―――たとえ世界が終わっても。
―――尽きない想いがここに在る。
―――尽きない想いがここに在る。
崩れた螺旋階段を昇る、昇る、昇る。この先に「愛のかたち」があると誰かが言った。
既に砕け散った世界を背に、見えぬ先を追い求めて。彼/彼女は階段を昇り続ける。
既に砕け散った世界を背に、見えぬ先を追い求めて。彼/彼女は階段を昇り続ける。
それは《――》。それは《――》。偽りの街の戦いを勝ち抜いた男/女。
■■■■は黄金螺旋階段を昇る。一歩、一歩と踏みしめて。今も。今も。
頂上を目指して。いと高きに在るものを、目指して。
そして、頂上に在るものは笑うのだ。今も。今も。
■■■■は黄金螺旋階段を昇る。一歩、一歩と踏みしめて。今も。今も。
頂上を目指して。いと高きに在るものを、目指して。
そして、頂上に在るものは笑うのだ。今も。今も。
『さあ、諦める時だ』
そこは黄金螺旋階段の果て。誰かの夢の残滓が眠る、暗闇の幽閉の間。
既にそこには誰もいない。旧き王も新しき王も、何もかもが消え去ったはずのその場所。
しかし声が聞こえる。誰かに似ていて、故に誰でもない声。支配者の響きはない。
たとえて言えば、全てを嘲笑する響き。涙を流して笑いながら、心から焦がれて願う声。
既にそこには誰もいない。旧き王も新しき王も、何もかもが消え去ったはずのその場所。
しかし声が聞こえる。誰かに似ていて、故に誰でもない声。支配者の響きはない。
たとえて言えば、全てを嘲笑する響き。涙を流して笑いながら、心から焦がれて願う声。
―――たとえて言えば。
―――狂った道化師が何かを囁くような、声。
―――狂った道化師が何かを囁くような、声。
『■■■■』
『偽りの都市の全てを切り捨てた哀れなる者』
『既に、きみは諦めているはずだ』
『偽りの都市の全てを切り捨てた哀れなる者』
『既に、きみは諦めているはずだ』
否、諦めてはいない。
諦めなどするものか。この身は未だに何も果たせてはいないのだから。
理想と夢を追いかけて、過ぎ去った想いを引きずって。とうとうこんなところにまで来てしまった。
後悔はある。未練はある。しかし決して諦めはしない。いつか夢見た世界に行き着くその時まで、妥協などしないと決めたのだ。
諦めなどするものか。この身は未だに何も果たせてはいないのだから。
理想と夢を追いかけて、過ぎ去った想いを引きずって。とうとうこんなところにまで来てしまった。
後悔はある。未練はある。しかし決して諦めはしない。いつか夢見た世界に行き着くその時まで、妥協などしないと決めたのだ。
『ならば話は簡単だ』
『見せるがいい。きみの、"願い"を』
『この都市に訪れた七日間の意味。
きみがその手を赤色に染めてきた意味。
如何なる理由と願いとが、その根源か』
『見せるがいい。きみの、"願い"を』
『この都市に訪れた七日間の意味。
きみがその手を赤色に染めてきた意味。
如何なる理由と願いとが、その根源か』
―――黙れ。黙れ。黙れ。
姿なき声を切って捨てる。たとえそれが何者だろうと、全てを決めるのは自分であり、奴ではない。
そう。決めるのは、自分だ。
無数の声を呑みこんで。無数の涙を呑みこんで。彼/彼女は手を伸ばす。
聖杯へ向けて。いと高き場所へと向けて。
自らの望みを叶えるために。
そう。決めるのは、自分だ。
無数の声を呑みこんで。無数の涙を呑みこんで。彼/彼女は手を伸ばす。
聖杯へ向けて。いと高き場所へと向けて。
自らの望みを叶えるために。
―――黄金螺旋階段。その最後の一段を、今、昇りきる。
◇ ◇ ◇
そして世界は再誕した。
◇ ◇ ◇
カチカチ。カチカチ。カチカチ。
カチカチ。カチカチ。カチカチ。
カチカチ。カチカチ。カチカチ。
時計の音。時計の音。
今度こそ、今度こそと呼びかけ続ける。
今度こそ、今度こそと呼びかけ続ける。
カチカチ。カチカチ。カチカチ。
カチカチ。カチカチ。カチカチ。
カチカチ。カチカチ。カチカチ。
カチカチカチカチ。
秒針が動く。それは決して止まることはない。
それは白銀色の懐中時計。かつてひとりの男が持っていた。
今は朽ち果て、打ち捨てられた懐中時計。狂ったように秒針を回転させる。
今は朽ち果て、打ち捨てられた懐中時計。狂ったように秒針を回転させる。
秒針が動く。
凄まじい勢いで、狂ったように、逆回転を。
せめて一分、いいや二分。己が滅びを受け入れてないが如く、時計の針は逆巻きを続ける。
凄まじい勢いで、狂ったように、逆回転を。
せめて一分、いいや二分。己が滅びを受け入れてないが如く、時計の針は逆巻きを続ける。
『こんにちは、■■■■』
螺旋階段の下。ひび割れた時計の隣に何かが現れる。
それは道化師。それは幻。かつて大公爵の手で呼び出され、尊い願いを待ち望む哀れな影法師。
誰かが黄金螺旋階段を昇りきるその時まで、彼は待ち続けるのだ。今も。今も。
それは道化師。それは幻。かつて大公爵の手で呼び出され、尊い願いを待ち望む哀れな影法師。
誰かが黄金螺旋階段を昇りきるその時まで、彼は待ち続けるのだ。今も。今も。
『全ては始まりへと戻り。喜劇はまた繰り返される』
『……次は、どうかな』
『……次は、どうかな』
道化師グリム=グリムは視界の端で笑う。誰かの幻へと戻り、誰かの視界へと映り、誰かの耳元に囁きながら。
笑いながら、ただひたすらに待ち続けるのだ。
笑いながら、ただひたすらに待ち続けるのだ。
此処は都市。全ては偽りなれども、あらゆる願いの果てがそこに在る。
彼方は都市。かつて誰かの願いによって巻き戻った。今は誰も覚えていない、忘れ去られた幻想の一幕。
喝采は無い。喝采は無い。ただ、誰かがそこを昇るだけだ。そして、それこそが、この聖杯戦争の真実である。
螺旋の果ては、未だに見えない。
彼方は都市。かつて誰かの願いによって巻き戻った。今は誰も覚えていない、忘れ去られた幻想の一幕。
喝采は無い。喝采は無い。ただ、誰かがそこを昇るだけだ。そして、それこそが、この聖杯戦争の真実である。
螺旋の果ては、未だに見えない。
【クラス】
ルーラー
ルーラー
【真名】
グリム=グリム@赫炎のインガノック-what a beautiful people-
グリム=グリム@赫炎のインガノック-what a beautiful people-
【ステータス】
筋力? 耐久? 敏捷? 魔力? 幸運? 宝具?
筋力? 耐久? 敏捷? 魔力? 幸運? 宝具?
【属性】
?・?
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【クラススキル】
対魔力:-
根源存在のスキルにより一切機能していない。
対魔力:-
根源存在のスキルにより一切機能していない。
真名看破:A+
ルーラーは全てのマスターとサーヴァントの視界に遍在する。
あらゆるサーヴァントの真名・スキル・宝具などの全情報を把握する。
ルーラーは全てのマスターとサーヴァントの視界に遍在する。
あらゆるサーヴァントの真名・スキル・宝具などの全情報を把握する。
神明裁決:A
ルーラーとしての最高特権。
聖杯戦争に参加した全サーヴァントに二回令呪を行使することができる。
他のサーヴァント用の令呪を転用することは不可。
ルーラーとしての最高特権。
聖杯戦争に参加した全サーヴァントに二回令呪を行使することができる。
他のサーヴァント用の令呪を転用することは不可。
【保有スキル】
根源存在:?
根源より呼び出された現象数式体。ルーラーはあらゆる物理的影響を受けず、世界そのものに働きかける類の力でのみルーラーに干渉することができる。
ただし、心よりの願いを前にした場合、ルーラーは泡のように弾け、以降その人物に干渉することができなくなる。
根源存在:?
根源より呼び出された現象数式体。ルーラーはあらゆる物理的影響を受けず、世界そのものに働きかける類の力でのみルーラーに干渉することができる。
ただし、心よりの願いを前にした場合、ルーラーは泡のように弾け、以降その人物に干渉することができなくなる。
剥奪:?
任意の対象から"可能性"を剥奪する。可能性を剥奪された者は"奪われた者"となり、ルーラーの隷属下に置かれる。
このスキルの対象となるのは既に死亡している者のみである。また、元世界で死亡していたとしてもマスター権を持つ者や脱落していない状態のサーヴァントを従わせることはできない。
任意の対象から"可能性"を剥奪する。可能性を剥奪された者は"奪われた者"となり、ルーラーの隷属下に置かれる。
このスキルの対象となるのは既に死亡している者のみである。また、元世界で死亡していたとしてもマスター権を持つ者や脱落していない状態のサーヴァントを従わせることはできない。
【宝具】
『根源の現象数式』
ランク:? 種別:? レンジ:? 最大捕捉:?
あらゆる不条理を不条理のまま現実にする。その本質は願いの成就であり、世界の改変。"聖杯"へと働きかける力。
ルーラーは黄金螺旋階段を登りきった者の願いを叶える。ルーラーは"権利"を持つ者の願望成就を拒否することができない。
『根源の現象数式』
ランク:? 種別:? レンジ:? 最大捕捉:?
あらゆる不条理を不条理のまま現実にする。その本質は願いの成就であり、世界の改変。"聖杯"へと働きかける力。
ルーラーは黄金螺旋階段を登りきった者の願いを叶える。ルーラーは"権利"を持つ者の願望成就を拒否することができない。
【weapon】
影の槍
ルーラーの影を槍のように撃ち出す。この影は可能性そのものである。
影の槍
ルーラーの影を槍のように撃ち出す。この影は可能性そのものである。
【人物背景】
心よりの想い。そして、願い。それは何よりも尊いのだと誰かが言った。
そして想いは根源を生んだ。あらゆる幻想を生み出し、あらゆる条理を捻じ曲げる、白い仮面の道化師を。
故に彼は望む。グリム=グリムは望むのだ。黄金螺旋階段の果てで、人の想いと、願いを。
心よりの想い。そして、願い。それは何よりも尊いのだと誰かが言った。
そして想いは根源を生んだ。あらゆる幻想を生み出し、あらゆる条理を捻じ曲げる、白い仮面の道化師を。
故に彼は望む。グリム=グリムは望むのだ。黄金螺旋階段の果てで、人の想いと、願いを。
【サーヴァントとしての願い】
人の願いの行き着く果てを求める。
人の願いの行き着く果てを求める。
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