動を制御する為の暗号の事。コネクションギアから入力することが出来る。
基本的人権の認められているレアリエンの行動を制御出来る機能の為、"緊急時"のセキュリティー機能として、
ヴェクター第三開発局の人間か限られたヴェクター関係者にのみ、その制御コードの存在が知らされている。(ep1)


小惑星プレロマ
マーグリスが司令官を務める、複数の小惑星を連結して建造された自立型の衛星。U-TIC機関の拠点の一つとなっている。
※プレロマ
ユング心理学、及びグノーシス主義に同様の言葉、概念がある。
現時点での明言は避けるが、それらをひもとくのもまた一興。
ゼノサーガの先々の展開、または内在する種々のテーマが見えてくるかも知れない。(ep1)プレロマの項も参照。


ショーン・マッカラム
連邦警察・第1875特殊作戦司令部部長。上層部からの命令には絶対的な忠誠心を見せる。
基本的には頑固な性格だが、部下たちへの心配りを怠ることはない。
特にジャン・ザウアーに対しては自分が彼の父の部下であったこともあり、親代わりとも言える理解を示す。(ep3)


処刑人
U.R.T.V.個体No.669、ニグレドを指す言葉。ニグレドがルベド―レッドドラゴンを抹殺する機能を持たされていたことから、
アルベドによってこう呼ばれた。(ep3)


曙光
ヴェクターの本拠となる自動軌道コロニー。
コロニーといっても、その全長は1000キロメートルにも及ぶため、人口惑星といった方が適切かもしれない。
傘下の関連企業をも含めた、グループ全体の中枢が集まっている場所で、シオンの所属する第一開発局やシオン自身の住居もここにある。(ep1)

ヴェクター・インダストリーの本拠となる自由軌道コロニーであるが、その大きさから人工衛星に近い存在とも言える。
全長1000km。参加の関連企業をも含めたグループ全体の中枢が集まっており、シオンの所属していた第一開発局や、シオン自身の住居もここにあった。
ヴェクターのCEOであるヴィルヘルムがテスタメントと会話をしている執務室も曙光の上部ブロックに設置されている。
曙光はコロニーとしてカテゴライズされていはいるが、その機動力と攻撃力は軍の大型艦も凌駕するものであり、
クーカイ・ファウンデーションがグノーシスに囲まれ危機に陥った際、三隻の僚艦を引き連れシオンらの前に姿を表し、
僚艦との連携で繰り出したラインの乙女の威力は特筆すべきものがある。
ちなみにヴィルヘルムの部屋には常にワーグナーが流れており、ラインの乙女のネーミングとともにその嗜好を感じさせるものといえるだろう。(ep3)


助手二号
ハカセによって付けられたアレンの愛称。主にロボットアカデミーでの作業の手伝いをさせられる際にこの愛称で呼ばれる。
アレン自身はこの愛称で呼ばれるたびに災難に巻き込まれているためあまり快くは思っていない。(ep3)


助手三号
ハカセによって付けられたKOS-MOSの愛称。KOS-MOSを遠隔操作しようとした際にこの愛称で呼ばれた。
ハカセ曰く、力と技を兼ね備えた助手に相応しい番号だそうである。V3かよ。(ep3)


書痴
本ばかり読んでいる者をののしって言う言葉。
もっともシオンの兄は、その一言だけで片づけられそうもないが・・・・・・。(ep1)


自律モード
自己の判断で行動するモード。
この場合は、KOS-MOSがセンサーから入力されてくる各種情報を、独自の判断によって処理し、行動する事を指している。(ep1)

機体が自己制御をしながら動作する様式を意味する。
現在、KOS-MOSは自律モードで稼働しているため、メインフレームのセンサーに入力されてくる様々な情報を見時からの判断で処理して行動している。
本来ならばアーキタイプの暴走事故以後、自律モードは凍結されているはずだった。
しかし、巡洋艦ヴォークリンデがグノーシスに襲われた際、KOS-MOSは起動コードなくして自律モードで可動を開始。
危機に瀕したシオンを救出した。(ep3)


ジン・ウヅキ
元星団連邦特殊作戦軍情報部大尉。シオンの実兄である。軍籍当時はマーグリスの直属の部下であり、ペレグリーの上官でもあった。
またマーグリスとは、祖父オウガ・ウヅキの下で剣術を学んだ同門の徒でもある。
ミルチア紛争の折、マーグリスらの反逆に気付いたジンは、父スオウの情報提供を受け、ヘルマー中将のもと独自の諜報活動を行っていた。
ケイオス達との知己はその頃得ている。
連邦軍時代ペレグリーとは深い関係にあったようだが、別れてから後はお互いの立ち位置の違いから最後までその道が交わることはなかった。
母アオイがペレグリーらと同様、移民船団の血を引いていたことからもジンにもその血が流れていることは明白であるだけに、なんとも哀しい結末である。
ツァラトゥストラ戦でケイオス達を護るためその生命を散らしたジンであるが、
その心―意識はネピリムらと共にはるか遠くの地、ロスト・エルサレムへと旅立っていった。
ジンの意識は数多の意識たちと同様、来るべき日に迎え長き眠りについたのかもしれない。全てが集うその時のために。(ep3)


人格矯正施設
アンドリューが入れられていた施設。人為的に脳内のネットワークを改変したり、
脳内物質の生成を調整する為のインプラントを施したりする事によって、対象者の人格を矯正する目的で造られた。
この時代、重犯罪者や凶悪犯罪の常習者には例外なくこの処置が施される。
処置を施された者は、一連の再教育カリキュラム終了後に一般社会と戻される。(ep1)

脳の気質性異常による重犯罪者に人格強制処置を行うために設立された施設。
アンドリューが収容されていた施設でもあり、建物は脳の気質異常を研究する研究棟、人格矯正手術を行う病棟、
社会復帰を目的とした再教育を行う教育棟の三棟に分かれている。
再教育のカリキュラムは生活指導及び職業訓練が中心となっているが、心的障害の重い収容者には心理療法や催眠療法が施される場合もある。
一連の再教育カリキュラムが終了し、司法機関が定めた基準を満たす更生が認められれば、
管理責任者の監視の下ではあるが、一般社会に復帰し通常生活を送ることが許されている。(ep3)


人工培養児
受精卵をカプセルの中で培養し、人工的に生育された子供のこと。
U.R.T.V.も人口培養児であり、遺伝子レベルでの両親はいるが実際に母体から生まれたわけではない。(ep2n)


親善大使拘留事件
T.C,4667、U.M.N.内に構築された仮想空間において、星団連邦の親善大使団がヴォイジャーによって虐殺されるという事件。
親善大使団の選出、及び親睦会会場の準備は全て時の惑星アブラクサス・アルコーン特別区域の臨時代表を務めていた
ドナルド・マーカンドの手によって行われた。
移民船団と星団連邦のアブラクサス分割統治を決定するための巡礼会議を控え、
両者の意識的な距離を近づけるために発案された親睦会であったが、この事件を契機に両者の関係は再び悪化していくこととなる。
また、記録によれば親善大使に選ばれていた子供たちはいずれもアブラクサス出身の子供たちだった。(ep3)


深層意識
意識領域の深層部。この意識とは、我々が物事を考えたり、想像したりする部分のことを指す。
心理学者のフロイトは、人間の心理構造が「意識」と「無意識」から構成されていると提唱している。(ep2n)


水没都市
局所事象変異によって周辺のU.M.N.から途絶され空間的に孤立していた旧ミルチア。
14年という年月を経て再び姿を表したが、都市はかつての賑わいを失い、地上のほとんどが水没していた。
その空白の時間にこの地に一体何が起きたのかは不明である。
都市の中心部にはオリジナルゾハルの眠るラビュリントスがそびえ立ち、辛うじてその原型をとどめている。(ep3)


枢機院
数万の星団代表によって構成される連邦中央政府。
その重要な方策を決める上級会議の事を指して枢機院、もしくは枢機院会議と呼称する。その中心となるのが二十四名の上席討議員である。(ep1)

数十万の自治州代表によって構成される連邦中央政府の中枢であり、最高決議機関。
24名の上席討議員からなる枢機院会議で意思決定が行われている。現在の議長はディミトリ・ユーリエフ。前任は不明。
かつてヴェクター・インダストリーのCEOでもあるヴィルヘルムが枢機院議長を務めていたこともあり、
今でも議会へのかなりの影響力を持ち続けている。(ep3)


枢機院議長
枢機院る者を指す言葉。
連邦上、連邦全議会に対して絶大な発言力を持つ為、その席は連邦全議員の投票によって決定される。
ヴェクターのCEOヴィルヘルムは、数年前までこの要職に就いていた。(ep1)


スオウ・ウヅキ
連邦エネルギー省の高官で、特務監察官の要職に就いていた。
それがどのような仕事で、"何"を監察していたのかは今後の展開を待ちたい。(ep1)

連邦エネルギー省先進技術特別監察局の監察官。シオンとジンの父親。
政府設立とはいえ、事実上元移民船団系住民であった現地スタッフを多く抱えるU-TIC機関に対して懸念を抱いていた連邦政府の命により、
監察任務を帯び現地へと赴いていた。
赴任当初は職務を全うしていたが、オルムスからの接触を受けたスオウは、
妻アオイの治療を条件にオルムス―移民船団にとって都合のいい報告を連邦政府に対して行うようになる。
スオウの進言によりU-TIC機関への予算枠は拡大され、それがミルチア旧自治軍―後のU-TIC機関主力部隊―への武装拡大へとつながった。
元来、連邦への編入を是としないミルチア級政府、U-TIC機関の武装化に伴い次第に自責の念にとらわれていったスオウは、
当時連邦特殊作戦軍に属していたジンに連絡を取り、U-TIC機関―オルムスの機密情報を流すようになる。
その情報はジンを介して惑星サバロフに駐留する特殊作戦軍指令ヘルマー中将の下へと渡り、ミルチア降下作戦が立案されることになるのだが、
サバロフにはユーリエフ・インスティテュートがあり、特殊作戦軍に対して技術的支援が行われていたため、
オルムスの機密情報を得たディミトリはU.R.T.V.を使いミルチアに存在する全てを独占しようと画策した。(ep3)


スキエンティア
T.C.4669にメリル・オルタスという人物が星団各地で組織されていた反U.M.N.グループを結束させ組織された地下組織。
地下組織と言ってもその規模は大きく、星団連邦中に存在している独自のネットワーク技術を使い、
U.M.N.に干渉しヴェクターをU.M.N.の正体を探っている。(ep3)


スコットクン
惑星プレッザ出身の若者。
ロスト・エルサレム時代のレトロアンティークにあこがれてクーカイ・ファウンデーションに旅行に来たが、
あまりの居心地の良さにそのまま居座ってしまう。
その後、バーアイアンマンで同席した老人と意気投合しロボットアカデミーに住み着き、
その老人ハカセの助手として巨大ロボとの研究に明け暮れる毎日を過ごす。おっとりした外見に似合わず、大のお酒好き。(ep3)


スパイスシスターズ
マシューズが入れ込んでいる歌手。
シスターズという名前から、複数の女性ユニットであるらしいことがうかがえる。(ep1)

T.C.4766にリリースしたデビュー曲「A curse of love」が宙域を超えてセンセーショナルなヒットを飛ばし、
一世を風靡した女性ヴォーカルユニット。
ケルティア出身のジュリアとクロエの二人組。彼女達の無駄にハイテンションなヴォーカルと妖艶でエネルギッシュなダンス、
そして過激でスキャンダラスなプライベートに世の男性は釘付けなのである。
また、スパイスシスターズのライブをU.M.N.回線を介して体験する行為は、熱狂的なファンの間では邪道とされている。
実際に会場に足を運び、彼女たちがうたって踊るその姿を眼に焼付け、ライブの臨場感を肌で体感しなければ何も意味を成さないと、
熱狂的なファンの一人であるマシューズ船長は語る。
ちなみにスパイスシスターズは実際には存在していないのではないかという噂もあったりなかったり。(ep3)


星団連邦
約五十万の惑星によって構成される星間統合国家。
連邦法の定める枠内において、各星系ごとの独立自治を執っている。
主星はフィフス・エルサレム。(ep1)

地球圏を後にした人類によって設立された、約50万の恒星系自治州からなる巨大連邦国家。
主星はフィフス・エルサレム。約50万にも及ぶ惑星国家殻成立している。その大規模かつ広範囲に及ぶ連邦の成立には、
過去の移動・通信手段と比べて物理的時間的制約を大幅に軽減することが可能となったU.M.N.の存在が大きい。
最高決議機関は枢機院である。(ep3)


セーフハウス
セーフハウスとはレジスタンスのような団体が潜伏や監視、待機するための部屋や建物のこと。
非常時には避難場所として用いられる拠点でもあり、故に展開される作戦や状況に応じて様々なものが用意されている。
武器や食料などはもちろん、連邦政府が使用する者以上のスペックを搭載したマシンがV.L.V.のセーフハウスには設置されている。
そこでレジスタンスはU.M.N.にはらむ危険性を暴こうと星団連邦やヴェクターの機密領域にハッキングを行うなど、
反U.M.N.活動を展開しているのである。その行いは当然機密裏で、セーフハウスの場所が悟られないように常に警戒している。(ep3)


精神リンク
思念波をリンクさせること。U.R.T.V.たちがもつ思念波を一定の波長に合わせることによって精神リンクを行い、
その相乗効果で巨大な反ウ・ドゥ波動を生み出すことが出来る。(ep2n)


セグメントアドレス
建築用のナノマシンのバグが創りだした通路上の場所。
通常はロックされた赤色の扉のような形で認識することが出来る。
近年においては金色の扉型のセグメントも発見されているらしいが発見報告が希少なためにまだまだセグメントには未知の部分が多い。
また星団内において建築用ナノマシンの最王手でもあるカニンガム社は、自社製ナノマシンがセグメントを作り出していることを全面否定している。
アドレスの発見場所、デコーダの入手条件などを記録することが出来る、セグメントファイルと呼ばれるアイテムも存在する。
たかがおまけ要素にどうでもいい話である。(ep3)


セグメント・ファイル
セグメント・ファイルにはアドレスの発見場所・デコーダの入手状況・セグメント内のトレジャー情報など、様々な情報を記録することが出来る。
また、今や星団規模で数百人と超えるセグメントマニアが存在していると言われている。
そのマニアたちには必須のアイテムとなっている。
セグメント・ファイルの初の考案者には惑星ミクタムに住む軍人ニールスワガーだというのが通説。
それぞれのエピソードで登場するスワガー達との関連は不明。(ep3)


セシリア
レアリエンの名前。フェブロニアの妹でシオンは"セシリー"と呼んでいる。
ゾハルを制御するためのシステムに融合させられた彼女とカタリナは、そのシステムによって幻影を見させられている。(ep2n)

ヨアキム・ミズラヒによって製作された、トランスジェニックタイプのレアリエンの一体。セシリーの愛称で呼ばれている。
フェブロニアの実働データを元に製作され、後にセルギウス17世の支持により、ウ・ドゥを制御するためのシステムの中核として調整、使用された。
フェブロニアは彼女のことを妹と呼んでいるが、レアリエンに血のつながりや親兄弟といった概念はなく、正確にはフェブロニアのクローンである。
フェブロニアはシステムによって縛られた二人の意識の解放をシオンに求め、全てのレアリエンの意識の解放を願った。(ep3)


セシリー
フェブロニアの妹であるセシリアの愛称。セシリアの項を参照。(ep3)


接触小委員会
グノーシス現象に対処する為、T.C.4754年、連邦政府によって設立された研究委員会。
小委員会といっても、その構成人員は各関係省庁、財界人、各専門分野の研究者達と多岐にわたり、全体数で約二千人。
その中枢機能である専門委員は七名で構成されており、それぞれに連邦の要職を担う人材があてられている。
モモの開発者、保護者であるユリ・ミズラヒもその一人である。(ep1)

T.C.4757にグノーシス現象に対処するために連邦政府によって設立された研究委員会。
ユリ・ミズラヒ議員を含む七人の専門委員が中枢機能の役割を果たし、
それ以外の委員の数を合わせると小委員会と言いながらも2000人あまりにも及ぶ。
プロジェクトゾハルの推進やオリジナルゾハルの回収、Y資料の解析等もこの接触小委員会が中心となって進められている。
ディミトリ・ユーリエフが連邦議会に復帰後、プロジェクトゾハルの推進業務が軍へと移行し、サポートとして計画に携わることとなった。(ep3)


絶対基準時
星団連邦によって基準設定された時間。星団連邦の主星、フィフス・エルサレムで使用されている時間である。
元々、ロスト・エルサレムの時間を基準としており、一日を24時間で分割している。
これは星団連邦の主星にはロスト・エルサレムに類似した惑星が選ばれるのが常であり、時間の概念もそのまま引き継がれているためである。(ep3)


絶対座標
宇宙の超球面構造を基に算出される、宙域座標のこと。(ep1)

どのような位置から見ても同じ値の座標であること示す。
全宙域における惑星などの場所や、確定的な目印のない宙域を艦で移動する際の目的地の位置・場所などを絶対座標として表現している。
劇中で、デュランダルがヴォークリンデを襲撃したというU-TIC機関の偽装は、
実際にヴォークリンデが遭難した絶対座標とデュランダルが交戦した絶対座標が同じであることから成立している。
真相はヴォークリンデの調査に向かったデュランダルはU-TIC機関の474特務艦隊と交戦し、
その戦闘を録画していたU-TIC機関によって交戦するデュランダルと沈没したヴォークリンデの画像を合成されたものである。
ヴォークリンデ遭難の生存者はいないとされていた中、証拠となるのは絶対座標だけだった。(ep3)


セラーズ
マーグリスが、プレロマの司令室でゾハル とそれに絡む以後の計画について話をしていた機械式のサングラスをかけた男。
その言動と風貌から、何らかの研究者のように見受けられる。
マーグリスと対等に話していた点から見て、かなり地位の高い男のようであるが……。(ep1)

ヨアキムと同輩であり、かつてU-TIC機関において共にゾハルの研究に参加した。
ヨアキムに対して異常なまでのライバル心を持っている。
ヨアキムの死後、その研究成果の全てを剽窃し、オルムス秘跡省においてエミュレーターを使用した連結実験の指揮を執っていた。
現在は連邦にその身を移し、ディミトリの下でオメガ・レース・ノワエの開発を行っている。
ヨアキム・ミズラヒが到達した高みを目指し、彼を超えることだけに執念を燃やし続けた男である。
セラーズは元々移民船団の人間ではなく、連邦出の人間である。ある時オルムスの存在を知り、独自のコネクションを通じ接触した。
秘跡省長官補の立場にこそあったが、オルムス内での階級は持たなかった。
ミルチア崩壊後は時流が連邦側にあると読み、既に知己を得ていたディミトリ―連邦ザルヴァートル側へと下るが、
あくまで自身の目的達成のためでセラーズ本人に”配下に下った”という認識は全くなかったようである。
ミルチア紛争時にヨアキムに両足を撃たれたのが車いす生活の原因だと思われる。(ep3)


セルギウス14世
移民船団の急進派の教皇で、ヴォイジャーと結託することにより、星団連邦との融和政策を推し進めるユリウス18世の暗殺を画策する。
ゾハルが持つエネルギーの直接活用を目的とし、惑星アブラクサスの統治権すらその手中に収めようとするが、
ゾハルの暴走事故を発端に連邦がアブラクサスへの内政干渉を行ったために大義を果たせぬまま教皇の座を後進に譲ることとなる。(ep3)


セルギウス17世
オルムスの教皇。ミルチアにおいてプロトオメガを行使しシオン達を圧倒するがテスタメントによってその存在を消し去られてしまう。
オルムスの教皇であるセルギウスは、他のゾハルの民以上にゾハルから漏れ出る僅かな波動にコンタクトできる能力があったため、
プロトオメガの遠隔コントロールが可能であったと思われるが、直接ウ・ドゥからの接触を受けたラビュリントスに隔離されている被験者たちほどの覚醒はしていなかった。
逆に言えば、覚醒していたとしたらアオイやシオン同様に昏睡状態に陥っていたのかもしれない。(ep3)


セルフクローニング完了通知
アンドリューの妻が連邦保健局に申請していたもの。
ライフリサイクル法撤廃後以後、個人の都合によるクローン処理には厳しい規則が敷かれた。
定められた法手続きを踏み、かつ健康的にも精神的にも健全と判断され、加えて連邦政府に貢献した者にのみ、その権利が与えられる。
クローン処理のよって"子孫"を遺す事は、他者との(精神的にも肉体的にも)親密な接触を避けていた女性にとって、
至極当たり前の選択であったに違いない。
がしかし、他者との接点を求め夢想していた(と自身で思いこんでいた)アンドリューにとって、
それは自己存在の否定に通ずる耐え難いものであった。(ep1)


戦技研
"ヴェクター戦術技術研究室"の略。
ヴェクターで開発される全ての兵器、武器の戦術レベルでの運用に際して、その用途、用法に即した評価試験を行い、
ケースによっては新たな技術の研究開発を行う目的で設立された機関。
便宜上、通常の開発セクションとは分けられている。
曙光内の一角にある。(ep1)

ヴェクターの部門の一つであり、開発された武器屋兵器の戦術レベルでの運用試験や、その評価試験を行う役割を担っている。
正式名称はヴェクター戦術技術研究室。
試験だけでなく、場合によれば新たな技術の研究開発を行うことも目的としており、
ヴェクター内では通常の開発セクションと分けられている。(ep3)


戦後補償
苛烈を極めたミルチア紛争後に定められた補償制度の事。
しかし、宙域や自治州によってはその対象から外された地域も多く、十四年経った現在も尚、完全な解決には至っていない。(ep1)

15年前に起こったミルチア紛争後に定められた補償制度。
ミルチア紛争後、第二ミルチアを始めとする戦争の被害が大きかった自治州、あるいは宙域に様々既得権、超法規的特権が与えられた。
第二ミルチアはこの戦後補償により、財団化したクーカイ・ファウンデーションと連携し、ゾハルエミュレーターを保有する権利を得た。
しかし、その対象から外された域も多く、戦後補償を巡って宙域や自治州同士の確執が生じる事態に陥っている。
補償制度が設けられたとはいえ、ミルチア紛争の戦後処理問題は、未だ完全な解決には至っていない。(ep3)


戦闘用レアリエン
戦闘用に特化した能力をもったレアリエン。一般のレアリエンと比較して、五感と運動能力が強化されている。
戦闘に際しては、長時間無補給で行動できるように設計されており、特に恐怖といった戦闘に悪影響を与える感情を発露しないよう調整が施されている。(基本的にはレアリエンは恐怖を感じないよう設計されているが、ごくまれにイリーガルな個体が発生する)
レアリエンの使用する銃器類は、外見上は人間のそれと変わらないように見えるが、
口径は戦闘車輌の車載火器と同等であり、弾薬自体も強装弾が使われている。(ep1)


戦略制圧艦メルカバ
Y資料に記されていた神の遺物をディミトリ・ユーリエフが対オルムス戦用の兵器、オメガの母艦として復活させたもの。
直径100kmを超える巨大な構造体で、その破壊力は惑星一つを用意に消し去る。
運用されている攻撃兵装の全てがメルカバ移動時の余剰エネルギーを利用していることから、
本来は単体の兵器ではなく、”何かの補器”として設計されたものと思われる。
天の車はこのプロトタイプと呼べるもので、ヨアキム・ミズラヒによってモモ創造プラントとして使用された。(ep3)


相転移砲
Phase Transitions cannon
真空の相転移現象を応用した兵器。その本体は、プランクスケールまで折り畳まれており、
カートリッジからのシステム発動キーを受け取る事によってその姿を実空間に現す。
ハンドガンのように見えていた部分は、実は相転移砲の一部分で、システム発動時は相転移砲のレーザーロックとトリガーを兼ねる。
劇中での台詞「-質量を限定すれば-」の質量とは、相を変える真空質量-ゆらぎの幅の事を指す。(ep1)

空間に局所相転移を起こして、周囲の全てを破壊する兵器。局所とはいえ、使い方次第では恒星を消し去るほどの破壊力を持っている。
その本体はプランクスケールまで折りたたまれているが、PTカートリッジからの相転移砲システムの発動キーを受け取ることによって、
本体を実空間に出現させることが出来る。
劇中ではハンドガンのように見えていた部分は、実は相転移砲の一部でシステム発動時は相転移砲のレーザーロックとトリガーを兼ねる。
KOS-MOSが相転移質量を限定させて発射したことで、宇宙空間の歪みを拡大させ、ネピリムの歌声を出現させるに至った。(ep3)


造物と被造物
造物主とそれによって作られた存在のこと。
神と人。
人とレアリエン。(ep1)


ゾーラ
秘書型アンドロイド。ディミトリ・ユーリエフの側近として配備された星団連邦製の官給品。
T.C.4600年代、レアリエンの実用化が進んでいない時代には全身がアーティフィシャルな部品で構成された
ゾーラの様なアンドロイドの存在は決して珍しいものではなかった。
スケジュールの管理やルーチンワークといった仕事はそのメモリーの正確さや制度等の理由から、
生身の人間より重宝されていたと言われている。外見は用途に応じて様々なタイプが製造された。
ゾーラの場合は秘書型ということもあり、女性形となっているが、このような性差別的な古い考え方に否定的な意見を持つものは少なくなかった。(ep3)


素子活性剤シリンジ
シリンジとは医療器具の一種で、注射器や洗浄器などのことを指す。
劇中では、機能停止したモモに素子活性剤を注入するために使用された。
素子活性剤とは、体内に組み込まれたナノマシンを活性化させるための薬品であり、
直接ユリが心臓マッサージを行っていたところから、モモの心肺機能の再起動を試みたと思われる。(ep3)


ゾハル
ゼノサーガ全エピソードを通して鍵となる金色の物体。
語源はカバラの秘技「zohar」から。(ep1)


ゾハルエミュレーター
ヨアキムが開発したゾハルのエミュレータ。
彼が建造したものは全部で12基あり、ミルチア紛争でヨアキムの死と共にエミュレータの建造技術は失われてしまう。
後に、セラーズ主導で余剰部品から13基目が建造されたが、ヨアキムが作ったものと比べると性能が劣っている。
デュランダルにはこれらのエミュレータとオリジナルゾハルを格納するための隔離格納庫が存在する。
隔離格納庫には13のブロックに分かれており、エミュレータ用のブロックにはキリストの12使徒の名前が、
オリジナルゾハル用ブロックには聖母マリアから13の鍵を預かった少女、マリーエンキントの名前が付けられている。(ep2n)
劇中では「マリアの子供」と説明されている。

エミュレーターとは、ある特定のコンピュータのシステムを異なるハードウェアやソフトウェアで擬似的に動作させるもののことであり、
劇中では故ヨアキム・ミズラヒによって製作されたオリジナルゾハルのエミュレーターを指す。
U-TIC機関では、オリジナルの補器として惑星アリアドネ等での連結実験に使用されたが、
本来はオリジナルを起動させるためのイグニッション的な役割を持つ。
ヨアキムによって全部で十二器が製作され、それぞれに十二使徒の名前が記されている。
また、それぞれにはアニマの器の波長も記録されている。
ミルチア紛争後に行方不明となったが、現在十二器全てがクーカイ・ファウンデーションにより回収、管理されている。
フィフス・エルサレムでの演習時にオメガ・レース・ノワエのコアとして使用されたのは、
セラーズが余剰部品によって組み上げたエミュレーターの模造品であり、出力の制御が不安定のまま使用され、オメガの暴走を招きかけた。(ep3)


ゾハルの民
移民船団直径の遺伝子を持つ人間を指した呼称。かつてのミクタムやミルチアはその人口の大半がゾハルの民だった。(ep3)
 

最終更新:2014年11月02日 11:28