路地裏ミッドナイト ◆HOMU.DM5Ns




二の足ではなくその裏についたホイールを高速で回し、夜の街を鉄塊が走り抜ける。
交通道路の中を移動している、絡繰の巨人スコープドッグ。
4メートル未満のATの姿は大型自動車に取れなくもないが、薄明かりを差し引いても人型の造形を見過ごすのは無理がある。しかしそれを見咎める通行人も今はいない。
この時この場所に限っては、『巨人』が街に現れる程度の事も幻覚と受け止められてしまっていた。
だからこそルリも、そのサーヴァントたるライダー、キリコも顧みず目的地を宝具によって突っ切っていた。


たどり着いたC-6、錯刃大学付近。
双子館の火事を消防に任せ錯刃大学に向かったルリを待っていたのは、またしても炎だった。
炎のような狂乱。炎のような熱狂。
老いも若きも男も女も分け隔てなくドミノ倒しになってごった返す人、人、人の混沌。
ここは欲望と暴力が絡み合うソドムの街。その残滓。

大学付近の通りで突如起きた暴動事件。主張も発端も理由も判然としない、曖昧なままに始まり、曖昧に終わった謎の狂騒の時。
無秩序なままに無軌道に暴れ回るその傾向をルリは既に知っている。
明らかにルリが追っていたサーヴァント、れんげが解き放ったアサシン、ベルク・カッツェの巻いた種による事件だった。
ジナコ・カリギリに変装した時と同様に、聖杯戦争での勝ち筋とは何の関係もない、ただの享楽の一環のための騒乱。
孤児院で数組のマスターとサーヴァントに囲まれた絶体絶命の状況から、れんげの令呪で自由になり、今またこうして徒に被害を拡大させたというわけだ。

一手二手も遅れた形で現場に着いたルリだが、待っていた光景は予想外だった。
肝心要のカッツェの姿は何処にも見えない。住民達はまだ混乱から立ち直ってないが、警察の誘導に従うだけの理性を既に取り戻している。
うっすらと残る興奮の空気も余熱のようなものであり、既にカッツェの支配下からは脱している証だ。
現場に着くなり指示を求めに詰め寄った警官達に話を聞くに、骨折を負った住民はあれど死者が出るまでは至ってないらしい。
解せなかった。確かに多少の騒動にはなったが、街の機能が停止するほどの規模ではない。聖杯戦争にも大した支障が出ることもないだろう。
自由になった形なき悪意の扇動者が、何を目論んで街に出たかと思えば、街の一角を騒がせただけで気が済んだというのだろうか。

疑問はそれだけではない。カッツェを追っていたアンデルセン。さらに貶められたジナコ。
複数のマスターとサーヴァントがこの地に向けて集結していたはずだ。なのに彼らの姿も何処にも見えない。
戦いの結果は。カッツェは討伐されたのか。マスターであるれんげの処遇は。アンデルセン達は。そもそも戦いは起きたのか。
全ては雲散霧消。霞の如く事実は消え去ってしまっていた。

あの時の、春記との戦いは避けられないものだった。巻き込んでしまえば事態の混迷化は避けられなかった。遠ざかって挑戦を受けたのは間違いではない。
けどその間に、ルリがルリの戦争をしていた間に、別の戦争は終わりを迎えていた。

せめて結果どうなっただけは知りたかった。アンデルセン神父と連絡が取れないのがこうなると痛い。
ルリ達より先んじてカッツェを追っていたのだから、何らかの形でぶつかっているはずだ。
カッツェを標的に定めているジナコ・カリギリの音沙汰もない事も不安に拍車をかけた。姿を騙られ暴動の実行犯に仕立て上げられた、あの中で誰よりも恨みは深かろう。
ただし引きこもり的な性質からして目的が済んだらハイさようなら、という線もないではない。

向こうから合流、連絡が来る可能性を憂慮すれば、現場に留まり混乱を収める警察の仕事を請け負わざるを得なかった。
僅かでも情報が手に入るのを期待して受けていたが、暴動者の殆どは意識が混濁し自分が何をやったのか、そもそも何故こんな場所にいるのかすら把握してい有様だ。
有益な情報が得られる望みは薄いと見ていたルリだが、予想外の方向から思わぬ知らせが舞い込んできた。
B-9地区の女児銃撃及び警官殺害事件。カッツェの騒動と前後して起きたという事件を、ルリがいると聞きつけた他所の警官が報せに来たのだ。
優先順位の話として出来れば聞き流したかったルリだが、無事だった警官が見た犯人―――黒ずくめの服装にバイザーをつけた男という、既視感のありすぎる容姿に目が眩んだ。

つい、昔の口癖が衝いて出そうになったのを、たっぷり時間をかけて堪えた。

「………………何をやってるんですか、あのひとは」

白昼堂々でないとはいえNPCの警官の殺傷を、裁定者の沙汰に及ぶ凶行をテンカワ・アキトが行った。
俄には信じがたい事実だった。確かにかつてのアキトは復讐鬼であり、奪われた怒りを原動力に破壊を繰り返した。
だがそれは復讐対象に追いすがる過程であり、既に本懐を果たした彼には不要の動機だ。
ましてやこんなあからさまに目立つ真似をする必要がどこにもない。メリットがまるで釣り合わない。
何者かに嵌められたか。ジナコの例を知っているがため、そう推理するのは自然の成り行きだった。
既に騒ぎの大部分は鎮まり、広がらないことも知っている。留まってる理由はもうなかった。

「どうしましたか警視」
「すみませんが、もうここを離れます。後は任せていいですか」
「え―――ああ、ハイ、そうですか。わかりました。お疲れ様です!頑張ってくださいね!」

傍にいた警官に声をかけておく。サーヴァントを備えてるマスターを追跡させるのは酷だし、自分で見つけたいという思いも少なからずあった。
いい顔はされないだろうなと思っていたが、意外にも快諾してくれた。

「―――?ええ、はい」

警察署内からのルリの評価であるが、当初のものから印象は徐々に変化を見せていた。
浮き世離れした容貌に最年少のキャリアという目を引く経歴。なのに頻発する怪事件をほっぽり出してフラフラする昼行灯。かと思えばサボるでもなく、いざ動くとなると対応は迅速かつ適格に処理をする。
そしてまた現場をすぐに離れては別の事件に行き当たるのだ。離れの洋館炎上や大学付近の暴動には先んじて到着して指揮を執ったりもしている。
結果、NPCの警官から見たホシノ・ルリ警視とは、『顔に見合わず現場主義、気まぐれに事件を追っては立ち去る、文字通りの妖精警視』といった立ち位置になっていた。
この場を離れるのもさっきの報告にまたぞろ新たな事件の匂いを嗅ぎつけたのだろうと受け止め、気分はどうあれ特に不審がることなく納得していた。
……裁定者側のNPCへの意識操作が重なった結果の、知られざる裏の事情であった。


当然ルリ自身がその辺りの経緯を知る由もなく、怪訝に思いながらも現場を離れる。
目的地がない以上闇雲にタクシーは使えない。聖杯戦争絡みとなるとパトカーを借りるのもよくないだろう。
そういえば、自分は車を持っているのだろうか。時代設定的にルリの年齢では自動車は持てない。けれど警察官の職には就いている。
……このあたりの設定は割といい加減のようだ。

「あ」

などと考えたところで、ひとつ遠回しにしていた―――というか念頭にすら入れてなかった問題に思い当たった。

『どうした』
『ライダーさん、私の家ってどこでしょう?』
『行ったこともない場所が分かるほど俺は人間離れしていない』
『ですよね』

アークセルに侵入して一日、ルリは自宅に帰っていない。着いたその足で警察署に向かい今まで仕事していたからだ。
そしてルリは予選期間を飛ばして方舟に入った稀有なる例だ。NPCであった期間もなく従って予選の偽りの日常を過ごした記憶もない。
れんげも、同じように役割がないまま方舟に来たという。経緯でいうと意外なところに共通点があった。
かといって警察のロールが割り当てられてる以上、家なき身ではないとは思う。思いたかった。

『……IDを証明するものは持ってないのか』
『あ、そうでした』

ライダーに指摘されて、警察署のデータベースの存在を思い出す。こんな事にも気づかないなんて、集中力が切れている証拠だ。
ほどなく自分の個人情報から記載されてる住所を見つける。新都方面B-9、番号的にマンションだろう。
とりあえず野宿という事態は避けられそうで安心する。後で裏路地でライダーに宝具を出してもらおうか―――と考えていた途端、

「……っ」

くら、と頭が傾く。不意に訪れた目眩に足が止まった。
肉体が意思の制御を外れる。足が地面と同化して離れようとしないような疲労感。
徹夜くらいどうということもないはずだが、そうしたものとは違う。かたちにないが、自分の中に確かにあったものが欠けている感覚。
今までの戦いのうち、二度あった急激な体調不良。正体を知らぬルリだが原因には察しがついていた。
キリコに眠るブラックボックス。異能生存体。キリコ以外の誰も追いつけはしない、キリコを生かす代償にそれ以外の全てを振り落とす宝具。
神すらも触れ得ざる不死の異能は、マスターすらも置き去りにしていく両刃の凶器だ。
大量の魔力消費、そしてそれに伴う体力の消耗は徐々にルリを疲弊させていた。

『これ以上の深追いは危険だぞ』

短くも端的に伝えてくるキリコの言葉。英霊であるキリコは己の因子を知っている。キリコを傍に置いたまま行動するリスクを知っている。
マスターの思考行動に異議を申し立てる事などないが、兵士としてコンディションについてははばからず進言する。
キリコとて聖杯を手にしたいだけの願いがある。このままルリをすり減らせていくのを看過はできなかった。

「駄目……ですかね」

マスターとしての行動ができなければ元も子もない。それは軍人であるルリも十分わかっていた。
れんげの存在は方舟に関わる重大なファクターだが、そこに固執すれば視野が狭まり、足元の穴を見落としかねない。

れんげは戦う力も意思もない被害者だが、それでもマスターだった。契約したサーヴァントがいて、令呪を持っていた。
子供は大人が考えてるほど何も考えてないわけじゃない。むしろ大人が持つしがらみがない分行動が早い。
れんげは友達のカッツェを助けようと願っていて、自分達は無視していた。その失念が孤児院での失態に繋がった。

きちんと話を聞くべきだった。次はちゃんと聞いてあげたかった。なのに今のルリにはその余裕がなく、れんげに会う手立てもつかない。
春記を脱落させ、アンデルセン達を見失い、最も探しているアキトの存在すら、追いつかず……。

このまま徒に街を捜し回って、れんげやアキトを見つけられるだろうか?
巨大な電脳空間とはいえアークセルの内部はだいぶ現実に寄せてある。電子戦では幾つもの並列思考もこなせるのに、この方舟では手が圧倒的に足りなかった。
最適解が得られない焦燥にかられている、そんな時だった。路地裏の曲がり角から光が灯ったのは。

「………も……ぇ……………」
「もえ?」

誰かがいる。おそらく一人。細かな呟きがボソボソと聞こえるがここからでは聞き取れない。
暴動があった付近に隠れた不審な影……無視して素通りしてもいいが今は藁にもすがる思いだ。
ライダーに実体化させ声のした方向へと近づいていく。角を曲がり切った先には、袋を持った何の変哲もない男が壁に向かって話していた。

「駄目だ……声を聞かなくちゃ……いつも俺のするべき事を教えてくれるのに………………でも俺、耐えられねえ……もえが抑えきれねえよ………」

背格好からして青年の男は明らかに正気でなく、後ろで聞いても意味のわからない言葉を誰に向けてでもなく垂れ流している。
どうしたものかとルリは一考するも、ここまで来て何もしないのも意味がないと、声をかけてみた。

「あの、どうし」
「ああ燃え燃えしてええ!!燃え燃えしてえよおおお~~~~!!」
「ちょっ」 

設定された時刻に爆弾が作動したような、炸裂的な衝動だった。至近距離での絶叫にルリの心臓がひときわ大きく跳ねる。顔に出てこないのは性分だ。

「ああ、人たん、人たんがいる!しかもカワイイヤッター!」

男は恍惚としてルリを見つめ興奮を増した。変わったのは表情だけではない。
急に額に上げていた眼鏡を目にかけ、急にシャツをズボンの中に突っ込み、急にバンダナの巻き方を変え、急にニキビを生やした。
手を袋に突っ込み中のものを取り出す。消化器を改造した、簡易的な火炎放射器だった。

「ホントに急なんだ。メラメラ上がる炎がエロカワイク思えてきたんだ。だからおまえをこいつで最高の燃えキャラにしてやっ」

そこで言葉は途切れた。火炎放射器のホースをルリに向けるより先にキリコが、アーマーマグナムの柄で首を打ち付け気絶させたからだ。

「加減はしてある」
「……ありがとうございます」

倒れた男を見下ろして溜め息をつく。また警官に電話しなくてはいけないようだ。
これもカッツェの起こした撹乱の影響だったのだろうか。この男の錯乱ぶりは尋常ではなく、ケーキ屋で起こした事件の映像を監視カメラで見ていたルリだ、男の錯乱ぶりには共通項を感じている。

「マスター、手になにか持ってるようだ」

男の手には確かに携帯端末が握られていた。電源はつけられたままだ。
後ろからは見えなかったが、男の言葉はこの携帯に向けられていたらしい。
拾い上げて画面を見てみる。電話していた相手の番号でも映ってるとも思ったが、簡素なアドレス入力欄があるだけだった。
文字列は打ち込まれてる。

「……」

エンターキーを押す。するとタブレットの画面が切り替わって、










光光光光 光【見ている】光光光光 光光光光光光光光光光 光光光光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光光光光 光光光光光光光光光 光【新たな自分を構築せよ】光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光光光   光光光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光光光 光 光光光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光光光 光 光光光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 【マスター!】光 光光光 光光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光光 光光光 光光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光光 光光光 光光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
【箱】光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光             光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光 光光光光光光光光光光光【目が】
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光 光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光【四角い箱】光光光光 光光光光光光         光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光光 光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光光光光 光光光光 光光光光【赤い林檎】光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光光光光 光光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光光 光光光光光光光光光 光光光光 光【画面を閉じてください!】光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光 光光光光光光光光光光光光光光光
光光光光 光光光光光光光光光光光 光光光光 光光【私の名は】光光光 光光光            光光光光
光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光光










「!」

脳から乖離していた意識が復帰する。夜の暗さでも視界はやけにクリアだ。
風が肌を刺すように痛い。感覚が必要以上に鋭敏になっている。

「……私、いまどうしてました?」
「その画面を食い入るように見ていた。二秒にも満たなかったが」

ライダーにそう問うルリからは時間の感覚が飛んでいた。瞬きほどの間にも、朝日を眺めるまで長くいたようにも感じる。
電源の堕ちた端末を見下ろす。眼球を突き破り、心の深層にまで差し込んでくるような光を浴びたのを憶えている。

「それで、何があった」
「ハッキングです。人間に対してですから、洗脳と言ったほうがいいかもしれませんけど」

電子上の進入を十八番としているルリには、光の正体が即座に理解できた。
こちらの電脳体……精神に介入し、その意識を改変していく映像、サブリミナルの集合体。プログラムの書き換えを人体データに当てはめて解釈したものだった。

「それに、一瞬ですから断定できませんけど『これ』、理性を無くしてその人の性格を凶暴なものに変えちゃうみたいです。NPCが見たらたちまちさっきみたいに暴れちゃいますよ」
「そんなものを見て平気だったのか」
「私はほら、こういうのは慣れてましたから。ギリギリで遮断できたみたいです」

ぶい、と指でサインを作って問題無いことをアピールする。
事実ハッキング……電子ドラッグの影響を心をくすぐられる程度で済んだのは、電子の妖精と仇名されるだけの調整を受けたルリの能力あったればこそだ。
生前に受けた数多の遺伝的調整、ナノマシン作用とそれを最大まで伸ばす教育を受けたルリのハッキング能力は、受けたハッキングに即座に対応、処理してみせた。

「……オモイカネ、あなたなの?」

心の内にだけ向けるように呼びかける。
長年仕事で付き合ってきた相棒。友人ともいえるプログラム・オモイカネ。ルリへ進入したプログラムに先んじて防衛行動を取ってくれたものかと思ったが、応答は返ってこない。
方舟に入ってからオモイカネと、そしてナデシコCとは依然繋がらないままだ。接続とバックアップこそ保たれてるものの、それ以外の交信は不可能だった。


「―――驚きました。感染者を探していたら、まさか独力で解く相手を見つけるなんて」


だから代わりに聞こえたのは彼ではなく、いつの間にかそこにいた彼女達のものだ。

虚空の中で、淡く明滅する線が閃くのが見えた。
ひらひらと蝶のように、煙のように軽やかに浮く幾重もの糸のカタチが、その者の手首に収まっていくのをルリは視界に収めた。

「―――あなたは」

彼女―――シオン・エルトナム・アトラシアは、銀色の髪の少女を見て、瞬きほどの時間だけ硬直した。
頭の中で星が光るような衝撃。
初めて見た顔なのに驚きがある。
初めて聞いた声に既視感(デジャヴ)が起きる。
演算機として極まっているはずの思考群が、記憶にない情報が脳内に挟まった齟齬に混乱をきたしていた。
それでも―――視線は逸らさず。現実を在るがままに受け入れるようにルリを見ていた。

「あなたは―――?」

ルリもまた、紫の帽子を被った少女を見ていた。
隣にいる人物から放たれる感覚、魔力と呼ばれる要素の塊が目の前にあるとわかるそれは自分のライダーと同様のそれ。
彼がサーヴァントである明らかな証であり、彼女はそのマスターと判断するのは即座に理解できる。
電子上の麻薬(ドラッグ)が尾を引いているのか、互いの視線は交差したままだ。

ルリが方舟に招かれ聖杯戦争が開始してから一日。
初日での出会いと別れを経て、新たな出会いがルリを迎えた。




邂逅は偶然であるが、必然のものでもあった。

狭間に帰られ(食い逃げもされた)ファミレスを出たシオンは気を取り直して捜査を開始した。
分割思考が捉えていた外の喧騒、付近の一角で起きた暴動行動だ。
サーヴァントの仕業であるのは疑いがなく、戦闘に発展するのなら遠巻きに様子を見る方針でいたが、事態はほぼ収束しており争いの残滓を残すのみだった。
宴の後で補足したのは、森の方面へと向かっていく一団。都心に溶けて消えた飛行船。そして最後に残った裁定者。
どこを追うかを各思考で演算し照らし合わせる最中、哨戒中のジョセフが集団のうちとりわけ奇怪な行動に移る暴徒を発見したのだ。
それは、ジョセフが情報収集の名目で実体化して席で飲み交わしていた、錯刃大学に在籍する女生徒だった。
暴れまわる群衆の中で見知った顔を見つけ声をかけたところ、有無を言わさず暴言を吐きながら刃物で襲いかかったのを取り押さえた次第であった。
シオンはその女性にエーテライトを差し込み記憶の精査を試みた。暴動を扇動したサーヴァントの手がかりが得るためだったが、そこで入手した手がかりこそ例のアドレス。
見た人間を洗脳し、犯罪者に仕立て上げるプログラムの存在だった。
使用者の症状とプログラムの効果を観察する事で、シオンは安全にその内容を知る事ができた。
深層意識にある暴力的な衝動を引き出し、それを軸にして別人格を構築する。そしてNPCは重度の中毒症状と同じ状態となり、使用者の意のままと化す仕様だ。

学園に潜む影に並ぶ、新たな脅威の発見だった。
これが裁定者の敷くルール違反になるかは微妙なところだ。
このプログラムの開発者は相当な慎重派だ。洗脳された兵士達は日常を脅かすことのないよう統率されている。
魔術的な暗示よりも高度かつ直接的であるが、現状社会を乱すほどの活動は行っていない。昨今散発する暴力事件を起こすようや迂闊な真似をするとは思えない。
シオンとジョセフが気づけたのは例外―――何らかの原因で制御が乱れた時だっただけの幸運だ。
そうなるとこの暴動にも別の意味が見いだせる。全く無作為の、一般人を暴れさせるだけの無謀な扇動。
それが、この洗脳者を炙り出すための手段だとしたら。
積み重なる演算と検証の途で『彼女』を見つけたのは、その時だ。

警察官に指示を下す。二つに束ねた銀の髪の少女。
その名と顔は知っている。広報でもたまに目にする、最年少警視として注目を集めている人物だ。
指揮を離れ路地裏に潜る行動に、NPCの括りから外れたものを感じ尾行したところ、やはりサーヴァントを実体化させた。
マスターと判明した自体は驚きではない。あれほど目立つ立場では一度視点を止めれば怪しい挙動から推察する事ができる。
真に驚くべきはその後。統制から外れていた感染者と行き合い、プログラムを目にしてしまったたにも関わらず自力で振り解いたのだ。
NPCとマスターのデータの内部構造の差か。霊子ハッカーであるシオンの思考は否定する。あれは自己の演算と展開した防衛論理によって、受けたハッキングを封じていた。
世界観、技術体系の差異を差し引いても驚嘆する演算能力。電子世界への適応力。
協議と解答は瞬時に脳内で出された。ジョセフも快く『賭ける』と即答し、かくしてシオンはビルの闇から身を乗り出した。



「失礼しました。こちらに敵対の意思はありません」
「あ、はい。それはわかります」

そして両者は交渉の段に入っている。
刹那に流れたノイズを振り払い、分割された各々の思考でシオンは相手を分析する。
表情は冷静そのもの。たった今ハッキングを受けたばかりなのに疲弊の様子もない。魔術よりは電子的技術に対応した素養故か。
対話に応じる姿勢を見せつつ適度な緊張感を保っている。交渉事の場数も踏んでるようだ。
シオンが求める相手としては申し分のないパラメータだ。

「自己紹介が遅れました。私はシオン・エルトナム・アトラシア。
 アトラスの錬金術師。あなたと同じく月を目指すため方舟に赴いたマスターです」

ルリにしても、わざわざ姿を見せた以上交戦が目的ではないのはわかりきってる。
もしそうならさっきのルリはまさしく隙だらけだった。キリコがいるのだから容易に背を撃たれる可能性は低かったとはいえ、チャンスだったのには違いない。
奇襲のチャンスを不意にして直接顔を見せた理由。何らかの交渉、情報交換。
そうだとすればルリには渡りに船だ。情報が足りないのはこっちも同じだ。

「ホシノ・ルリです。錬金術師っていうと、石を金に変えるっていう、あれですか」
「それらは異なる発祥の西洋式の錬金術です。魔術の祖ですアトラス院は……といってもおそらくそちらには存在しない名称なのでしょうが」
「すみません。そうしたオカルトとは今まで縁がなくて」

オーバーテクノロジーでなら関わりが深いが、と心中だけで注釈。
異星の文明である点では方舟も同義だが、魔術や英霊となるとまるで門外漢である。

「とにかくシオンさんは魔術師で、方舟が何であるか知った上で参加した、と」
「その言い方ですと、あなたは望まぬ形で招かれた客だと受け取れますが」
「こちらにも事情がありまして」

そこで言葉を切って、今までルリが会って話をしたマスター達の存在を思い出す。
春紀も、れんげも、アンデルセンも。ルリ自身も含めて、皆意図せず方舟に連れてこられた人ばかりだった。
願いの有無はどうあれ、元から方舟の存在を知っていたわけではなかった。
わからないのは美遊・エインズワースだが、"聖杯"について思わせぶりな意見があった。そういった奇跡に関わっているのかもしれない。
そこにきて、魔術師であり、自ら方舟に来たというシオンの言に焦点が当てられる。
知った上で向かったということは、聖杯や方舟について予め知識を揃えてる可能性は高い。
方舟―――アークセルの性質を知った上で、事前の準備をして聖杯戦争に参加したマスター。
魔術の概要すら把握してないルリにとっては欲しい知識ばかりだった。
本気で臨む気であるほどに、その情報の精度には信頼が持てる。今後を生き延びるためもあるし、調査が本命の任務上持ち帰れる情報が大いに越したことはない。

「おーい。話する前にさ。そっちの兄ちゃんの銃引っ込ませてくれないか。こちとら手を上げてるってのにおっかなくて話もできねえよ」

思惑をかき消す声。軽装の男、アーチャーはお手上げ(ホールドアップ)したままおどけた風にしている。
視線の先には銃を抜き狂いなくアーチャーの眉間に照準を合わせているライダーだ。
とっくにルリより先に近づいてきた人物に気づいていたのだろう。染みついた経験値がサーヴァントの気配を捉えた時点で、いつでも発砲できる臨戦態勢に入っている。
撃たないでいるは、こちらを撃つという殺気が放たれてないからと、サーヴァントを警戒してのことだ。

「サーヴァント相手に武器の有無は参考にならんだろう」

ちぇー、とわざとらしく舌を打つ。一見して軽薄で無防備に立っているアーチャーだが、キリコの戦士の眼はその隙を意図的なものと断じた。
撃つ気はないが、撃たれればやり返すぞと。
一瞬で発動できるスキルなのか。あるいは既に罠が設置されているか。袖の下に札を仕込んだペテン師のように。いざとなれば反撃する手筈を整えていると踏んでいた。

「ライダーさん。撃たないでくださいね。降ろさなくてもいいですけど」
「賢明な判断です。そうして油断さえしていなければこちらも助かります」

互いのサーヴァントが牽制し合う抜き差しならない状況。負担を相棒に任せることで、二人のマスターはかえって落ち着き払っていた。

「あ、事情の話に戻りますね。私の場合、他のマスターとは目指すゴールは異なりまして」

簡潔であるがシオンに聖杯戦争に参加させられた経緯を説明する。
目的は方舟の調査。生還を第一にして積極的に優勝を目指す必要はない。
立場・スタンスの表明は相手の指針を決める大事なポイントだ。

「……なるほど、意図せず連れてこられたマスターか。それは盲点でした。
 経緯は違えど私と同様―――いや、聖杯の存在を知らぬまま舟へハッキングをしかけた事からして資質は私より上か。
 よほど魔術師(ウィザード)の適正が優れていたのでしょうね。警視の妖精。その名は伊達ではなかったということですね。やはりこれならば―――繋げる望みはあるか」

計算機に入力した数値を確かめるように呟いている。
設定の通り名を知られてるあたり、以前からある程度マークはされていたらしい。警官という役職も考えものだ。

「窺いますがホシノ・ルリ。この聖杯戦争が始まってから一日が経過しますが、目標に進展はありましたか」

何か考えを決めたようなシオンから、そんなことを問いかけられた。
方舟を脱出するのための方法。方舟に関する情報の収集。
皆無では無い。しかし遅々として進まないまま方策が見えないでいる。ルリは素直に首を振るしかなかった。

「こちらも同じです。情報の回収であれ、脅威への対処であれ、お互い手が足りないと痛感してるはず。それを隠さず開示したということは、多少粗が出るとしても膠着の打開を目指していたのでは」

指摘は正鵠を射ていた。
役割の枷と襲撃は常に前に障害となって立ち塞がる。望まなくても戦いに巻き込まれるのが戦争だ。自分達のように穏健に済ませるのは少数派に違いない。
マスターは他のマスターにとって敵でしかない。補足されれば、戦わざるを得ない立場だ。
戦い自体を忌避するわけではないとはいえ。それで撃ち返して本末転倒になっては仕様がない。戦いも勝利も目的ではないのだから。

「情報交換の重要性は語るまでもありません。ですが私達の場合、そこから一歩踏み込んだ関係を求めています。
 私には提供できる術がある。そしてあなたには対処できるだけの腕がある。ふたつを合わせればこの街に潜む脅威に対抗し、あなたの目的にも近づける。
 互いが生存の道を開くためにも―――私はあなたが欲しい」

数値が足りなければ他から足すか、自ら生み出すという、合理的で単純な計算。
……聞くものが聞けば、顔から火が出そうな言葉を至極真面目な表情でルリに告げた。
シオンとしては、狭間との交渉に失敗からの反省を活かした言葉選びだったのだが。後ろのアーチャーはなぜ渋い面でいるのかとでも言いたげな反応だ。

一方ルリは惑うことなくシオンの申し出について思考する。
第二の同盟。新たな協力者。メリットはハッキリと見せてくれた。
どれもルリにとって旨味となる情報。生還と報告を目指すルリに必要不可欠になるカード。

「わかりました。こちらも切羽詰まってましたので、お話まででしたら喜んで受けます」

答えは早かった。可能性があるなら断る理由もない。
最悪決裂に至ろうとも、情報について一片でも掴めれば足がかりになるはずだ。

「けど、路地裏だとちょっと話しづらいですね。場所を変えてもいいですか?」
「無論です。それと情報交換について、ひとつだけ条件を提示させてもいいでしょうか」

ルリは小さく頷いて先を促す。シオンは生真面目な表情を崩さずに。


「今晩―――泊まる宿を、貸してもらえないでしょうか」


今度は流石に、予想だにしなかった要求だった。
平然としているシオンからどことなく逼迫した雰囲気が生じてるような気がして、冗談の類でないと感じた。
どうするかとキリコの方を向いても憮然とした表情で見るだけだ。こちらの意思に任せるということらしい。

「ええと―――はい、それくらいなら」

詳しく話を聞くためにも、家に戻るという選択肢はアリである。一度も自宅を見ていないというのはそれも後々になって困るかもしれない。安全に身を休める場所の確保は必要事項だ。

そう了承すると、会心の成果を得たかのようにアーチャーが後ろでヨッシャーと両手を上に伸ばした。シオンすら顔を隠して小さくガッツポーズをしていた。
……聖杯戦争では家なき子の役割(ロール)が多いのだろうか。などと、逸れたことを思うルリだった。




[C-6/南部/二日目 未明]

【ホシノ・ルリ@機動戦艦ナデシコ~The prince of darkness】
[状態]:魔力消費(極大)、消耗
[令呪]:残り三画
[装備]:警官の制服
[道具]:ペイカード、地図、ゼリー食料・栄養ドリンクを複数、携帯電話、カッツェ・アーカード・ジョンスの人物画コピー
[所持金]:富豪レベル(カード払いのみ)
[思考・状況]
基本行動方針:『方舟』の調査。
0.自宅に戻り休息を。
1.アキトを探す為に……?
2.シオンから話を聞く。
2.カッツェたちに起こった状況を知りたい。
3.『方舟』から外へ情報を発する方法が無いかを調査
4.優勝以外で脱出する方法の調査
5.聖杯戦争の調査
6.聖杯戦争の現状の調査
7.B-4にはできるだけ近づかないでおく。
8.れんげの存在についてルーラーに確認したい。
[備考]
※ランサー(佐倉杏子)のパラメーターを確認済。寒河江春紀をマスターだと認識しました。
※NPC時代の職は警察官でした。階級は警視。
※ジナコ・カリギリ(ベルク・カッツェの変装)の容姿を確認済み。ただしカッツェの変装を疑っています。
※美遊陣営の容姿、バーサーカーのパラメータを確認し、危険人物と認識しました。
※宮内れんげをマスターだと認識しました。カッツェの変身能力をある程度把握しました。
※寒河江春紀の携帯電話番号を交換しました。
※ジョンス・アーカード・カッツェの外見を宮内れんげの絵によって確認しています。
※アンデルセン・ランサー組と情報交換した上で休戦しました。早苗やアキトのこともある程度聞いています。
※警視としての職務に戻った為、警察からの不信感が和らぎましたが
 再度、不信な行動を取った場合、ルリの警視としての立場が危うくなるかもしれません。
 →評価が少し修正されました。よほど無茶をしない限りは不信が増すことはないでしょう。


【ライダー(キリコ・キュービィー)@装甲騎兵ボトムズ】
[状態]:負傷回復済
[装備]:アーマーマグナム
[道具]:無し
[思考・状況]
基本行動方針:フィアナと再会したいが、基本的にはホシノ・ルリの命令に従う。
1.ホシノ・ルリの護衛。
2.子供、か。
[備考]
※無し。

[共通備考]
※一日目・午後以降に発生した事件をある程度把握しました。
※B-3で発生した事件にはアーチャーのサーヴァントが関与していると推測しています。
※B-4で発生した暴動の渦中にいる野原一家が聖杯戦争に関係あると見て注目しています。
※図書館周辺でサーヴァントによる戦闘が行われたことを把握しました。
※行方不明とされている足立がマスターではないかと推測しています。警察に足立の情報を依頼しています。
※刑事たちを襲撃したのはジナコのサーヴァントであると推測しています。
※ルリの自宅はB-9方目のマンションです。
※電子ドラッグの存在を把握しました。


【シオン・エルトナム・アトラシア@MELTY BLOOD】
[状態]アーチャーとエーテライトで接続。色替えエーテライトで令呪を隠蔽
[令呪]残り三画
[装備]エーテライト、バレルレプリカ
[道具]ボストンバッグ(学園制服、日用必需品、防災用具)
[所持金]豊富(ただし研究費で大分浪費中)カードと現金で所持
[思考・状況]
基本行動方針:方舟の調査。その可能性/危険性を見極める。並行して吸血鬼化の治療法を模索する。
1.明日、学園のサーヴァントを打倒する
2.ルリ陣営と協力。情報を提供する。
3.情報整理を継続。コードキャストを完成させる。
4.方舟の内部調査。中枢系との接触手段を探す。
5.街に潜む洗脳能力を持った敵を警戒。
6.学園に潜むサーヴァントたちを警戒。銀"のランサーと"蟲"のキャスター、アンノウンを要警戒。
7.展開次第では接触してきた教師と連絡を取ることも考える。
[備考]
※月見原学園ではエジプトからの留学生という設定。
※アーチャーの単独行動スキルを使用中でも、エーテライトで繋がっていれば情報のやり取りは可能です。
※マップ外は「無限の距離」による概念防壁(404光年)が敷かれています。通常の手段での脱出はまず不可能でしょう。
 シオンは優勝者にのみ許される中枢に通じる通路があると予測しています。
※「サティポロジァビートルの腸三万匹分」を仕入れました。研究目的ということで一応は怪しまれてないようです。
※セイバー(オルステッド)及びキャスター(シアン)、ランサー(セルべリア)、ランサー(杏子)、ライダー(鏡子)のステータスを確認しました。
※キャスター(シアン)に差し込んだエーテライトが気付かれていないことを知りました。
※「サティポロジァビートルの腸」に至り得る情報を可能な限り抹消しました。
※黒髪の若い教師(NPC、ヴォルデモートが洗脳済み)の連絡先を入手しました。現時点ではマスターだと考えています。
 これに伴いケイネスへの疑心が僅かながら低下しています。
※キャスター(シアン)とランサー(セルベリア)が同盟を組んでいる可能性が高いと推測しています。
※分割思考を使用し、キャスター(ヴォルデモート)が『真名を秘匿するスキル、ないし宝具』を持っていると知りました。
 それ以上の考察をしようとすると、分割思考に多大な負荷がかかります。
※狭間についての情報は学園での伝聞程度です。
※電子ドラッグの存在を把握しました。


【アーチャー(ジョセフ・ジョースター)@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]シオンとエーテライトに接続。
[装備]現代風の服、シオンからのお小遣い
[道具]
[思考・状況]
基本行動方針:「シオンは守る」「方舟を調査する」、「両方」やらなくっちゃあならないってのが「サーヴァント」のつらいところだぜ。
0.宿ゲットォォォ~~~~!
1.学園、行くかねぇ
2.裏で動く連中の牽制に、学園では表だって動く。
3.夜の新都で情報収集。でもちょっとぐらいハメ外しちゃってもイイよね?
4.エーテライトはもう勘弁しちくり~!でも今回は助かった……。
[備考]
※予選日から街中を遊び歩いています。NPC達とも直に交流し情報を得ているようです。
※暁美ほむら(名前は知らない)が校門をくぐる際の不審な動きを目撃しました。
※黒髪の若い教師(NPC、ヴォルデモートが洗脳済み)を確認。現時点ではマスターだと考えています。



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最終更新:2019年04月13日 21:51