「「むやみに切なく」とは、ただひたすらに“男が女を愛する物語”― 鑑賞コラム」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
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後半になるにつれ、ジュニョンは再び「最低野郎」の仮面をかぶり、ウルの父親の死の真相を明かそうとしていくのですが、その冷酷プレイにハラハラさせられる一方で、上記の「行くな」に続く弱い面がぽろぽろと出てきて、<a target="_blank" href="http://www.odaivoice.com/Uncontrollably-Fond--21724.html">むやみに切なく
DVD</a>母性本能がくすぐられまくり。さらに、物語終盤、ウルはドキュメンタリー用に撮った映像のなかで、音声を切った状態で話しているジュニョンに気づきます。その口の動きから彼の言葉を読み取ったウルは、その深い愛を知るのですが。この本心を語るジュニョンには、これまでカメラの前で見せてきた挑発的なスターの姿は露もなく、どこまでも穏やかで、このうえなく寂しげな表情が、たまらなくいいのです。<br /><br />
「悪い男」(実は優しい男) が、<a target="_blank" href="http://www.odaivoice.com/the-Herstory--21789.html">師任堂
DVD</a>愛のために傷だらけになって、脆さを見せる。冷酷でタフなはずの男が、愛を求め、心もとない子供のような寂しげな眼差しを見せる。ここにヤラれるわけです。<br /><br /><img class="pict" alt="むやみに切なく DVD" src="http://livedoor.blogimg.jp/kuichin/imgs/3/a/3a1a0a9d.png" width="362" hspace="5" height="273" border="0" /><br /><br /><br />
さらに、病気の進行により記憶障害が起きていく彼は、過去と現在を行きつ戻りつし始めるのですが、冷酷さと温かさ、悲しみと無邪気さ、その温度差の表現が実に絶妙で、ウビンの名演に唸らされることしきり。加えて、個人的にとても好きなシーンがあります。これも物語後半ですが、ウルがジュニョンに「恋に落ちた瞬間はいつか」語る場面です。<a target="_blank" href="http://www.odaivoice.com/W--21790.html">W二つの世界
DVD</a>彼女が彼を好きになったのは、ただカッコよかったからでも、優しくされたからでもなく、彼が弟にしてくれたあることがきっかけでした。その回想シーンで登場するジュニョンこそ「心温かな男」そのもので、だから嫌いになれないのだと、心にストンと来るのです。そして、ウルが彼の真実をちゃんと見ていたことを改めて知り、なんだか胸がいっぱいになるのです。<br /><br />
もうひとつ、個人的に胸を突いたのは、<a target="_blank" href="http://www.odaivoice.com/Uncontrollably-Fond--21724.html">むやみに切なく
DVD</a>もう一人の男性主人公ジテのドラマです。彼もまた、ジュニョンと同じく、愛するひとと父の間にある因縁に苦しみ、その罪を全力で償おうとする男です。イ・ギョンヒドラマ史上でも、心に残る名2番手。彼が、記憶障害になっていくジュニョンに語るセリフが胸に響きます。<br />