夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

霧嶋董薫&アーチャー

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『───対象は20区にある喫茶店で ”喰種”の巣窟である可能性が───』

『現在も戦いが続いており…かなり大規模な戦いが』

失いたくなかった。
みんな、優しかった。

「見殺しにするの…?『あんていく』は助け合いだって、店長、言ってた」
「なら…あの数相手にお前は戦うのか?」
「だからってただ逃げるなんて…っ!」
「…お前は…死にたいのか?」
「そんなわけない……っ!!
でも、じゃあ…古間さんや入見さんは死にたいの……!?」

四方さんは言った。
古間さんと入見さんは芳村さんと出会って、今迄犯してきた罪の大きさを知ったって。
だから、何処かで罰を求めていたって。
ならば、此処で死のうと。
私たちを逃がすために、一人でも多く道連れにして死のうとして───

「罰…?
だったら私だって…私だって殺してきた。
喰べるためにもムカつくって理由だけでも!
た、たくさん殺してきた!!
私にだって罰が必要でしょ!?」
「…大人になれ。
今、お前に必要なのは罰じゃない。
考える時間だ」

『あんていくは仲間を助け合う』。
その教えを何時だって守ってきたのは、古間さんや入見さんだった。
だから、考えろと。
だから、知れと。
古間さんと入見さんが、逃げずに戦うその意味を───

「…『生きろ』っていうの…わたしに、みんなを犠牲にして───」

店長も。
古間さんも。
入見さんも。
みんな、みんな大事な人なのに。

『トーカ、学校はどう?
…あらそう、フフ…私も行ってみたかったわ、学校』

入見さんは、いつも優しいお姉さんみたいだった。

『ん?ネクタイがドブみたいだって?
おいおいトーカちゃん…冗談キツいねぇ…』

古間さんは、お兄さんみたいだった。

「店長…、店長は…」

店長は、私を学校に行かせてくれた。
何時だって助けてくれた。
それは。
まるで、本当にお父さんみたいな───

「……クソッ」
『───トーカ』

”お父さん”、なんて。
何で今、思い出してしまったのか。
優しかったお父さんも、私の元からいなくなった。

「…なんでみんないなくなっちゃうの…
ぜんぶなくなる…必死で覚えた公式も、校舎から見えるあの空も…」

大学に行く為に頑張って覚えた、公式も。

『霧嶋さん…一緒に、お弁当食べませんか…?』

初めてできた友達と見た、あの空も。
ぜんぶ。
ぜんぶ。

「なくさないようになにかしなくちゃって焦って…」
『───おねえちゃん』

弟も……アヤトも、私の元を去ってしまった。

「いつもどうしていいかわからなくて空回りばっか…」
『───トーカちゃん』

カネキも一人にしないなんか言って、何処かに行った。
あの言葉は。
とても、嬉しかったのに。

「店長達を助けたいよ…空回りだって…なんだってするから…」

瞳に浮かんだのは、血に沈むかつて殺した喰種捜査官の姿。。
その指には永遠の愛を誓う指輪が嵌められていて。
自分は、一体。
───何てことを、してしまったのかと。

「も……もう、いやだ……。
いやなの……いやなの───」


それは。
幼き日に抱いた感情と同じで。

「店長達のところに行きたい…ねぇ…。
…本当にこれで終わりなの…?
本当にどうしようもないの…?」

だから、如何にかしたかった。
だから、終わりにしたくなかった。

店長と。
古間さんと。
入見さんと。
カネキと───みんながいた、あのあんていくに戻りたかった。

だから、これはやり直しの願い。
全てを無くした私の。
全てを取り戻す、物語。




















───やり直したい過去、ありますか?




───やり直せるのなら、何だってやってみせる。





▲ ▲ ▲


▲ ▲ ▲












「貴方が、私のマスターかい?」

それが、己のサーヴァントとの最初の邂逅だった。
自分よりも、大分背が低い。
見たところ───ヒナミと同じくらいだろうか。
自らをアーチャーと名乗るその少女は、自分のことをサーヴァントだと言った。
数多もの命を聖杯に焼べ、たった一組の願いを叶える聖杯戦争の駒であると。
それに、トーカは疑問を抱いた。
この少女───アーチャーには、そこまでして叶えたい願いがあるのかと。

「…アンタには、そうまでして叶えたい願いがあんの?」

まるで、それは自分の覚悟を問うように。
目の前のアーチャーに尋ねた。

「私には、ないよ」
「……?ないのにこんな戦いに力を貸すの?」
「…私の真名はね、Верныйって言うんだ」
「ゔぇ……何?」

聞きなれない単語に思わず問い返してしまう。
アーチャーはそんな自らのマスターを見たまま、言い放つ。

「ヴェールヌイ。ロシア語で”信頼できる”という意味の名なんだ。
……マスターは多分知らないだろうけど、私は艦隊だったんだ」
「艦隊って…舟?」
「似たようなものだよ。今はこんな人間の姿に見えるけど、本質はそうじゃない」
「───っ」

”人間の姿にみえるけど、本質はそうじゃない”。
───まるで。
───それは、喰種のような。

「……マスターの願いは、敵に襲われた仲間達と元の暮らしに戻りたい、だったね。
戦いにすら参加させてもらえず、散るのを見るしかできなかった出来事を止めて、生活をやり直したいって」
「───そうだけど、何よ」
「……私も同じだよ。
大事な戦争には修理中で出撃することも出来ず。
暁も雷も電も…仲間がたくさん沈んだよ。
生き残った私は賠償艦としてロシアに引き渡されて、響からВерныйになったんだ」

その目には、どの様な惨状が映っていたのか。
仲間を失い、見知らぬ国へと引き渡される瞬間───彼女は、一体何を思ったのか。
辛かったはずだ。
悲しかったはずなのだ。
トーカには───その姿が、父親を失った後の自分に重なって見えて。
そして。
だから、と響は続ける。

「だから───マスターにはそんな思いをさせたくないんだ」
「……」

Верныйはそう語った。
全てを無くし、旅立つ気持ちを味わって欲しくないのだと。
それはトーカの心に何を齎したのか。
ぽつりと、トーカの口から言葉が漏れる。

「…私もな、人間じゃねえんだよ」
「……」
「───『喰種』。人間が喰うものが喰えず、人しか喰えないやつらだよ」

それは。
彼女の親友にすら、話すことはなかった彼女の秘密。
サーヴァントとマスターは一蓮托生。
だからこそ話したのであろうその秘密を、アーチャーは表情一つ変えずに聞き遂げた。

「…それでもアンタは協力しようっていうの?
───もしかしたら、喰うかもよ」

その瞬間。
少女の瞳が、深紅に染まる。
───赫眼。
喰種の生態的特徴の一つとされる、赤く染まった瞳。
それを見て、尚。
アーチャーはこちらを見据えたまま、言い放った。

「……それが、どうかしたかい?」


「……は?」

思わず、間抜けな声を挙げるトーカ。
それを見てアーチャーは柔らかな笑みを浮かべ、

「───人間じゃないのは私も一緒だよ。
私なんて、ほら、艦隊だ」
「……意味わかんねー」

その笑みは、少し気恥ずかしそうだった。
彼女は生前、艦隊だったのだ。
人間の食物どころか、主に身体の中に入れるものは燃料だ。
それを見て、間抜けな顔をしていたトーカも少し、表情に柔らかさが戻った。

「行こう。マスターは、信頼できる。
マスターも信頼してくれれば───私は、マスターの為に全力を出せる」

アーチャーから差し出された細く白い手が、トーカに差し出される。
それを握るのにトーカは一旦躊躇したが───しっかりと握り返す。

「残念だけど、私はまだアンタを信用し切れてない」
「ああ───それでも、構わない」

そして。
人間の姿にして人間ではない少女二人が───全てを失った少女二人の、始まりだった


───さあ。
───失った生活を取り戻す、やり直しの聖杯戦争を始めよう。


【マスター】
霧嶋董香@東京喰種

【マスターとしての願い】
「あんていく」のみんなと元の生活に戻りたい。

【weapon】
羽赫の赫子

【能力・技能】
喰種。
人間が食べるような食物は食べられず、人肉しか食べられない代わりに高い身体能力と五感を得る。
皮膚は包丁や拳銃では傷もつかない。
喰種特有のRc細胞という細胞を持っており、それを体外に放出し『赫子』という特殊な組織を形成する能力を持つ。
羽赫の赫子である彼女は肩辺りから羽のような赫子を出現させ赫子による高速移動、そしてRc細胞を小さな突起状に変化させマシンガンのように連射することができる。
肉弾戦もそれなりに強い。

【人物背景】
20区に住む喰種の少女。
普段は高校に通いつつ、喰種の喫茶「あんていく」でバイトをしている。
口は悪いが、根は優しい。
幼少時に人間に紛れ人間として生きていた父親・霧嶋新を喰種捜査官に殺害され、それから弟・絢都と共に東京を彷徨っていた。
喫茶「あんていく」の店長・芳村の提案により学校に通うことになり、あんていくでもバイトを始めるがそれが原因となり弟とは決裂。
今も弟のことは心配している模様。
そして原作13巻において喫茶「あんていく」が大量のCCG・喰種捜査官の強襲され、店長・芳村と古間円児、入間カヤが董香らあんていくの従業員の喰種を逃がすために応戦し、散る。
彼女は培った思い出や優しい仲間、手に入れた友を喪ったまま参戦。
やり直したい。
あの生活に戻りたい。
彼女の思いは、それだけだった。

【方針】
勝ち残る。
が、乗り気ではない参加者がいた場合はどうするか、まだ考えていない。



【クラス】アーチャー

【真名】
 Верный(ヴェールヌイ)@艦隊これくしょん

【パラメータ】
 筋力D 耐久B 俊敏C 魔力E 幸運A 宝具C

【属性】
 秩序・善

【クラス別スキル】
 単独行動:D
 マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。ランクDならば、マスターを失っても半日間は現界可能。

 対魔力:E
 魔術に対する守り。
 無効化は出来ないが、ダメージ数値を多少削減する。

【保有スキル】
 艦娘:A
生前艦艇・戦艦だった存在が少女の姿に変わった者に付与されるスキル。
水上での戦闘において有利な判定を得、そして鉄などの資源があれば火力の増強・損傷した身体を魔力を使用せずに修復できる。

 信頼:A
「信頼できる」という意味の名を持つために付与されたスキル。
共に戦う者に信頼され、そしてアーチャー自身もその存在を強く信頼した時発動する。
耐久を一段階上昇させ、宝具の魔力消費を格段に少なくする。

 戦闘続行:B
戦闘を続行する為の能力。
決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。

【宝具】

『兵装・砲雷撃戦』
 ランク:E 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:100

 駆逐艦としての兵装を現代に呼び起こす宝具。
 任意で範囲を指定することができ、戦闘時は肉体に付属させる型で展開する。
最大展開すると次々と砲門を増やすことができる。

『不死鳥の名は我にあり(Финикс
)』
 ランク:C 種別:ーーー レンジ:―― 最大捕捉:――

太平洋戦争において三度の致命的な損傷を受けながら尚生き延び、修復のタイミングなどで最後まで沈まなかった逸話が宝具となったもの。
致命傷を受け絶命したとしても3度までならば蘇生し万全な状態で戦線復帰できる。

『第六駆逐艦・響』
 ランク:C 種別:対艦宝具 レンジ:1~200 最大捕捉:1000

彼女がまだ賠償艦として引き渡されていない、かつての駆逐艦としての姿を召喚し、かつての火力を取り戻す。
マスターと共に乗り込むことも可能。
英霊として召喚されたことにより、フランシス・ドレイクの黄金の鹿号のように海だけでなく場所問わず発動できる。
駆逐艦としての圧倒的火力で殲滅する。
不死鳥と賞賛されたその姿は生半可なことでは沈むことはなく、どれだけ破壊されても動き続けるだろう。
魔力消費は大きいものの令呪を使うか、または信頼スキルが発動すればあれば解放できるだろう。
本来ならこの宝具を持つ者はライダー適正を得るのだが、Верныйにとってはこの宝具が真の己の姿であるためアーチャー適正となっている。
アーチャーが駆逐艦として生きた、その生涯が此処に有る。

【weapon】
  • 『兵装・砲雷撃戦』
50口径12.7cm連装砲 2基4門を始めとした数多くの武装。

【人物背景】
日本において実際に運用されていた駆逐艦であり、賠償艦としてロシアに引き渡された駆逐艦。
その活躍ぶりから『不死鳥』とも呼ばれており、日本では響という艦名だったがロシアでは「信頼できる」という意味の「Верный」の名を得た。
その駆逐艦が少女の姿になったもの。

【サーヴァントとしての願い】
1人になった者、戦闘にて共に散ることすら出来なかった者として、マスターと共に戦う。
全ては、マスターのために。

【基本戦術、方針、運用法】
基本はその艦隊としての莫大な火力における殲滅。



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