夢現聖杯儀典:re@ ウィキ

テッド&アーチャー

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匿名ユーザー

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ぼくの住んでた村が焼けちゃった。
ウィンディって人がソウルイーターっていう村のたからものを狙っておそってきた。
みんな、死んじゃった。
おじいちゃんもぼくに村のたからものを預けてどこかにいっちゃった。

…けど、村に来た知らないひとたちがぼくを守ってくれた。
1人は優しい顔をしたお姉さん。
1人は筋肉がすごい男のひと。
あと1人は―――


その人たちはよくわからないことをいっていた。


◇ ◇ ◇


――今のは………くんの………た……年前の…………


――そして……テ……は………300年……一人で旅……


――……、その……ドとかいう………うするんだ?


――つれては行けない‥


――…ッド………長い………一人…生き……なくてはいけ……旅の終わり…


――それでも やっぱり………運命……変え……いけない………ね


「いっちゃうの?ぼくはどうすれば‥」


「ねえ、一生のお願いだよ、ぼくもつれていってよ」


――テッド………つよい子に……さい。けっして……ないこと。


――………右手…紋章………誰にも…………だめよ。


「…うん」


みどりの布をかぶっていた人はぼくをみていてとてもかなしい顔をしていた。


◇ ◇ ◇




「……ハッ!?――夢か」

森の中で、少年テッドは目を覚ます。
どうやら、木にもたれて寝てしまっていたようだ。傍らにはいつも手にしている弓と矢筒が転がっている。
木漏れ日が眩しくテッドの顔を照らしており、あまりの眩しさに太陽から顔を逸らした。

…またあの夢。たまに見ることがある。
故郷の村で起こった惨劇。そこで出会った変な3人組。まるで自分を知っているかのように話していた。
しかし、あの事件はテッドが今までの150年の旅をする発端となる事件。
それを夢に見て思い出すことはテッドにとって悪夢でしかない。
なんとなく、つけていた両手袋を外して手の甲を見る。
右手にあるのはソウルイーター。真の27の紋章の一つ。鎌を持った死神のような禍々しい紋章が刻まれている。
このソウルイーターを託されてから、誰とも親しくなることも許されず孤独に世界を放浪してきた。
そして左手には……令呪があった。3画の模様がテッドの左手の甲を彩っている。
それはテッドが聖杯戦争の地にいてマスターとなったことを示している。

「……あの…マスターさん……」

そこに実体化して現れたのは少女だった。
外見は幼く、10歳前後にしか見えない。何も知らぬ者が見ればテッドよりもはるかに年下に見えるだろう。
その身に纏われたセーラー服がその幼さを際立たせている。
彼女こそがアーチャーのサーヴァント、電(いなづま)。

「見張りをしていたのですが、誰も来なかったのです」
「…………そうか」

モラトリアム期間内でも他の参加者を襲う者がいないとは限らないので電は見張りを欠かさず行っていた。
テッドはしばらく沈黙してから電に対しそっけなく返すと、まだ気だるさの残る腰を上げて歩き出す。
今までの殆どがこのやり取りの繰り返しだ。
電が召喚されてからというもの、テッドは電と会話らしい会話をすることはなかった。
話しかけられても無視するか一言つぶやくだけで、自らのサーヴァントと関わり合おうとはしなかった。
テッドは振り返らずに木々の間で歩を進める。
まるで電など気にかけておらず、森に置いて行こうとしているかのように見える。

「はわわわ、待ってほしいのです」

一足遅れて、このままでは置いていかれると気づいた電は慌ててその後を追うのだった。
電には単独行動スキルがあるのでマスターから離れても問題はないが、ただ、マスターを一人で行かせるのは心配だったのだ。
初めて会った時、電は言葉を失った。その少年はまるであれゆることに疲れ果て心を限界まですり減らしているような様子だった。
笑うこともなく、ただ電を見つめる、無表情な顔。
それは本当の自分を押し殺すためにつけられたのっぺりとした仮面のようだった。
そして、開口一番に言われた言葉は『俺に構わないでくれ』だった。
何がテッドをそうさせたのか。どうして自分を拒絶するのか。
それを問うたこともあったが無視された。
電はそんなテッドの心をどうにか開けないか、悩みを聞いてあげることはできないかと考えながらモラトリアム期間を過ごしてきたのだった。
そのために何回か話題を振って会話をしようと試みたが、無視されるか、「そうか」「俺に構わないでくれ」と返されるだけだった。



「あっあの!マスターさん、さっき手袋外していたのです」

それでもめげずに、とにかく話題を作ってもう一度話しかけてみる。

「…………」

無視される。「見ていたのか」なんて返事も帰ってこない。

「その時にアーチャーは――」

テッドについて回り、背後から必死に声をかけ、話をしようとする電。
テッドはそんな電に見向きもせずに歩いていたのだが――

「マスターさんの両手に令呪があるのを見たのです。あれってどっちが本物の――」

この言葉を聞き、テッドは急に立ち止まった。
あまりに突然のことだったので、電は「はりゃあっ?!」と声を上げ、テッドにぶつかってしまう。
テッドの体にも微かな痛みが生じたが、意に介せず、電に向き直る。
テッドはついに感情らしい感情を見せ、その重い口を開いた。
その顔には、明らかな怒気が含まれていた。

「――どうして俺に構うんだ?」
「………え?」
「おまえみたいな奴をみたことがある。俺に馴れ馴れしく事あるごとに構ってくる。そんなに俺が心配か?そんなに俺が可哀想か?」
「そ、そんな…違――」
「もう一度言う。俺に構わないでくれ……魂を喰われたくないのなら」
「え!?そ、それってどういう………」

その言葉を最後に、テッドの口は再び閉ざされた。
その日はどれだけ電が問おうとしても、話題を変えて話しかけても、テッドは一切口を開くことはなかった。

(マスターさん…)

一向に心を開かないマスターに、電は心を痛める。
テッドは何に苦しみ、心を閉ざしたのか。
まだ語られていない部分は多く、それを掴めていない。

(できるのなら、助けられる人は助けたいのです。敵も、マスターさんも)

それでも、電はいつかテッドが心から自分と向き合えることを願っていた。
常に戦争と平和について考え、戦闘の時も敵のことを気に掛ける。
殺し合いの聖杯戦争にいてはならないサーヴァント。
そんな優しい電はテッドを構わずに放っておくことはできなかった。


◇ ◇ ◇




ソウルイーター。電が令呪と誤認したそれは令呪とは全く異なるものである。
テッドの右手に宿っており、持ち主には絶大な力を与えるが、
その代償として親しい間柄の者の魂を喰らい、持ち主の意志とは無関係に戦乱を巻き起こす。
まさにテッドにとっては呪いの紋章であった。
この呪いのせいで親しくなった者はみな命を落とし、その魂を喰われた。
テッドが誰とも打ち解けようとしないのはその呪いのせいで魂を喰われる者を見たくないという思いからの振る舞いなのだ。
それなのに。

(どうしてみんな俺に関わろうとするんだ…?)

アーチャーも、アルドという青年も。
自分と友になれば魂を喰われるというのに。
紋章が友の魂を喰らうことへの恐怖はテッドの心に深く根付いていた。



テッドは隠された紋章の村に生まれ、そこに住んでいた。
ソウルイーターは元々悪用されぬように村に保管されていた。
だが、それを手に入れるためにウィンディという魔術師が襲来。
唯一の生き残りであるテッドは村長にソウルイーターを託され、今まで150年の間、ウィンディの手から逃げてきた。

過去には一度ソウルイーターの呪いを忌み嫌い、逃げ出そうとしたこともあった。
紋章を宿す前から人生をやり直したいと思ったこともあった。
だが、同じ境遇の少年との出会いがテッドを変えた。
その少年は守るべきものを守るため、ソウルイーターのような呪いの紋章をその身に宿しながらも真っ直ぐに進んでいた。
その少年を見て、テッドはソウルイーターを受け継いだ運命を受け入れ、いつまでもソウルイーターを守っていくことを決意した。

テッドの願い。それはソウルイーターをウィンディのような悪しき者から守ること。
数十年前のテッドならば、ソウルイーターを放棄し、逃げる選択肢を選んでいたかもしれない。
しかし、ソウルイーターから逃げない意志を固めたテッドは聖杯にかける願いはない。
たとえ孤独で心が擦り切れて精神が壊れようと、ソウルイーターを悪い奴に渡すことは絶対に阻止する。
テッドは孤独に苛まれながらも、秘めている意志は強かった。
戦いを厭い、友になろうとするサーヴァントと、戦いを引き起こし、友を喰らう呪いの紋章を手にしたテッド。彼の行く末は――


【クラス】
アーチャー

【真名】
電@艦隊これくしょん

【パラメータ】
筋力E 耐久E 敏捷C 魔力C 幸運E 宝具D

【属性】
秩序・善

【クラス別スキル】
対魔力:E
魔力に対する守り。無効化はせず、ダメージ数値を多少軽減する。

単独行動:B
マスター不在・魔力供給なしでも長時間現界していられる能力。
Bランクならば二日程度の現界が可能。

【保有スキル】
水上戦闘:A
アーチャーは軍艦が生まれ変わった存在であるため、水上での戦闘を得意とする。
水面を歩くことができ、地上よりもスムーズに動くことができる。
水上での戦闘では敏捷のランクが上昇する。

夜戦:C
日没後に襲われる戦闘。
暗闇での相手の認識能力の低下を利用し、敵が知らぬうちに接近して攻撃を仕掛ける。
アーチャーの前身である駆逐艦は素早く小回りが利き、夜戦を得意とするためこのスキルを有する。
夜間の戦闘においてステータスが上昇する。

自己修復:C
魔力や戦闘で受けた傷を回復する能力。
アーチャーは軍艦として、燃料や鋼材といった資材を摂取することで補給及び修理をすることができる。

衝突:E
かつて他の艦とよく衝突したという逸話に由来するスキル。
あらゆる局面で判定を行い、失敗すると味方に衝突する。
衝突によるダメージは筋力の低さもあって微々たるものだが、双方がダメージを受ける。


【宝具】
『抜錨・暁型駆逐艦娘 電』
ランク:E 種別:対艦宝具 レンジ:1~50 最大捕捉:1~5人
実在の軍艦、暁型駆逐艦をモチーフにしたアーチャーの艤装を展開する。
戦闘時はアーチャーの背中に付着する形で装備されており、アーチャーの意思で主武装である主砲・魚雷等を発射する。
威力は主砲による砲撃よりも魚雷による雷撃の方が高い。
弾はマスターの魔力を変換して補充されるが、その燃費はかなり良好。

『この救済の手は未来へ向かう(ウォーシップ・ヒューマニズム)』
ランク:C+ 種別:対人宝具 レンジ:1~3 最大捕捉:1人
スラバヤ沖海戦にて、姉であり同型艦の雷と共に敵艦の乗組員を救助した逸話の具現。
彼女らが敵に手を差し伸べたことは未来の平和に向けた勝利といえるだろう。
今日戦った敵兵は戦争が終われば隣人となるのだから。
マスター及びサーヴァントが死、または消滅に瀕した際、それを阻止して死の淵から救うことができる。
しかし、対象がそれを拒否した場合、宝具は発動しない。
また、この宝具が発動して誰かを救うために行動する際、全ステータスが大幅に上昇する。

【weapon】
  • 『抜錨・駆逐艦娘 電』で展開した艤装
通った場合、どんな装備をしているのかは後の書き手の方々にお任せします。

【人物背景】
暁型駆逐艦の4番艦であり、特型駆逐艦の最終艦の艦娘。語尾には「~(な)のです」をよくつける。
性格は慌てんぼうで気弱だが心優しい。戦いを好まず、敵をも気遣っているほど。
就役してからはよく他の艦とぶつかったことがよくあり、一時は沈没させてしまったことも。
有名なエピソードとして、同型艦の雷とともに敵艦の乗組員を救助したことが挙げられる。

今回の聖杯戦争ではアーチャーとして召喚された。
マスターであるテッドはソウルイーターにより魔力が非常に豊富。
そのため、マスター補正により敏捷が1ランク、魔力が2ランク上昇している。

【サーヴァントとしての願い】
テッドの心を開く。
また、敵の主従と戦いたくなく、できることなら救いたい。

【基本戦術、方針、運用法】
基本的なパラメータは上昇しているとはいえどれも低め。
夜間かつ水上ならばもう少しマシに戦えるかもしれない。
燃費は魔力回復があり悪くないが、火力面があまり強くなく、Eランクの宝具しか攻撃に使えない。
『この救済の手は未来へ向かう』も他者を回復する宝具なので、
敵を倒すことに関しては非常に弱い。
はっきり言って、最大の脅威はアーチャーではなくマスターの持つソウルイーターであろう。


【マスター】
テッド@幻想水滸伝シリーズ

【マスターとしての願い】
ソウルイーターを悪しき者から守る。それさえできれば聖杯はどうでもいい。

【weapon】
  • 木の弓
遠距離から一方的に相手を攻撃でき、追手を妨害しつつ逃走することに最適な武器。

【能力・技能】
  • ソウルイーター
「生」と「死」を司る紋章。
主な魔術は敵からの生命力の吸収や敵の魂を喰らい、即死させる。
単純に攻撃する魔術も扱える。
宿主と親しい者の魂を喰らい、宿主の思惑とは関係なく戦乱を巻き起こす呪いを持つ。
この呪いによりテッドと親しくなった者はみな魂を喰われてきたため、それが起こらぬようテッドは他者から心を閉ざしている。
尚、この紋章は他者への譲渡が可能。当然、新たな持ち主も呪いを受ける。

テッドがいた世界の根源といわれる27の真の紋章の一つ。紋章自体が意志を持っている。
真なる紋章の継承者は不老の体になれるが、紋章の呪いを受ける。
魔術的に説明すると、『強大な力と呪いと不老を持ち主に与える生きた魔術刻印』。
27の真の紋章は世界の根源そのものである。そこから発される力が魔法か魔術かは分からないが、絶大な力であることは確かである。
その紋章から発される力は並大抵の対魔力ならば貫通してしまうだろう。
アーチャーよりもこちらを警戒すべきである。

  • 弓を射る能力
150年間孤独な逃亡生活を送っていたため、そこそこの技量はある。

  • 協力攻撃
他人に心を開かないテッドも協力することができる…かもしれない。
似た武器(弓など)を持つ仲間や縁のある仲間と連携攻撃を放つことができる。

【人物背景】
隠された紋章の村出身の少年で、悪しき魔術師ウィンディによって村が襲われて以来、150年もの間、孤独と共に真の紋章「ソウルイーター」を守り続けてきた。
「ソウルイーター」の呪いのため他者と深く関わろうとはしない。
本来は明るく、子供のように無邪気な性格なのだが心を閉ざしているせいで他人には不愛想に振る舞っている。
群島諸国では同じ境遇の『幻想水滸伝4』主人公に出会い、ソウルイーターから逃げない決意を固めている。
ソウルイーターを長年宿し、多くの魂を不本意ながらも喰って来たからか、その魔力は非常に膨大。
本来はこの時空からさらに150年後、心からの親友に出会う運命なのだが――。
参戦時期は幻想水滸伝4の終了後から。

【方針】
聖杯で願いを叶えるつもりはないが、ソウルイーターを守れなくなるため、死ぬことは回避したい。
アーチャー含め他人とは極力関わり合うつもりはない。

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