「問おう。君がこの度の演目の私の依頼人かね?」
(何言ってるんだろう、この人?)

成歩堂 龍一は激怒した。必ず、かの邪智暴虐の原告人を除かなければならぬと決意した。
成歩堂には法律がわからぬ。成歩堂は、芸大の出身である。シェイクスピア役者を目指し、芸を磨いて暮して来た。
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

「つまり、ここはその聖杯戦争とやらの舞台で、あなたは、ぼくのサーヴァント、アーチャーである、と」
「そういうことです。ご理解いただけたかな?」
(うーん、さっぱりだぞ。というか、いい年して何言ってんだこの人?)
「本来ならば、サーヴァントというのは名を隠してクラス名で呼んだ方が有利ならしいが、
 私の場合は別らしい。私の名はロジャー・スミス。ロジャーと呼んでくれたまえ」
「ア、ハイ、分カリマシタ、ロジャー=サン」
(しかも外国人かよ! 日本語上手いなこの人)
「さて、依頼人。君の名前はなんというのかね。名乗ったのだから、聞かせて欲しいものだが」
(ですから、依頼とかした覚えとか無いんですけど……)

成歩堂は、現場検証をしていた。成歩堂は弁護士である。
救いを求める力なき被告人を弁護し、救うのが彼の仕事であり、生き様である。
この度の法廷でもそれは変わらなかった。そして、彼は現場で見つけたのだ。
ゴフェルの木片を。

「とにもかくにも、ぼくはコレを持って法廷に立たなければならないのです」
「理解した。ミスター成歩堂。君のような人間が依頼者であるのは実に望ましい」
「ですから、依頼者じゃないですってば」

そして今に至る。成歩堂は、黒づくめのスーツの男、ロジャー・スミスの話を道端で聞いていた。

「残念だが、ミスター成歩堂、この悪趣味な催しを勝ち残るには、私の力は大いに不足していると言わざるをえない。もちろん君もだ」
「はあ、そうですか」
「だが、私にも誇りというものがある。パラダイムシティ一のネゴシエイターとして、力の及ぶ限り君の依頼に応えよう」
(パラダイムシティってどこだろう?)
「それに、このような人の願いにつけこんだ邪悪なパーティーは、私の信念の許す所ではない。できれば主催者の顔が見たい」
「そうなんですか、良く分かりませんが頑張ってください」
「君にも頑張ってもらわなければならないのだよ、ミスター成歩堂」
「ええ、まあ、ハイ」
「とりあえず、私の愛車が呼べるようだ。しばし待ちたまえ」
(この人、どんどん話を進めちゃうなあ。まだなにがなんだかさっぱりなんだけど)

しばらくすると、ロジャーのスーツと同じ、黒づくめの自動車が成歩堂の前に走ってきた。
そして促されるまま成歩堂はそれに乗った。
そのまま二人が走り去った後には、成歩堂が持っていたゴフェルの木片があった。


【クラス】アーチャー

【真名】ロジャー・スミス

【パラメーター】
 筋力E 耐久E 敏捷E 魔力E 幸運A 宝具--(B)

【属性】
 中立・善 

【クラススキル】
 単独行動:A
  一般人の範疇であるその低い性能の代償に、アーチャークラスとしては最高の単独行動能力を得る。
  宝具を使用しない限り聖杯から供給される魔力のみでも十全に行動できる。

 対魔力:E
  弓兵のクラスに付与される対魔力。本人が納得しないものは認めない性格のため、最低限になってしまっている。
  魔力によるダメージをほんのり和らげる。

【保有スキル】
 交渉術:B
  交渉により有利な判定を得やすい。Bランクであれば、一国でも突出した才能があるといえる。

 騎乗:E
  本人の趣味により、乗用車ならば華麗に運転できるだろう。

 偉大なる黒:C
  「交渉人・ロジャー・スミス」としての側面による隠蔽スキル。
  察知スキル、予測スキルを持たない相手に対してサーヴァントとしての気配を察知させない。
  サーヴァントとしての武力及び魔力を持たないこともこの能力の一因である。
  対抗スキルを持っていないサーヴァントでも、情報の取得によりキャンセルできる。
  「メガデウスの操縦者」としての側面により、「アーチャー」の宝具を使用する場合はこのスキルは失われる。

 汝に罪あり:A
  相手の非により交渉スキルが失敗した際に限り自動的に発動。 
  一時的に敏捷が1ランク、耐久が2ランク上がり、逃走行動に対する幸運ボーナスが大きくなる。
  この逃走への幸運ボーナスは依頼者たるマスターにも適用される。
  さらに逃走に成功した場合、「仕切り直し」が自動発動し、宝具使用に対する消費魔力が大きく低減する。

【宝具】
『偉大なる“O”』(ザ ビッグ オー)
 ランク:B 種別:対城宝具 レンジ:1 最大補足:1人
  巨大な機械仕掛けの神、「メガデウス」を召喚する。
  ロジャーのアーチャーたる由縁であり、極めて多くの火器を有する。
  その巨大な質量は、歩みや拳だけでも、十分な脅威となりえるだろう。
  ただし、その巨大さのため、現界や行動のターン毎に莫大な魔力を消費する。
  事実上、今のマスターでは召喚するだけでもサーヴァント共々消滅するだろう。

『機械仕掛けの恋人』(R ドロシー ウェインライト)
  ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
  筋力C 耐久C 敏捷D 魔力‐ 幸運E 単独行動E を持った機械人形を召喚する。
  サーヴァント本人より高性能かつ、機械人形自身魔力を持たないため、現界に相応の魔力を消費する。
  また、『偉大なる“O”』と同時召喚し、連結させることで『偉大なる“O”』を強化できる。

『此度の舞台に幕は下り』(ザ ビッグオー ファイナルステージ)
 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1~99 最大補足:1000人
  『偉大なる“O”』と『機械仕掛けの恋人』を連結させることにより一度きり使用できる世界に対する砲撃。
  射線に巻き込まれた万物は消え去り、消滅した空間から森羅万象に歪を作り、世界の「興行者」を引きずりだす。
  依頼があれば、ロジャー・スミスはそのまま「興行者」と交渉をすることができる。

【weapon】
『腕時計』
 後述の『グリフォン』を遠隔操作で呼び出すことができる。
 本来は通信機能を備えていたが、ムーンセルでは失われている。

『グリフォン』
 黒塗りの2ドアセダン。マニュアルトランスミッション。ロジャーの腕時計から遠隔操作が可能。
 ミサイルを搭載、グリフォンエンブレムの目が動き、照準にして発射。マシンガン、炸裂弾、盗難除けのガードまで装備。
 ただし、宝具ではないため出し入れは出来ず、適切に運用するには燃料及び整備が必要である。 

【人物背景】
 アニメ「ザ ビッグ オー」の主人公。
 記憶を失った町、パラダイムシティ随一の交渉人(ネゴシエイター)
 機械仕掛けの神(メガデウス)「ビッグオー」の操縦者(ドミュナス)
 黒いスーツに身を包み、紳士を気取っているが、実に頑固で短気なわがままな性格。
 寝起きが悪く、日常生活の風景はまるで背伸びをしている子供である。
 黒色が大好きで衣料から車まで黒いコーディネートをしているが、女の子から悪党にまで専らの不評。
 作中、交渉を失敗しがちに見えるが、基本、相手の目的がポーズであったりロジャー自身であったり、交渉にないためである。
 ロジャーの「ビッグオー」は「プロフェッショナルではない」輩に、等しく鉄槌を下す。

【サーヴァントとしての願い】
 悪趣味な催しの主催者の顔を見る。

【基本戦術、方針、運用法】
 相手を見て交渉スキルでなんとか立ち回る。
 マスターに魔力が無いため、強力な宝具も持ち腐れである。

【マスター】
 成歩堂 龍一(なるほどう りゅういち)

【参加方法】
 ムーンセルによる召還。
 事件の証拠物品にゴフェルの木片が混ざっていた。

【マスターとしての願い】
 ゴフェルの木片を持ち帰り法廷に立つ。

【weapon】
 無し

【能力・技能】
 弁護士であるが、法律にはあまり詳しくない。
 矛盾をついたりハッタリをかましたりして自分に有利に話し合いを進める手管は突出している。
 それ以外は運転免許すら持っていない。
 なぜか物理攻撃に対して異常な耐性と回復力を持っている。

【人物背景】
 逆転裁判シリーズの初代主人公。
 ギザギザした髪型が特徴のちょっと変わった青年。
 正義感は強いが、少し流されやすい性格。
 弁舌や司法の知識はともかく、ツッコミには定評がある。

【方針】
 ゴフェルの木片を無事持ち帰り、被告者を救う。