THE DAWN ◆HOMU.DM5Ns


春川英輔の知識と知能をクローニングした人格プログラム。
それがHALの正体だ。
零からアメーバ一匹も創造できない21世紀の黎明において、プログラム上とはいえ自身の完全なる模倣を造り出す、当時からすれば途方もない偉業。
日本有数の天才である春川のデータを精密に模倣(コピー)し、思考と記憶を寸分違わず再現されている。
その意味ではまさしくHALこそは春川英輔の「もう一人の自分」だといえよう。

しかし春川はHALだが、HALは春川ではない。
国内のあらゆるサーバーにアクセスして瞬く間に掌握し、去った後は尻尾を掴む痕跡も残さない。
電脳空間で最適された意志持つプログラムによる、他と隔絶したハッキング能力。
これは電子上に住まうHALであるが故に獲得した能力であり、同等の頭脳を持つ春川であっても人間である限り、同様の成果を出す事は不可能に近い。
さらに寿命という概念の消失。あくまでデータの塊であり自己変革を繰り返すHALに肉体の生存限界は存在しない。
自らの手で消滅する、人間でいう自死の選択肢は春川から与えらておらず、外部の手で破壊されなければ幾らでもHALは存続できる。
永遠の計算。無制限の自己改革。それがHALに課せられた最大の、そして唯一の意義だ。

春川が死すともHALは消えず、その逆も然り。
これだけでも、既に二者は完全な同一個体とはいえないだけの差異が生じている。
『電人HAL』と自ら称したプログラムとは、いわば宿主が消えても地に残り続ける陽炎。人の背に張り付く影(シャドウ)でありながら個別した人格(ペルソナ)だ。


「……だが私と春川の目的は変わらない。
 その為の私であり、その為のHALだ。それを成す事のみこそ私は生きる。1ビットたりとも変化してはいない」


研究室。
最低限の明かりがあり、大型の冷蔵庫が稼働しているような音が鳴る暗い部屋で、いまや一人であるHALはいる。
春川として個人の身分と研究室を得ている現在、ここはHALの手で日々改造を施されている。
物理的にではない。春川の地位とマスターである能力を用いれば幾らかの資材を投入する事は可能かもしれないが、科学、物理を用いた防備がサーヴァントに有効になり得はしない。
コンクリートであろうがカーボンであろうが、霊体化なり、あるいはもっと直接的な攻撃なりで容易く陥落する他ない淡い砦だ。
ならばHALが行える、霊子の海におけるマスターの備えとは即ち―――

光の線が、部屋の壁から天井にかけてまで走った。
電灯は点いていない。この部屋を照らすのはコンピューターのスイッチや画面から出る光と、時折走る光条のみだ。
幾つかの光条が駆け巡り、暗闇に沈む部屋の内部を露わにする。
人の形はやはりHALのひとつのみ。それ以外には気配もない。
光が途絶える。部屋は再び闇に溶ける。光は循環しておりそう遠くない内にまた光条が走ってくる。
その僅かな間に、影も形も見えない中から声がした。

「儂を伴わずに敵方との交渉を済ませるとは、我が主も剛毅なものよ」

視覚無き世界で聞こえた、木の葉がこすれるような男の声。気配を察知させず存在のみを誇示するさまはアサシンのサーヴァントの見本となるべき手並みだ。
そのサーヴァント・甲賀弦之介のマスター、HALは当然驚くことなく従者の帰還を迎え入れた。

「裏の空間での私の性能は証明された。あそこでならサーヴァントをも凌ぐ相手に対しても私は優位に立てるよ」
「それほどに摩訶不思議なる空間が用意されてるとはな。不安要素はまだ残るが、使わぬ手はあるまい」
「ああ、侵入経路は限定されているが、ここに引き込めればより確実に勝利をものにできる。
 私の存在を嗅ぎつけ迂闊に近づいた者ほど罠に嵌め易くなる」

"噂"を元に見つけた、影の冬木市とでもいうべき空間。
その侵入を果たしたHALは独り精査をしている最中にも、アサシンに命じ表の冬木市で間諜の任を続行させ、こうして報告を届けに来たのだ。

「案の定、幾らか制御を外れた者がおる。完全に意識を取り戻さずとも、指令を忘れ無差別に破壊を振り撒く例が散見された。
 書面にあった者共の処理は終えたが、少数は握り潰す前に御用になってしまっている」
「あの英霊の性質に中てられたが故の暴走だからな。それも当然の理だ」

ベルク・カッツェの起こした騒動、その後処理である。
そもそも一連の騒動の発端とは、あの扇動のサーヴァントと接触したHALが彼の排除を目論んだ事が始まりとなる。
結果としてカッツェの討伐は成ったものの、その過程で生じた様々なトラブルの弊害はHALの戦略にも少なからず影響を及ぼした。
その最たるものこそ、カッツェの能力による電子ドラッグ感染者の暴走だ。

電子ドラッグの元の構造は犯罪願望の表層化。感情(それ)を暴き立てるカッツェとの相性は格別に悪かった。
能力は元より性格が致命的に尽きる。保身を捨てた子供の癇癪じみた感情でHALの兵隊は狙いに定められ、その統制を大いに乱された。
その可能性を当然考慮していたHALだ。直後から手を走らせ迅速にネットワークを再構築してある。
けれどもどうしても取りこぼしは否めない。手が及ぶ前に異常行動に出る輩を握り潰す事はかなわない。

憂慮すべきは、その他のマスターに目撃される事。
あれだけ派手に騒いだ事態だ。直接関わらずとも遠巻きに見ていた陣営は何処にでもいたはず。
そうした相手にこそ俄然見つかる危険がある。
だからこそのアサシンの単独行動だった。本流の忍の英霊はHALよりもずっと速く現実での状況把握に向いてる。
兵隊の情報を握らせた上で、大学付近の一帯を走らせて虱潰しに監視させたのだ。
それによってHALも兵達の動きを完全把握し、被害を最小限に抑えることが出来た。


もっとも問題は。
その最小限こそ、芽生えた最大の被害となったことだったが。


「そうか、ホシノルリが気づいたか」

電子の妖精と名高い、女性警視のマスターが電子ドラッグにたどり着いた事についても、HALに冷静さを奪うには及ばなかった。
むしろ順当な結果ともいえよう。警察の身分とカッツェのマスターを保護しているという二点からカッツェを追い詰めるのに選出した相手だが、第二の狙いは彼女の品定めでもあった。
早期からターゲットとしていた、HALを上回る情報処理能力の正体。警視という権限ある立場。
宮内れんげというイレギュラーがなければ恙無くカッツェを仕留められていただろう。
その優秀さを鑑みれば、混沌下した街中で不審な兵に気づき電子ドラッグを解析する……という結果も予測の範疇だ。

「加えて、同様の能力を持つと思しき"ますたあ"と盟を結んだ様子。そちらも我らの兵を抑えており、傍らの英霊共々油断がならぬ」

シオン・エルトナム・アトラシアとの接触の場面も、弦之介は余さず観察していた。
HALの尖兵の安否の確認の為に街中を馳せていたのだから、そのうち二名も確保していた者に行き着くのは自明の理だ。
驚異を見つけたならば、更なる解析が及ぶ前に芽を潰すのがHALの従者としては常套であるが、そこは甲賀の忍、獲物を前に迂闊を見せる愚は犯さない。
呑気にも会話しているだけのようでいたシオンのサーヴァントが、周囲を取り囲む結界を糸で編んでいたのを看破していた。
触れれば絡め取られるか、鳴子の要領で敵を感知するか。張り巡らされた隙のない配置。抜け目のない切れ者だ。
さらに敵は一騎ではない。必殺の瞳術といえど弱卒でもない猛者相手に軽率に使うべきではない。よって強襲は避け監視に留めていた。

「手を出す事を控えた君の慧眼に感謝しよう、アサシン。確かにホシノルリは難敵となる。同じくシオン・エルトナムについても油断を許されない相手となるだろう」

シオンの情報は、学生の身でありながら錯刃とは別の大学の研究室にも出入りするほどの才女という線から引き出せた。
穂群原学園はいまやHALも手が伸ばせない魔境と化している。あそこから生き延びているだけでも手練れには違いない。あるいは元凶そのものか。

「だがそれでも、今の私の優位を崩すには届かない。
 リカバーは充分聞く範囲であり、巻き返しを許さぬ準備も整えてある」
「……捕らえられた兵から、此方の所在が割れる心配も無いのだな?」
「一人はランダムに選んだ人間。片方はうちの生徒だがそこからここに行き着くには理論の飛躍が過ぎる。
 あの二人の頭をどこまで洗おうと私と犯人を結ぶ線が伸びるのはあり得ない――――――とは言い切れないのが、聖杯戦争の恐ろしさだな」

見破られるのはまだ先の時間と豪語していた昼にも、HALの予想もつかない方法から正確に位置を見破られた出来事を思い出す。
電脳冬木市には古今東西の英霊の奇手妙手が揃っている。どれひとつとってもHALの牙城を飲み込む恐るべき津波。

「やはり、引きこもっているのはこの辺りが限界のようだな」

どの道、いつまでも穴蔵のまま勝てるなどとは思ってない。
情報収集は勝利の為の策の一環。来る攻め時に確実な道程を築く方策。
見に徹し過ぎればいずれ機を見失い、受け身にならざるを得なくなる。

「―――いいだろう。ホシノルリ。シオン・エルトナム・アトラシア。魔神皇。まだ見ぬ数多のマスターよ。
 ここからは第二局面だ。0と1の世界の住人、電人HALの真髄を披露しよう」

静かなる宣言に呼応するように、床、壁、天井を伝う光条が一斉に励起した。
黒の空間を埋め尽くして流れる無数の光は、さながら宙を星々が舞う構図を思わせる。
あるいは魔術師の称するところの、『魔術回路』と呼ばれる小宇宙のイメージか。

これこそが、HALの施した改造の全容だった。
禍津冬木市にて試行し、採集したデータを元にした法則。これを表の冬木市でも再現が可能な空間の構築。
限定的だが、裏で示した能力の数割をここでなら引き出す事ができる。
これは驚くべき領域に指をかけた行為。遠く隔てた異邦の世界の法則をも学習し始めた、人工知能の進化過程。
いわばHAL流の魔術工房。電人本来の能力を現実でも発揮する術をHALは手にしたのだ。
ここでなら魔神皇やサーヴァント相手ならともかく、マスターを相手にまず遅れを取りはしないだろう。
そして兵隊とアサシンとで集めた情報を元に相手を燻り出し、新たな手札をぶつけこれを討つ。

「使える男か、あの引き入れた"ますたあ"は」
「直接戦闘に特化したクラス、殺意の塊のようなサーヴァントだ。加えて社会的立場の不利。
 切り捨てるに易く、使うには旨味がある。君にとっては最高の相性であり、私にとっては最適な同盟相手だ」

自らが離れている間にHALが新たに手に入れた"戦力"―――テンカワアキトに、弦之介は怪訝に尋ねた。
NPCを殺傷しお尋ね者となり切迫していたアキトを、保護と引き換えにHALが協力関係を結んだ形だ。
今は適当な配下の一人の家に入れ匿っている。NPCの警察の目をかいくぐるぐらいHALにはわけもない。
アキトの擁するバーサーカーは自陣営に欠けていた破壊力を持つ有用な戦力だ。
裏切りのリスクは常に控えているが、切るタイミングを選べる機会は圧倒的にHALにある。
元より乗らざるを得ない状況だからこそ持ちかけた提案。イニシアティブはこちらが握ってるといっていい。

軽快な電子音が部屋に鳴った。電脳工房の中、指の動きでデータごと手元に引き寄せ内容を解く。

「噂をすれば影だ。早速あちらから要求が来た。
 我等の走狗になる気はない、あくまで討つべき敵は自分で決める、か。フッまあいいだろう。有用性を示す為にも少しは好きにやらせておくか」

手早く望むものを仕込んだデータをメールに加工して送り出す。これでまたひとつ盤面が動いた事になる。
データでしかない体に、静かな熱が疼いてるのをHALは知覚した。
生理現象そのものの情報処理が起こす、単なる一時のエラーかもしれない。戦士でも魔術師でもないHALに、戦争に沸き立つという感情はない。
春川であった頃から出会う事のなかった、同じ分野で自分と比肩し、超えさえする天才に興味を覚えこそすれ、目的を傾けるだけの指向が生じるわけもない。

ならばこれは、はじめから胸に抱いていた熱。
強敵を退け、艱難辛苦を乗り越え、聖杯を手にするという、初志の目的を認識したが故。
【刹那】に至る瞬間を想起した、ひとりの男から継いだ夢が生んだ熱(バグ)だった。









眠りを必要としないサーヴァントに、昼夜を通しての行動に支障はない。
魔力さえ足りてれば休息を挟まず連日で街中を駆け巡っていても疲労消耗とは無縁だ。
あるとすれば精神的な疲弊だが、歴戦の英雄が一日二日で音を上げようはずもない。
草木も眠る丑三つ時も超え、間もなく朝日が昇ろうとしてるこの時刻でも哨戒するアーチャー、アシタカもまた例外ではない。

あれから。
岸波白野の戻らぬアパートで待ち続け、流石に周囲の不審の目も出てくるようになって、遂に開かぬ扉をあとにした。
一応玄関には書き込みをしたメモ帳を入れてある。
聖杯戦争だのマスターだのといった内容を大っぴらに書くのははばかられたため、とりあえずは早苗の名前と連絡先、安否の確認を記してある。
帰宅した白野が手紙を読めば、少なくとも早苗の存在には気づきはする。そこから先は未知数だ。

監督役の少女は、聖杯について知りたいのであれば岸波白野を探すといいと伝えた。
けれど白野が味方になるとまでは言っていない。聖杯に詳しい事と好戦的である事は、合わさっても決して矛盾しない要素だ。
むざむざ所在を明かし、かえって襲撃を受けるかもしれない。逆に警戒され避けられてしまうかもしれない。
既に白野は敗退し、倒した方のマスターが戦利品替わりに見つけ、悪用される結果もあり得る。
そうした最悪の可能性を想定した上で、早苗は決めた。悪手でも、愚かでも、迷ったままでも。ひとつの心を決め、その心に従う行いをした。

サーヴァントであるアシタカはその決断をこそ尊ぶ。主が進む道を決めたならば、崖に足を踏み外さないよう眼前の霞を払う。
主従や忠義といった習いに囚われなかった生前だが、サーヴァントとして、傍らに付く隣人として、アシタカは早苗を支えるべく尽力するだけだ。

早苗は既に自室にて眠っている。
目立った傷も霊力の消耗もないが、精神の疲弊は重くのしかかっていたのだろう。
少し横になるだけと言っていたが、一時間も経たないうちに安らかに寝息を立ててしまった。
それでいい。あてもなく彷徨っても焦りばかり募り疲れが嵩むばかりだ。いずれ来るその時まで、休めるうちは休むべきだ。
アシタカも独断で戦火に飛び込む事はせず、斥候の役目に徹する。早苗の住居とは別のマンションの屋上に立ち、河を挟む街を見渡す。

遠方を見渡す千里眼。山を超えたもののけの存在を察する感覚が昇華した気配感知。多くの生命が息づく様をアシタカは見た。
街を祭りの最中であるかのように賑わす熱狂の渦。突如空に出現する船。
南に生い茂る森を焦がすほどの、燃え盛る無数の生命の雀躍。
見てるのみでは会話や表情、事の仔細を掴むまではいかない。しかし凄絶極まる戦いが繰り広げられていたのは違えようもない。
聖杯戦争は着々と進行している。早苗の煩悶など一顧だにせずに。失われる命の是非はともかく、それもまた揺るがぬ事実だ。


―――森から抜ける奇妙な影を捉えたのは、そんな時だ。


精錬な鎧姿の、金の髪の少女。
先日の朝にもその姿は見ていた。監督役を務める裁定者のサーヴァント、ルーラー。
彼女は一人ではなかった。年端もいかない幼い少女を連れている。手を取り歩調を合わせ、気遣う様子を見せながら。
その幼子にも、アシタカは見覚えがあった。早苗が気にかけていた、夜の街で同盟を組んだらしきサーヴァント二騎の傍にいた子供。
その子供がルーラーと一緒に連れられて歩いている。なんとも珍妙な光景だ。アシタカの関心の対象に視線は寄せられていく。
子供の方のサーヴァントはどうしているのか。ここからでは霊体化して付いているか判別がつかない。
二人はどこへ向かうのか。ルーラーの帰る先といえば教会だが、子供もそこに連れる気なのか。
拭えぬ疑問に悩み――――――――――――――――――自らに向けられた視線に総毛立った。

ビルの屋上から躊躇なく飛び降りる。生前騎馬もないままでは肝を冷やしたろう高さもサーヴァントになった今ではおそるるに足らない。
地面に足が着いてすぐさま弓と矢を手元に現出させ、即座に矢を番える準備を終える。歴戦のガンマンの早撃ちに似た、まさに瞬間の切り替えだった。
振り向く先には暗闇と人工の光源。人影は見受けられない。あくまでも視界内においては。

"―――――――――――――いる。"

眼よりなお鋭敏になった感覚が告げている。
この方角の先。姿は見えず、声も届かぬほど遠くの地点から、自分は視線を交差させていると。

おそらくはアーチャークラス。高い視力か、それに変わる感覚を備えた、自分と同系統の能力の持ち主か。
矢が飛んでくる気配はない。あからさまに戦意があるでもない。不気味なほど変化はなく、空は静寂だ。

"――――――――――仕掛ける気はない、か"

向こうが感じた以上、こちらが見返すのも感じてるはず。
自分と同じく、斥候の任を優先としていたのだろう。そして同じ対象を見ていた事でかち合った。
ルーラーの挙動には誰もが注目する。その点を見過ごし関心を傾け疎かにしていた己の落ち度だ。

視線が逸れた気配はない。向こうもどう出るか考えあぐねていると見える。
実体の構成を解れさせる。睨み合いを続けていても埒が明かない、こちらから潔く身を引いておくべきだろう。
第三の観察者が現れないとも限らないのだ。ここで泥沼化は避けたい。
早苗の住むマンションからはやや離れているが、追跡を撒く予防策だ。
風に流されるが如く、霊体化したアシタカは夜気に溶け街に降りていった。









「――――――引いたか。賢明な判断だな」

完全にサーヴァントの気配が絶たれたのを確認してから、矢にかけた指から手を離す。
アシタカが向けていた視線の先。新都と深山町とを繋ぐ赤い大橋の上。鉄骨に立つ赤い外套は、クラスを同じ弓兵とするサーヴァント、エミヤだ。
忍者のサーヴァントを討ち倒した後にも休息を挟まず偵察に出ていた中でのサーヴァントの感知。
姿は確認できずじまいだったが、同じアーチャーのクラスと当たりをつける。
弓兵の鷹の眼から逃れ狙撃のリスクを真っ先に殺した動きは、同じ戦法を用いるが故と思ったからだ。
少なからず消耗の身、事を荒立てる気はなかったが、それはお互い様だったらしい。緊迫した雰囲気は一瞬で、あちらから霊体化して範囲から離脱していった。
状況を読み身を引く冷静さ。共闘する候補に一考しておいてもいいだろう。
とはいえ相手の顔も声も禄に視認出来ていない、通路でたまたま視線が重なった程度の交錯だ。
少なくとも今はまだ、意味を持つ事のない接触だ。

切嗣は先に拠点に帰してある。あそこに潜む別の暗殺者(アサシン)の警戒からだ。
念入りに追跡の可能性を潰し、未だ騒然とする雑踏に紛れ、複数ブラフを撒きもした。令呪も因果線(ライン)の異常もなく、マスターは未だ無事だ。
戦闘中を見計らっていたのなら、アサシンのマスターだけでなく切嗣も闇討ちをかけられてもおかしくなかった。
身を潜めていたのが功を奏して運良く発見されずに済んだか。確率では半々だ。
サーヴァントの守りなきマスターに及ぶ暗殺者の牙がどれだけの驚異となるか。それを承知している切嗣は、夜が明けるまで行動は控える予定だ。
これもまた同一複数のクラスが入り乱れる方舟の聖杯戦争ならではの着眼点だろう。既存の知識を更新しただけでも生き延びた甲斐はあった。

こうして冬木の街を俯瞰していても、戦闘行為は禁じられ偵察のみに留めている。
新都と深山町と結ぶ赤い大橋。その鉄骨の上に立ち街の全景を見渡している。
C-6地区―――大学のある場所で起きた暴動は収まったようだ。生憎切嗣を運ぶ最中だったので、事の成り行きを見届ける事は叶わなかったが。
さぞ複数のサーヴァントがひしめき合う伏魔殿だったろうが、見る限り派手な破壊の跡はなく比較的戦闘の規模は広がらなかったようだ。
破壊の度合いでいえば、南の森林地帯の方こそ甚大そのものだ。
森が丸ごとくり抜かれたような跡。圧倒的に呵責なき破壊。随分と血の気の多い輩もいたものだ。
自分達も知る、図書館で交戦した紅血の吸血鬼。あれだけの戦鬼であれば宝具を開封すれば、この被害も頷けるか。
鬱蒼と生い茂る森林地帯という戦場も、アーチャークラスの千里眼にとって視界の障害にはならない。

二騎の英霊は倒れ、マスターもまた森を出た様子もない。
それはいい。潰し合いの末勝者も敗者も共倒れになった。労せず難敵が落ちた最良の展開だ。
懸念はルーラーに手を引かれていた、年端もいかない少女の存在。
単なる巻き込まれたNPCにしては行き過ぎた保護。マスターだとすれば尚更に平等の立場である裁定者の座が揺れる。
なにがしかの異常。ルールにない不測の事態が発生したか。

「システムの異常。規格外のサーヴァントとらしくもないマスター。
 まあ、珍しくもないが」

それ以上の追求もせず、橋から動かずに街を見やる。
方舟のマスターにはNPCの時代から引き継いだ役割がある。学生や公務など制限を受ける職であれば朝に向けて準備をしている時分だ。
ここで派手に事を仕出かす真似もすまい。街の暴動と、森の大戦。一日目に起こる戦いはこれにてお開きとなるだろう。
斥候はここらで終わらせマスターに報告する段だ。切嗣は今も一睡もせず情報の整理作業に没頭しているだろう。
決して無傷の体ではないが行動に問題ない以上、寸暇を惜しんで次の戦略を巡らせてるはずだ。

つまり、自己の思惑に没頭できる時間は、今だけということだ。


――――――――――この聖杯戦争は正常なるか否か。


方舟内に再現された冬木市に召喚されて以来、常に思考の隅に置いていた問題。
ムーンセル。霊子空間。概要こそ召喚直後に書き加えられた基礎知識に入ってるが、確証を得るには心許ない。
しかし自身にはそれを調べる方法も、時間も、多くは残されていない。
唯一といえる手段は、このまま勝ち進み最期の一組に残ること。
優勝者となれば自然聖杯へ繋ぐ扉は開かれ、真実も明らかとなるだろう。地道ではあるが確実だ。
元より勝ち残る気でいるのだから方針を変える事もない。
仮に聖杯に異常があり、悪災を撒き散らす代物だとすれば、その時は破壊すればいい。そこの判断を過つ衛宮切嗣ではない。
多くを救うという正義の為に少数の犠牲を厭わないという裁定は、自身の願いすらも傾く天秤に置く事を選ぶのも躊躇しない。

だからこのまま続ければいい。
敵を出し抜き、慮外から不意打ちを食らわせ、人情の訴えも無視して、速やかに掃討すればいい。
いつもの掃除屋の仕事と同じだ。意思のあるなし程度の差で、血潮にまで染み付いた殺戮の技巧が鈍りはしない。
仮想世界の疑似生命の住人と何処とも知れぬ世界のたかだか二十数名。世界の維持の為には取るに足らない犠牲。

ああ、けど。
全てを殺し尽くして、ただ独り立つ勝利者である彼を待つものが、あの日の地獄に送り出すだけなのだとしたら。
そんなものは始まり(ゼロ)に至るだけで、全ての行いは虚無(ゼロ)でしかない。

元の世界に帰還した切嗣がどのような状況に置かれるかは分からない。
異世界に流れた影響は歴史の流れを歪ませ、世界の修正の利かない事象の変化を及ぼしかねない。
そうなれば、この切嗣の行動で座に刻まれた己がどうなるわけもない。
己が死に、生まれ直した運命の日を回避したとて、還るものはない。

聖杯の力が真実本物であれば、いい。切嗣の願い。どれだけ子供じみた絵空事の理想でも現実に叶うのならば構わない。
英霊エミヤという機構が二度と生まれない世界――――――それは己の願いにも合致する。

「これは奇跡か、迂遠な嫌がらせか、それとも最後のダメ押しのつもりなのか――――――
 なんにせよ機会をくれたというのなら利用させてもらうとしようか」

待ち受ける未来、突きつけられる結末を思い描いても、男はいつものように皮肉げに笑った。









奪われたものを取り戻す為に、大切な思い出を捨てた。

悩もうが嘆こうが嗤おうが、自分で切り捨てたものはもう返ってこない。

飼い犬も傀儡も今更だ。どう思われようと、胸の欠けた穴の懊悩に比べれば苦痛にすらならない。



『もう一人の自分に出会わなかったのか』。
表に戻る手段も不明で、戻ったところで逃げ場がない立場にいる中での誘い。
そんな分かりきった答えより前に、提案を持ちかけた相手にそんな問いを投げかけた。
返ってきた答えは要領を得ず曖昧だったが、あの空間が電脳空間であるのを思えば、そこを自在に操る奴はそれこそ誰かの作った"自分"なのかもしれない。


鈍る眼でも感じる光が、夜が明けたのを告げる。
どこの誰とも知らない、自意識が飛んだとしか思えない虚脱した連中が用意した部屋に連れられたから一夜。
つまりはもう、開戦の合図だ。
たが。それより先に。



『………………条件がある』
『今から言う二人の情報を教えろ。特に――――の方は――――――――――』



最初に同盟を組んだ相手。

戦わず、他愛のない話をしただけの少女。

自分を揺さぶる問いを投げかけ、不合理な宣言を目の前で告白した彼女。



これから先、戦うというのなら。
記憶を取り戻してから、自分が最も"自分"らしかった時。
"自分"を殺した自分が持っていてはいけない思い出を、捨てなければならない。









【C-6/錯刃大学・春川研究室/二日目・早朝】


【電人HAL@魔人探偵脳噛ネウロ】
[状態]健康
[令呪]残り三画
[装備]『コードキャスト:電子ドラッグ』
[道具] 研究室のパソコン、洗脳済みの人間が多数(主に大学の人間)
[所持金] 豊富
[思考・状況]
基本:勝利し、聖杯を得る。
 1.潜伏しつつ情報収集。この禍津冬木市は特に調べ上げる
 2.ルーラーを含む、他の参加者の情報の収集。特にB-4、B-10。
 3.他者との同盟,あるいはサーヴァントの同時契約を視野に入れる。
 4.ホシノルリを『ハッキングできるマスター』として認識。排除の方法を練る。
 5.魔神皇の陣営を警戒
 6.テンカワアキトを利用。しばらくは好きにさせる。
[備考]
※洗脳した大学の人間を、不自然で無い程度の数、外部に出して偵察させています。
※大学の人間の他に、一部外部の人間も洗脳しています。(例:C-6の病院に洗脳済みの人間が多数潜伏中)
※ジナコの住所、プロフィール、容姿などを入手済み。別垢や他串を使い、情報を流布しています。
※他人になりすます能力の使い手(ベルク・カッツェ)を警戒しており、現在数人のNPCを通じて監視しています。
 また、彼はルーラーによって行動を制限されているのではないかと推察しています。
※サーヴァントに電子ドラッグを使ったら、どのようになるのかを他人になりすます者(カッツェ)を通じて観察しています。
 →カッツェの性質から、彼は電子ドラックによる変化は起こらないと判断しました。
  一応NPCを同行させていますが、場合によっては切り捨てる事を視野に入れています。
※ヤクザを利用して武器の密輸入を行っています。テンカワ・アキトが強奪したのはそれの一部です。
※コトダマ空間において、HALは“電霊”(援護プログラム)を使えます
※自分の研究室を"工房"に改造しました。この空間内なら限定的にコトダマ空間内での法則を使えます。
※テンカワアキトと協力関係を結びました。適当な配下のNPCの家に匿っています。

【アサシン(甲賀弦之介)@バジリスク ~甲賀忍法帖~】
[状態]:健康
[装備]:忍者刀
[道具]:なし
[思考・状況]
基本:勝利し、聖杯を得る。
 1.HALの戦略に従う。
 2.自分たちの脅威となる組は、ルーラーによる抑止が機能するうちに討ち取っておきたい。
 3.性行為を行うサーヴァント(鏡子)、狂想のバーサーカー(デッドプール)への警戒。
 4.戦争を起こす者への嫌悪感と怒り。
[備考]
※紅のランサーたち(岸波白野、エリザベート)と赤黒のアサシンたち(足立透、ニンジャスレイヤー)の戦いの前半戦を確認しました。
※狂想のバーサーカー(デッドプール)と交戦し、その能力を確認しました。またそれにより、狂想のバーサーカーを自身の天敵であると判断しました。
※アーチャー(エミヤ)の外見、戦闘を確認済み。


[共通備考]
※『ルーラーの能力』『聖杯戦争のルール』に関して情報を集め、ルーラーを排除することを選択肢の一つとして考えています。
 囮や欺瞞の可能性を考慮しつつも、ルーラーは監視役としては能力不足だと分析しています。
※ルーラーの排除は一旦保留していますが、情報収集は継続しています。
 また、ルーラーに関して以下の三つの可能性を挙げています。
 1.ルーラーは各陣営が所持している令呪の数を把握している。
 2.ルーラーの持つ令呪は通常の令呪よりも強固なものである 。
 3.方舟は聖杯戦争の行く末を全て知っており、あえてルーラーに余計な行動をさせないよう縛っている。
※ビルが崩壊するほどの戦闘があり、それにルーラーが介入したことを知っています。ルーラー以外の戦闘の当事者が誰なのかは把握していません。
※性行為を攻撃としてくるサーヴァントが存在することを認識しました。房中術や性技に長けた英霊だと考えています。
※鏡子により洗脳が解かれたNPCが数人外部に出ています。洗脳時の記憶はありませんが、『洗脳時の記憶が無い』ことはわかります。
※ヴォルデモートが大学、病院に放った蛇の使い魔を始末しました。スキル:情報抹消があるので、弦之介の情報を得るのは困難でしょう。
※B-10のジナコ宅の周辺に刑事のNPCを三人ほど設置しており、彼等の報告によりジナコとランサー(ヴラド3世)が交わした内容を把握しました。
※ランサー(ヴラド3世)が『宗教』『風評被害』『アーカード』に関連する英霊であると推測しています。
※ランサー(ヴラド3世)の情報により『アーカード』の存在に確証を持ちました。彼のパラメータとスキル、生前の伝承を把握済みです。
※検索機能を利用する事で『他人になりすます能力のサーヴァント』の真名(ベルク・カッツェ)を入手しました。



【C-7(北西)/民家/二日目・早朝】


【衛宮切嗣@Fate/Zero】
[状態]毛細血管断裂(中)、腹部にダメージ(中)、魔力消費(小)
[令呪]残り二角
[装備]キャリコ、コンテンダー、起源弾
[道具]地図(借り物)
[所持金]豊富、ただし今所持しているのは資材調達に必要な分+α
[思考・状況]
基本:聖杯を勝ち取り、恒久的な平和の実現を
 1.他のサーヴァントの情報を得る。
 2.他のマスターに同盟、休戦を打診する。
 3.使えそうなNPC、および資材の確保のため街を探索する。
 4.好戦的なマスター、サーヴァントには注意を払っておく
[備考]
※この街のNPCの幾人かは既に洗脳済みであり、特に学園には多くいると判断しています。
※NPCを操り戦闘に参加させた場合、逆にNPCを操った側にペナルティが課せられるのではないかと考えています。
※この聖杯戦争での役割は『休暇中のフリーランスの傭兵』となっています。
※搬入業者3人に暗示をかけ月海原学園に向かわせました。昼食を学園でとりつつ、情報収集を行うでしょう。
 暗示を受けた3人は遠坂時臣という名を聞くと催眠状態になり質問に正直に答えます。
※今まで得た情報を基に、アサシン(吉良)とランサー(エリザ)について図書館で調べました。
 アサシンは真名には至ってませんが、ランサーは次に調べれば真名を把握できるでしょう。
※アーチャー(エミヤシロウ)については候補となる英霊をかなり絞り込みました。その中には無銘(の基になった人)も居ます。
※アーチャー(アーカード)のパラメーターを確認しました。
※アーカードを死徒ではないかと推測しています。
 そして、そのことにより本人すら気づいていない小さな焦りを感じています。
※NPCから受け取った情報の詳細は、次の書き手に一任します。


【C-7/冬木大橋/二日目・早朝】

【アーチャー(エミヤシロウ)@Fate/Staynight】
[状態]身体の右から左に掛けて裂傷(中)、疲労(中)、魔力消費(大)
[装備]実体化した時のための普段着(家主から失敬してきた)
[道具]なし
[思考・状況]
基本:切嗣の方針に従い、聖杯が汚れていた場合破壊を
 1.切嗣の元に戻る。見た内容の報告を。
 2.出来れば切嗣とエミヤシロウの関係を知られたくない。
[備考]
※岸波白野、ランサー(エリザ)を視認しました。
※エリザについては竜の血が入っているのではないか、と推測しました。B-4での戦闘を見てその考えを強めました。
※『殺意の女王(キラークイーン)』が触れて爆弾化したものを解析すればそうと判別できます。ただしアーチャーが直接触れなければわかりません。
※バーサーカー(黒崎一護)の仮面の奥を一瞬目撃しました。
※B-4での戦闘(鬼眼王バーン出現以降)とその顛末を目撃しました。
※C-6での暴動、D-9での戦い、そこから出てきたルーラーとれんげを遠巻きに観察しました。C-6は切嗣を帰すタイミングで把握は半端です。
※アシタカの姿は視認出来ていません。

[共通備考]
※C-7にある民家を拠点にしました。
※家主であるNPCには、親戚として居候していると暗示をかけています。
※吉良吉影の姿と宝具『殺意の女王(キラークイーン)』の外観のみ確認しました。
 宝具は触れたものを爆弾にする効果で、恐らくアサシンだろうと推察していますが、吉良がマスターでキラークイーンがサーヴァントだと勘違い。
 ただし吉良の振る舞いには強い疑念をもっています。



【C-9/マンション(自宅)/二日目 早朝】

【東風谷早苗@東方Project】
[状態]:健康
[令呪]:残り2画
[装備]:なし
[道具]:今日一日の食事、保存食、飲み物、着替えいくつか
[所持金]:一人暮らしには十分な仕送り
[思考・状況]
基本行動方針:誰も殺したくはない。誰にも殺し合いをさせたくない。
1.岸波さんは……
2.岸波白野を探し、聖杯について聞く。
3.少女(れんげ)が心配。
4.聖杯が誤りであると証明し、アキトを説得する。
5.そのために、聖杯戦争について正しく知る。
6.白野の事を、アキトに伝えるかはとりあえず保留。
[備考]
※月海原学園の生徒ですが学校へ行くつもりはありません。
※アシタカからアーカード、ジョンス、カッツェ、れんげの存在を把握しましたが、あくまで外観的情報です。名前は把握していません。
※カレンから岸波白野の名前を聞きました。
岸波白野が自分のクラスメイトであることを思い出しました。容姿などは覚えていません。
※倉庫の火事がサーヴァントの仕業であると把握しました。
※アキト、アンデルセン陣営と同盟を組みました。詳しい内容は後続にお任せします。なお、彼らのスタンスについて、詳しくは知りません。
※バーサーカー(ガッツ)、セイバー(オルステッド)、キャスター(シアン)のパラメータを確認済み。
※アキトの根城、B-9の天河食堂を知りました。
※シオンについては『エジプトからの交換留学生』と言うことと、容姿、ファーストネームしか知らず、面識もありません。
※岸波白野の家の住所(C-8)と家の電話番号を知りました。
※藤村大河の携帯電話の番号を知りました。
※白野の自宅ポストに名前と連絡付きの手紙を入れてあります。(聖杯戦争に関わる内容は書かれていません)


【アーチャー(アシタカ)@もののけ姫】
[状態]:健康
[令呪]
1. 『聖杯戦争が誤りであると証明できなかった場合、私を殺してください』
[装備]:現代風の服
[道具]:現代風の着替え
[思考・状況]
基本行動方針:早苗に従い、早苗を守る。
1.早苗を護る。
2.使い魔などの監視者を警戒する。
[備考]
※アーカード、ジョンス、カッツェ、れんげの存在を把握しました。
※倉庫の火事がサーヴァントの仕業であると把握しました。
※教会の周辺に、複数の魔力を持つモノの気配を感知しました。
※吉良が半径数十メートル内にいることは分かっていますが詳細な位置は把握していません。吉良がアシタカにさらに接近すればはっきりと吉良をサーヴァントと判別できるかもしれません。
※C-6での暴動、D-9での戦い、そこから出てきたルーラーとれんげを遠巻きに観察しました。
※エミヤの姿は視認出来ていません。
[共通備考]
※キャスター(暁美ほむら)、武智乙哉の姿は見ていません。
※キャスター(ヴォルデモート)の工房である、リドルの館の存在に気付いていません。
※リドルの館付近に使い魔はいません。
※『方舟』の『行き止まり』について、確認していません。
※セイバー(オルステッド)、キャスター(シアン)、シオンとそのサーヴァントの存在を把握しました。また、キャスター(シアン)を攻撃した別のサーヴァントが存在する可能性も念頭に置いています。
※キャスター(シアン)はまだ脱落していない可能性も念頭に置いています。


【?-?/(HAL配下の家)二日目・早朝】


【テンカワ・アキト@劇場版機動戦艦ナデシコ-Theprinceofdarkness-】
[状態]疲労(大)魔力消費(大)、左腕刺し傷(治療済み)、左腿刺し傷(治療済み)、胸部打撲
[令呪]残り二画
[装備]CZ75B(銃弾残り5発)、CZ75B(銃弾残り16発)、バイザー、マント
[道具]背負い袋(デザートイーグル(銃弾残り8発))
[所持金]貧困
[思考・状況]
基本行動方針:誰がなんと言おうとも、優勝する。
1.早苗を――――――
2.五感の異常及び目立つ全身のナノマシンの発光を隠す黒衣も含め、戦うのはできれば夜にしたいが、キレイなどに居場所を察されることも視野に入れる。
3.利用されてると分かっていてもHALに協力。
[備考]
※セイバー(オルステッド)のパラメーターを確認済み。宝具『魔王、山を往く(ブライオン)』を目視済み。
※演算ユニットの存在を確認済み。この聖杯戦争に限り、ボソンジャンプは非ジャンパーを巻き込むことがなく、ランダムジャンプも起きない。
ただし霊体化した自分のサーヴァントだけ同行させることが可能。実体化している時は置いてけぼりになる。
※ボソンジャンプの制限に関する話から、時間を操る敵の存在を警戒。
※割り当てられた家である小さな食堂はNPC時代から休業中。
※寒河江春紀とはNPC時代から会ったら軽く雑談する程度の仲でした。
※D-9墓地にミスマル・ユリカの墓があります。
※アンデルセン、早苗陣営と同盟を組みました。詳しい内容は後続にお任せします。
※美遊が優れた探知能力の使い手であると認識しました。
※児童誘拐、銃刀法違反、殺人、公務執行妨害等の容疑で警察に追われています。
 今後指名手配に発展する可能性もあります。
※HALと協力関係を結びました。適当な配下のNPCの家に匿われています。


【バーサーカー(ガッツ)@ベルセルク】
[状態]ダメージ(中)
[装備]『ドラゴンころし』『狂戦士の甲冑』
[道具]義手砲。連射式ボウガン。投げナイフ。炸裂弾。
[所持金]無し。
[思考・状況]
基本行動方針:戦う。
1.戦う。
[備考]
※警官NPCを殺害した際、姿を他のNPCもしくは参加者に目撃されたかもしれません。





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159:いいから、みつげ 時系列順 166:『ただいま』はまだ言えない

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159-bバーチャルリアリティ・バトルロワイアル 電人HAL&アサシン(甲賀弦之介 169発覚
テンカワアキト&バーサーカー(ガッツ
150:生きろ、そなたは美しい 東風谷早苗&アーチャー(アシタカ
148:忍【ころすべきもの】 衛宮切嗣&アーチャー(エミヤシロウ


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最終更新:2019年07月07日 21:19