夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

葛葉紘汰&エクストラクラス・ファイター

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匿名ユーザー

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―――お前は既に犠牲によって生かされている





「…………裕也」


青年、葛葉紘汰はかつて手に掛けた友人の墓参りに訪れていた。
といってもそれは元いた世界の話であって、この世界の彼を紘汰が殺めたわけではない。
そもそもインベスになり果てた裕也の墓など元の沢芽市には作られるはずがない。
それでも、この偽りの世界でも裕也が故人となっている原因は自分にあると紘汰は解釈していた。


「遅くなってごめんな。記憶戻ってたんだけど、中々ここに来る踏ん切りがつかなくて」


墓に水をかけ、なけなしの貯金を崩して買った花を供えた。
今日ここに来たのは、悩んだ末に出した答えを伝えるためだった。


「裕也、俺……戦うよ」


喉元から絞り出した声音は紘汰の悩みの深さを物語っていた。
その手には本来裕也が使うはずだった、始まりの切っ掛けとなった戦極ドライバーが握られていた。
これを手にした時から運命は動きだし、そして狂いはじめた。


「大人になって変身するっていうのはさ、何もこんな力に頼る形じゃなくても良かったんだ。
皆で馬鹿やって、踊って、そんでいつか子供でいられなくなって少しずつ大人になる。
そういう平和で普通の未来があれば、きっとそれで良かったんだよ」


失って初めてわかる、という言葉があるがまさにその通りだ。
戦い続けてもがき続けた今だからこそかつての日常がどれだけ大切だったか実感できる。
もう取り戻せない時間と命を取り戻すたった一つの方法―――それが聖杯。


「きっと、この道は間違ってるんだと思う。
だけど今まで出してしまった沢山の犠牲を全部無かったことにできるかもしれないんだ。
もちろん他のマスターも皆生き返らせて、そんな冗談みたいなハッピーエンドを掴めるなら……俺は」


学の無い紘汰には複雑なロジックはわからない。
それでも死というものを無かったことにする、という行為がおかしなことだというのは感覚的に理解できる。
しかし、おかしなことを願ってはいけないのだろうか。
自然の理に反することでも叶えられるからこその聖杯ではないのか。


「……戦う。戦って戦って、最後に聖杯を手に入れる。手に入れなくちゃいけない。
それが力を手に入れて過ちを犯した俺なりの責任の取り方だと思うから。
だから…もし俺を許してくれるなら、どうか見守っててくれ。
この聖杯戦争をアーマードライダー鎧武の最後のステージにしてみせる」



最後に墓前に手を合わせ、荷物を持ってその場を立ち去った。
そんな紘汰の前に、何もない場所からゆらりと現れたのは彼のサーヴァントだった。
山吹色の道着を着た、顔に傷のある男だった。


「ごめん、何か待たせちゃったな」
「いいさ、これから人を殺そうっていうんだ。
平気でいられないのは悪いことじゃないさ」


クラスをファイター、真名をヤムチャというこの男は召喚された時から紘汰に対して親身に接してくれた。
紘汰にとっては今まで抱えていた事情全てを相談できる兄貴分のような存在になっていた。


「しかし、書置きぐらい残しておいた方が良かったんじゃないのか?」
「いいんだ、姉ちゃんは巻き込みたくないし、俺が何書いても嘘だってバレそうだしな」


ここに来る直前、紘汰は自宅を出て寝袋や食料品などを購入していた。
以前ユグドラシルに姉を人質にされかけた経験から聖杯戦争に巻き込まないために家を出ることにしたのだ。
NPCであろうと紘汰にとっては紛れもなく姉なのだ。
飢えという問題も戦極ドライバーを着けておけば容易に解決できるし着けられない状況に備えていくらか保存のきく食料もあるので心配はない。
何よりこれからマスターとして過ごす中で普段通り姉と接する自信が全くない。


「ところでさ、あんたの願いって何なんだ?」


話題を変えるために今まで聞きそびれていたことを聞いてみることにした。
先ほどまで自分のことで精一杯だったこともありサーヴァントの願いを聞くのを忘れていたのだった。


「俺か?俺の願いは…ありきたりかもしれないがもう一度人生をやり直したい、かな。
恥ずかしいことに俺は途中で戦いを友達に丸投げして一線から退いてしまってな、それが心残りだったんだ。
だから今度は諦めずに修行して、少しでもそいつの力になってやりたいんだよ」


どうせ自分では孫悟空に追いつけないと諦めてしまったのはいつだっただろうか。
サイヤ人と地球人の違い、センスの差、師匠の差と言い訳はいくらでも思いつく。
しかし途中までは自分も悟空が到達した強さに遅れながらもついていくことはできていたのだ。
どこかで無理だと決めつけて投げ出してしまってはいなかったか、という心残りがファイターを聖杯戦争に呼んだのだ。



―――それに、俺だって一度は悟空に勝ちたいからな。


サーヴァントとして全盛期の肉体で召喚されたからか、とうに枯れたと思っていた闘争心が湧き上がる。
悟空に挑むということがどれほど無謀かは自分が一番よく知っている。
それでも、いやだからこそ乗り越えたいと願うのも武道家の性なのだろう。


「諦めずに、か……。じゃあやっぱり俺は諦めたってことなのかな?
犠牲と引き換えの希望なんて嘘っぱちで、ただの絶望だと思ってた。
でも俺は裕也を犠牲にして生き延びて、今も他を犠牲にして願いを叶えようとしてる」
「そうとも限らないんじゃないか?
お前は犠牲になった人の命を大事にしているからマスターになったんだろう?
死者を生き返らせようと思ったらそれこそ神様や聖杯にでも頼むしかないんだからな」
「だけど俺は……!」
「まあ聞けよ。俺達戦士は気を操って戦うんだが、不思議なことに相手の気が邪悪か清純かわかるのさ。
少なくともお前からは邪悪な気は全く感じない。お前の願いは邪なんかじゃないってことだ」


ファイターの気遣いを受けても尚紘汰の表情は曇ったままだった。
ふと名前も知らない白いアーマードライダーの男のことを思い出した。
あの男は聖杯という奇跡も無い中一体どれほど重い覚悟を背負っていたのだろうか。
自分が同じように犠牲を生み出す側に回ってはじめてあの男にも苦悩があったのではないかという考えに思い至った。


(そりゃ敵わないわけだよな……)


今ならわかる。白いアーマードライダーの強さの源泉は覚悟や責任感の重さに由来するものだったのだ。
だからこそシドなどとは比べものにならない実力を身に着けるに至ったのだろう。


「俺も強くならなくちゃな……」


そうだ、自分はもうこの道を選んだのだ。引き返すことなどできるわけがない。
途中で脱落することも許されない。最後に勝ち残るまで戦い続けるしかない。
戦わなければ生き残れないし、誰も救えないのだから。

【クラス】 ファイター(エクストラクラス)

【真名】 ヤムチャ@ドラゴンボールZ

【属性】 秩序・善

【ステータス】

筋力 B 耐久 B 敏捷 B 魔力 E 幸運 D 宝具B

【クラス別スキル】
対魔力:D…魔術に対する抵抗力。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

【保有スキル】
亀仙流武術:A…武術の神・武天老師を開祖とする武術。
もっともその骨子は「よく動き、よく学び、よく遊び、よく食べて、よく休む」。
基礎体力の向上を目的とする以外に決まった型というものはなく、弟子の自主性が重んじられる。
その流派の在り方から実体化して食事や睡眠を行う際、魔力の回復量がやや増大する。

舞空術:B…全身から気を放出して空を飛ぶ技術。このランクでは空中での高速戦闘が可能なレベルである。

気配感知:B…心を無にし精神を研ぎ澄まし、自然と一体化することで遠くの気を感じ取る技術。
広域の気配を感知しその大きさまで測れるが、スキルの性質上気配遮断スキルには対抗できない。

気配絶断:B…心を無にすることで己の存在を無にする技術。暗殺者としての技術である気配遮断とは似て非なるスキル。
気を絶っている間サーヴァントとしての気配を消し、魔力消費を極限まで抑える。
戦闘態勢に入った時点でこのスキルは全く機能しなくなる。

【宝具】
「かめはめ波」

ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000人
気を両手に凝縮して放つ亀仙流の必殺技。ヤムチャだけでなく複数の戦士が身に着けた宝具の域に至った技。
使い手の実力によっては惑星すらも破壊するが聖杯戦争ではその最大出力に大幅な制限が設けられている。(ヤムチャ自身のステータスも同様であり、マスターの適性によってさらに低下している)
またマスターの紘汰から供給される魔力が少ないため全力での解放は困難である。
尚、どれだけレンジと捕捉数が広大でも強大な敵に対して使用される技であるため種別は対人宝具である。

【人物背景】
元々は砂漠を中心に活動する野盗だったが最初の神龍召喚以後、孫悟空の仲間となり同時にブルマと恋人同士となる。
後に亀仙人の元で修行を積み、かめはめ波、繰気弾などの技を会得していった。
作中で敵味方の戦闘力がインフレしていくにつれ次第に戦いについてこれなくなり、人造人間の襲来を機に事実上戦線から退いた。
当初はキザな二枚目を演じていたが後に熱血漢で仲間思いな生来の性格が顔を出すことになる。
悟空を筆頭とするZ戦士の中では最も心優しく気配りのできる人物だがそれ故に損な役回りを負う場合も多い。

【サーヴァントとしての願い】
もう一度人生をやり直したい。
ついでに聖杯戦争の中で強敵と戦ってみたい。

【マスター】 葛葉紘汰@仮面ライダー鎧武

【マスターとしての願い】
聖杯を手に入れ、犠牲になった人達(聖杯戦争のマスター含む)を生き返らせなければならない。

【weapon】
戦極ドライバー:アーマードライダーに変身するためのベルト。
イニシャライズ機能があり紘汰以外の人間は着けることさえできない。

オレンジロックシード:クラスAのロックシード。戦極ドライバーに嵌め込んで使うことによってオレンジアームズへ変身できる。
専用アームズは無双セイバーと連結できる太刀・大橙丸。

ゲネシスコア:戦極ドライバーの発展型であるゲネシスドライバーのコア部分。
戦極ドライバーに接続することで本来ゲネシスドライバーでしか使用できないエナジーロックシードが使用可能になる。

レモンエナジーロックシード:クラスSのロックシード。戦極ドライバーと接続したゲネシスコアに固定して使うことでジンバーレモンアームズへ変身できる。

ダンデライナー:ホバーバイク型のロックビークル。飛行機能と機体前方に機銃を備える。

仮面ライダー鎧武・オレンジアームズ:紘汰が戦極ドライバーとオレンジロックシードを使い変身した姿。
システムの補助により視覚や聴覚、運動能力などが大幅に増大する。
前述の大橙丸と銃剣・無双セイバーを駆使した白兵戦を得意とする。
ただし科学兵器であるためそのままでは霊体であるサーヴァントにダメージを与えることはできない。

仮面ライダー鎧武・ジンバーレモンアームズ:戦極ドライバー、オレンジ及びレモンエナジーロックシード、ゲネシスコアの組み合わせで変身した鎧武の強化形態。
その性能はゲネシスドライバーを使って変身したゲネシスドライバーにも匹敵する。
遠近両用の弓、創世弓ソニックアローに加え無双セイバーも武器として使用可能。
オレンジアームズと同じく科学兵器であるためそのままでは霊体であるサーヴァントにダメージを与えることはできない。

この他にも紘汰は様々なロックシードを持っていたが聖杯戦争に召喚された際に紛失している。

【能力・技能】
常人離れした身体能力の持ち主でライダーとしての戦闘センスも非常に高い。
しかし戦闘力はその時の精神状態で振れ幅が激しく怒った時には凄まじい実力を発揮する一方戦いに迷いを抱いた時は低下してしまう。

【所持金】
貧困

【人物背景】
沢芽市のダンスチーム、チーム鎧武の元メンバー。幼い頃に両親を亡くしており、育ての親となった姉・晶の支えになるためにチームを脱退しアルバイトに明け暮れていたが、鎧武のメンバーからは未だ慕われており、性格上本人もチームに何かあった際には助け舟を出す生活を送っていた。
人間的な意味での「変身」に憧れていた中、偶然迷い込んだヘルヘイムの森で戦極ドライバーを入手しアーマードライダー鎧武となった。
その後チームの危機を受け、当時掛け持ちしていたバイトを全て辞めて用心棒としてチームに一時復帰、戦いの日々に足を踏み入れる。
明るく優しい心と強い正義感を併せ持つ熱血漢。他人の危機を見過ごせない気質で、自身の損得を考えない行動によって憂き目に遭ってしまうことを、幼馴染である舞に心配されている。
また正直者ゆえ隠し事は苦手だが、他人に心配をかけまいと問題は一人で抱え込む傾向にある。
戦っていくうちにチームメイトの光実と共に大企業・ユグドラシルが自分たちを戦極ドライバーのデータ収集のためのモルモットとして利用していた事実を知り憤慨。
その後ヘルヘイム活性化によるインベス侵出に伴い、襲い来るインベスの危機から沢芽市民を守るために奮闘するも、それにより自身の思惑を優先する光実との亀裂、守ろうとした市民からのインベス侵出原因の疑いによる非難、そして初瀬のインベス化に加えユグドラシルによる排除を目の当たりにするという数々の悲劇に見舞われる。
しかし目的の一致から協力関係を結んだ戒斗との共闘、そして彼の意志を見込んだDJサガラからの物資供給を経て、ビートライダーズの抗争終了を見届けたことで用心棒としての務めを果たした後、戒斗と共にビートライダーズから脱退しインベスやユグドラシルとの戦いへと気持ちを新たにする。
ユグドラシル幹部の呉島貴虎から光実同様にヘルヘイムによる地球侵略やユグドラシルの本分について知らされ動揺するも、人類繁栄のために犠牲を当然とするユグドラシルの在り方に疑問を抱くと共に、事実上の人類削減計画である「プロジェクト・アーク」の全貌を知りユグドラシルとの敵対を改めて決意。
しかし自分が鎧武としての初陣で排除したビャッコインベスの正体が、森の果実を食べて変異した裕也である事実を貴虎によって突きつけられ、友を殺めた自責の念と、ユグドラシルと同じく犠牲による選別を行っていた自身の在り方から深く絶望する。
本聖杯戦争の紘汰はその時点からDJサガラからカチドキロックシードを受け取る以前までの間から参戦している。

【方針】
マスター、サーヴァント共に十分な戦闘力を持つものの搦め手、特にアサシンの奇襲に対してはやや脆い。
しかし最大の問題は紘汰の魔力供給量の乏しさであり気(魔力)を大量に使うファイターを支えきるのは難しい。
高い感知能力や機動力を活かして避けられる戦いは避けて魔力を温存するのがベストか。

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