hIEに関連する規則


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法律的なhIEの取扱


・所持登録

hIEは、法的には自動車に準じる扱いになります。
所持は登録制、かつhIEを公共の場(オーナーの私有地もしくは家の外)に出す場合には、機体検定証明書が必要になります。オーナーになるには年齢制限はありません。

3年ごとに自動車の車検のように機体検定があり、このとき整備をしていないと検定を通りません。
車検中の「代車」にあたるようなサービスも行われます。
検定証明書は、このときメーカー側と車検を担当した工場が、異常がなく危険がないことを証明しないと発行されません。

自動車の車検と同様、hIEの買い換えのタイミングもこの時期になります。
hIEを、電源を切って倉庫に放り込んでおくだけなら、更新の必要がない登録証があればよく、検定証明書は必要ありません。


・道具性

hIEはオーナーの道具であるとみなされます。このため、hIEが何らかの問題をその行動で起こしたとき、責任はオーナーが問われることになります。

hIEを用いた犯罪は、盗難、オーナー自身も犯人の支配下にあった、などの特殊な場合以外は、かならずオーナーは責任を問われます。
これは、貸した自動車で事故をおこされた場合、オーナーが責任を問われるのと同様です。

日本では、12歳以下のhIEオーナーは保証人を立てる必要があります。
hIEが問題を起こした場合、この保証人が責任を問われることになります。


・hIEの立ち位置

破壊などの損害を受けたとき、hIEは器物であるとして扱います。
hIE自体が訴え出ることはありませんので、誰も見ていないところでオーナーが自分のhIEを破壊するぶんには法に触れることはありません。
人間型をしていることから、人間に準じる扱いが必要なのではないかという問題提起はよく起こりますが、それが法律や条令になることはありません。
破損した状態のhIEを公共の場で使うことが、県の条例で禁止されているケースはあります。ただし、これはhIEに配慮したルールではなく、それを見せられてしまう公衆に配慮したルールです。同様に、hIEを裸体や風紀を乱す衣装で公共の場で用いてはならないという条例もよくあります。


・使用制限

hIEに「させてよいサービス」については、法律で規定があります。
家内で家事をさせるには特別な許可や免許は必要ありません。
ですが、家内でも性サービスをhIEにさせるには、日本ではオーナーおよびサービスを受ける者がどちらも18歳以上である必要があります。(国によって規定年齢は違います)

hIEに家内労働以外の労働(オーナーが事業主である場合の専従者としての労働を含む)をさせる場合も、代理労働許可免許という許可免許が必要です。
この代理労働免許はhIEの取扱でもっとも基本的な免許のひとつです。
オーナーもしくは代理人が「正常な判断力を有している」「15歳以上」かつ「日本人」かつ「犯罪歴がない」人物であれば、1時間程度で終わる筆記試験と講習を受ければ取得することができます。



容姿に関する規則


hIEの容姿には、厳しい規制があります。
hIEは工業製品でありながら、容姿を完全にオーダーすることが一部例外を除いてできない(※)のです。
これは、実在人物や他のhIEと容貌がまったく同じ機体を作って、犯罪行為に利用することを防止するためです。

(※)身代わりhIEについては、完全に容姿をオーダーすることができます。ただし、例外であるため、業者の認可も極めて下りにくく、かつユーザーの使用目的なども厳しく問われます。

まったく同じ顔の機体を作ってしまわないように、hIEの容姿は販売店で決定します。
オーナーは欲しい機体の傾向を伝え、顔登録の専門機関が提案する「かぶらない顔」の候補から選択するかたちで購入する機体の容姿を決めます。
これは後からもめるケースがあるため、専門のコンサルタントと相談しながら行います。

購入したhIEの容姿を後から変える整形も、登録された認可業者のみが行うことができます。
この整形の認可業者も、顔登録機関に認可を受けている必要があります。
整形でも他のhIEと同じ顔を作ることはできません。違法な整形業者を使ってhIEの顔を替えることは、業者だけではなく顧客も罪を問われます。

hIEの公的な所持登録には、顔の登録も入っています。これは三年ごとに行うhIEの機体検定のときにも、現在のhIEの顔と体のかたちを登録しなおすことになります。
hIEを廃棄登録した場合、あるいは整形した場合、この連絡も顔登録機関に入り、別のユーザーが失われた顔と同じ顔を作れることになります。

顔登録と機体登録は別なので、機体を買い換えたとき、同じ顔登録で同じ顔にすることも可能です。

体型については特に規制はありませんが、メーカー標準の体型の中から選ぶので普通は一定範囲のうちにおさまります。
体型については、ぽっちゃり専門ブランド、筋肉質専門ブランド、巨乳専門ブランドといったフェティッシュなブランドもあります。メーカーが汎用性のある素体をリリースしていて、かなり融通のきいたオーダーを受け付けているケースもあります。
ただし、一般的でない体型を選ぶと、コスト削減できないことから性能に比べて高額になります。




代理労働許可免許


オーナーは、所持するhIEを、自分のかわりに働かせることができます。
「代理労働契約」と呼ばれる許可を結ぶことで、2105年の世界では多くの人々がhIEに労働させて金銭を得ています。これは老人など働けない年齢になった人々や、その他、働けない状態の人々の生活を守るセーフティネットの側面もあります。
代理労働契約では、雇用手が人間(普通はオーナー)を雇って、その人間が自分のかわりにhIEを働かせるというかたちをとります。

ただ、営利でhIEを貸し出す場合には、免許をとらなければならなりません。
免許は自治体に登録するもので、自治体の許可する業種のみで営業が可能です。

代理労働許可免許は、個人オーナーは一種免許、hIE派遣業を行う法人オーナーは二種免許を必要とします。
一種は、二種よりも許可される営業業種の範囲が限られています。
これは、個人所有hIEは汎用機が多く、特殊な業務に必要なハード・ソフトウェア的基準を満たしていないケースがあることが建前になっています。
向かない業務にむりやりつけて事故を起こすケースは多く、たとえば土木工事の現場ではたらくhIEは安全のためすべて業者のものです。風俗産業でも、保健衛生の観点から一種免許では自治体から許可が下りることはなく、悪質な場合はオーナーが逮捕されます。
この措置は白タク業者が逮捕されるようなもので、無許可風俗にいたっては明確に刑法で犯罪とされています。

代理労働許可免許によって、個人所有hIEの貸し出し業務が管理されているのは、「雇用先でhIEが問題を起こしたとき」「雇用先がhIEを不法労働させたとき」に、これを追跡しなければならないためです。
この登録は、hIEのオーナー側を守る手段である側面も強いので、かならず行うよう言われます。

hIEを家内労働で使う場合には、代理労働許可免許は必要ありません。



hIEの設備としての使用


hIEを営利企業や団体で使用する場合には、代理労働許可免許ではなく、hIEは企業が所有する設備である扱いになります。
代理労働契約で派遣する場合より、使用可能業種は広く制限もゆるくなっています。

  • 企業でhIEを所有して自社業務をさせる場合、労働させる事業所がある自治体の免許をとらなければなりません。学校で教員をhIEでまかなっている場合もこれに準じます。

  • 設備としてそろえたhIEを使って、hIE派遣を行うかわりに、業務を丸ごと請負する場合は、自治体に申請しなければなりません。(一時hIE派遣の制限を穴抜けするために請負業務が利用されて、大きな問題になったのです。)一種の大規模なhIE人材派遣であると見なされるためです。

hIEを利用した請負業務の場合は、自治体に本社または営業所を置く企業でしか労働ができません。これは、大規模なhIE賃貸業が、地域住民の代理労働契約オーナーを潰してしまわないための規制です。
自治体の基準もまちまちです。営業可能業種がサービス業のみに限られている自治体、風俗不可の自治体など、hIEを利用した請負業務の許可範囲は一定ではありません。



[NOTE]

hIEの体型に規制はありません。
ただ、身体欠損やいちじるしい変形のあるケースでは、AASCを含めて他律型制御の機体では対応しきれないケースがあります。
この場合は、自律機をカスタムで用立てるよりありません。

ただし、法的規制はありませんが、そうした外見の機体をカスタムすることは、人によっては道徳に反することだとみなします。
それでも法的規制がないのは、これを規制することが差別ではないかとの論議があるためです。
差別の問題は22世紀になっても非常にデリケートです。

『BEATLESS』では描かなかった部分ですが、アンダーグラウンドなものを創作されたい場合は、基本的に21世紀から完全になくなった問題はないと考えてください。
21世紀より確実に改善はしていますが、その世界の中でも、日本は豊かな国で恵まれた立ち位置ではあるのです。