や行


■〈有能なる空白〉

ポラック博士が<魂>理論のレポートで提唱していた概念。脳内チップの機能を司る素数のひとつであり、53が〈有能なる空白〉の座である。生まれながらにして手足の運動を学習しえなかった脳に現れる座であり、また脳内チップにおける時間面を司る数位でもある。フロー状態の解消や<ブリリアント・モデル>の完成に必要な特性であるらしい。

■揺籃状態

人格改変プログラムによって生じる心理現象のひとつ。戦闘によって急激に人格改変プログラムが進行することで高度な瞑想状態に陥り、心が揺りかごの中にいるような安らぎを得て眠りにつく。この状態では自他の区別が曖昧になるため、揺籃状態に陥った特甲児童は敵味方の区別なく攻撃する暴走を起こしてしまう。

ら行


■雷撃器

特甲児童や軍用機体に装備されている近接攻撃兵器。超振動によって爆撃のような強力な打撃攻撃を実現している。涼月の特甲レベル3〈咆哮せし黒き猟犬〉が装備する雷撃器は通常よりも強力な抗磁圧型で、その威力は大型トラック数台分の巨体を誇る軍用機体ヴィルトシュバインを宙に軽々と弾き飛ばすほど。

■ライフル友愛会

過去ミリオポリスに存在したライフルを愛する資産家たちの交友組織。六年前に起こった〈医師狙撃事件〉の容疑がかけられていたが、その後メンバー全員が次々と不幸に襲われたため事件は迷宮入りし、友愛会も解散された。

■ラトルスネイク

ガラガラヘビの名を持つ武器商人。本編の過去にラトルスネイクがトーカーズに干渉することで武器密売ネットワークに変革が起こり、それによってテロ支援の幽霊企業プリンチップ社が現われたとされる。

■〈リスト〉

〈クーデター事件〉や〈山猫事件〉など、ミリオポリスで起こる数々のテロ事件に関係している存在。その実態は先進諸国の権力者がテロ組織と行った裏取引によって、テロの対象とならないことを約束された者たちのリストだと推測されている。

■リヴァイアサン

〈戦犯法廷事件〉の証人たちが遊んでいるテーブルトークRPG。内容は各員が世界各国の国家元首になり、世界平和と世界統一政府の樹立を目指すというもの。通称〝世界統一ゲーム〟と行った方が分かりやすい。元はアメリカ国防省が開発した大統領演説用のプログラムであり、それを改良してゲーム化した。

■ルフトハンザ航空391便ハイジャック事件

2010年4月にオーストリア国内で起こったテロ事件。テロリストにハイジャックされたルフトハンザ航空391便が、山中に墜落した。犯人の目的はかつてアメリカで起こった〈911テロ事件〉を模倣した航空機自爆テロであったとされる。一説にはハイジャック機の墜落原因は燃料不足ではなく、テロを恐れた政府によって極秘裏に撃墜されたとも言われるが、真相は不明。

■レーゲルメースィヒ反応

暴力と調和を求める心の反応。自分の好きなものが傷つくことに快感を抱く心理的欲求であり、重度化するとテロや犯罪などの反社会的行動となって現れる。プリンチップ社は投薬によってこの反応を操ることが可能であり、それによって特定の人間を操作することで様々な犯罪やテロ事件を操作する。

■レオーベン刑務収監施設

オーストリアのシュタイアーマルク州の都市レオーベンに存在する刑務所。〈クーデター事件〉の主犯格カール・クラウス元少佐が収監されている。施設ではカール・クラウスとの面会を求める学者やマスコミが後を絶たず、それらの面会者やスタッフがカール・クラウスに感化されることを防ぐため、〝三ヶ月ごとに全職員を入れ替える〟〝面会期限を三ヶ月までに制限する〟という特例的措置がとられている。

■レッド・パーン NEW!

米国製サテュロス式アームスーツのバリエーション機。格闘性能向上型で赤い装甲と鹿のような二本の角が特徴。〈ローデシア〉をはじめとしたテロ組織が使用し治安組織を撹乱する。その神出鬼没な戦いぶりから相対した英Gチームから〈赤い幻惑(レッド・スターリング)〉のコードで呼ばれるが、実際は複数存在した同タイプの赤いアームスーツを同一個体と誤認させられていた。

■〈赤のジャック(ロートバオアー)〉

かつてオーストリア軍に存在した斥候狙撃部隊。ミハエルを隊長に優秀な四人の射手によって構成され、南ローデシアに平和維持軍の一員として派遣され活躍するも、世界からの批判をかわすためのスケープゴートにされ悪評がたち帰国。その後傭兵稼業に手を出すが、〈ハイジャック事件〉〈医師狙撃事件〉を通してミハエルが仲間たちと対立、仲間同士の殺し合いに発展し離散した。

■〈ローデシア〉

白人至上主義を掲げる武装集団。ローデシアとはアフリカ・ジンバブエ共和国のかつての名であり、当地で植民地政策が行われたことから白人優越の象徴としても使われる合言葉である。アメリカの秘密結社KKK(クー・クラックス・クラン)のミリオポリス版といえる組織で、団員たちはKKKを模倣した数々の秘密のサインで仲間を見分けている。

■ローデシア迷彩

ジンバブエの軍服に採用されている迷彩色。白人至上主義者たちの間で人気を博している。

■ローバオの森

ミリオポリス第二十二区南部に広がる国立公園。散歩やハイキングなどの遊楽地として市民に親しまれている。ドナウ川にそって広がる緑地であり、遊覧船の停泊場が存在している。

■ロケットの街

ミリオポリスの通称。その由来はロケット燃料に使われるAPの発火点648度ケルビンが、ミリオポリスの月間銃死者数648人と同じであることから。648はミリオポリスが平和であることを証明すると同時に治安のため武装を認めさられる唯一の数字である。

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最終更新:2017年01月27日 00:32