「……はっ!」
全てを思い出した。
そうだ。
私は遠坂時臣。
遠坂家の五代目にして、根源を、第二魔法を目指す魔術師。
そして、第四次聖杯戦争で勝利を目指す者。
儀式の監督役である言峰璃正、そしてマスターにして弟子である言峰綺礼と協力体制を結び、
手にした聖遺物は『最初の蛇の抜け殻の化石』。かの英雄王を呼ぶ触媒である。
万全の体制を整え、後は聖杯戦争を勝ち抜く、それだけのはずだった。
しかし、まさか『方舟』などに呼ばれるとは。
いや、『常に優雅たれ』だ。
私が家訓を違えてどうする。
遠坂の悲願とは異なるとはいえ、『方舟』は間違いなく冬木の聖杯以上の願望器だ。
いや、願望器すら越えるものなのだ。
そのこと自体は屈辱である。
しかし、幾らイレギュラーとはいえ、参加した以上それを目指さずしてどうする。
私は面倒が嫌いなんだ。こうなったら獲ってやろうではないか。
持ち物を確認する。
知識では、この聖杯戦争では、召喚された時点の所持品が持ち込まれるとあった。
私の最後の記憶はAUOを召喚しようと工房に向かっていた。
ならばあるはず…。
……あった!
『蛇の抜け殻の化石』!
良し、これで我々の勝利だ!
後は召喚するだけ…。
…おお、気付かなかったがここは私の屋敷ではないか!
いや、あくまで『方舟』が再現したものであろうが、それでも遠坂亭には違いない。
ここに私を配置するとは『方舟』もなかなか気が利く。ならばありがたく使わせてもらおう。
工房へ向かう。
慌てることはない。
AUOさえ呼べば私の勝利は確定する。
それで遠坂の勝利は確定する。
何、多少のイレギュラーなど気にすることはない
工房に続くドアを開ける。
あとはAUOを召喚すればいいだけだ。
そう思っていたのだが。
そこには、『きのこのぬいぐるみ』としか言い様がない『何か』がいたのだ。
□ ◆ ◇ ■
落ち着くんだ…『素数』を数えて落ちつくんだ…。
『素数』は孤高にして優雅な数字…。
私に勇気を与えてくれる。
「もしもーし。サーヴァント、『ルーラー』だけど、大丈夫ー?」
落ち着け…。
ルーラーだと?
勝手に召喚されていたようだが、こいつが私のサーヴァントなのか?
イレギュラーの様だが、『支配者』というなら、それだけ強力なクラスなのか?
AUOではないのは思うところがあるが、もしや…。
「うん、マジ最強だよ。
というか、メアリー・スーっていうレベルじゃない位に。
そんじょそこらのチートとか目じゃないね」
その言葉を受け、ステータスを確認する。
…全てEX(規格外)だと!?
まさかここまでとは…。
この戦い、我々の勝利だ!
さっそくの汚名挽回の機会だ。
他の魔術師に遅れをとるな!
全ての者に裁きを! それがルーラーの力だ!!
「あ、ごめん。それは無理。キミには参加資格も無いんだ。
キミにはちゃんとした参戦候補作すら無かったらしくてさ。
残念ながら『ルーラー』として僕が参加するのも無理みたいでね。
虚淵さんが『つまらない男』として書き過ぎちゃったからかなぁ。
だから今回は諦めてよ」
何だと。
では、ここにいる私は…。
「うん、初めっからアウト。
というか思いつきで描写した以上のものではないんだよね。
参加なんてムリ。
そもそもルーラーで参加なんて色々破綻しちゃうじゃない。
パロロワとはいえそれはね…。
まあ、こうなったら第三次に希望を託す方向でヨロシク」
何...だと...?
【サーヴァントステータス】
【出典】
現実
【CLASS】
ルーラー
【マスター】
遠坂時臣
【真名】
奈須きのこ
【性別】
男性
【属性】
中立・中庸
【ステータス】
筋力EX 耐久EX 敏捷EX 魔力EX 幸運EX 宝具EX
【クラス別スキル】
真名看破:E
真名看破っていうか何から何まで全部知ることができる。
【固有スキル】
対魔力:EX
令呪で縛れると思ってんの?
【宝具】
『奈須きのこ』
ランク:EX 種別:対作品宝具 レンジ:∞ 最大捕捉:∞
この世界観における究極の支配者である。
宝具というのも便宜上の扱いであり、実際はもっと上位に位置する究極の概念である。
誰も逆らえない。マジ最強。というか最強とかいうレベルのものじゃない。
【人物背景】
型月という世界を形作る原初の概念そのもの。
書き手の理解の及ぶところではない究極の一である。
【サーヴァントの願い】
特に無し。
二次創作だから、出しゃばりはしない。
自重する。
もちろん、投票され資格なんてない。
【基本戦術、方針、運用法】
そもそも参加資格が無い。
【マスターステータス】
【出典】
Fate/Zero
【名前】
遠坂時臣
【性別】
男性
【参加方法】
詳細不明。
【マスターとしての願い】
第二魔法への到達。
【能力・技能】
【人物背景】
書くのも面倒くさい。
Fate/Zeroを買って読め。
【方針】
優雅に勝つ。
でも無理。
最終更新:2014年07月21日 19:34