本田△&アーチャー ◆JEU0nKNmAc


夜の公園。
そこに二つの人影があった。
一人はいかにも侍といった格好で、日本刀を持ち、大上段に構えている。
もう一人は右手を前に出す半身の構え。何やら木製の棒を両手で握り、それを目の高さに構える。
侍はじりじりとすり足で間合いを計る。
もう一方は、片足でリズムをとっている。


――ひょう。


侍の刀が風を切った。
そして一直線に相手の脳天を叩き割らんと迫る。


――カッ。


硬い木がぶつかる音。
刀が弾かれるも、侍はすぐに体勢を立て直す。
間髪入れず第二撃、袈裟懸け。


――ふぉう。


風切り音が聞こえる瞬間に、すでに敵の肩口に刃が届いている。
速度、威力ともに一級の剣。
それは当然。
何せ、かの侍は人を超えた英霊、サーヴァントなのだから。
しかし。


――カッ。


またも硬い木がぶつかる音。
人を超えた斬撃がたやすく弾かれる。
敵はその手に持った棒で弾いたであろうことは分かる。
だがその太刀筋が見えない。
弾かれた瞬間、すでに構えの体勢に戻っている。
その事実から導き出される答えはつまり、敵は――こちらより速い。


――ふっ。


――ぅうん。


――ざぅっ。


一呼吸に三連の風切り音。
もはや手加減できるような状況ではない。
侍は全力全技能を以ってして、眼前の敵を討ち果たそうと奥義を繰り出す。
だが、それも――、


――カッ!


――カッ!


――カッ!


――カッ!


一瞬に四度の打撃音で全てを迎撃。
そして最後の打撃が侍の頭蓋を破砕し、血液と脳漿が散った。
決着、であった。
サーヴァントが死亡すれば、その遺体は光の粒子となって天へと還ってゆく。
侍を討ち果たした敵は、その様を細く涼しげな眼でしばらく眺めていた。
口元に短い髭を生やしたその男の背中には、大きく51の数字が描かれている。


◆◆◆


「終わったんか、アーチャー」
「サーヴァントは倒したよ。マスターはまだだけど」

アーチャーと呼びかけたのは、筋骨隆々の金髪の男だった。
シャツに短パンというラフな格好で、脇にサッカーボールを抱えている。

「サッカーの練習してたの? こんなときに?」
「それはごもっともだが俺の考えは違った」

呆れたような声に金髪の男は反論する。

「聖杯戦争やからって、何でいつでも聖杯戦争せなあかんねんと。
 その時間を使ってフリーキックの練習をする。そういう考え方もあると思うんですよ。
 だって考えてもみてくださいよ。ブラジルの選手、聖杯戦争しないでしょ」
「いや、聖杯戦争しなきゃいけないときは聖杯戦争しようよ」
「そこで練習する。あえてね」

金髪の男の手の甲には令呪の紋様が浮かび上がっている。
つまりこの男がマスターだ。
男は、この話はやめだといわんばかりに手に持つボールを地面にバウンドさせた。
そのままリフティングを始めながら、別の話を持ち出す。

「んで、相手のマスターは?」
「数百メートル向こうのビルの屋上でまだこっち見てるよ。ほっとけば逃げるかもしれない。どうしますかね」
「サーヴァントいないから深追いしなくてもいいかなとも思うかもしれないが、俺の考えは違った」
「つまり仕留めろってことね」


アーチャーと呼ばれた51番の男は、手に持った棒――バット――を一瞬で消し去り、代わりに白球を取り出した。


そして、大きく息を吸い、振りかぶって、思いっきり、ブン投げる――――!!


「宝具『レーザービーム』!」


その手に持っていたのは紛れもなく単なる野球ボールのはずだった。
白い皮に赤い糸の縫い目の硬式球。
だが、それを投げた瞬間に、ただのボールは白い光の尾を引き、天に駆け上がる流星のように一直線に飛んでいく。
音すら超える速度で着弾した白球は、数百メートル離れたビルの屋上部分を、ここまで届く炸裂音を響かせ、消し飛ばした。
そこに人間がいたとするなら、間違いなく生きていられはしないだろう。

「終わったよ」
「よっしゃ、かえるで。アンタみたいな使えるサーヴァントに当たるとは、やはり俺は『持ってる』。」
「そこで僕じゃなくて自分の運を褒めるわけ」
「もっと簡単に勝たなくてはいけない。優勝狙うならね」


【クラス】アーチャー
【真名】イチロー・スズキ


【パラメーター】
筋力C 耐久C 敏捷A+ 魔力D 幸運C 宝具A++


【属性】
中立・善 


【クラススキル】
単独行動:A マスター不在でも一週間現界可能。
対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。


【保有スキル】
千里眼:C 視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。


【宝具】
『全盛期のイチロー伝説』
ランク:??? 種別:??? レンジ:??? 最大補足:???

  • 3打数5安打は当たり前、3打数8安打も
  • 先頭打者満塁ホームランを頻発
  • イチローにとってのホームランは内野安打の打ちそこない
  • 先頭打者サイクルヒットも日常茶飯
  • 9回裏100点差、チームメイト全員負傷の状況から1人で逆転
  • ワンバウンドも余裕でヒット
  • 一回のスイングでバットが三本に見える
  • バントでホームランが特技
  • 打席に立つだけで相手投手が泣いて謝った、心臓発作を起こす投手も
  • ホームランでも納得いかなければサードベース踏まないで帰ってきてた
  • あまりに打ちすぎるから牽制球でもストライク扱い
  • その牽制球もヒット
  • ピッチャーを一睨みしただけでボールが二遊間に飛んでいく
  • 試合の無い移動日でも2安打
  • バット使わずに手で打ってたことも
  • 自分のホームランボールを自分でキャッチしてレーザービームで投げ返す
  • 内野ランニングホームランなんてザラ、2周することも
  • 一塁でアウトになってからベンチに帰る方が早かった
  • ウェイティングサークルでヒット打った
  • 打球キャッチしようとしたピッチャーと、それを受け止めようとしたセカンド、ショート、センターの選手ともどもスタンドインさせた
  • 観客の韓国人のヤジに流暢な韓国語で反論しながら背面キャッチ
  • グッとガッツポーズしただけで5点くらい入った
  • スイングでハリケーンが起きたことは有名
  • 湾岸戦争が始まったきっかけはイチローの場外ホームラン
  • ライトの深い位置から三塁線のスクイズも処理してた
  • ボーリングの球を楽々ホームランにしてた
  • 自分の打球に飛び乗ってスタンドまで行くというファンサービス

固有結界を発動させ、野球のグラウンドをその場に顕現させる。
結界の中ではイチローの思い通りにならないことは何一つとしてない。

『レーザービーム』
ランク:A++ 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1人
2001年4月13日のオークランド・アスレチックス戦ライトヒットで三進を試みた一塁走者を、正確且つ力強い送球で三塁補殺した際、
実況アナウンサーであったリック・リズが「イチローからのレーザービーム攻撃だ!」と叫んだことに所以する。
ようはレーザービームの様に速くて地面とほぼ平行に真っ直ぐ進み、重力を無視した遠投のこと。もはや神業と言う他ない。
最大威力で隕石激突クラスの破壊力になると言われている。


【weapon】
野球用具一式


【人物背景】
NPB・MLBの双方で活躍。MLBのシーズン最多安打記録や10年連続200安打などの多数の記録を保持している伝説のプロ野球選手。


【サーヴァントとしての願い】
野球の廃れた未来からやってきた。野球人気を復興させるため、聖杯を望む。


【基本戦術、方針、運用法】
そのバット捌きは剣の達人、そして送球は弓の名手のそれ。
遠近両方で死角のない性能を持つが、アーチャーで現界したのでどちらかといえば遠距離戦が向いている。


【マスター】本田△
【性別】男性


【参加方法】
ゴフェルの木を触る。あえてね。


【マスターとしての願い】
自分の夢、そんなに簡単に諦められるかって話でしょ。


【weapon】
サッカーボール


【能力・技能】
フィジカルコンタクト・フリーキック・ミドルシュートなど


【人物背景】
本田△のストーリーは始まったばかり。今後のストーリーの筋書きは、自分自身で決めることだと思う。


【方針】
挫折は過程、最後に成功すれば挫折は過程に変わる。だから優勝するまで諦めないだけ。


【注意事項】
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。