王女の男最終回 感動の大叙事詩としてドラマ界に一線を画す!

正史と野史の中間、歴史的事実を緻密に扱いながら驚くべき想像力をも兼ね備えた「新概念多色史劇」として、「史劇の新世界」を開いたKBSドラマ『王女の男 DVD』が24.9%という視聴率を記録し、「完璧な結末と感動」という称賛と「生涯最高のドラマ」という熱狂的反響の中、大詰めの幕を閉じた。

――運命を超えた偉大な愛、正義と信義の価値、そして希望を伝える
最終回ではスンユ(パク・シフ)とシンミョン(ソン・ジョンホ)が最後の決闘を繰り広げる中、死を目の前にしたシンミョンは亡くなった師匠が残した言葉どおり「互いを助け合う友」になり、君主から白髪の老人になった首陽(キム・ヨンチョル)は悔恨の涙を流し、娘を見守る姿を見せ、余韻を残した。

何年かの月日が過ぎ、中年になったセリョンと視力を失ったスンユは、姫と名門の息子という華やかな人生ではなかったがとても幸せそうな姿だった。単純に「若者のラブストーリー」ではない作品のモチーフになった「禁戒筆談」がなぜ人口に膾炙したかを説明しているかのようだった。

また、「視力は失ったが心は取り戻した。復讐は叶わなかったが君を手に入れた」「君と一緒だから怖いことはない」というスンユの台詞と、彼らが恋に落ちた時に詠んだ詩を二人の愛の結晶である娘が暗唱する姿、またエンディング部分の二人で馬に乗る姿がドラマの前半部を思い出させ、視聴者を感動させた。

演出を担当したキム・ジョンミン監督は「主人公の偉大な愛以外にも、悲劇の中で希望を持てるドラマ、またこの時代に正義と信義を守ろうとする人たちが何度も失敗しながらその人生が尊重され、その価値を認めてあげられるようなドラマを描きたかった。そんなドラマとして長く記憶に残ったら嬉しく思う」と述べた。

――言わずと知れた歴史を新しい視点で再度書き下ろした“もうひとつの歴史”
このドラマは歴史を見つめる視点が違っていた。史劇によく登場する癸酉靖難という事件と首陽大君という人物を常套的ではなく斬新に描いた。

背景は癸酉靖難だったが、核心ストーリーは癸酉靖難の2世たちのラブストーリーだった。他の史劇では中心事件として扱った癸酉靖難がこのドラマではスンユとセリョンの愛に一番大きな障害を与える背景として描かれたのだ。

だからといって歴史表現が弱かったわけではない。ロマンスと政治的部分が絶妙に合わさり、緊張感とドキドキ感あふれるストーリーとなった。この組み合わせが全年齢層を虜にする魅力となったのではないだろうか。

首陽大君も他の作品では権力欲と血に染まった姿ばかり描かれたが、『姫の男』ではそうではなかった。この作品で首陽はセリョンの父親だった。王位に対する野望だけにとらわれているのではなく、娘を愛する普通の父親だった。

最終回には、死んだと思っていたスンユとセリョンが幸せそうな家庭を築いている様子を見守りながら涙を流す姿もまた、他では見ることのなかった首陽の懺悔だった。これは全て首陽が父親であるからこそ可能であった感情であり、描くことのできた姿だ。

――俳優たちの再発見、本物の俳優の誕生、全俳優の株が上がった!
演出、台本、音楽と完璧な3拍子とともにドラマの完成に決定的役割を果たしたのは出演者の演技だった。あるファンは『姫の男』を「悲劇的なストーリーに泣き、出演者の好演に笑う素晴らしいドラマだった」と評価したという。

このドラマは演技派俳優らを再度輝かせた作品であり、本物俳優として認められるきっかけとなった作品だった。主演だけでなく助演、子役まで株が上がったと言われるほど『姫の男』効果は想像を超えるものだった。

特にパク・シフとムン・チェウォンはこのドラマを通して成長したと言われている。歴史的渦の中でさまざまな困難を乗り越え愛を守りぬいたスンユとセリョンのように、この二人の俳優も激変するキャラクターを演じながら人の心を引き付ける本物の俳優になったという評価だ。

キム・ジョンミンPDは「皆とても一生懸命やってくれた。特にパク・シフとムン・チェウォンはキャラクターに完全に入り込んでいることがひしひしと伝わって来た。キャスティングした全ての俳優が満足のいく演技をしてくれた」と最後まで出演者を賞賛した。

――全世代を虜にした“朝鮮版ロミオとジュリエット”その悲劇に涙を流しその愛に感嘆した
仇同士の家柄の息子と娘のラブストーリーという陳腐になったかもしれない物語を、このドラマは正史と野史の中間であたかも実話のように描き上げた。完璧なフィクションだった『ロミオとジュリエット』とは違い、このドラマは歴史、野史、フィクションの絶妙な調和を成し、朝鮮版ロミオとジュリエットという以上に意味のある作品に仕上げた。

史劇で扱いにくいロマンスに挑戦し、そのロマンスを決して軽く扱うことなく歴史の範囲内で絶妙に調和させた。このように歴史とうまく混ぜ合わせた仇の運命の中のラブストーリーは視聴者に多くの共感を与え、またずば抜けた映像美とともに朝鮮時代の美しい愛の極致を見せてくれた史劇として新しい地平を開いた。

あるファンはこのドラマを「初めて歴史を歪曲して欲しいと思わせた史劇」と表現した。それくらいこのドラマは実際の歴史とフィクションの想像力を混ぜ合わせ、ノンフィクションのように視聴者を引き付け、フィクションのように視聴者を楽しませた。このような魅力で全年齢層を虜にし意味のある作品としてドラマ界に一線を画したと言える。

視聴者に長くて深い余韻を残したドラマ。最後まで二人の主人公が高貴な愛を貫いた感動は、童話の最後で使われる「末永く幸せに暮らしましたとさ」というフレーズのように永遠に視聴者の胸の中に残るだろう。