夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

月影ゆり&ライダー

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匿名ユーザー

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目が覚めると、月影ゆりは世界に違和感を覚えた。
ゆり自身、上手く説明できない。
ただ、何かが違う。
正体の分からない、しかし、はっきりとした違和感を抱えたまま自室を出る。
リビングに居るのは、少しやつれた母のはずだった。

「おはよう、ゆり」

そこには、新聞を広げてソファーに座った父の姿があった。
見慣れているはずの、優しい笑みを携えた父だった。

「…………おはよう、お父さん」

その光景に、なぜか違和感を抱えたまま、ゆりは父へと挨拶を返す。
胸が、不意に痛んだ。
理解の出来ない痛みだった。

「ゆり……? どうしたんだい、ゆり?」

父の優しい言葉に、同年代の友人たちと比べると遅れて膨らみ始めた胸を抑える。
潤む視界に、天井を見るように顔を上げた。
父の顔をまともに見ることが出来なかった。

「なんだか、今まで……とても、哀しい夢を……」

服に皺ができる事も構わず、ゆりは胸を強く握りしめた。
今、この瞬間が、その手からこぼれ落ちてしまわないように、強く。
たっぷりと数分はそうしていたゆりは、視界を元に戻した。
父が、心配そうな顔でこちらを見つめていた。
また、涙が出そうになった。

「顔、洗ってくるね」

その言葉を残し、ゆりは洗面所へと向かった。
洗面所には、人形のように窓辺に腰掛けた妖精の姿があった。
大事な大事な、パートナーの姿だった。

「おはよう、キュアムーンライト」
「……………おはよう、コロン」

ゆりは、その姿を見ると、ふと、また視界が潤んだ。
そんなゆりを、パートナーであるコロンは心配そうに見つめた。

「ムーンライト……? どうしたんだい、ムーンライト」
「……なんでもないわ。なんだか、本当に……夢だったみたい……」

ゆりは、自身の抱くその違和感の正体に、うすうすと感じ始めつづあった。
同時に、自身がこんな荒唐無稽な世界を望んでいたのかと、失望すら覚え始めていた。

「おはよう、ゆりちゃん」
「おはよう、お母さん」

母とは、まともに言葉を交わすことが出来た。
ただ、母の姿は、ゆりの直近の記憶よりも幾分も瑞々しくふっくらとしていた。
懐かしい姿だった。
ゆりはコロンを人形のように自身の太ももへと載せ、両親に習うように手を合わせた。



「いただきます」
「いただきます」
「はい、召し上がれ」

三人の団欒が始まった。
ワイワイと賑やかなわけでもないが、ゆりが感じる暖かさをそのまま具現化したような暖かさだった。
この暖かさに包まれ続けてありたかった。


違和感の正体――――これが夢である事に気づいても、ここに居続けたかった。


『助けて!』


だから、その声が聞こえた時にも、違和感などなかった。
最初から、気づいている。
目が覚めた瞬間に、この世界が『夢』だということに。
凄く、優しくて。
余りにも、残酷で。
どう足掻こうとも、夢で終わる世界。

『助けて、プリキュア!』

月影ゆり、世界を救ったキュアムーンライトは食事を残したまま、席を立つ。
二度と戻ることの出来ない団欒から、離れる。

「ごめんなさい。お父さん、コロン」

死んだはずの父と、死んだはずのパートナーへと声をかける。
夢は夢としての設定を辞め、コロンは家族の前だというのにゆっくりと浮遊し始めた。
父も、母も、驚きの声は挙げない。
ソレが何よりもゆりに夢だという現実を突きつけていた。
視界が、潤んだ。

「ごめんなさい……もう、行けないの……もう……もう……!」

そう言いながら、ゆりは『外』へと向かう扉に手をかけていた。
この扉を開けてしまえば、きっと、『夢』ですらこの世界に戻れなくなる。
この『夢』に居続けたいと思った自身が、その『夢』を拒絶したからだ。

「ごめんなさい……お父さん……コロン。
 私、きっと……二人に会いたくて、ここに居たいと思って……
 でも……でも……」

涙が零れた。
ずっと、抑えようと努力し続けていた涙が溢れる。

「相変わらずだね、キュアムーンライト」
「ゆりが泣き虫なのは、小さな頃からだ」

二人は優しく微笑んだ。
ゆりの瞳から涙がこぼれ落ちる。
潤んだ視界で、父とコロンの唇が動く様が見えた。




『いってらっしゃい。』


涙が床に落ち、潤んだ視界はクリアになった。



―――― Precure Open My Heart ――――


そうして、月影ゆりはキュアムーンライトとなり、今日もまた世界を救った。
世界はまた救われた。
月影ゆりは、ただ、家路へと向かった。
ふと、自身の頬が濡れていることに気づいた。






「……ただいま」

月影ゆりは、激闘の末に自宅の門を潜ることが出来た。
ありふれた激闘と、ありふれた日常の繰り返しだった。

「おかえり、ゆりちゃん」

夢よりも、幾分も痩せ細った母が弱々しく迎え入れる。
夕食の準備をする母を眺める。
彼女はまた、『友達』とともに世界を救った。
冷めた目で、テレビの中では昏睡し続けていた少年少女達の目覚めを知らせるニュースが行われている。
『子どもたちが助かって良かった』
そんな感情を義務的に抱きながら、ゆりは自室へと向かう。
何事もなかったかのように外行きの私服を脱ぎ、部屋着へと着替える。
そんなルーチンワークとしか呼べない行動を続けると、ふと、ゆりの胸が痛んだ。
この先、どうなってしまうと言うのだろうか。

「……ももか」

ゆりは、自身の学習机に置かれてある写真へと目をやる。
そこには『友』とプリントされた服を着る親友の来海ももかと、『情』とプリントされた服を着る自身の姿があった。
『友情』と嘯くような言葉が、ゆりの胸を痛めつける。
ゆりの親友はゆりのことを親友だと思っている。
ゆりもまた、親友のことを親友だと思っている。
だけど、今のゆりには彼女の姿が遠かった。
夢というものを持って進み続けている彼女の姿が、眩しかった。
また、自らを慕う後輩の姿が、遠かった。
プリキュアを囚えるために創りだした、『叶えたい夢の世界』へと、プリキュアは閉じ込められた。
その世界が、『ああだった』のは、きっと、自分だけだ。


――――その世界が、『過去の世界』だったのは、あの場所には、自分だけしか居なかったはずだ。


その事実が、自身を汚いもののように思えさせた。

「……」

ゆりは自室を出る。
そこでは、すでに母が夕食の準備を完了させていた。

「お待たせ、ゆりちゃん」

そう言って、母の月影春菜は食器を運ぶ。
ゆりはその手伝いをしようとし、食事が三人分あることに目をやった。
普段ならば、何も言わずに、誰も食べない食事を食卓に並べる。
しかし、『夢』の影響だろう。
思わず、久しぶりとなる疑問の色を含んだ言葉を口にしてしまった。



「お母さん、これ」
「お父さんが帰ってきて、お腹が空いたままだと……可哀想でしょう?」

失踪した父。
しかし、実際はこの世を去った父。
それを、母は知らない。
父が人類と地球の『侵略者』に利用されて、多くの悪事を行った。
そして、母の素知らぬところで生命を落とした。
その事実を、どのように伝えるべきなのだろうか。
自身が伝えなければいけないことだとはわかっている。
わかっているが、伝えることが出来ないままだった。

「……そうね」

結局、真実を口にすることは、今日もできなかった。
帰ってくるはずのない父の食事を眺めながら、ゆりは嘘を口にした。
昔から、嘘は嫌いだったはずなのに。
『良い子だね』と褒めてくれる父と母が大好きで、父と母が喜んでくれる『良い子』の自分が好きだったのに。
良い子になることが誇らしくて、優しい両親の間で良い子になることだけを夢見ていた。

「いただきます」

ゆりは、嘘をついたまま食事を行った。
日に日に、味が薄まっているような気がする。
ゆりはどうするべきだというのだろうか。

優しき心に、辛すぎる哀しみに出会ったら、獣のように叫べばいい。
優しき心に、重すぎる苦しみに出会ったら、身を震わせて叫べばいい。

ただ、人は簡単に叫ぶことができず、事実、ゆりは叫ぶことが出来なかっただけだ。
叫ぶことが出来ない人間は、どのようにすればいいのだろうか。
今日もまた、ゆりは己の全てを制御できないまま、眠りについた。






――――ブラックサン、俺は死ぬ……だが、勝ったなどと思うな……


仮面ライダーBLACKはゴルゴムの魔の手から世界を救った。
しかし、南光太郎はゴルゴムの魔の手から秋月信彦を救うことが出来なかった。
滅茶苦茶となった時間の中で足掻いて見せても、世紀王の誕生は変えることが出来ない。
五万年に一度起こる、ゴルゴムにとって特別な意味を持つ日食の日。
陽の光が消え去り、黒き太陽と影の月が暗黒の空に君臨する日。
南光太郎と秋月信彦はその日、この世界に産み落とされた。
お互いが殺し合い、世界に君臨するために、産み落とされた。
二人の世紀王が殺し合い、一人の創世王を生みだす死の儀式。
勝利したのは、世紀王・ブラックサンとして選ばれた南光太郎だった。
しかし、それは創世王の誕生ではない。
ゴルゴムの洗脳を免れ、人類の味方・仮面ライダーBLACKとして生きた南光太郎の勝利。
そう、それは人類の勝利だった。


――――お前は一生苦しむことになるんだ……親友を……この信彦を……抹殺したんだからな。


すなわち、南光太郎は。
ゴルゴムの魔の手から逃れ、ゴルゴムの世紀王・ブラックサンではなく人類の味方・仮面ライダーBLACKとして。
すなわち、秋月信彦に。
ゴルゴムの魔の手に侵された、ゴルゴムの世紀王・シャドームーンに勝利したのだ。


――――……一生、後悔して生きていくんだ……ハ、ハハ、ハハッハハ!


『南光太郎』は『秋月信彦』を救うことが出来ないまま、世界はゴルゴムの魔の手から救われた。
『シャドームーン』は、『南光太郎』の名を呼ぶこともなく、消滅した。


――――俺こそが、次期創世王だッ!!


他次元からの侵略者『クライシス帝国』――――なんてものも訪れず。
世界は人間のものとなり、南光太郎は歴史から去った。
果たして、世界を救った南光太郎は、救われたのだろうか。

後の調査によって、秋月信彦の妹である秋月杏子と秋月信彦の恋人である紀田克美の生涯を確認できる。
しかし、その生涯を追ってみても南光太郎の姿が、影一つとして確認できない。
インターポール捜査官・滝竜介の捜査でも南光太郎の所在は一向にして判明していない。
ただ、大門明へとロードセクターを返還した情報を最後に消息を絶っている。

南光太郎は、実はゴルゴムとの死闘の後に、死んでしまったのだろうか。
暗黒の支配者であるゴルゴムですら殺すことが出来なかった南光太郎。
彼を殺したのは、より強大な敵か。
それとも、やはり、英雄を殺す病は孤独なのだろうか。


いずれにせよ、その後の南光太郎を知る者は居ない。






深夜。
気づかぬ内に願いを抱いていたゆりは、あるべくして、あるべき場所に立っていた。

「……いい風ね、ライダー」

楚々とした、肌を隠す服の上にウインドブレーカーを羽織ったゆりは、バイクにもたれ掛かりながら呟いた。
緑色の、バッタを模したバイクは目のようなライトを点滅させた。
ゆりによって召喚されたライダーの宝具、『災厄の騎馬<バトルホッパー>』。
意思を持つスーパーマシンであり、王の愛馬。
ゆりは、馬にそうやるように、優しく撫でた。

「風に当たりたかったの……少しは頭が冷静になってくれそうだったから」
「……どうするんだい、マスター」

ライダーのサーヴァント、南光太郎は尋ねた。
ゆりは儚く微笑した。
崩れ落ちそうな笑みだった。

「貴方はどうするの?」
「……ひとまずはマスターに従うさ。それほど、相容れないと言えるような思考をしているようじゃないからね」

マスターへと、意思を投げた。
ゆりは再びバトルホッパーを撫でる。
そして、ライダーと視線を合さずに、ぽつり、ポツリと語り始めた。

「考えようにもね、離れてくれないの」

それは、抱え続けていた濁りだった。
正しくいようとすることで生まれる、正しくない感情の集まりだった。

「大事な友達が、腕の中で消えていく感覚。
 大好きな父が、私じゃない娘を抱きしめる光景。
 優しかった母が、どんどんやつれていく日常。
 慕ってくれた仲間達が、私を置いて進んでいく未来」

ゆりを苛む苦しみの正体。
誰にも、それこそ、尊敬する人生の師である花咲薫子にも、親にも話さなかった想い。
それは、『自身と全く関係のない味方』である光太郎だからこそ吐露出来る感情だった。

「全部が、私の心から、離れてくれない。
 大人になれば、受け入れられるの?
 大人になったら、忘れてしまうの?」
「……マスター」
「教えて、ライダー。
 貴方は諦めてしまったの?
 それとも、忘れてしまったの?
 この、この……消したはずなのに、湧き上がる憎しみを。
 どうやって、貴方は乗り越えたの?」

徐々に熱を帯びていくゆりの言葉。
光太郎はただ、その言葉を聴き続けた。
聴き続けることが少女の溜め込んだ苦しみを晴らすものだと思ったからだ。
しかし、ゆりはその溜め込んだ苦しみを全ては吐き出さなかった。
何かが、ブレーキをかけた。



「世界から憎しみが尽きないのは、私たちの愛が、足りないから……」

ブレーキの正体は、かつてかけられた救いの言葉であり、同時に、呪いでもある言葉。
ゆりはこの言葉に救われ、呪われたのだ。
ゆりが進みかねなかった憎悪の渦への道を止めた救い。
代わりに、一生、ゆりは守護者として居続ける呪い。

「わからない」
「落ち着くんだ、マスター」
「落ち着いてるわ、嫌なくらい……本当に、嫌になる」

愛を持って拳を振り上げて、愛を持って走り続けた。
愛していた大事なものを失ってしまったことから生まれる憎しみは。
いつになったら、憎しみであることを辞めてくれるというのだろうか。

「教えて、ライダー」

ゆりは縋るような言葉を口にした。
初めて、光太郎は後ずさった。
ゆりの姿に怯えたわけではない。
ただ、何かを求めるその姿に、自身の孤独を幻視してしまったのだ。

「貴方は、どうして世界を憎まないままで居られたの?」




【クラス】
ライダー

【真名】
南光太郎@仮面ライダーBLACK

【パラメーター】
筋力B+ 耐久B+ 敏捷B+ 魔力B 幸運E- 宝具A++

【属性】
混沌・善

【クラススキル】
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。
事実上、現代の魔術師では南光太郎に傷をつけられない。
また、スキル・世紀王の影響により、味方からの魔術も無意識強制的にキャンセルする。

騎乗:A
幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。

【保有スキル】
世紀王:A
世紀王とは、独自の時間軸と独自の世界を所持している、この世の全てから隔絶された存在である。
誰も世紀王に特殊な概念で接触することは出来ないため、あらゆる時間・因果・空間の操作による攻撃を無効化する。
しかし、この他者からの因果干渉の無効化は、南光太郎が選別することは出来ない。
つまり、善意から生まれる祝福すらも無効化し、令呪による魔術的な拘束すらも逃れる。
令呪による従属の無効化はもちろんのこと、令呪をブースターとする魔力供給や、テレポートさせるといったことも出来ない。
よって、世紀王を超える巨大な神秘でない限り、秋月信彦をシャドームーンにさせないことは不可能である。

光の戦士:B
本来、暗黒の寵児である世紀王が持つはずのない、光を象徴する戦士の証。
宝具である『太陽の輝石(キングストーン)』は、太陽の光を受けることでその力をさらに引き出すことが出来る。



【宝具】
『災厄の騎馬(バトルホッパー)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:10人
人類が生まれるはるか昔から存在していたゴルゴムが崇める三種の神器の一。
バッタを模したバイクであり、自我を持ったスーパーマシン。
モトクリスタルという動力源を持ち、キングストーンのエネルギーと共鳴して力を倍増させる。
リライブタンクなる再生機関を積み込んでおり、どのような大ダメージを受けてもある程度の時間が経てば回復する。
世紀王のみが駆ることが出来る、王の象徴。


『渾沌の崩剣(サタンサーベル)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:1~15 最大捕捉:20人
人類が生まれるはるか昔から存在していたゴルゴムが崇める三種の神器の一。
透き通るような紅の刀身をした、暗黒秘密結社ゴルゴムが崇める宝剣。
キングストーンから生み出される攻撃的エネルギーを増幅させる役割を持つ。
もちろん、単純な増幅装置ではなく、神剣としても類まれな神秘を誇っている。
世紀王が持つことで初めて意味を持つ、王の象徴。


『太陽の輝石(キングストーン)』
ランク:A++ 種別:対界宝具 レンジ:1~999 最大捕捉:9999人
人類が生まれるはるか昔から存在していたゴルゴムが崇める三種の神器の一。
仮面ライダーBLACKの莫大なパワーは、このキングストーンから供給されている。
太陽の光があるかぎり、この宝具は魔力を生み出し続ける永久機関である。
単純なエネルギー攻撃はもちろんのこと、相手の超能力を無効化・反射し、空間を遮る時空の壁すらも破壊する。
また、キングストーンのエネルギーを使用して通常以上の力を引き出す『バイタルチャージ』などがある。
そして、キングストーンはそれ自体が高潔な意思を持つ。
太陽のキングストーンと月のキングストーン、この二つ揃うと全宇宙を支配する『創世王』が誕生する。
世紀王によって生み出される光こそが、王の象徴。

【weapon】
宝具であるバトルホッパーとサタンサーベル、そして、自身の肉体を主な兵装とする。
サタンサーベルはマスターに貸すことも可能。

また、バトルホッパーと比肩するスーパーマシン『ロードセクター』。
このスーパーマシンは大門親子へと返し、すでに『南光太郎』の所有物ではなくなったため、聖杯戦争においては存在しない。

【人物背景】
暗黒秘密結社ゴルゴムにとって大きな意味を持つ、『五万年周期で起こる日食』の日に生まれた青年。
親友である秋月信彦もまた同日に生まれ、そのため、お互いに『ゴルゴムの世紀王』として殺し合う宿命を定められた。
『五万年周期で起こる日食』の日に生まれた二人の子供を殺し合わせ、ゴルゴムの主である『創世王』とするためだ。
本来ならばゴルゴムの脳改造手術によって南光太郎としての存在は死に、世紀王・ブラックサンとなるはずだった。
しかし、育ての親でありゴルゴムの支持者である信彦の父・秋月総一郎の手によって光太郎のみ救出される。
その瞬間、世紀王ブラックサンとなるはずだった光太郎は、蹂躙される運命にあった人類の味方・仮面ライダーBLACKとなった。
そして、同時にそれは、誰にも理解されない、血と死に彩られた青春の始まりでもあった。
その青春は、ゴルゴム帝国の崩壊とともに終わった。
南光太郎は世紀王シャドームーンとなった秋月信彦を救うことも出来ず、仮面ライダーBLACKは人類を救ったのだ。

その後、異世界からの侵略者『クライシス帝国』などという存在が訪れることもなく。
南光太郎は、誰に知られることもなくその生涯をひっそりと遂げた。

【サーヴァントとしての願い】
本質的に孤独である南光太郎の願いは、誰にも知られることはない。

【基本戦術、方針、運用法】
白兵戦においても高い戦闘力を誇り、スキル:世紀王と宝具:キングストーンによって殆どの搦手を無効化できる。
マスターである月影ゆり自体もサーヴァントと比肩する戦闘力があるため、まともに戦い続けることが最大の戦術。




【マスター】
月影ゆり@ハートキャッチプリキュア!(プリキュアオールスターズNewStage3 永遠のともだち)


【マスターとしての願い】
自身の手から過ぎ去っていた、二度と取り戻すことの出来ない家族と友人を取り戻す。


【weapon】
『ココロポット』
ある世界において『ガイア』であり『アラヤ』である『こころの大樹』の力を蘇らせる『こころの種』を収納する魔具。
『こころの種』は人の心の花の彩りを取り戻すことで妖精が生みだす、神秘的な種である。
その種の力を使って、守護者である『プリキュア』に変身するための『プリキュアの種』が欠けた部分を修復することも出来る。
ココロポットを使うことで、月影ゆりはキュアムーンライトへと変身する。

『ムーンタクト』
世界中の花のパワーが込められたクリスタルドームという水晶を装着したタクト型のアイテム。
巨大な魔力が込められており、通常の光弾よりも強力な攻撃を行うことが出来る。
浄化の力を持っている。


【能力・技能】
『キュアムーンライト』
ある世界において、『ガイア』であり『アラヤ』である『こころの大樹』によって選ばれた存在だけがなる『プリキュア』。
その『プリキュア』の一人であるため、月影ゆりは変身することでサーヴァント級の戦闘力を発揮することが出来る。
スキル:光の戦士を所持しており、戦闘訓練を起こっていないにも関わらずあらゆる『武術』と呼べるものの戦闘論理を得る。
宇宙空間でも行動ができ、空を飛ぶことも出来れば自身の魔力をエネルギーとして発することも出来る。
魔力を自在に変化させ、光弾や反射障壁を生みだすことも出来る。
守護者として、地球そのものであり人類の普遍的集合体である『こころの大樹』から無限とも呼べるバックアップを受ける。

『プリキュア・シルバーフォルテウェーブ』
ムーンタクトから花を模した銀色の光弾を放つ、浄化の効果も持つ。

『プリキュア・フローラルパワー・フォルッテシモ』
ムーンタクトから発する銀色の魔力を身にまとい、相手へと突進する必殺技。
シルバーフォルテウェーブの威力の実に二倍。


【人物背景】
月影ゆりは、中学生の頃に父が失踪した。
同時に、歴代最強の呼び声も高い先代のプリキュアである『キュアフラワー』の活躍によって封印したはずの侵略者『砂漠の使徒』が現れ始めた。
その時、ゆりは失踪していた父が探していた、この地球上のどこかにある『こころの大樹』によって『プリキュア』に選ばれる。
こころの大樹が生み出した妖精『コロン』とともに、ゆりは地球と人類の心を守るために砂漠の使徒と戦い続けた。
その先に、失踪した父の手がかりがあると信じて。
着実にプリキュアとしての力を増し始め、キュアフラワーである花咲薫子をして砂漠の使徒との戦いに終止符を打てると思わせた。
しかし、自身の最大のライバルとなるダークプリキュアが現れ、激闘の末、敗北。
パートナーであるコロンとプリキュアとしての力を失い、使命であるこころの大樹の守護に失敗し、こころの大樹を大きく弱らせた。
人の心そのものである『こころの花』を枯らしたゆりは、例え戦えたとしても、戦うことの出来ない精神状態にあった。
だが、後輩プリキュア達とこころの大樹に導かれ、霊体となったコロンとの再会によって闘志を蘇らせる。
その後、砂漠の使徒との最終決戦の最中、敵のブレーンである『サバーク博士』が自身の父であると知る。
再び戦意を消失するが、自身を尊敬する後輩であり花咲薫子の孫である『花咲つぼみ』の奮闘に使命を思い出す。

そこでダークプリキュアは自身の細胞から生み出されたクローン、ある意味では父を同じくする姉妹であることを知る。
父性からダークプリキュアを抱きしめ、負い目から自身を抱きしめない父を目撃。
その後、砂漠の使徒の首魁、『デューン』と戦闘。
父はゆりを庇い、死亡した。
そこで初めてゆりは『殺人すらも厭わない憎悪』というものを覚えた。
しかし、つぼみのゆりに対する初めての喝によって踏みとどまり、正義の戦士として愛を持ってデューンと戦った。

結果、彼女は世界を救ったが、彼女は家族を失ったまま日常へと戻った。


【方針】
自身の憎しみから生まれる願いに忌避感を覚えつつも、この憎しみ育ててしまった自身に嫌悪感を覚えている。
聖杯戦争に対して限りなく否定に近い念と限りなく肯定に近い念を持つ、消極的参加者。

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