イリヤスフィール・フォン・アインツベルン&ランサー ◆p1hwNIp6AQ


クラスカードを巡る騒動は終わった。
来る夏休みを楽しみにして日常を謳歌しようと―――

「してたはずだったんだけどなぁ……」
「いやー、本当にイリヤさんは巻き込まれ体質ですねー」

とある小さな一軒家。
その台所で少女と青年、そして一本の杖という奇妙なグループが形成されていた。
予選にて少女、イリヤの自宅として設定されていた家は普通の一軒家である。
そんな空間にイリヤの目の前で白髪痩躯、黄金の鎧を纏った青年が普通に椅子に座っているというシュールな光景が広がっていた。
彼は最初立ったままで良いと言ったが呼び出した手前さすがにそれは申し訳ない。
と、イリヤに乞われたためランサー、英霊カルナはテーブルを挟んでマスターと顔を合わせていた。

「つまり、何故聖杯戦争に参加したのかもわからないということか」
「はい、お恥ずかしいことに……。
いつの間にかこんなことになっていまして……」

黒化英霊以上のオーラを感じさせるランサーに微妙に怖じ気づいたのかへコヘコと頭を下げるイリヤ。
何故か頭に刷り込まれた知識でランサーがサーヴァントであることは理解している。
そしてサーヴァントも自発的に参加したマスターと同じように願いを持っていることも。

「あのー、その……ごめんなさい!
私、本当に何でこんなことになっちゃったのかもわからなくて…。
だから、ひ、人を殺せなんて言われても…無理です!絶対無理!」

だからイリヤは誠心誠意ランサーに謝罪する。
自分には彼に何一つとして応えられないと思っているから。
しかし。

「いや……構わない。
オレには聖杯を使って叶えるような願いはない。
君がオレのマスターである以上オレは君の命令に従おう」
「えっ……、あの、良いんですか!?」

驚くイリヤにランサーは無言で頷いた。
もしや、今までに見たことがないほどの良い人ではないだろうか。

「しかし、どうやって予選を切り抜けた?
多くのNPCに紛れ、埋没してもおかしくないほどに君は普通と言える子供だ。
自力で違和感に気づけたとは思えない」
「あー…ルビーが鞄から飛び出た瞬間全部思い出しました」
「いやあ、イリヤさんがいきなり全部忘れちゃってた時は慌てましたよ。
このルビーちゃんにかかればたちまちのうちに元通りでしたけどね!」

色々迷惑なことをしでかすルビーだが今回ばかりは助けられた。
主に、今までしでかしたイタズラのインパクトの強さで記憶が戻ったことに、だが。
どうやらマスターの装備として認識されたのか彼女も連れてこられたらしい。

「それでイリヤさん、実際これからどうします?」
「わかんないけど……とにかく、無事に帰りたい。
誰も殺さずに、お兄ちゃんやママたちがいる本当の家に」
「承知した、勝ち抜く以外の方法で帰還する手段があるかはわからないが。
君がそう言うなら、オレも尽力しよう」

英霊カルナに願いはない。
敢えて言えば、自分を召喚した者に仕えることだ。
その者がどのような人物であれ関係はない。
例えマスターの方針故に戦う機会が与えられないとしても。
その事を不満と感じることはない。

ランサーから見て、己のマスターはひどく危うい。
善良ではあるようだが、幼さ故にどう転んでもおかしくない面がある。
それこそ、精神が壊れれば殺し合いに乗ってもおかしくはあるまい。
マスターの安寧を保てるよう最大限の努力はするが、もしその時が訪れたなら―――

ランサーは全てのマスターとサーヴァントを焼き尽くす暴威にもなるだろう。


【クラス】 ランサー

【真名】 カルナ@Fate/Apocrypha

【属性】 秩序・善(混沌・悪)

【ステータス】
筋力 B 耐久 A 敏捷 A 魔力 B 幸運 A+ 宝具EX

【クラス別スキル】
対魔力:C…二節以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。
ただし宝具である黄金の鎧を身に付けている時はこの限りではない

【保有スキル】
貧者の見識:A…相手の性格・属性を見抜く眼力。
言葉による弁明、欺瞞に騙されない。
天涯孤独の身から弱きものの生と価値を問う機会に恵まれたカルナが持つ、相手の本質を掴む力を表す。

無冠の武芸:-…様々な理由(身分など)から他者に認められなかった武具の技量。
相手からは剣、槍、弓、騎乗、神性のランクが実際のものより一段階低く見える。
真名が明らかになると、この効果は消滅する。
属性が二つ存在するのもこのスキルの影響によるもの。
ちなみに、幸運の数値はカルナの自己申告であり、実際の数値はCランク相当である。

騎乗:A…幻獣・神獣ランクを除くすべての獣を乗りこなす。
逸話では戦車を操り、ライダーのクラス適性を持つ程に優れている。

神性:A…太陽神スーリヤの息子であり、死後にスーリヤと一体化するカルナは、最高の神霊適正を持つ。
この神霊適正は神性がB以下の太陽神系の英霊に対して、高い防御力を発揮する。

魔力放出(炎):A…武器に魔力を込める力。
カルナの場合、燃え盛る炎が魔力となって使用武器に宿る。
やろうと思えば炎の翼を生やしての飛行や宝具化した杭を焼き尽くすこともできるが非常に魔力消費が激しいため長時間の使用は避けている。

【宝具】

「日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ&クンダーラ)」

ランク:A 種別:対人(自身)宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
カルナの母クンティーが未婚の母になることに恐怖を感じ、息子を守るためにスーリヤに願って与えた黄金の鎧と耳輪。太陽の輝きを放つ、強力な防御型宝具である。
光そのものが形となった存在であるため、神々でさえ破壊は困難。カルナの肉体と一体化している。
物理、概念を問わずあらゆる攻撃のダメージや効果を十分の一に削減する。
ただし削減できるのは外界からの干渉のみで、内側からの攻撃に関しては効果適用外である。
この宝具の効果によるものか、カルナは致命傷に近い傷も即座に回復する高い自己治癒能力も持ち、体に負った多少の傷は戦闘を行いながらでも瞬時に完治してしまう。





「梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)」

ランク:A 種別:対軍~対国宝具 レンジ:2~60 最大捕捉:400人
バラモンのパラシュラーマから授けられた弓術の奥義。
対軍、対国宝具。クラスがアーチャーなら弓、他のクラスなら別の飛び道具として顕現する。
ランサーのクラスでは目からビームを放つ。
実際にはビームではなくカルナの強烈な眼力が視覚化されたもの。
ブラフマー神(梵天)の名を唱えることで敵を追尾して絶対に命中するが、呪いにより実力が自分以上の相手には使用できない。



「梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)」

ランク:A+ 種別:対国宝具 レンジ:2~90 最大捕捉:600人
「日輪よ、具足となれ」と並ぶ、隠されたカルナの宝具。彼の奥の手である。
ブラフマーストラに、カルナの持つ炎熱の効果を付与して発射する。
元より広い効果範囲を持つブラフマーストラの効果範囲が更に広がり、威力も格段に上昇する。
その一撃は核爆弾に例えられている。



「日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)」

ランク:EX 種別:対軍・対神宝具 レンジ:40~99 最大捕捉:千単位
インドラが黄金の鎧を奪う際、彼の姿勢が余りにも高潔であったため、 それに報いて与えた神々をも打ち倒す、一撃のみの光槍。
雷光でできた必滅の槍。黄金の鎧と引換に顕現し、絶大な防御力の代わりに強力な"対神"性能の槍を装備する。
発動する際、槍の穂先から強烈な光の一撃を放つ。奈須きのこ曰く「インド版バスターランチャー」。
発射後、槍自体は残るがこの宝具の真名解放は二度と出来なくなる。

【人物背景】
パーンダヴァ王家とカウラヴァ王家の戦いを描いたインドの叙事詩『マハーバーラタ』に登場する、「倒される側の英雄」。
人間の姫であるクンティーと太陽神スーリヤとの間に生まれた黄金の英雄で、インド神話の大英雄アルジュナのライバルとして名高い。
性格は全ての物事を「それも有り」と解釈し、下された命令の好悪は考えず、その命令がどういう事態を引き起こすのかも敢えて思考を止めている。
彼にとっての第一義は自らを召喚したマスターに仕えることであり、命令に逆らう事はまず無い。そもそも逆らうという考え自体が存在しないように振舞っている。
絶世の美男子だが、目付きは鋭く、他人を寄せ付けないものがあり、幽鬼のような白い肌といつも表情を崩さないため冷酷な人物に見られがち。
敵には容赦なく、言動も余分なものが無いため、一見すると人間性を感じさせないが、本当は大変思慮深く義理堅い人物で、英霊の中でも特に人間的に優れた人物。
その徳を積んだ人柄と生前の生き方から「施しの英雄」と称され、他者の頼みは道理さえ通っていれば大抵は断らず、それは敵対する者であっても例外ではない。
また誇り高い武人であり、作中では黒のセイバーに正面から戦いを挑み、彼の武練を賞賛する。
彼の言葉は非常に率直で、あらゆる欺瞞、虚飾を切り捨てる鋭さがある。

これが『悪』と勘違いされる最大の原因で、自らを偽る言動、取り繕う態度や信念などを全て見抜いた上で、相手が言われたくない事やその本質を語ってしまい、余りの率直さによって相手の怒りを買いやすく大抵の相手に嫌われて戦闘を余儀なくされてしまう。。
しかし、彼の言動は他者の短所を嫌悪してのものでない。
彼に取って、相容れぬ信念も理解出来ない美醜も尊ぶもの。
人それぞれの立ち位置を肯定する彼にとって、相容れぬ信念も理解できない美醜も嫌悪の対象にはならず、「それもまた良しだ。…いや。正直、少しばかり羨ましい」と内心では感心している。
だが彼は無口で激昂した相手を宥められるほど器用ではなく、“本当に伝えるべき感想”を表だって出さないため、結果として“あらゆるものを嫌っている”人物であると誤解されてしまう。
サーヴァントとしてこれ以上ないほどの人物だが、敵どころか自分のマスターにすら嫌われやすいのは、この口下手さが原因である。

【サーヴァントとしての願い】
自分の助力を乞い、召喚したマスターに仕えること。
例え召喚した人物が目的のために手段を選ばない魔術師であろうと、あらゆる物事から逃避する怠惰な人間であろうと、殺し合いという現実に怯える少女であろうとそれは変わらない。
この願いのためカルナはマスターの命令がどのようなものであれ忠実に従う。
しかし、その行動がマスターに取って最も必要な事だと判断したならば、例えマスターの命令だろうと刃向かう意志を見せる。

【基本戦術、方針、運用法】
カルナ自身の方針は前述の通りマスターの指示に従うことであり、マスターの方針がカルナの方針である。
能力を生かすのであれば、戦士としてだけではなく斥候として活用しても結果を残せる。
カルナはアーチャーのクラス適性も持っており、数キロ先の乗用車のナンバープレートすら正確に視認できる超視力を有している。
またカレイドステッキによる無限の供給により(マスターは全く戦闘できなくなるが)常時魔力放出を使用することも可能になっている。
さらにルーマニアにおいては知名度の低さから存在が劣化していたが二次二次聖杯ではその制約が若干緩和されており、耐久のステータスがランクアップしている。
しかし上記のカルナのスキル、宝具、能力などは彼自身を語る上で半分程度のステータスでしかない。
カルナ最強の武器とは、あらゆる不幸を受け入れながら誰一人恨むことのなかった強い意志である。
その強靭な意志は例えどのような苦痛を受けようとも一切動きが鈍ることはなく、致命傷を負っても長期間現界し続けるほど。
とはいえカルナもサーヴァントである以上マスター不在による消滅だけは避けられない。


イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ

【参加方法】

ムーンセルによる召喚。
どこかでゴフェルの木片を入手、ないし触れているはずだが自覚なし。

【マスターとしての願い】

殺し合いはしたくないけど、とにかく無事に帰りたい。

【Weapon】

カレイドステッキ・マジカルルビー…魔法使い・宝石翁ゼルレッチの制作した愉快型魔術礼装カレイドステッキとそれに宿っている人工天然精霊。愛称(自称)はルビーちゃん。
任務によって宝石翁から遠坂凛に貸し与えられマスターとしたが、ルヴィアとの私闘に明け暮れる凛に呆れ、妹と共にマスターを見限った。
その後イリヤを詐欺同然の強引な手口で魔法少女にする。
子供のおもちゃにあるような「魔法少女のステッキ」そのままの外観でヘッド部分は五芒星を羽の生えたリングが飾っている。羽のモチーフは鳥。
自分が楽しければ他はどうでもいい、という傍迷惑な性格で、ぶっちゃけトラブルしか起こさない。
平行世界からの干渉によってマスターへ無限の魔力供給が可能。また、Aランクの魔術障壁の他、物理保護、治癒促進、身体能力強化といった恩恵を常に与えている。
ただし、供給量・持続時間は無限でも、一度に引き出せる魔力はマスターの魔術回路の性能に依存するため、結局は効率的な魔力運用は欠かせない。
機能の一つに、魔術ではなく「純粋な魔力」を放出するというものがあり、砲弾、散弾、ブレード状に固定、といったバリエーションで駆使する。
これらは普通の魔術が利き難い黒化英霊の持つ魔術障壁に対し有効。
ある程度、形・大きさを変えることができるらしく、使用時以外は手で持つステッキ部分を消して、羽の生えた星型の丸いヘッド部分のみの姿となって、イリヤにまとわりついている。

【能力・技能】

能力の大半は彼女自身のものではなく、カレイドステッキのマジカルルビー及び回収したクラスカードを利用した「魔法少女」としてのもの。
アニメで培った想像力と発想力のおかげで、本来難度の高い飛行能力を難なく習得するなどの才能を見せる。
また、凛やルヴィアすら思いつかなかったクラスカードの夢幻召喚(インストール)という使い方を発見しているが、これは彼女自身も把握していない魔術の素養がもたらしている能力であり、彼女の発想力から生まれたものではない。
しかし現在は一枚もクラスカードを所持しておらず、燃費の悪いカルナへの魔力供給もあって十分な戦闘力を発揮できなくなっている。
また幸運が異様に高く、カルナの幸運値上昇にも一役買っている。
ちなみに彼女はもう一人の自分と分離する前の時期から参加している。


【人物背景】

穂群原学園小等部(5年1組)に通う小学生。義兄の衛宮士郎、本来はメイドだがほぼ家族同然に接しているセラ&リーゼリットの姉妹と四人で暮らしている。
父の衛宮切嗣、母のアイリスフィール・フォン・アインツベルンは仕事で家を空けている。
なお、士郎は切嗣の養子で、イリヤとの血縁はない。切嗣とアイリは夫婦ではあるが籍は入れていないため、イリヤと切嗣・士郎とでは姓が異なる。
足の速さが密かな自慢。「魔法少女マジカル☆ブシドームサシ」というアニメを好んで見ている。
カレイドステッキに見初められ、ただの一般人だったイリヤが、詐欺同然の強引な手口で契約させられ、魔法少女プリズマ☆イリヤとなる。
物語当初は「巻き込まれただけの一般人」だったイリヤだが、次第に彼女にも秘密があることが明らかになっていく。
性格はとある平行世界と違い一般の家庭に育っているため、比較的素直な性格で捩れていない。
言ってしまえば単純な性格。ただ、根幹は一緒なのか、隠れたSっケなどの素養は持っているようである。
精神的に追い詰められるととりあえず逃げの一手を打ち、安全圏に脱出してほとぼりが冷めるのを待ちながら打開策を考えようとする悪癖がある。
メイドというものに異常なまでに興奮してメイド姿の美遊を(たぶん)性的な意味で襲ったり、極限状態とはいえ士郎を幼女三人がかりで性的な意味で襲ったりと若干おかしな部分もある。

【方針】

特になし。一応殺し合いを否定しているが、如何せん普通の子供であるため極端に精神が追い詰められた場合どのように動くか予想できない。
しかし正義感もそれなりに持ち合わせてはいるため出会いや状況次第では積極的に殺し合いの打破に傾く可能性もある。
総じてどう転ぶかわからない、一種の爆弾のような存在。