第1章:キャラクターの作り方

 ダンジョンズ&ドラゴンズで冒険を楽しむための第一歩は、君のためのキャラクターを考え、作ることだ。君のキャラクターはゲーム上のデータとロールプレイのきっかけとなるフック、そして君のイマジネーションの組み合わせだ。君は種族(人間、ハーフリングなど)とクラス(ファイター、ウィザードなど)を選ぶ。そして、君のキャラクターの人となり、外見、背景などを考える。そこまで終われば君のキャラクターはゲームの中で君の代理人としての役目を果たす、D&D世界での君のアバターとなるのだ。
 ステップ1に挑む前に、君が遊んでみたい冒険がどんなものかを考えよう。君は勇敢なファイター、闇に潜むローグ敬虔なクレリック、あるいは華麗なるウィザードになることができる。あるいは、至近距離での戦いが大好きな筋骨隆々としたローグや、遠い場所から鋭く敵を射抜く射手など、もっと型破りなキャラクターに興味を持っているかもしれない。ドワーフやエルフの登場するファンタジー小説は好きだろうか? なら、こうした種族のキャラクターを作ってみよう。卓で一番丈夫な冒険者にしたい? なら、ファイターを検討しよう。何を選べばいいかわからないなら、この本(訳注:たぶんスターターセットのこと)のイラストを見て、興味を持ったものを選んでみよう。
 どんなキャラクターにするか決めたら、以下のステップにしたがって、君の決定を君の求めるキャラクターに反映していく。君のキャラクターのコンセプトは、君の選択とともに進化していくだろう。重要なのは、君がやりたいと思うキャラクターをプレイテーブルまで持ってくることだ。
 この章を通じ、われわれは君のキャラクターを記録するものをキャラクターシートと呼ぶ。これは正式なもの(巻末に掲載されている)でも、何らかのデジタルな記録でもいいし、ノートを破いた紙でもかまわない。ただし、オフィシャルなD&Dキャラクターシートは、ゲームを始めるにあたってどんな情報が必要か、ゲーム中それらをどう使うかを明らかにする。


ブレナーを作ろう

 キャラクター作成の各ステップごとに、そのステップの例が示されている。ボブという名のプレイヤーが自分のドワーフのキャラクターであるブレナーを作るというものだ。


1.種族の選択 Choose a Race

 すべてのキャラクターは種族に属している。D&D世界における数多くの知的人型種族の1つにである。最も一般的なプレイヤー・キャラクター種族はドワーフ、エルフ、ハーフリング、そしてヒューマンである。種族の中にはまたマウンテン・ドワーフやウッド・エルフといったように副種族を有するものもある。これら種族についての情報は第2章で提供される。
 種族の選択は、一般的な外見と文化や祖先から得られた生得の才能を規定することによって、キャラクターのアイデンティティに大きく寄与する。キャラクターの種族は、特殊感覚、特定の武器や道具への習熟、1つ以上の技能への習熟、あるいは初級呪文を使用する能力といったような、特定の種族特徴を与えてくれる。こうした特徴は特定のクラスの能力とかみ合うこともある(ステップ2を参照のこと)。例えば、ライトフット・ハーフリングはその種族特徴によって非常に優れたローグになるし、ハイ・エルフは強力なウィザードになる傾向がある。時にはこうした典型に反してみるのもおもしろいだろう。たとえば、ハーフリングのパラディンやマウンテン・ドワーフのウィザードは、珍しくはあるが記憶に残るキャラクターとなるだろう。
 また、種族によって、ステップ3で決定する能力値が1つ以上増加することになる。こうした増加を書き留め、後で適用することを忘れないようにすること。キャラクター・シートに種族から得られた特徴を記録すること。開始時の言語と基本移動速度も忘れずに書き留めること。


ブレナーを作ろう ステップ1

ボブはキャラクターを作るために席に着いた。彼は自分が遊びたいキャラクターとして、ぶっきらぼうなマウンテンドワーフがぴったりだと考えた。
そこで、彼はドワーフの種族的特長として、移動速度25ftと、知っている言語として共通語、ドワーフ語とキャラクターシートに書き込んだ。


2. クラスの選択 Choose a Class

 すべての冒険者はクラスに属している。クラスはそのキャラクターがダンジョンを探検する際に使う、モンスターと戦う、緊迫した交渉で人をひきつけるなど、特別な才能や戦略を示すおおまかな職業である。クラスについては第3章に詳しく説明されている。
 君のキャラクターは選択したクラスに基づき、いくつかの利点を得る。こうした利点の多くはクラスの特徴-能力(呪文使用能力を含む)であり、他のクラスのメンバーと区別される点である。また、鎧、武器、技能、セーヴ、また時には器具などへの習熟を得る。習熟は、ある武器を使いこなしたり、説得力のある嘘を話すなど、君のキャラクターが特に上手にできることを定義したものである。君のキャラクターシートに、君のクラスの1レベルで得られるすべての特徴を記録すること。

レベル Level

 通常、キャラクターは1レベルからスタートし、冒険を通じて得た経験値(XP)によりレベルを上げる。1レベルのキャラクターは冒険の世界の未経験者であるが、それ以前に兵士や海賊として危険なことをしていたかもしれない。
 1レベルのスタートは、君のキャラクターにとって冒険者人生の始まりである。もし君がすでにゲームに親しんでいるなら、あるいは既に始まっているキャンペーンに参加するのであれば、君のDMはより高いレベルで、すでにいくつかのつらい冒険を生き抜いてきたものと仮定して、ゲームを始めてもよい。
 君のレベルをキャラクターシートに記録すること。もし君が高レベルから始めるのであれば、クラスから与えられる要素を、1レベルから順次記録していくこと。また、君の経験点を記録する。1レベルのキャラクターは0XPである。高いレベルのキャラクターはそのレベルに必要とされる最低限の経験値を得る(この章の”1レベルを越えて”の項を参照)。

ヒットポイントとヒットダイス Hit Points and Hit Dice

 キャラクターのヒットポイント(HP)は戦闘などの危険なシチュエーションでどのくらいそのキャラクターがタフであるかを示す。君のHPは君のヒットダイス(HD:正しくはHit Point Dice)から決定される。
 君のキャラクターは1レベルにおいて1HDを持つ。HDはクラスによってダイスが決定される。クラスの説明にあるように、HDにあたるダイスでの最大値をHPとしてスタートする(これに、耐久力ボーナスを加えることができる:ステップ3を参照)。この値は、同時にHPの最大値をも意味する。
 君のHPをキャラクターシートに記録すること。また、君のキャラクターの用いるHDのダイスの種類を記録する。休憩後、君はHDを消費してHPを回復できる(第8章”休憩”を参照)。

習熟ボーナス Proficiency Bonus

 以下の表にはクラスの説明に書かれている習熟ボーナスをまとめてある。1レベルのキャラクターは+2ボーナスを得る。君の習熟ボーナスは、君がキャラクターシートに記録する多くの項目に適用される。

  • 習熟した武器による攻撃ロール
  • 自分が使用した呪文の攻撃ロール
  • 習熟した技能を用いての能力値チェック
  • 習熟した器具を用いての能力値チェック
  • 習熟したセーヴィングスロー
  • 自分が使用した呪文のセーヴDC(呪文使用クラスの説明を参照)

 クラスにより、武器、セーヴ、いくつかの技能および器具への習熟を決定する(技能については第7章に、器具については第5章にそれぞれ説明されている)。キャラクターの背景は追加の技能や器具への習熟を、一部の種族は更なる習熟を与える。これらの習熟を、習熟ボーナス同様にキャラクターシートに記録しておくこと。
 習熟ボーナスはダイスを複数振っていても、複数回適用することはできない(Your proficiency bonus can’t be added to a single die roll or other number more than once)。習熟ボーナスを修正(たとえば2倍にしたり、半分にしたり)する際には、適用する前に修正する。状況により、習熟ボーナスを1回以上適用できるような、あるいは複数回ボーナスを倍にするような記述になっていても、君は習熟ボーナスは一度しか適用できないし、倍にできるのは一度だけだし、半分にできるのも一度だけである。


ブレナーを作ろう ステップ2

 ボブはブレナーは角の片方が折れた兜をかぶって、斧を手に戦場に突撃するところを想像している。ボブはブレナーをファイターにした。そこで、
キャラクターシートにファイターの習熟と、1レベルのクラス特典を記入した。
 1レベルファイターとして、ブレナーは1HD(ダイスはd10)と、10+【耐】修正値のHPを持つ。ボブはブレナーの【耐】が決まったら最終的なHPを決めるよう記録した(ステップ3参照)。また、1レベルキャラクターに与えられる習熟ボーナスとして、+2を記録した。


3. 能力値の決定 Determine Ability Scores

 君のキャラクターがゲーム内で行うことの多くは、6つの能力に基づいて行われる。筋力(【筋】)、敏捷力(【敏】)、耐久力(【耐】)、知力(【知】)、判断力(【判】)、魅力(【魅】)である。各能力には値が定められるため、キャラクターシートに記録する。
 これら6つの能力値をどのように使うかの詳細は第7章に示されている。”能力値のサマリー”Ability Score Summaryには各能力でどのくらいのことができるのか、どの種族でどの能力が上がるのか、どのクラスにどの能力値が重要かが示されている。
 君はキャラクターの能力値をランダムに決定する。4つの6面体ダイスを振り、高い値の3つの目の合計をメモする。これをあと5回繰り返し、6つの値を得る。もし時間を節約したいなら、ダイスを振る代わりに”15, 14, 13, 12, 10, 8”の値を使う事にしても良い。
 これら6つの値を、【筋】、【敏】、【耐】、【知】、【判】、【魅】それぞれの能力値の横にメモしていく。その後、君が選んだ種族による能力値の変更を行う。能力値の割り付けが終わったら、”能力値と能力値修正”表を参照し、各能力値の修正値を決定する。表を使わなくても、能力値から10を引いて2で割る(端数切り捨て)することで修正を求めることができる。修正値は能力値の隣に記入しておくこと。

クイックビルド Quick Build

 第3章の各クラスの説明には、そのクラスのキャラクターをすぐに作成するためのポイントや、最大の値をどの能力値に割り振るか、どの背景がそのクラスに適しているか、開始時の呪文が含まれる。


ブレナーを作ろう ステップ3

 ボブはブレナーの能力値を標準セット(15, 14, 13, 12, 10, 8)で決めることにした。彼はファイターなので、一番高い15を【筋】に割り振った。次に高い14を【耐】に割り振る。ブレナーは向こう見ずな戦士であるが、ボブは彼が老獪で思慮深く、良き統率者にしたかったので、次に【判】と【魅】を高くした。その後、種族修正(ブレナーはは【耐】と【筋】が2ずつ増加する)を加え、ブレナーの能力値と能力修正値は以下のようになった:【筋】 17 (+3)、【敏】 10 (+0)、【耐】 16(+3)、【知】 8 (-1)、【判】 13 (+1)、【魅】 12(+1)
 ボブはブレナーの最終的なHPを計算する。10+【耐】修正値である+3で、合計は13となる。


バリアント:能力値のカスタマイズ Variant: Customizing Ability Scores

 君のDMのオプションとして許されるなら、君は能力値を決定する際に以下のバリアントを適用しても良い。この方法はキャラクター作成時の能力値のセットをここに選択する方法である。
 君は能力値に割り振るためのポイントを27ポイント有している。各値のスコアは”能力値のコスト”表に示されている。例えば、能力値を14にするにはコストが7必要となる。この方法では、能力値は最高で種族修正前の値で15までしか上げられない。また、能力値を8以下にすることもできない。
 この方法では、能力値3つを最高に、残り3つを最低にする(15, 15, 15, 8, 8, 8)こともできるし、ほぼ平均的(13, 13, 13, 12, 12, 12)にすることも、また自分の望む組み合わせにすることも可能となる。

能力値のサマリー Ability Score Summary

筋力【筋】Strength
規定: 天性の運動能力、体の力
重要なクラス: ファイター
種族による上昇:
マウンテンドワーフ (+2)
人間 (+1)
敏捷力【敏】Dexterity
規定: 天性の敏捷さ、反射、バランス、平衡感覚
重要なクラス: ローグ
種族による上昇:
エルフ (+2)
ハーフリング (+2)
人間 (+1)
耐久力 【耐】Constitution
規定: 健康、スタミナ、生命力
重要なクラス: すべて
種族による上昇:
ドワーフ (+2)
スタウトハーフリング (+1)
人間 (+1)
知力 【知】Intelligence
規定: 精神の鋭さ、知識を思い出す、分析力
重要なクラス: ウィザード
種族による上昇:
ハイエルフ (+1)
人間 (+1)
判断力 【判】Wisdom
規定: 注意力、直感力、洞察力
重要なクラス: クレリック
種族による上昇:
ヒルドワーフ (+1)
ウッドエルフ (+1)
人間 (+1)
魅力 【魅】Charisma
規定: 信頼、雄弁さ、リーダーシップ
重要なクラス: リーダー、交渉役
種族による上昇:
ライトフットハーフリング (+1)  
人間 (+1)

4. キャラクターの詳細 Describe Your Character

 君のキャラクターにベーシックゲームとしての面が備わったなら、次は人物としての肉付けをする。君のキャラクターには名前が必要だ。また、どんな外見か、通常どのように振る舞っているかなどを考える必要がある。
 第4章の記載を使って、キャラクターの外見や特徴を決定することもできる。キャラクターの属性(キャラクターが決断を行う際のガイドラインとなる、モラルの指針)や理想を決定する。第4章はまた、”絆bonds”と呼ばれるキャラクターのもっとも愛するものや、キャラクターの弱点となりうる”欠点”についても触れている。
 君のキャラクターの背景はそのキャラクターがどこの出身で、そんな職業に就き、D&D世界のどんな立ち位置にいたかを示す。DMは第4章に示された内容を超える背景を加えてもよく、君のキャラクターコンセプトに沿うよう話し合いながら決めると良いだろう。
 背景は君のキャラクターに 背景特徴background feature(多くは利点となる)を与えるとともに、2つの技能への習熟、追加の言語ないし特定の器具への習熟を得る。これらの情報は、君の決めた個性に関する情報とともにキャラクターシートに記録する。

キャラクターの能力 Your Character’s Abilities

 キャラクターの能力値と種族を、キャラクターの外見や個性に落とし込もう。身体能力が高いが知性の足りないキャラクターは、腕力に欠けても利口なキャラクターと思考や振る舞いが大きく異なるだろう。
 例えば、【筋】が高い者は大柄だったり引き締まった体つきをしているだろうし、【筋】が低いキャラクターならがりがりに痩せていたり、逆に太っているかもしれない。
 高い【敏】のキャラクターはしなやかでスリムだろうし、低いキャラクターならひょろひょろしていたり、ぎこちなかったり、大きく太い指を持っていたりするだろう。
 【耐】が高ければ健康で、輝く瞳と溢れるような生命力が感じられるだろう。一方低いキャラクターは病気がちで脆弱に見えるだろう。
 【知】の高いキャラクターはおそらく好奇心が強く、向学心が強い感じがするだろうし、低いキャラクターならぶっきらぼうな語り口や忘れっぽさがみえるだろう。
 高い【判】のキャラクターは判断力や共感力に溢れ、いま起きていることを正しく判断することができる。しかし、低いキャラクターは落ち着きがなかったり、向こう見ずだったり、忘れっぽかったりするだろう。
 【魅】が高ければその外見には信頼がにじみ出し、優雅さと迫力とが一体となっていることだろう。低いキャラクターはしゃくに障る、歯切れが悪い、臆病などといった感じを受ける。


ブレナーを作ろう ステップ4

 ボブはブレナーの名前、性別(男)、身長と体重、そして属性(秩序にして善)など基本的なディテールを埋める。ブレナーの高い【筋】や【耐】から、彼は健康で、引き締まった体をしており、また低い【知】から相応の忘れっぽさを思わせた。
 ボブはブレナーを貴族の血を引いているが、その一族は封土から彼の幼いころに追放されていると設定した。彼はアイスウィンドデイルの僻村で鍛冶として働きながら育った。しかしブレナーは英雄的な宿命-いつの日か自分の領地を取り戻す-を持っていると考え、ボブは背景として”氏族の勇者folk hero”を選択した。彼はこの背景からもたらされる習熟や特徴を記録した。
 ボブはブレナーの非常にクリアな人物像を持っていたので、彼は”氏族の勇者”の背景で示唆される特徴を無視し、代わりにブレナーは、友人や仲間を心から思いやる、繊細なドワーフである一方、そうした心をぶっきらぼうな物言いや怒鳴り声といった振る舞いで隠していることにした。彼は背景から公平への理想ideal of fairnessを選択し、誰も法より上には存在しないと信じていると記入した。
 彼の経歴から、ブレナーの絆bondは明白なものとなった。彼はいつの日かミスラル・ホールに、シャドウ・ドラゴンによってドワーフたちが追い払われた父祖の地を奪還させてくれるよう熱望している。彼の欠点は、他人を思いやる気持ちや感受性に縛られ、弱者や移ろう魂に弱く、認可無き時でも慈悲を示そうとすることである。


5. 装備の選択 Choose Equipment

 クラスと背景は、君のキャラクターの武器、鎧、冒険用の道具などといった初期装備を決定する。装備をキャラクターシートに記録する。こうしたアイテムについては第5章に詳細が示されている。
 クラスと背景から装備を決定する代わりに、初期装備を購入することもできる。その場合、第5章に示されたクラスごとに所持している金貨(gp)を使って装備を購入する。大量の装備とその価格も第5章に示されている。望むなら、これらに加えてトリンケット(訳注:ちょっとした小物。これらのリストも第5章に含まれる)を無料で得る事ができる。
 君の【筋】は君が運搬できる装備の量を規定する。【筋】値の15倍以上(単位:ポンド)の装備を購入しようとしてはいけない。第7章には運搬量に関するより詳細な説明がある。

アーマークラス Armor Class

 君のアーマークラス (AC)は、君のキャラクターが戦闘中いかに傷つくことを避けられるかを示している。ACには、装備している鎧や盾、そして【敏】修正が影響する。とはいえ、すべてのキャラクターが鎧や盾を装備できるわけではない。
 鎧や盾なしの状態では、君のキャラクターのACは10+【敏】修正値となる。もし鎧を着けたり盾を持った場合には、第5章のルールに従ってACを計算する。君のACをキャラクターシートに記録すること。
 君のキャラクターは鎧や盾を有効に使うためにそれぞれの習熟が必要となる。クラスにより習熟している鎧や盾は異なる。習熟していない鎧や盾を装備すると不利益を受ける。第5章を参照のこと。
 ある種の呪文やクラスは異なる方法でACを変更する。いくつかの方法でACを変更することになった場合、君はどれを適用するかを選ぶこと。

能力値のコスト Ability Score Point Cost

コスト コスト
8 0 12 4
9 1 13 5
10 2 14 7
11 3 15 9

能力値と能力値修正 Ability Scores and Modifiers

修正 修正
1 -5 16-17 +3
2-3 -4 18-19 +4
4-5 -3 20-21 +5
6-7 -2 22-23 +6
8-9 -1 24-25 +7
10-11 +0 26-27 +8
12-13 +1 28-29 +9
14-15 +2 30 +10


武器 Weapons

 キャラクターの装備する武器は、攻撃時に命中修正を、また命中時にダメージを算出する。
 武器を使って攻撃する場合、君はd20を振り、その武器に習熟しているなら習熟ボーナスを加え、さらに適切な能力値修正を加える。
  • 近接攻撃の場合、君の【筋】修正値を攻撃とダメージに加える。レイピアのように妙技特性finesse propertyを持つ武器の場合、代わりに【敏】を使用できる。
  • 遠隔攻撃の場合、【敏】を攻撃とダメージに加える。武器がハンドアックスのように手投げ特性thrown propertyを持つ武器の場合、代わりに【筋】を使用できる。

ブレナーを作ろう ステップ5

 ボブはファイターの初期装備と、背景である氏族の勇者の初期装備とを記入した。彼の初期装備はチェインメイルとシールドで、これによりACは18となる。
 ブレナーの武器として、ボブはバトルアックスとハンドアックス2つを選んだ。バトルアックスは近接武器なので、ブレナーは【筋】修正値を攻撃とダメージに加える。この場合、彼の攻撃ボーナスは【筋】修正値(+3)と習熟ボーナス(+2)で、計+5となる。バトルアックスは1d8の斬撃ダメージを与え、ブレナーはさらに【筋】ボーナスを加えられるため1d8+3の斬撃ダメージを与えられることになる。また、ハンドアックスを投げる場合は、ブレナーは同値の攻撃ボーナス(ハンドアックスは手投げ武器であり、攻撃とダメージに【筋】修正を用いる)を得るとともに、武器は命中時に1d6+3の斬撃ダメージを与える。

6. 一緒に遊ぼう Come Together

 ほとんどのD&Dキャラクターは一人では機能しない。各キャラクターはパーティの一員として役割を果たし、冒険者たちはともに一つの目的に立ち向かうのだ。チームワークと協力は君のパーティがD&D世界の幾多の苦難を乗り越え、生き残るチャンスを増すものだ。君の仲間となるプレイヤーやDMと話をして、キャラクター同士がどれくらい互いのことを知っているか、どのように出会ったか、どんな種類のクエストを引き受けるのかなどを決めよう。

1レベルを越えて Beyond 1st Level

 君のキャラクターが冒険に出て試練を乗り越えるとともに、彼らは経験を得る。この経験を、経験値(XP)としてあらわす。XPの合計が決まった値に至ったキャラクターは能力が向上する。この向上を「レベルが上がる」という形であらわす。
 君のキャラクターのレベルが上がった時、クラスからは追加の特徴がもたらされることが多い。詳細はクラスの記述を参照のこと。こうして追加されるものには能力値2つを1ずつ、あるいは1つの能力値を2増加することがある。ただし、この方法では能力値を20より大きくすることはできない。加えて、あるレベルでは習熟ボーナスが増加する。
 レベルが上がる度、追加で1HDを得る。ヒットダイスを1回振り、【耐】修正値を加えて、最大hpを増加する。この方法の代わりに、君はクラスで定められた固定値を使用できる。なお、この固定値はHDを振った際の目の平均(端数切り上げ)
 君の【耐】修正値が1増加した時には、君のhpはこれまで獲得したレベル分だけhpの最大値が1増加する。例えば、ブレナーは8レベルのファイターだ。彼が【耐】を17から18に上げた時、彼の【耐】修正値は従来の+3から+4となり、ヒットポイントの最大値は8増加する。
 キャラクター成長表Character Advancement tableには君がレベルを上げるのに必要なXPならびに習熟ボーナスの値が、1レベルから20レベルまでまとめられている。レベルを上昇した際に、ほかに得られるものについては各クラスの説明を参照すること。


プレイの階層 Tiers of Play

 キャラクター成長表Character Advancementは4つのレベル帯(級Tier)に分かれている。これらのレベル帯はそのものには特に関連するルールなどはなく、キャラクターがレベルを獲得することによるプレイ経験の変化を概説したものだ。
 最初のレベル帯(1-4レベル)では、キャラクターは事実上、見習い冒険者とでもいった存在だ。彼らはウィザードの秘術の伝統Arcane Traditionやファイターの戦士の典型Martial Archetypeのようなクラスごとの特色を選択などを通し、それぞれのクラスの特徴を学ぶのである。彼らが直面する危険は比較的小さなものであり、多くは田舎の農場での困りごとを片付ける、といった内容となる。
 第二のレベル帯(5-10レベル)では、彼らは独り立ちしている。多くの術者は3レベル呪文を使い始めるレベル帯であり、ファイヤーボールやライトニングボルトといった新たな魔法の力の敷居を超えるころである。このレベル帯では武器を使うクラスの多くで1R間の複数回攻撃が可能となる。キャラクターたちは街や国の危機に立ち向かう重要な存在となる。
 第三のレベル帯(11-16レベル)のキャラクターは一般の民衆よりはるか高みにあり、冒険者の中でも一目置かれる存在となる。11レベルにおいて、術者の多くは6レベル呪文を使用できる。それらの中には、それまでには決してなしえなかったことを実現できるようになる呪文も含まれている。他のキャラクターも、さらに多くの攻撃を加えたり、攻撃により重大な影響を与えることができるようになる。これらの強力な冒険者たちは地域や大陸といった広い範囲の脅威に直面するだろう。
 そして、第四のレベル帯(17-20レベル)では、キャラクターはそのクラスの真髄を極め、彼らにふさわしい英雄(あるいは大悪党)としてのアーキタイプを得る。彼らは世界の運命、あるいは多元宇宙の根本の平衡に関わるような冒険に直面するだろう。

キャラクター成長表 Character Advancement

経験値  レベル 習熟ボーナス
0  1 +2
300 2 +2
900 3 +2
2,700 4 +2
6,500 5 +3
14,000 6 +3
23,000 7 +3
34,000 8 +3
48,000 9 +4
64,000 10 +4
85,000 11 +4
100,000 12 +4
120,000 13 +5
140,000 14 +5
165,000 15 +5
195,000 16 +5
225,000 17 +6
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最終更新:2014年09月29日 12:30