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フェイト・テスタロッサ&バーサーカー ◆FFa.GfzI16



なまえをよんで。
優しく、呼んで。
わたしのなまえを。
優しく、呼んで。


あの時みたいに。
寂しくても幸せだったあの時みたいに、
わたしが居ないあの時みたいに。
わたしが知らない幸福を。


わたしに。

お月様のように。

わたしを、やさしく。



――――お母さん。


   ◆   ◆   ◆


フェイト・テスタロッサ。
母であるプレシア・テスタロッサの命によって、聖杯戦争に参加をした。
プレシア・テスタロッサが求める万能願望機『聖杯』。
あるいは、この世の全てを記された自動書機『ムーンセル・オートマトン』。
それを手に入れるために、フェイト・テスタロッサは聖杯戦争へと送り込まれたのだ。
優秀な魔術師であり、すなわち優秀なハッカーでもあるプレシアが行ったこと。
それは、本来ムーンセルへと一任するサーヴァントの『部分的選択』。

プレシアはムーンセルにアクセスし、一定の条件下に当てはまる英霊を選択し、書き換えた。
クラスはバーサーカー。
しかし、一定の条件下によってはその魔力消費を抑えられるスキルを持つもの。
そこに本来ならば狂化適性の低い英霊に狂化:Aを付け加える。

「……」

そして、現れたサーヴァントが目の前の銀紫のバーサーカーだ。
胸は平坦だが、身体のラインはひと目で女性とわかる。
幻想的な銀紫の髪は腿に届くほどであり、身にまとった白と薄い青の衣装はドレスかと思うような優雅さだった。。
ドレスのようなそれは、しかし、バーサーカーの正真正銘の戦闘時のスタイルである。

目つきこそ鋭かったが、まるで舞踏会から抜け出てきたようなサーヴァントにフェイトは困惑した。
しかし、母の指令通り、なれないゴーレムの使役によってバーサーカーの動きを判別することにした。
目の前に迫るゴーレムに、バーサーカーは反応をしなかった。
目前まで近づいて、ようやく脚が動いた。

瞬間だった。
フェイトの身体に巨大な負荷が襲いかかる。
不意を疲れた負荷に思わず片膝をつくが、フェイトはその閃光から目を逸らさなかった。

銀紫のバーサーカーは立ちぼうけたままだ。
しかし、ゴーレムはすでに行動を止めた。
ゴーレムは、ちょうど腹部の辺りで真っ二つに切り裂かれていた。
フェイトは、一瞬ではあるが、それを確かに視認した。
バーサーカーは攻撃を行った。
中段回し蹴り。
それだけでゴーレムの上半身は吹き飛び、バーサーカーは何事もないようにただ立ち続けた。

「……」

銀紫のバーサーカーは徒手空拳、刃物は持たない。
床に転がるのは、子供のおもちゃのように上半身と刃物が切り離されたゴーレム。
まるで刃物のような、いや、刃物以上の鋭さだった。

これはフェイトの『鋭く素早く動かす』という得意な魔力運用の影響もあるのかもしれない。

「……私程度のゴーレムが相手じゃ、速い、ってことしかわからないわね」

フェイトの漏らした言葉にバーサーカーは一切の反応を示さない。
ただ、月のような妖しげな瞳をフェイトに向けるだけだった。
彼女は狂っており、彼女の瞳は月光めいた銀紫の光を放つのみだ。
そこに理知的な色は存在しなかった。
狂気に染まり、見つめ合えば相手をも深淵に引きずり込む。
人々が無意識の内に恐れる月の光のような、そんな瞳だった。

「変わりなさい、バーサーカー」

バーサーカーは応えず、しかし、その姿を変えた。
衣装は光の中に溶けこんでいき、目の前に現れたのは銀紫のバーサーカーによく似た普通のハイティーンの少女だった。
女子生徒の制服に身を包み、腰元までの長い髪を揺るがし、英雄という言葉とは程遠いほそいほそい身体。
眼鏡の奥にある瞳は月の光そのものの狂気だけが感じ取れる。

フェイトは右手に持った木杭でトントンと地面を叩く。
意味は無い、思考をまとめているだけだ。

目の前のバーサーカーのメリットとデメリット。

まず、デメリット。
ここでアーチャークラスのサーヴァントによる狙撃にでも遭えば死んで余りあるほどに弱い。
恐らく、フェイトが殺そうと思えば、十分に殺せる。

しかし、しかしだ。
メリット――――彼女の宝具とスキルはそれを補って余りあるほどに強い。
常人のまま英霊となった彼女は、バーサーカークラス特有の維持に必要とする膨大な魔力消費量も通常のそれと値しない。
そうだ、彼女の力のメリットは『スイッチ』なのだ。
膨大な力を別のものに閉じ込めている、と言い換えても良い。
強制的に引きずり出される魔力の奔流。
それをどう制御するか、どのタイミングで解放するか。
考える必要がある。
最低限の使用で、基本戦術はフェイトがマスターを直接狙うものでも良い。

「バーサーカー」
「……」

バーサーカーは顔を上げる。
声への反応は出来、パスを通じての命令には従う。
理性はなくとも『待て』と『行け』は理解できているようだ。
作戦に組み込むことは問題ないということだろう。
ようは、目の前のバーサーカーはただの武器なのだ。

「……」
「……」

フェイトが再び黙り込んで思考にふけこむ中で、バーサーカーは欠けた月を優しく握っていた。
三日月のような形をした宝石だ。
それは初めから三日月であったのではなく、破損した結果、三日月となったものだ。
その宝石の名は『こころの種』と呼ばれている。

「勝つ……必ず」
「……」

彼女の真名は月影ゆり、あるいは、キュアムーンライト。
世界を救ったプリキュアの一人。
理知的な瞳は狂気に染められている。
少なかった口数は強制的に閉じられている。
かつて、悲しみを大地を踏みしめる力に変え、拳には愛だけを込めると誓った。
その誓いも、身勝手な狂気に塗りつぶされていた。

フェイトは気づいていない。
バーサーカーの狂気の奥、本能とでも呼ぶべき『月影ゆり』の根底。
その根っこが、フェイトの声を聞くたびに揺らいでいるのを。
よく似た声。
自らを怒りから止めた声。
言ってはいけないと思っていたことも、言ってみせた声。

その動揺を、バーサーカーは声に出すことは出来ない。
フェイトは気づくはずもない。



ただ、すべてを知る月だけが二人を見ていた。



   ◆   ◆   ◆



――――お父さん。



コツ、コツ、と。
箸が椀に当たる際に生まれる小さな音だけが響く食卓。
二人だけの食卓。
なのに、食事は三人分用意されていた。
怯えた子供のように、母を見る。
母は何も言わず、ただ箸を動かしている。
すっかり冷め切った食事が、ただ、ただ。

「お母さん」

口にする言葉。

「なぁに、ゆりちゃん」

反応する母。
しかし、次の言葉が出てこない。
言わなければいけない。
父は死んだのだ、戻ってこないのだ。
もう、その食事が手を付けられることは永遠にないのだ。
母は、真実を知らない。
知ったらどうなる。
わからない。
母は強いが、弱い。

強いから、父のことを忘れることなどない。
弱いから、父のことを忘れることが出来ない。

なんと言えば良い。
地球から離れて行われた出来事を、自らの知る真実を。

「……なんでもない、美味しいわ」
「そう、良かった」

今日も、二人分の食事だけが終わった。
花に溢れた澄み渡る世界の光が、窪んだ月影の家に静かに差し込んでいた。



【クラス】
バーサーカー

【真名】
月影ゆり@ハートキャッチプリキュア!

【パラメーター】
筋力E(A) 耐久E(B) 敏捷E(A++) 魔力E(B+) 幸運E(D) 宝具A
※()内は狂化スキルと宝具を同時に発動させた場合のステータス

【属性】
秩序・狂 

【クラススキル】
狂化:A
バーサーカーのクラス特性。
全パラメータを1ランク上昇させ、筋力と敏捷をさらに1ランクアップさせている。
代わりに言語能力と理性の全てを喪失している。
本来ならば、所持はしているものの無きに等しいクラス適正であった。
だが、プレシア・テスタロッサによるハッキングによって書き換えられたために高ランクの狂化スキルを所持している。

【保有スキル】
直感:B
宝具使用時のみ、戦闘時、常に最適の行動を取る。

精霊の加護:-
精霊からの祝福によって、危機的な局面において優先的に幸運を呼び寄せる事ができる能力。
かつてはRank:B相当のそれを所持していたが、今となっては永遠に失われている。

伝説の戦士:A
宝具使用時のみ、戦闘への知識の有無に関係なくあらゆる戦闘技術を無意識に扱うことが出来るスキル。
光の祝福によって対魔力に酷似した力も持ち、少なくとも現代の平均的な魔術師では傷をつけることも出来ない。

【宝具】
『月光に冴える一輪の花(キュアムーンライト)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
人類の根源であり地球そのものである『こころの大樹』より授かった、人間としての存在を残したまま守護者へと至る宝具。
地球を砂漠化させるために現れた外宇宙からの侵略者『砂漠の使徒』からの防衛手段として生み出された。
そのため、霊長の抑止力というよりも星の抑止力である。
本人の意志に関係なく、常に『最適の攻撃手段』と『最適の防御手段』をダウンロードし続ける。

【weapon】
徒手空拳における格闘の他に、エネルギー波のようなものを放出することが出来る。
エネルギー波は単純に炸裂させることや、薄く伸ばした円盤によって相手の攻撃を防ぐ反射衛星のような使い方も出来る。
また、白く輝くマントによって飛行することも可能。

【人物背景】
『こころの大樹』によって宇宙からの侵略者『砂漠の使徒』と戦う伝説の戦士『プリキュア』に選ばれた少女。
平凡な家庭に一人娘として生まれ育ったが、十四歳の時に父が失踪した。
そして、失踪と同時にプリキュアに選ばれ、以来三年間、パートナーの妖精とともに砂漠の使徒と戦い続けていた。
自分以外の人間に同じ重責を負わせたくない、という理由で仲間を作らなかったが、三年目に敵に敗北。
その際にパートナーの妖精は戦死した。
なお、失踪した父は絶望で生まれた隙を敵に漬け込まれ、操られ、殺された。
その際に怒りと憎しみで我を失った程度の狂化適正。

【サーヴァントとしての願い】
ハッキングによって不正規な方法での召喚であるため、不明。

【基本戦術、方針、運用法】
宝具とスキルによって強化されたステータスを活かした白兵戦。


【マスター】
フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは

【参加方法】
プレシア・テスタロッサによって舞台を整えた状態で参加させられる。

【マスターとしての願い】
プレシアのもとへ聖杯を持ち帰る。

【weapon】
インテリジェントデバイス『バルディッシュ』
フェイトの持つ外部演算装置。
人工知能を有しており、術式の自動起動や詠唱の省略など様々な補正を執り行う。
常時は宝石のような形のスタンバイ・フォームだが、起動させることで様々なフォームに変化させることが出来る。

【能力・技能】
捕縛魔法や防御魔法など、様々な魔法を扱うことができる。
また、本人の得意とする魔力の扱い方は『速く動く・動かすこと』と『鋭く研ぎ澄ますこと』である。

【人物背景】
娘を失くしたことによって気を違ったプレシア・テスタロッサが生み出したアリシア・テスタロッサのクローン。
アリシアには受け継がれなかったプレシアの魔法への才能をふんだんに受け継いでおり、優秀な魔法使いである。
しかし、そのアリシア・テスタロッサと決定的に違う部分があったからか、プレシアからは酷い扱いを受けている。
フェイト自身は母であるプレシアに愛されるため、プレシアの命にただ従っている。
ジュエルシードと呼ばれるアイテムを収集していた時、高町なのはと出会い、彼女の運命は大きく変わった。

【方針】
優勝狙い、取れる手段は全部取る。