空の欠片 ◆qB2O9LoFeA



彼女の前には六本の道があった。

彼女が求めた道はただ一つ。過去に生きる痛みのない道。

だがしかしああやっぱり。

知ってしまった。彼女は未来に、痛みのある道を知ってしまった。

だから彼女がその道を選んだのは必然。いつしか六叉路は五叉路になり、あたらしくできた大きな道を歩み始める。

(痛みのある方向へ――)

気がつかないうちに彼女は走り出す。彼女の求めた『未来』に向かって。



朝起きて服を着替える。

朝食を取りながら女の子らしくない服と祖母に言われ、それに答えず口へパンを押し込むと学校へ行く。

挨拶してくる手下に答えず、彼女の目線は同じ名前を持つ同級生へ。

(縺霎繧蜷コ‥‥)

ぐらり、と体が揺れ、目眩を覚える。手下が心配するように声をかけてきても雑音としか思えない。
なにか、なにか大事なことを忘れている。

(アイツは‥‥いや、私は‥‥)

考えがまとまらなくなり頭を不快感が満たす。
ダメだ。アイツのことを思い出すな。離れないと。
そう言葉にもせず思い椅子を蹴り飛ばすように走り出す。

(なんで‥‥なんで‥‥私は手下なんか‥‥)

そもそもどうして私は手下なんかもっているのだろうか。そもそもどうして私はあんな男共とつるんでいるのだろうかそもそもどうして私はアイツを憎んでるんだろうか。

(私は‥‥どうして‥‥どうして‥‥)

自問自答は終わらず走る足も止まらない。無意識の内に一人になれる場所を欲したのか気がつけば屋上に出ていたがだからといって疑問の嵐は頭から離れず、むしろその勢いを増していく。

どうして私はこんな街にいるのだろうどうして私は男の子みたいな服を着ているのだろうどうして私はおばあちゃんと暮らしているのだろうどうして私はおとうさんもおかあさんもいないんだろうどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして――


――どうしておにいちゃんがいないんだろう?

「――ハハッ。」
そして荒い息からこぼれたのは、哄笑。彼女の頭から疑問の嵐は去り、今は『未来』という太陽が顔を出す。
「待ってて、お兄ちゃん。」
あまりの喜びに涙がでて視界がぼやける。手の甲に幾何学的な模様の痣――令呪が熱をもって浮かぶがその喜びを止めることなどできはしない。

その令呪を宿した手を掲げて彼女は屋上の床を見る。イマーゴによって幾何学模様が浮かびやがて10メートル四方の大きさになったそれはにわかに光はじめ、それを彼女は笑みを浮かべて見る。

「来なさい、私のペット。」

呟くとともに模様は爆発したかのような光を放ち。

「 ――ずいぶんと小さなマスターに呼ばれたみたいだ。」

その中心には学生服を着た白髪の男が立っていた。

(ステータスは問題な――キャスター?このステータスで?)
その男を見て彼女は勝利を確信する。ステータスだけなら三騎士にもひけをとらない。どうやらかなりの『アタリ』のようだ。

「さて、一応聞いておこう。君が僕のマスターかい?」

白髪の男はにこやかに笑いかけながら聞いてくる。十人の女性が見れば十人が振り返るであろう美貌だが、彼女には通じない。何より声が気にくわない。
「そのとうりよ、キャスター。名前は?」
ノーリアクションで答えられたことにどこか気落ちしたところをキャスターは見せる。知ったことではない。

「フラれたな‥‥僕の名前は兵部京介、エスパーさ。マスター、君の名は?」

兵部京介。あまり伝説や神話に彼女は詳しくないが、それでもサーヴァントとして呼ばれるレベルの日本人ならわかる。だが、その男の名は聞いたこともない。これは聖杯戦争においてプラスになるのかはたまたマイナスになるのか。
既にこのプログラムの算段を計算しながら彼女は答えた。



「天沢勇子。」



【マスター】
天沢勇子@電脳コイル

【参加方法】
集合無意識を電脳空間化した『あっちの世界』 で聖杯につながるルートを発見した。
たぶん大黒市のどっかにゴルフェの木片があったりした。

【マスターとしての願い】
お兄ちゃん(天沢信彦)を生き返らせる。

【weapon】
電脳メガネ(ムーンセル内のため本来は不要)、イリーガル

【能力・技能】
ショートカット(空間設計のミスを利用したデータ転送を用いたワープ。ムーンセル内のため本人そのものをワープさせることもできるだろうがそもそもムーンセルはそのようなミスを行わないので実質使えない)、
暗号炉(本来は電脳メガネを介して使うプログラムをイマーゴとムーンセルに再現されたデータということが相まって魔術師のごとく様々なプログラムを行える)、
暗号路(暗号炉とほぼ一緒。こちらは体に走る幾何学模様で暴走させると爆発することもできるらしいが本人は結局爆発しなかったので真偽不明)、
暗号(結界や探索、足止め用の罠など。自立行動することはなく本来は電脳チョークによって書かなければならないがイマーゴと直結したため考えただけで使える。これを発展させたメタタグの存在を考えると銃やミサイルや防壁や釣竿にもできる。ようするにクラッキングやコンピュータウイルス。)
イマーゴの直結により暗号を使うさい一工程分省略できる(キーボードを打つ、電脳チョークで暗号を書くといった工程を省くため)。

【人物背景】
大黒市立第三小学校六年三組。通称イサコ。
黒髪ツインテールで運動神経はいいほう。人を寄せ付けない冷たさをもち、利己的で単独行動を好む。
暁美ほむらからミステリアスさを多少引いた感じか。
五年前の交通事故で植物状態になったと思っていた兄が既に死亡していたことを知らされ、その意識が電脳体として残っている『あっちの世界』という電脳空間で二人で暮らすべく赴くも兄を取り戻すべく聖杯戦争に参加する道を選ぶ。
体内にキラバグを取り込み、またイマーゴと直結している影響で彼女の電脳体は一部にバグが起こりそれは痛みとして彼女に認識される。イマーゴを用いた暗号を使うたびに侵食が進むため、電脳体が戦うムーンセルでは彼女そのものがバグとなりえる。
またお兄ちゃん子で、もう一人の主人公である小此木優子(ヤサコ)とは兄を奪い合った仲だが、二人とも覚えていない。本当ならあと二話後ぐらいに思い出してた。

【方針】
なんとしてでも優勝。
『本物』のお兄ちゃんに会うために物語序盤レベルの熱心さと苛烈さで積極的に打って出ようと思っているが、協力者の不在や不馴れなムーンセルであること、サーヴァントがキャスターであることを考えまずは情報収集と暗号作成。



【クラス】
キャスター

【真名】
兵部京介@絶対可憐チルドレン The unlimited 兵部京介

【パラメーター】
筋力C 耐久C 敏捷A++ 魔力A 幸運D
宝具B

【属性】
中立・中庸

【クラススキル】
陣地作成A
「魔術師」のクラス特性。魔術師として自らに有利な陣地な陣地「工房」を作成可能。キャスターの場合最大で小国一つに催眠をかけることができる。
道具作成C
「魔術師」のクラス特性。魔力を帯びた器具を作成可能。
キャスターの場合、正確には催眠で本物の同様の効果を持たせている。

【保有スキル】
サイコキノA+
武器・自身の肉体に念動力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させるスキル。いわば念動力によるジェット噴射。絶大な能力向上を得られる反面、キャスターに架かる負担は通常の比ではないため、間接的に燃費が悪くなる。
テレパシーA
他人の思考の読み取りや自分の思考を送る精神干渉系のスキル。
同ランクの心眼(偽)に相当。
ヒュプノA
威圧・混乱・幻惑などをもたらす精神干渉系のスキル。擬似的な投影や強化をも可能にする。
テレポーテーションA
瞬間的な転移を可能にするスキル。キャスターはこのスキルを使用することで大幅に敏捷を上げることができる。
生体コントロールA-
触れた生体に対して干渉するスキル。病気や怪我の治療や心臓の停止なども行える。キャスターはこのスキルで若さと戦闘力を保っているが既に限界を越えているため長時間の戦闘は致命的な結果をもたらす。

【宝具】
『全ての力はこの手の中に(The Unlimited)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:1
学生服の左の襟にあるエンブレム型のリミッターを反転させることで使用可能。
筋力・耐久・敏捷を1ランク上げ幸運を1ランク下げる。また真名解放せずとも固有スキルの上昇に一役買っている。
一種のバーサーカー化であり、使用し続ければ自力では戻れず、霊核の損耗により自壊する。
本来のキャスターのスペックを取り戻しているのだが強すぎる力に自らの体が耐えられないためあまり使いたがらない(子供が絡むと別)。
またこの状態になると本来再現されなかった大日本帝国陸軍特務超能部隊の隊員達の超能力も使用できるようになる。

【Weapon】
『サイコキノ』
全ての物理的な攻撃にサイコキノを利用することができる。

【人物背景】
エスパー革命組織P.A.N.D.O.R.A.の首領で、多数の超能力を持つ強力なエスパー。
齢80を越えているが、超能力でテロメアをコントロールし若い肉体を保っている。
念動・精神感応・瞬間移動・催眠・生体コントロールといった多くの能力を持ち、リミッターを外せば他を寄せ付けない真価を発揮する。
元は軍人で、大日本帝国陸軍特務超能部隊として能力の訓練及び強化を受けているとともに、目の前で死んでいった戦友の能力をテレパシーによって受信し、自らのものとしている。
額に銃撃を受けたショックで能力が常時暴走状態となっており、受信した複数の能力を覚醒させるとともに、超能力の念波周波数をある程度コン トロールできるようになっている。
普段は飄々・策士然としているが、 その実、大人気なく短気で見た目の年齢相応。また冷酷で残忍な 一面も持ち合わせており、気に入らない者は自分と同じエスパーであろうとも平然と殺害する。
センスや嗜好は実年齢相応だがキャラとしてやっている面も。
ロリコンは公然の秘密だ。

【聖杯への願い】
女の子に呼ばれたから来た。
せっかくなので聖杯の入手もやぶさかではないが子供を傷つけるような展開はいただけない。
それ以外なら容赦する必要なし。

【基本戦術、方針、運用法】
近・中・遠どの間合いでも戦えアサシンのような暗殺もバーサーカーのような超火力戦闘もこなせる。
もちろんキャスターとしての戦闘もできるが本人の気質もあり神秘の秘匿には乗り気ではない。むしろ積極的にマスコミを利用しようとすることも。
今回はマスターがマスターなのでけっこう言うことは聞くが子供を傷つけるのはお断り(戦わないとは言っていない)。