シュピーゲル世界のモデルについて


THE WORLD OF SPIEGEL

  • このページではシュピーゲルシリーズの舞台であるミリオポリスの街並みとモデルである現実のウィーンについてまとめてあります。
  • 一部推測なども含みますのでご了承ください。


ミリオポリス第一区(ウィーン第一区)


ウィーン市庁舎


  • 第一区にあるウィーン市の市庁舎。ウィーン市議会が執務を行う市行政の中心地である。
  • ネオゴシック様式の建物で、1872年から1883年にかけて建設された歴史的建造物のひとつ。市庁舎広場では年間通して様々なイベントが行われ、観光名所にもなっている。
  • 庁舎の尖塔にはラーハトハオスマン(=市庁舎の男/市庁舎の人)が飾られている。

【作中では…】
オイレンシュピーゲル壱において拳銃男オットーを捕まえるために夕霧が考案した「ラーハトハオスマン作戦」にて銅像が建てられた経緯の紹介と共に、悪ふざけの象徴として扱われている。
なお、同壱巻62pにおいて「旧市街にある旧市庁舎(ラサウス)」として紹介されているが、ラーハトハオスマンがあるのは旧市庁舎ではなく現在もウィーン市議会に使用されている新市庁舎の方である。(旧市庁舎も歴史建造物として現存している)

参考:ウィーン市観光局公式サイト(日本語)
   リング通りの最も重要な公的建築・紹介ページ→リンク


シュテファン寺院(シュテファン大聖堂)


  • 第一区の中心部に建っているゴシック様式の大聖堂。シュテファン大聖堂、シュテファン大寺院とも呼ばれている。
  • ウィーンのシンボルであり、12世紀から建造が始まった歴史的建造物のひとつ。市内有数の観光名所でもある。
  • 四つの尖塔があり、もっとも高い南塔の高さは136.44メートル。また寺院の屋根には色瓦によってオーストリア=ハンガリー帝国の双頭の鷲/ウィーン市およびオーストリア連邦の紋章が描かれ見た目にも美しい。

【作中では…】
スプライトシュピーゲルⅠにおいて旧要撃小隊が夜間訓練中に尖塔の上で休憩をとるのに利用していたとされている。またスプライトシュピーゲルⅣ(フロム・ディスタンス)での鳳と冬真のデートにおいても度々登場している。

参考:ウィーン市観光局公式サイト(日本語)
   シュテファン大寺院・紹介ページ→リンク
   シュテファン寺院・公式サイト(独語)→リンク


BVT(憲法擁護テロ対策局)本部


  • 第一区(注)の北部に本部が存在するオーストリア国内の治安組織を束ねる組織。
  • 正式名称はBundesamt für Verfassungsschutz und Terrorismusbekämpfung。直訳すると「憲法の保護とテロ対策のための連邦政府機関」となる。オーストリア内務省下の公安総局内の一部組織として、2002年に国際テロの脅威増大に対応するため国家警察や特殊部隊を併合する形で設立された。実在する組織である
  • 本来は公安総局内でテロ対策における分析や対策立案を行う顧問機関のようなものらしい(すいみません、ドイツ語分からないので海外サイトの内容がよく分かりません)。

【作中では…】
スプライトシュピーゲルⅠから度々作中に登場し、第一区に本部ビルが存在していることが書かれていた。
テスタメントシュピーゲル2によると本部ビルは第一区北部にある十三階建ての施設らしい。
(注)現実のBVTは第一区に隣接するウィーン第三区に本部が存在するようである。第一区北東部から隣り合う第三区北西部にかけて政府関係施設が合同庁舎の形で多数林立しているので、他(ウィーン州警察本部あたり)と混同してしまった可能性あり?

参考:ウィキペディア(独語版)BVTページ→リンク


ミリオポリス第二区(ウィーン第二区)


プラーター遊園地


  • 第二区の中央部に広がるプラーター公園の北部にある遊園地である。
  • 二百五十におよぶアトラクションが存在し、特に大観覧車(リーゼンラート)は映画「第三の男」などでも有名になり、ウィーンのランドマーク的存在になっている。
  • 入場料は無料であり、アトラクションごとに料金を払う仕組みになっている。営業期間は3月15日から10月になっているが、基本は一年中入場できアトラクションによっては年間通して利用可能となっている。
  • 大観覧車のゴンドラは一度に十人以上が乗れるほどの大きさ(デカイ!)。ゴンドラによっては貸切にしてなかでパーティーや結婚式を行うことも可能である(やったね涼月ちゃん。挙式できるよ!by吹雪)

【作中では…】
オイレンシュピーゲル参において涼月と吹雪のデートの舞台となった。なお大観覧車の描写は原作よりも漫画(二階堂ヒカル版)の方が現実に近い形に描かれている。(もっとも作中では2010年代に入って大規模な改修がなされている説明があるため、現実とは多少違う形でも不思議はない)

参考:ウィーン市観光局公式サイト(日本語)
   プラーター公園・紹介ページ→リンク
   プラーター公式サイト(独語)→リンク


ミリオポリス第十一区(ウィーン第十一区)


ガソメーター=<子供工場(キンダーヴェルク)>


  • 第十一区に存在する、旧ガソメーター(ガスタンク)を改修した施設である。
  • 四基のガソメーター(高さ75メートル)を四人の建築家の手によって改装し、2001年に都市センターとして再生したもの。集合住宅/集会施設/学生寮/映画館/文化書庫/さらにとどめに地下に合計2万2000平方メートルにおよぶショッピングモールを設けた複合施設になっている。
  • ある意味ミニサイズの都市。スプライトシュピーゲルⅠの金言「全て一つにぶちこみなさい」という融合・統合・結合思想を地でいっている建物である。

【作中では…】
オイレンシュピーゲル参においてショッピングタウンとして利用されていたが不況によってあっさり倒産したと説明されている。怖ろしいことだ(byアダー神父)
その後施設全体が児童福祉局の所有物となり、機械化児童専門の教育・医療・研究・育成のための『132擁護施設』=通称<子供工場(キンダーヴェルク)>として再利用されている設定である。
この施設のなかで夕霧と涼月・陽炎が出会ったり、吹雪と涼月が出会ったり、鳳と皇&蛍が学んだりしていた。

参考:ウィーン市観光局公式サイト(日本語)
   ウィーンのガソメーター・紹介ページ→リンク


ミリオポリス第十九区(ウィーン第十九区)


シュピッテラウ焼却場(フンダートヴァッサー作のごみ焼却場)


  • 第十九区(注)にあるごみ焼却場。稀代の画家フリーデンスライヒ・フンダートヴァッサーがデザインを手がけた人気建造物であり観光名所である。ごみ焼却場なのに観光名所である。大事なことなので二回言いました。
  • ごみ焼却場とは思えないファッショナブルかつカラフルな外見もさることながら、廃棄物処理で発生した熱エネルギーを暖房熱・温水供給システムに利用した芸術とリサイクル精神の見事な融合を実現した建造物である。流石は芸術の都ウィーン。マジぱねーっす(by乙)
  • 観光名所として人気なだけでなく、その優れたリサイクルシステムの学習に他国からの研修ツアーで訪れる技術者もいるらしい……いろんなところで大人気の施設である。

【作中では…】
スプライトシュピーゲルⅠの第四話で雛がパンツを脱ごうとしていたのがこの施設のすぐ近くである。
またオイレンシュピーゲル壱のなかでも破壊目標を探すオットーがこの建物の名前を上げていた。
なお、作中では「浄水場が併設する」と説明されているが実際には存在しない。焼却熱を再利用した温水供給システムの存在を浄水設備と勘違いしてしまった可能性あり。
(注)現実にこの施設が存在するのはウィーン第九区である。第十九区と第九区の境界付近に存在し、ほんの50メートル先が第十九区という近さだがあくまで所在は第九区。九と十九を見間違えたか、あるいはミスタイプしたものがそのままになってしまったのかも知れない。

参考:ウィーン市観光局公式サイト(日本語)
   エネルギーも芸術となるウィーン・紹介ページ→リンク


ミリオポリス第二十一区(ウィーン第二十一区)


ヴィエナ・タワー


  • 第二十一区、通称〝超高層ビル特区〟に存在する設定の架空の超高層ビルである。作中オリジナルの建造物であり、モデルとなっている建物はウィーン市内に存在しない。
  • 全高六百六十七メートル、地上百四十階建ての巨大なビルである。
  • 名前のヴィエナとは「ウィーンの」という意味であり、直訳すれば「ウィーンの塔」になる。まんまである。

【作中では…】
オイレンシュピーゲル弐&スプライトシュピーゲルⅡに扱われる<アンタレス事件>の舞台となった。ウィーン市内に該当する建物は存在しないが、モデルとなっているのは両二巻執筆当事に建造中だった中近東ドバイのブルジュ・ハリファだと思われる。ブルジュ・ハリファは全高828メートル、地上160階建てチューブ構造でヴィエナ・タワーよりも高く、2014年現在世界一の超高層ビルである。

参考:ウィキペディア ブルジュ・ハリファページ→リンク


ミリオポリス第二十二区(ウィーン第二十二区)


国連都市(UNO-CITY)


  • 第二十二区に存在する国際連合ウィーン事務局を中心とした国連施設群の愛称。現地ではUNO-CITY(ウノ・シティ)と呼ばれている。
  • 国連ウィーン事務局(VIC=ウィーン・インターナショナル・センター)のほか、IAEA(国際原子力機関)、UNIDO(国連工業開発機関)、UNHCR(国 連難民高等弁務官事務所)などの諸機関が存在する。
  • 国連都市はドナウ川(+新ドナウ川)とアルテドナウ(旧ドナウ川)に囲まれた中洲の中心部に造られている。これらドナウ川及び運河の中洲は総称してドナウ島と呼ばれている。(隣接する第二区・第二十区はまるごとドナウ島)

【作中では…】
シュピーゲルシリーズの世界ではウィーンが世界一二の国連都市となっているため、国際司法裁判所が設けられ本来はアメリカ・ニューヨーク事務局で取り扱われるような案件も一部ミリオポリス市内で行われている設定である。
スプライトシュピーゲルⅠにおいて出現した儀脳体兵器<カウカソスの大鷲>がMSS要撃小隊の手によって国連都市中央広場にある円形噴水に墜落している。
また、スプライトシュピーゲルⅣでは<戦犯法廷事件>の舞台になった。

参考:ウィーン市観光局公式サイト(日本語)
   国連UNOシティ・紹介ページ→リンク
   ウィキペディア 国際連合ウィーン事務局ページ→リンク


ミリオポリス第三十五区(ニーダーエスターライヒ州シュヴェヒャート)


ウィーン・シュベハト国際空港


  • ウィーンの南東18kmの位置、ニーダーエスターライヒ州にある空港。国際空港であり、オーストリアの玄関口のひとつとなっている。
  • 管制塔はSKYLINK計画によって2005年に完成している。高さ109メートル。
  • 滑走路は3500メートルと3600メートルがあり、複数のターミナルを持つ巨大な施設である。年間の利用者は2100万人におよぶ。

【作中では…】
ミリオポリスがウィーン時代の二十三区から三十五区に増え州境が拡大されたため、ミリオポリス市=ウィーン州内の空港となっている。
オイレンシュピーゲル肆における<空港占拠事件>の舞台となった。

参考:ウィキペディア ウィーン国際空港ページ→リンク

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最終更新:2014年11月22日 23:05