夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

砂塵の巫女と密室の魔女

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匿名ユーザー

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少女は死の運命に囚われていた。


砂神の巫女として生を受け、土地に恵みをもたらす雨神が暴走した際に封印するため、命を代償とする生贄として育てられた。
彼女はその運命を呪うことなく、皆を救えるのならば自己を犠牲にできる覚悟を抱いていた。
やがて雨の勢いが日に日に増す中、彼女は護衛の騎士と共に雨神の元へ向かう旅に出た。
その道中いろいろな出来事があったが、完全覚醒により暴走した雨神を封印することに成功した。
そしてあろうことか、砂神の力を解放し共に命を散らすはずだった彼女は奇跡的に一命を取り留めた。
それもこれも道中に出会った一団と、初めてお友達になった青い髪を持つ不思議な少女のおかげで。
縛り付ける様々なものから解放されて晴れて自由な身になった彼女は、護衛の騎士と共に世界を知るため旅立った。


しかし、少女の死の運命はまだ続く。


しばらくして彼女は体調を崩し、療養のため故郷の島に戻った。
しかし今まで彼女の面倒を見てきた者達は彼女を気味悪がり、常々陰口をたたいていた。
代々雨神を封印したら死んでしまう巫女が何故生きているのか、不吉なことが起こるのではないか、と。
加えて彼女が戻ってきた時期に不気味な魔物が出没するようになり、増々彼女への風当たりが強くなっていた。
さらに護衛の騎士とすれ違いを起こしてしまい、ただ一人悪意を受け続ける事に耐えきれなくなった彼女は城から逃げ出した。
どこへ行っても彼女は悪意に晒され、忌み子として罵倒され傷ついた彼女は、なにもかも恨み呪うに至った。


この島の人々は守る価値なんてない。こんな国、なくなってしまえばいい。
代々巫女たちを利用して、殺して、人の生きたい気持ちを踏みにじり。
私の気持ちを解ってくれない人たちなんて……みんな、みんな、大っ嫌い!!


そして彼女は自分を救おうとした者達をも拒絶し、災厄を振りまく異形の存在と共に姿をくらましたのであった……



 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~



夜。
闇の帳で覆われ、静寂が支配する刻。
サラは、ふと目を覚ました。
悪夢に魘されたせいか。病で身体が疼いたせいか。
分からないが、なんにせよ倦怠感があるのに意識ははっきりした状態になった。


辺りを見渡す。誰もいない。当然だ。
今は一人ぼっち。
月明かりが窓から差し込むだけで、暗闇と静けさが寂しさを誘う。
でも今は逆に、心身共に疲れずに済む。気が楽である。
悪口を言ったり、私と一緒に居る事を嫌がる使用人がいない。
私の話を聞かず、身勝手に振る舞う島の人々もいない。
ここには悪意がない。それだけで、どれだけ負担が減ったことか。


それに。
そばに居て欲しかったのに、私を置いて出掛けてしまったボレミアさん。
初めてできたお友達なのに、グラフォスを奪おうとしたルリアちゃん
なんで分かってくれないの。なんでなくそうとするの。私にとっての、大切な存在なのに。
……本当は、全て私の為の行動だってことは分かっている。酷い事を言ってしまったのは、ちょっと悔やんでいる。
でも、譲れない。ボレミアさん達は許せても。
命を懸けて守ろうとした人達が、私の事を忌み子というなら。
ならば私、忌み子になる。そして、あの島を滅ぼすと決めたから。
だから、もう我慢しない。グラフォスの力を抑えずに、辛い事から解き放たれる。
そうすれば私は……こほっ……ごほごほっ!







強い感情を抱いたせいか、身体に障り咳き込むサラ。
そこへ、彼女以外何もない部屋の中で、一羽の蝶が舞っていた。
闇夜で何物も見えない空間で、黄金に輝く蝶が舞っていた。


“サラ、大丈夫か?”


どこからか響き渡る声。
同時にサラの周りを漂っていた蝶がいつの間にか群れになり、一人の女性に姿を変えた。
黄金に輝く髪。赤く豪奢なドレス姿。気品溢れる顔立ち。貴族の令嬢のような淡麗な洋装。

その女性を知る者なら、或いは畏怖の念を抱き、或いは惹かれ、或いはその正体を暴こうとするだろう。
元々はとある資産家が所有する島の館で伝承として噂され、その場所で起きた詳細不明・未解決の大事件が世に知れ渡ったことで様々な憶測により伝説の存在へと至った魔女。

その真名はベアトリーチェ。
六軒島伝説に残る謎多き黄金の魔女。右代宮家一族を根絶やしにした謎多き登場人物。魔法を使った凄惨な殺人を好む恐怖の存在。

そんな魔女が、今は心配そうな顔をしてサラの所に近寄っている。
そう、彼女は此度の聖杯戦争にキャスターのクラスで召喚され、マスターである少女・サラと共にいるサーヴァントである。
ベアトリーチェはさらに傍に寄り、サラの額に手を当てた。


「おいおい、すげぇ熱じゃねぇか!」
「だ、大丈夫です。これくらい……こほっ……こほっ……!」


心配掛けまいと声を出したが、やはり辛いのか咳が漏れた。


「ほら、無理はせずに安静にしていな。ロノウェ」
「はい、お嬢様」


今度は執事姿の姿を現した。ポットやカップを載せたトレーを片手に持って。
ベットの傍にある小さなテーブルにトレーを置き、手際良く紅茶を入れる。
爽やかですっきりとした芳しい香りが仄かに漂う。


「先程薬をお飲みになられたばかりなので、
 今は心身が安らぐ飲み物を用意させていただきました。
 どうぞ、カモミールティーでございます」
「あ、ありがとうございます。ロノウェさん」


サラはロノウェから受け渡されたカップを手に取り一口飲んでみた。
体に染み渡ると、疲労が取れていくのを感じる。心地よい気分が広がる。


「……美味しい。すごく気分が楽になります」
「お褒めに預かり光栄です」
「うむ、流石ロノウェ。実によく出来ている。妾もその芳醇な香りにそそられたぞ。
 どれ、妾もカモミールティーをいただこうか。ついでに茶菓子も」
「ぷっくっく。かしこまりました」


こうして始まる、ささやかな夜のお茶会。
少しの合間だけで広がる談笑が、月夜のもとで寂しさを紛らわす。







今は安らぎを、少しだけ幸せ感じる。
辛い事ばかり続いていたから、彼女達と一緒に居る時間が大切な物になっていく。

いつの間にかこの館に招かれ、最初にベアトリーチェさんと出会った時は酷く緊張していた。
確か、ボレミアさんやルリアちゃん達と決別し、泣き虫で独りぼっちのブランウェンと一緒に逃げた後。
マナウィダンが祀られていた洞窟に辿り着いたところで、私は意識を失って。
そしたらここにいた。
だから最初は状況も分からずに警戒したけど、耐えきれずにそこでまた意識が朦朧になってしまったようで。
その後の私の看病をベアトリーチェさんやロノウェさん達がしてくれたようで。
彼女達のおかげで身体の不調もかなり良くなって。
そして気付いた時には、頭の中には“聖杯戦争”の知識が入っていて。
どういう状況であるか、自己紹介も含めてベアトリーチェさんが語ってくれた。
それからというもの、グラフォスの力は未だ強いままだけど、以前よりは弱まった。
私はベアトリーチェさんと、彼女の従者たちに囲まれて、今はこの館で静かに休んでいる。


本当に、彼女達との触れ合いには心が救われる。


ベアトリーチェさんは、無邪気な子供のように接してくれて、魔法で編み出した様々なアイテムをプレゼントしてくれる。

ロノウェさんは、何でもかんでも完璧にこなし、博識であり、特にロノウェさんが淹れてくれる紅茶は最高に美味しい。

煉獄の七姉妹。彼女達とも仲良くなった。色々とお喋りをして、姉妹でふざけ合っている光景が、何だか面白くて。羨ましい。

山羊さん達は……ちょっと顔が怖いけど、皆さん優しく接してくれて、頼りになる方々です。



今まで生きてきた中で、これ程楽しく充実したことはない。
今まで受けてきた仕打ちを忘れる程に、ここは心地よい。
今は、あの島の人々をどうしようとか、どうでもいい。
今は、叶えたい願いとか、恨み辛みとか、何も覚えない。
今は、………


……そういえば、この聖杯戦争に勝ち残れば何でも願いが叶う聖杯が手に入るというけど。
……いいや……今は………



 ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~ ・ ~



サラが微睡み静まり返った後。
ベアトリーチェとロノウェは彼女の寝室とは別の場所にいた。


「ようやくぐっすり寝静まったな」
「ええ、看病の甲斐あって、以前より容態は良くなったようですね」
「しかし、それは表面上だけ、一体いつまで保つか……」
「やはり、砂神さまを何とかしなければ、ですか」
「………」


ベアトリーチェは黙って思案する。
重苦しい空気が、闇夜をより深くする。
現状、ベアトリーチェ達の置かれている状況は芳しくないからだ。




彼女のマスター・サラには生まれた時から共存している存在がいる。
砂神・グラフォス。
代々受け継がれる巫女の守護神。雨神・マナウィダンの暴走を抑える要。対極する力に拮抗をもたらす役割。
そして、強大な豪雨を治めるための代償として、依り代の人間の命を奪う宿命。


今回も共に過ごした巫女を糧に儀式は執り行われる、はずであった。
だがしかし、マナウィダンは別の少女によって封印され、グラフォスは力を発散したもののサラと共に消えずに済んだ。
それが、彼女に過酷な運命へと誘った。


グラフォスの力は日に日に増していき、サラの制御を受け付けづらくなっていった。
そして、神の力を抑えるのに精一杯になったサラは体調を崩してしまった。
それでもグラフォスは自らの暴走を止める事は出来ず、それが原因で彼女を余計に傷つける結果になってしまった。


グラフォスは望んでいない。彼女が傷つく事を。
共に生を受けた時から共に寄り添っていたサラを守りたいと。
自分のせいで彼女を苦しめ死なせてしまうなら、自分自身がいなくなって彼女を救いたいと、願う程に。


グラフォスはただ儀式の為に生まれた道具ではない。意思を持っている。
言葉を発せず他者との意思疎通は出来ないが。サラや極一部の者となら意思疎通はできる。
だからグラフォスは、自分の力を奪いサラを救う存在を待っていた。


だがしかし、元の世界ではそれも果たされず、サラが此度の聖杯戦争に呼ばれてしまった。
―――もし聖杯戦争に召喚されずに、抱いた願いで呼応されずに、たとえ辛くとも少しの時間を辛抱すれば、サラとグラフォスは求めた以上の結果が待ち受けていたのに。
しかも衰弱極まってサラは倒れてしまい、より最悪な事態へと進行していた。


そこへ登場したサラのサーヴァント・ベアトリーチェ。
キャスターである彼女との出会いが、グラフォスにとっての唯一の救いの道であった。
だから砂の神様は、黄金の魔女と契約を結ぶ事を選んだ。






聖杯戦争に召喚されたばかりのベアトリーチェは、目の前にいた自分のマスターが衰弱極まった状態であることに慄然とした。
彼女が意識を失ったところですぐさま容態を確認し、その原因がマスターの付喪神にあると認識した。
力滾る砂神から事情を聞き、一刻も早くこの状態を改善しなければと思考を巡らし、急場凌ぎの対策を講じた。


サラからの魔力供給を大幅カットし、代わりにグラフォスの力を吸収する。
とても単純な方法だが、サラの負担は軽減し衰弱状態からも抜け出すことができた。
しかし、これは一時凌ぎの手段に過ぎない。未だ影響は残り、サラは寝込んだままでいる。
さらにキャスターが力を削ぎ落としていても砂神の暴走は止まらず、日々力が増していて制御が効かなくなっている。
このままでは、サラの命も、一週間の内に尽きてしまうかもしれない。


本当であれば、砂神の力を全て吸収して奪い取り、サラから引き離せば、万事問題は解決する。
グラフォスも自分が消えてしまうにも関わらず、サラの身を案じてそれを望んでいる。
だがしかし、問題がある。サラが絶対に許さず、拒絶してしまうため奪おうにも奪えない。
サラにとってグラフォスは自身の半身、かけがえのない存在であるから。絶対に譲らない。
だからグラフォスをどうこうするはこれ以上当てにすることができない。
となれば、


「やはり、聖杯を獲るしかないな」
「サラ様を救うとなるとそうせざる負えませんね」


最初から分かっていた帰結。
何でも願いを叶えてくれる願望器なら、やり直しの願いを集めた奇跡の結晶なら。
当然サラを救えるはず、サラが望む世界を、叶えてくれるはずだ。


「しかしお嬢様、よろしいのでしょうか?
 一騎当千の英雄たちが集いし聖杯戦争を勝ち上がるには、些か荷が重いと思います。
 さらに制限時間まで設けられた上、迎撃態勢を整えるはずの我々が積極的に攻勢にでなければならない状況になるかと。
 中々に味わうことができない、刺々しい茨の道になると思われますが」


元々直接戦闘が苦手な傾向にあるキャスターであり、しかも対魔力を持つサーヴァントが多いという、最初から不公平な舞台。
だからキャスターは時間を掛けて策を講じ、自陣内で搦め手を用いて、何とか勝てるかもしれないという、傾きかけの均衡の上で成り立っている。
それなのに、此度の聖杯戦争は七日間という時限付き。まさにキャスター泣かせなセッティング。
だというのに、


「構わぬ、どのみち妾も願いを叶えなければならないからな」


魔女は自信に満ちていた。確証など、何もないのに。


「……どうせなら、複数の主従達をこの館に集めて、一世一代しかないパーティーでも開いてみたいものだな。
 妾だけで全ての敵を捌ききれなくてもよい。豪勢で愉快な猛者たちならどの様な舞踏会でも勝手にワルツを踊ってくれよう!」
「ぷーくっくっく。流石お嬢様。中々のユニークな発想でございますな」


むしろ冗談を交えて、ピンチをチャンスに変える意気込みだ。困難など、もろともしないかのように。


「何はともあれ、お嬢様が何かを為されるのであれば、不肖ロノウェ、どの様な事でも全力でお嬢様をサポートいたします」
「うむ、頼りにしているぞ」



ベアトリーチェは諦めない。
この先、どの様な絶望があろうとも。
無限の可能性に挑み敗れ去った彼女してみれば。
聖杯戦争などぬるま湯のように感じているのだから。
無論、数々の武勇伝を有する英霊たちに侮るつもりはないが。
全てのカケラで悲劇と絶望しか味合わなかった彼女にとってみれば。
一縷の望みが残されている聖杯がある限り、絶対に希望に縋りついてみせる。


【マスター】
サラ@グランブルーファンタジー

【参戦時期】
時期限定イベント「砂縛の涙、ひとしずく」
第5話「嘆きの砂丘を越えて」のエピソード1以降
ブランウェンと共にマナウィダンの祠に辿り着いた以降からの参戦

【マスターとしての願い】
今は何を願うとか考えていない。
嫌な世界から逃げたい?愚かな人々や国を滅ぼしたい?人生をやり直したい?

【weapon...?】
グラフォス

【能力・技能】
※ゲーム内でのアビリティを使用可能。性能はSSR版準拠。

「マエスティティア」
1ターンの間、敵の単体攻撃を味方の代わりに受ける。
再使用には5ターンのチャージが必要。

「クアドリガ」
1ターンの間、味方全体の被ダメージを50%カット。
再使用には5ターンのチャージが必要。

「エメス」
2ターンの間、自分の防御力を10倍UP。(つまり自分だけ被ダメージを1/10に抑える効果)
再使用には5ターンのチャージが必要。


【人物背景】
砂漠で覆われた島で生まれた少女。
砂神グラフォスをその身に宿していたため、巫女として城の中で育てられた。
優しく、礼儀正しく、控えめ。
あまり人と関わる機会がなかったため人見知りの気があり、自分の意見や我侭を言う事が苦手。
自分の命が例え生贄として捧げられたとしても、それで他人を救うためなら運命を呪わずにいられた覚悟と勇気を持っていた。

その想いは、今まで代々続いた仕来りが崩れた事で、裏切られてしまう。


【方針】
今は特に考えていない。とにかく安静する。



【クラス】
キャスター

【真名】
ベアトリーチェ@うみねこのなく頃に

【パラメータ】
筋力:E 耐久:D 敏捷:C 魔力:A++ 幸運:D 宝具:EX

【属性】混沌・中庸


【クラス別スキル】
陣地作成:A
 魔女として自らに有利な陣地を作り上げる。
 殺人現場や密室現場の構成に特化した“神殿”の形成が可能。
 その他に魔女の部屋や薔薇庭園を再現することができる。

道具作成:B
 魔力を帯びた道具を作成する。お菓子、紅茶、装飾、凶器など様々な物を魔術で編み出す。


【保有スキル】
魔女の家具:B
 『使い魔』の一種。術者の召喚に応じ、魔女が生前所有していた家具を召喚する。(詳しくはweaponに記載)

ゲームマスター:A
 推理合戦の出題者。ランクAなら、他人が犯したロジックエラーを修復することが可能なレベル。


【宝具】
『閉ざされた幻想世界』(クローズド・サークル)
ランク:C  種別:結界宝具  レンジ:1~20  最大補足:6人
 ベアトリーチェが最も好むミステリーの状況、外部からの干渉を受けない閉鎖空間を展開する結界宝具。
 “神殿”の任意の範囲を外部から隔絶し、内部の者達の逃げ場をなくし閉じ込める。
 この結界宝具は“対象を閉じ込める”という概念により、サーヴァントによる内外からの攻撃・干渉すらも無効にし、完全な閉鎖空間を形成する。
 ベアトリーチェや家具達は密室を自由に出入りすることができ、密室内ではパラメータがワンランクアップした状態になる。
 なお、この宝具から抜け出すには、魔女に屈服するか、密室内の戦闘で勝敗をつけるか、宝具『全ては魔女の仕業』に挑むか、
 大量に魔力を消耗する強力な宝具で強引に破るか、結界破りの宝具を使用するか、魔女が密室の維持を放棄した時、のいずれかである。


『全ては魔女の仕業』(アンチミステリー)
ランク:E  種別:対人宝具  レンジ:0  最大補足:2人
 ベアトリーチェが得意としていた推理合戦を再現する宝具。
 任意で選んだ対象者を別の空間に転移させ、再現された密室殺人の経緯と現場を観劇しながら、出題者と挑戦者で殺害方法と密室脱出の推理合戦をする。
 魔女が出題する密室殺人はニンゲンには到底不可能な犯行であり、赤き真実を駆使して挑戦者を屈服させようとする。
 挑戦者が屈服した場合、魔女陣営に手出しできなくなり、のちに宝具『黄金郷に至る碑文』の生贄にされるが、それ以外のペナルティはない。
 逆に真相を解き明かした場合、一定時間魔女・家具のパラメーターがワンランクダウンする。
 なお、事件の登場人物たちは何一つ神秘や異能を持たないただのニンゲン達であり、NPCではなく魔女が用意した駒である。


『黄金郷に至る碑文』(プルガトリオ)
ランク:EX  種別:???  レンジ:????  最大補足:????
 13人以上の生贄を捧げることで展開できる固有結界。
 この生贄となる者は、ベアトリーチェ陣営に殺された主従、屈服した主従、服従した主従である。(NPCは不可、主従の片方のみを生贄にすることは可能)
 生贄は何処にいようとも固有結界に呼び出され、六軒島の碑文の通りに生贄は次々と殺され、最後には魔女の宴にて参列した山羊の貴族たちに食い殺される。
 やがて生贄となった者達は従者となりてベアトリーチェの心象風景である黄金郷に招かれ、全ての束縛から解放され願いが叶い幸福を得ることが約束されている。
 生贄以外の者が聖杯戦争で優勝を得るには、固有結界内に踏み込んでベアトリーチェかマスターを討たなければならない。
 しかし黄金郷の崩壊を恐れる従者・家具達は彼女らを守るために立ち塞がるため、単独で討ち果たすのはほぼ無理であろう。
 そして侵入者が固有結界内で殺された・屈服した場合、彼らも黄金郷の一員として迎えられる。

 なお、固有結界内では家具のステータスはワンランクアップする。
 また侵入者に倒された従者・家具は固有結界内であればベアトリーチェの魔力が尽きるまではすぐに復活できる。
 この固有結界は条件発動型なので維持する魔力は少量で済む。展開するときも生贄から魔力を徴収するため、術者は魔力の消耗を気にすることはない。


【weapon】
数々な“魔法”を使用する。
ここで記す“魔法”はベアトリーチェがいた世界での呼び名であり、型月世界での“魔術”に相当するものである。
ちなみに、原作で使用していた“魔法”の大半は殺人事件の犯行を魔女の仕業にするための装飾であったが、神秘が普通に存在する聖杯戦争では実際に効力のある“魔術”として使用可能である。
空間転移・障害物をすり抜ける術(ただし“神殿”内部に限る)、赤の真実、結界構築、などの直接の戦闘や攻撃には関わらないものが多い。
「無限の魔法」で何度でも修復・蘇生を行うことができたが、この聖杯戦争では使用できないものとする。
これ以外に幾つかの戦争用魔法も使用する。(EP3でワルギリアとの魔法バトルで使用していたやつ)

『魔女の家具』は倒されても魔力を消費することで何度も召喚できる。宝具『黄金郷に至る碑文』発動中は必要魔力量が軽減する。
此度の聖杯戦争で呼び出せる家具は「山羊」、「煉獄の七姉妹」、「ロノウェ」。
その他の存在は召喚するのが難しい状況である。(条件・制約付きの特殊な方法で召喚が可能かも?)


「山羊」
 黒山羊の頭を持つ獣頭人身の怪物たち。Fate作品での竜牙兵にあたる存在にあたり、微々たる魔力で大量に召喚することが可能。
 ある程度の力・防御・スピードを持ち、その剛腕で無力な相手を無残な姿に変える。
 しかしサーヴァント相手だと無双されてしまい、強いマスターなら迎撃も可能。彼らが真値を発揮するのは数の暴力である。

「煉獄の七姉妹」
 ベアトリーチェの持つ上級家具。7つの大罪をモチーフとした悪魔たちであり、依り代となる杭の姿や少女の姿で人間達に襲いかかり殺害する。
 召喚に必要な魔力や戦闘力は山羊より数段も上。(Fate/Apocryphaのゴーレムに相当)
 彼女達を呼ぶ事は相手に死を与えるも同然。故に敵対するマスターは苦戦を強いられる。武闘派のサーヴァントとは数度打ち合うのが限度か。

「ロノウェ」
 ソロモン72柱の大悪魔の一柱。ベアトリーチェに従える有能な執事であり、家事能力・戦闘能力は相当高い。
 一度の召喚に煉獄の七姉妹以上の魔力が必要になるが、それ以上の働きをこなしてくれるのは間違いない。
 彼と相対するマスターはまず勝ち目はないだろう。また、戦闘能力が低いサーヴァントなら撃退すらも有り得るであろう。
 戦闘向きなサーヴァント相手でも、防戦一方なら耐えきりつつ戦う事ができる。



【人物背景】
六軒島に伝わる伝説に登場する黄金の魔女。
もしくは六軒島大量殺人事件に関与し、魔法で不可能犯罪を起こしたと後世に語り継がれる登場人物X。
そして幻想世界のゲームマスターとして主人公・右代宮戦人と推理合戦を繰り広げた幻想の住人。
その正体は、愛がなければ視えない。


【サーヴァントとしての願い】
絶望しかない運命を変えたい……?


【基本戦術、方針、運用法】
基本は自己の領地内で家具や魔法で迎撃。
第一宝具も併用し、襲撃者の実力に応じて臨機応変に対応する。
第二宝具は半分死に宝具。聖杯戦争だから推理モノより殴り合いがメインでしょうが!!
でもまぁ、折角の機会なので、推理モノを試してみたい書き手さんは是非挑戦してみてください。(非推奨)
とはいえリレーSSなので短編以下で、ほどほどに。
第三宝具は殆ど死んでいる宝具。積極的に狙わない方が吉。
でも条件を満たせたら凄い事になる。それまでホント役に立たないロマン宝具。


【捕捉】
戦闘描写は原作や各種メディア、格闘ゲーム「黄金夢想曲」を参照。
あとどうでもいいが、グラフォスの影響で耐久がワンランクアップしている。

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