闘争弓兵クロニクル ◆DpgFZhamPE


───それは、極寒の世界だった。
その風は吹雪となり世界を包み。
その魔法は戦士の肉体の芯まで凍らせ。
その波動は魔法を消し飛ばす。
大魔王は倒れない。
大魔王は揺るがない。
人間では大魔王は倒せない───大魔王の魔の手からは、逃げられない。
絶望を啜り、憎しみを喰らい、悲しみの涙で喉を潤す大魔王に、敵う者はいない。

「───」

なのに。

「───ッ」

だというのに。

「───ッ!!!」

その者は、諦めない。
大魔王の冷気が脚を凍らせる。
───それがどうした。
大魔王の魔法が、この体を包み込む。
───それがどうした。
仲間の補助を、大魔王が消し飛ばす。
───それが、どうしたというのだ。
勇者は、倒れない。
勇者の挑戦は終わらない。
剣を杖代わりに、疲労と痛みで震える足で立ち上がる。
負けられない。
負けられるはずがないのだ。
勇者は全てを背負いここにいる。
───その全てが、勇者に力を与えてくれる。
ギャリ、と音がする。
勇者の剣が地面を削り、再び構えられた音だった。
大魔王の射殺すような冷たい視線と、勇者の不屈の闘志が向かい合う。
人の身にてこの魔王を打ち倒すその日まで、勇者は負けられないのだ。
そして激闘の末、勇者は魔王を討ち滅ぼすことに成功する。
───これが、勇者の始祖の物語。








パタン、と。
そこで、本を閉じる音がした。

「……中々の傑作だったぞ、ロトとやら」

その呟きは、賛美のものかまたは別の感情か。
多くを語る必要はない。
化け物を倒すのはいつだって人間なのだ。
この資料で知り得たのはロトは人の身で魔を討ち滅ぼす存在、正にそのものだということ。
ならば、再戦を心より待とう。
勇者伝説のその始祖よ。
見事、この化け物の首を討ち取ってみせろ───と、アーカードの笑みは怪しく歪む。

◆ ◆ ◆

古く年季の入った紙の匂い。
ぺらりと一ページずつめくるそのホスト風の姿は、図書館の静かな雰囲気とはまるで似合っていなかった。
その手に持っている本が目当てのものではなかったのか、乱雑に本棚に戻し、再び新しい本を手に取る。
そして再び目を通し───その眉間に皺が作られる。

「はぁ」

またか、と。
心の中の一言と共に、深い溜息を吐く。
軽い音を立てて本を閉じ、近くの座席の上へと腰を下ろす。

「どうしたね、我が主」
「───ベルク・カッツェ」

己のサーヴァント───アーカードからの質問にマスター、ジョンス・リーは短く答える。
その言葉に爽快感など含まれておらず、むしろ目標を未だに達成できていないその苛立ちが含まれていた。

「……その名前だけで見つかったのは三人目だ」

その言葉と共にジョンスが投げかけた目線の先には、二冊の本が積まれていた。
その中には、複数の『ベルク・カッツェ』が存在していた。
僅か17日で地球の半分を占領したギャラクターという組織に属した『ベルク・カッツェ』。
総裁Xという存在に忠誠を誓い、科学忍者隊という集団と渡り合った『ベルク・カッツェ』。
女性語を操り、生涯の中で多くの部下に舐められ侮辱されていたという『ベルク・カッツェ』。
どれも伝承が残っており、サーヴァントとして召喚されてもおかしくない存在だった。
真名は割れている。ならば少しは情報が得られるか───と思ったが、ここまで難航するものだったとはジョンス自身も想定の外だった。
入念に調べれば後何人の『ベルク・カッツェ』が現れるのだろうか。
想定しただけで頭が痛くなる。
正体を割るには、もう少しキーワードが必要なのかもしれない。

「……次だ」

意識を切り替えて次の本を手に取る。
その本は薄く汚れ、表紙も見え難くなるほどに擦れていたが、そこには確かに『ガッチャマン』と文字が刻まれていた。
───『ガッチャマン』。
ここまで調べ上げた『ベルク・カッツェ』伝承の全てに現れている名前。

(この名前も、覚えていて損はないか)

読み進めるほど現れるその名前に、ジョンスはそう判断を下す。
異星人犯罪を駆除するための秘密裏の集団。それがこの伝承における『ガッチャマン』らしい。
NOTEという物体から力を引き出し、スーツを纏い戦う───あまりに現実離れしているが、ここまで読んだ伝承で慣れてしまっていた。
読み進めるごとに、ジョンスは目当ての記載を発見する。
そう、新たな『ベルク・カッツェ』の伝承だ。
そこには、様々な伝承と特徴が書き綴られていた。
『宇宙人を自称する存在』とも。
『数々の星を滅亡へと追い込み、尚且つ己の腕は汚さない狡猾な存在』とも。
『生命体を挑発し、混乱や争いを引き起こす』『擬態能力を有しているという一説があり『争いを好み心という物を心底嘲笑い『地球に住む存在を原始『そして日本を混乱に───』

コイツだ、と。
ジョンス・リーは古く汚れた本を手に、確信する。
そこからのジョンスの行動は速かった。
英霊は、死んだ過去の存在だ。
ならば、伝承を読んで行けば生涯の内に敗北や死因などが書かれている可能性が高いのだ。
そこからならアイツを倒す方法が記されているかもしれない、と判断したのだ。
コレを読み進めればもしかしたら、アイツに一撃を叩き込めるかもしれない、とジョンスは考えた。
そして新たにページを捲ろうとした瞬間に───何者かに、動きを止められた。

「熱心な所に済まないが───闘争の時間だ」

声の主は、アーカードだった。
アーカードはその長い指を一方向へと向ける。
具体的には、図書館の外、何やら考え事をしている黒いスーツを纏った男性の方向へ。
年齢は……三十代手前と言ったところか。

「あいつがマスターなのか」
「だろう。消しきれていない硝煙の臭い、隠し切れていない血の気配……一般人ならば簡単に騙されるだろう。
だが私には解る───アレは、闘争を経験した人間だ」

そして、と。
アーカードは更に続ける。

「あの人間は此方を『誘っている』」

そうか、と。
ジョンスは軽く返事をすると、持っていた書物を閉じる。
誘われているのならば、断る理由がない。
調べ物ばかりで飽きたところだったのだ。
めぼしい物は見つけた、そして目の前に獲物が現れた。
先程の戦闘の疲れが完全に抜けた訳ではないが、それがどうした。
闘争る時には闘争る。
如何なる状況でも、それは変わらない。

「行くぞ、アーカード」
「了解した、我が主」

ミシリ、と木製の床を踏み歩きながら。
八極拳士、ジョンス・リーは図書館の外へ───戦場へと歩き出す。




───さあ、闘争の時間だ。







◆ ◆ ◆

衛宮切嗣の行動は、迅速だった。
まずは朱の外套のサーヴァントが行ったという交戦の跡の確認。
戦闘の被害の規模によって、サーヴァントの大体の戦力を分析しようということだ。
まず一つ目に入ったのは、コンクリートの足場に刻まれた踏み抜かれたような穴。
そして二つ目は足場に刻まれた剣戟の跡。

『一つ目は朱のサーヴァントのマスターによるものだ。
二つ目は朱のサーヴァントの無数の魔が出現した時に、対処したロトというサーヴァントの剣によるものだろう』

己がサーヴァントからの解説も思考に組み込みつつ、思考する。
魔術師殺しのその能力。
それは実戦経験、紛争戦争において培った情報能力でもあるのだ。
欠けた情報のパーツを元に、思考を組み立てる。
マスターは肉弾戦に長けた男。八極拳の使い手。接近戦は不利。しかし固有時制御の使用を視野に考えると可能か。最も有効な戦法は狙撃。現在の武装では狙撃は不可、アーチャーならば可能。
サーヴァントは、再生能力に無数の魔を使役する能力持ち。クラスは予想するにキャスターか。死徒の可能性あり。再生能力、魔の限界は不明。今一度偵察が必要か。
カチカチ、と。
欠けた情報のパーツが脳内で組み合わさっていく。
欠片が、一つの図へと。
最も有効な手段を導き出すための地図へと、変化していく。
───しかし、完成には程遠い。

『マスター』
「ああ、わかっている」

アーチャーの警告に短く了解の意を返す。
その直後。
ザッ、ザッ、と。
二つの力強い足音が、背後から切嗣の鼓膜に届いたのだ。
切嗣はその足音が誰のものなのか、何の目的でやってきたものなのかを瞬時に理解する。

『───アーチャー、サーヴァントの方を頼む』
『了解した』

カチャリ、と懐のキャリコが音を立てる。
そして切嗣はゆっくりと振り返り、来襲者と向き合う。
来いよ、と。
口は開かずとも、その目がそう告げている。
ホスト風の男の顔面には幾つかの痣が残っているが、どれも戦闘に影響は齎しそうにない。
朱の外套を纏うサーヴァントは、その顔に笑みを貼り付けたまま此方を目視している。
光と共に実体化したアーチャーは、その両手に黒白の夫婦剣を握り締め、その表情を引き締めている。
言葉が交わされる様子はない。

───向かい合うこと、約三秒。

ドンっ!!!と。
コンクリートの床を踏み抜く音と、キャレコが銃弾を吐き出す音が同時に鳴り響いたのを合図に、闘争が始まった。

◆ ◆ ◆

ゆらりゆらりとバスに揺られる魔神皇。
彼の肉体は、今とても───スッキリしていた。
爽快感に溢れていた。
精神は苛立ちが溜まっていたが。
バスの中に揺られ、思わず射精してしまったその後。
狭間はすぐにバスを下車し、近くの漫画喫茶へと入店したのだ。
理由はただ一つ。
店内のシャワーを利用し、下腹部に染み付いた精臭を落とすためだ。
魔神皇ともあろう者が精臭をその身に纏ったまま出歩くなど言語道断。
そのような臭いを身につけたままで他参加者と接触しても、利用するどころか気味悪がられ不審がられ話すらできない可能性すらある。
そのようなことははあってはならないのだ。
故に大きく時間をロスしてしまったが、立ち寄った漫画喫茶で体を清め、下着を替え、再びバスに乗り込んだのだ。
ちなみに鏡子は狭間より二三席後ろの座席に座らせている。
再び同じような事態を引き起こし射精しては無様極まりないからである。
現状態こそ無様極まりないと言われれば、否定はできないが。

『マスター?』
『……何だ』
『サーヴァントよ。図書館前二人、交戦してる』

念話によって響いた声に、狭間は反応する。
宝具、『ぴちぴちビッチ』。
その鏡が映し出す遠隔視能力によって、図書館前の風景を映し出したのだ。
サーヴァント、二体……狭間は思案し、鏡子に指示を伝える。
変に会話が長引いてまた射精させられても困り者なので、短めに。

『先程の報告の参加者か』
『そうみたい。男と赤い大男』

先程の報告───それは、聖とジョンスの戦闘の一部始終のことである。
己の身体が予想外の射精を行ってしまったため聞きそびれた内容だったが、漫画喫茶にてシャワーを浴びている内に聞いておいたのだ。

『そのまま監視し、戦力を把握しろ。
……手は出すな、此方の仕業とバレたら後に利用できなくなる』
『りょーかいっ*』

……本当に手は出さないだろうな、と。
狭間はイマイチ信用できない己のサーヴァントに偵察を任せ、図書館へと向かうバスにまた揺られるのであった。
図書館へは、後少し。





◆ ◆ ◆

轟音と共に吐き出された弾丸は、ジョンスを貫くことは無かった。
ジョンスのその強靭な脚力で地面を踏み締めたことにより発生した小さな振動───これを『震脚』という───がキャリコから吐き出された弾丸を僅かに逸らし、脳天を貫く筈だった弾丸はジョンスの頬を軽く裂いたのみに終わったのだ。

(これ程の、脚力───!?)

今の切嗣は、驚愕などという無駄なことに意識を割いている暇はない。
何故ならば。
次は、一歩踏み込んだジョンスの一撃が放たれるからだ。
低く構えた体制から放たれるその一撃───発頸。
掌を突き出すその一撃は、正に必殺。
八極拳には二の打ち要らず、一つあれば事足りる。
直撃すれば確実に意識を刈り取るその一撃は、脅威そのものであった。

だが。
しかし。
───当たらなければ、どうということはない。

「『Time alter───double accelッ!』」

直後。
もはや直撃は免れなかった切嗣のその肉体が、まるで早送りでもしたかのように速度を上げる。
その速さ、通常の二倍。
これが、固有時制御。
固有結界の体内展開を応用した、自分の肉体のみの肉体経過速度を操作する魔術である。
二倍の速度で発頸の魔の手から逃れた切嗣は、再び距離を取る。
接近戦は不利。ならば距離を取るまで。
───その瞬間、切嗣の口内に鉄の味が染み渡る。
固有時制御の副作用。世界からの修正力により、加速した肉体は大きな負担を負ってしまうのだ。
心拍・脈拍の異常。毛細血管断裂。息も少し上がっている。
そのためなるべく使用したくはなかったが───使用しなければ、敗北していたのは此方だった。
それ程までにジョンスの一撃は、切嗣に恐怖を与えたのだ。
しかし、その恐怖を与えた主のジョンスの心は冷静そのものだった。

(……動きが急に速くなった。見た所二倍ってところか)

不可解な現象を自分の中で整理する。
しかし、その思考は途端に中断される。
他の誰でもない、ジョンスの意思によって。

(───まあ、いい。二倍で動くとわかってんならそれに当てるように動くだけだ)

どうせ考えてもジョンスには理解の外だ。
ならば余計な思考は捨て、一撃に全てを集中させる。
グググ、とその身体に力が篭る。

(次の一撃で決める)

それは、ジョンスの八極拳の真髄。
李書文の二の打ち要らずと同様の、二の攻撃を必要としないその極意。

魔術師殺しと八極拳士の視線が交差する。
言葉は要らない。
交わすは、互いの戦意だけ。
静寂が二人を包む。

そして。

二度目の、交差。
その一瞬に、思考が加速する。

(戦術予想───此方の武器はコンテンダーと起源弾、そしてキャリコのみ。
魔術の使用は見られない。起源弾の使用は有効ではないと判断。この男との接近戦に勝機はない。この強力な筋力を持つ男はキャリコの弾丸では仕留め切れない可能性がある。仕留め切れなかった場合此方があの八極拳に仕留められる可能性が高い。ならば隙を突いてコンテンダーで銃弾を相手の脳に撃ち込むか。
固有時制御のダメージは未だ蓄積されている。だが使用は可能、二倍速が限界か。
次に戦略予測───この男が此方の情報を持っている可能性は限りなく低いと判断。今の戦闘で見せたのはキャリコのみ。ならばコンテンダーに対しての予備知識はないと判断。
ならば───次の一撃を回避してコンテンダーを撃ち込むのが最良)

その思考は、切嗣の行動を洗練し、勝利へ導くためのもの。
しかし。
同時にジョンスが考えていたものは、至極簡単なものだった。

(奴は銃を持っている。
ならば───撃たれる前に打つッ
!)

撃たれる前に、全力の頸を叩き込む。
それだけだ。
そして互いの思考と視線が重なり合い、その瞬間、二度目の爆音が響く。
ジョンスが踏み締めたそのコンクリートに皹が入る。
そして向かってくる切嗣に放つ、カウンター気味の一発。
直撃すれば、完全に決着がつく。
だからこそ、切嗣は再び固有時制御に頼るのだ。

「『Time alter───double accelッ!』」

二度目の固有時制御。
二倍速によって加速した切嗣は、ギリギリのところでジョンスの一撃を避け、その無防備な頭にコンテンダーを突きつける。
これで、終わり。
戦車の装甲すら貫くその一撃は、ジョンスの頭蓋を容易く砕き貫くだろう。
ドンッッ!!と。
轟音を奏で吐き出される銃弾は、吸い込まれるようにジョンスの脳天へと向かっていく。

───しかし。
その銃弾は、ジョンスの頭蓋を貫くことはなかった。

「何ッ!?」

驚愕の声を上げる。
ジョンスは、二倍速の速度に追いついてきたのだ。
そしてあろうことか、更に銃弾が来ることを予想し、止まることなく前進しその銃弾を避けてみせたのだ。
常人ならばあり得ないはずのその行動。
切嗣に失態があるとすれば───ジョンスほどの八極拳士を前に、二度も同じ場所を狙い、同じ手段で避けようとしたことだろう。

次の瞬間。
ドゴン、と先程の比にならないほどの轟音が鳴り響く。
ジョンスの脚が完全に地面を踏み抜いた音だった。
これで、必殺の一撃を叩き込む。
ジョンスが攻撃体制に再び入ったのを、切嗣は察知していた。
が、二度目の固有時制御の反動により、身体が回避を許さない。

(ならば───!)

その手に収まったキャリコをジョンスへと向ける。
だが、遅い。
致命傷を狙うには余りにも遅過ぎるその行動は、切嗣の致命的な敗因を作る。












───ズドンッッッ!!!!!

辺りに響く鈍い音は、切嗣の腹部にジョンスの拳がめり込んだ歪な音だった。








◆ ◆ ◆

少し時間は巻戻る。
マスター同士の戦闘が始まる前に、二人のサーヴァントは己がマスターより共に少し離れた場所で向き合っていた。
マスターをサーヴァント同士の戦闘に巻き込まないためだ。
赤い弓兵はその顔を引き締め、朱いサーヴァントはその顔に笑顔を貼り付けている。

「ああ、サーヴァント───いや、ヒューマンと呼ぼうか。
なあ、見たところ……いや、感じたところ神の血も何も入っていない人間であろう?」
「……こちらの種別まで即座に見抜かれるとはな。生半可な相手ではないらしい。
そういう君こそ、人間ではない───いや、化け物と呼んだ方が正しいか」

カツ、カツ、カツ、と二つの足音が響き、両者の距離は狭まっていく。
一人は黒白の夫婦剣を手に。一人は巨大な重火器を手に。
その距離は、狭まっていく。

「ああ、楽しいなヒューマン。今宵の私は幸運らしい。
先程極上の存在と戦闘り合ったばかりだというのに、またもや会えるとは」
「私としては君のような化け物とは戦いたくないのだがね。
生憎と、化け物退治は趣味じゃない」
「ほう、言うではないか」

カツンカツン、カツンと。
両者の影が交差し───互いに背を向けた状態で足を止める。
まるで、それは決闘前のガンマンのように。
無防備なようでありながら、隙がない構え。

「ヒューマン、貴様が人間であることを望む。
逃げ怯えるだけの野良犬ではないということを証明してみせろ」
「ああ、良いだろう。証明するついでに、君の首も貰っていくとしよう」

そして静寂。
夕方も過ぎ、もうすぐ夜になろうとしている中、無音の世界が完成する。
息を殺し、刹那の瞬間までその動きを止める。

そして。
少し離れた場所で鳴った轟音が響いた瞬間───錬鉄の英雄と吸血鬼が始動する。

「シッ───!」
「───ハァッ!」

両者、反転。
振り向き様に黒い干将を振るう。
狙いはただ一つ、その首のみ。
しかし、その斬撃は届かない。
アーカードが握る銃───対化物戦闘用13mm拳銃『ジャッカル』により受け止められる。
そしてもう一つの銃、454カスールカスタムオートマチックの引き金に指をかけ、アーチャーの額に狙いを定める。

「があッ……」

しかし、引き金を引くことは叶わなかった。
それよりも先に、莫耶がアーカードの喉元へと突き刺さったのだ。
剣と銃では接近戦においての有利さが違う。
アーチャーの夫婦剣のリーチの長さが、先にアーカードへと傷をつけたのだ。
獲った、と。
アーチャーは確信し、そのまま首を刈り取るべく刃を押し込む。
ぐじゅ、と肉を裂き刀剣が肉に沈む音を奏でながら───アーカードは、ジャッカルの狙いをアーチャーに定める。
瞬間。
BANG!とジャッカルから銃弾が吐き出される。

「くっ!」

それを寸でのところで回避し、アーチャーはバックステップで距離を取る。
干将莫耶はアーカードに刺さったままだが───少し立つと空気に溶けるように消えて行った。
そしてその頃にはアーカードの傷も完全に塞がり、跡すらも残っていない。

「……不死の類か、それとも再生か。どちらにしろ厄介な能力だ」
「さあ───それでお終いかヒューマン?
私はまだ生きているぞ、首も繋がっている。
残念だが先程存分に魔力を使ったばかりでね……宝具を使う気はないのだよ」

つまり、とアーカードは続ける。
その笑みは狂化こそしてないものの、狂気に染まっていた。

「今が一番の好機だぞ?さあ、その全身全霊を振り絞り私を殺してみせろ」

ガジャリと重厚な音をたてる銃を両手に、アーカードは謳うように言葉を告げる。
これは、挑発だ。
かかってこいと。まだまだその程度のものじゃないだろうと。
早く全力を出せと───そのような挑発だと、アーチャーは受け取った。
そうか、ならば。

「ほう───では此方はアーチャーの真髄お見せしよう」

ガンっ!と、音をたててアーチャーが行ったのは、後退。
その手には先程までなかった、黒塗りの弓が握られている。
そして番える矢は、無銘の剣。
彼の経験に蓄積された、投影された宝具の一つ。
しかし。一発では、終わらない。

「全て叩き落とせるか、化け物のサーヴァントよ」

番えられた剣は───都合十六本。
その一発一発が投影された宝具による狙撃。
それを見てアーカードは、更に笑みを深くする。

「───!」

言葉は発さない。
極限にまで高められた闘争本能は、迎撃だけに意識を集中させる。
そしてギリギリと引き絞られたアーチャーの弓は───十六の剣を、矢として射出した。

空を舞う。
空気を切り裂き音すら置き去り、十六の矢がアーカードへと飛来する。
アーチャー、弓兵のクラス。
その真髄の狙撃。
普通のサーヴァントならば耐えられようはずもない───だが、忘れてはならない。
アーカードも、アーチャーのクラスなのだ。
これぐらいの狙撃を撃ち落とせないのならば、弓兵のクラスなど名乗るはずがないのだ───!

「ハアァッ!!」

BANG!
BANG!BANG!
BANG!BANG!BANG!
BANGBANGBANGBANGBANGBANGBANGBANGBAN───BANG!!!!!

空の薬莢が弾け飛び、二丁拳銃から次々と銃弾が吐き出される。
都合十六発。
アーチャーが放った矢と同数のその銃弾は、真っ直ぐ放たれた矢へと進んで行く。
そして。
───十六本の矢を、十六発の弾丸が全て打ち砕いたのである。

「まだ終わりではないだろう?ヒューマン!」

問いかけるアーカードの視界を折れた、割れた刀剣の欠片が覆い隠す。
まるでそれは舞い落ちる雪のように、辺りを照らし、美しかったのだ。
だからこそ、アーカードは気づかなかった。
視界を覆い隠す割れた刀剣で、一瞬のみアーチャーを見失った。
それが、アーカードのミスだった。

「が、ぎッ……!?」

ドスッ!、と。割れた刀剣のカーテンを突き破り───新たな矢が三本、飛来したのだ。
一つはアーカードの喉元へ。
一つはアーカードの右肩へ。
一つはアーカードの左肩へと、突き刺さった。

───そして、アーチャーはその好機を逃さない。
アーチャーの口からポツリ、と言葉が漏れる。

「───『壊れた幻想』」

直後。
刺さったままの剣の内に秘めた神秘が爆音と共に、アーカードの頭部と腕を跡形もなく吹き飛ばした。

「───一筋縄ではいかないか」

策を弄しアーカードを吹き飛ばすことに成功したアーチャーも、無傷ではなかった。
十六の矢を砕いた十六の弾丸。
その中の2発が、アーチャーの左足と脇腹に直撃したのだ。
矢である程度の勢いを殺したからか、ダメージは少なく行動に支障はない。
だが、負傷には代わりはなかった。

「どれほどの再生能力を有しているのかは知らないが───頭を飛ばせば終わりだろう」

一人語るアーチャーは、勝利の余韻に浸る暇もなく、思考を切り替える。
まずはマスターを迎えに行く。
恐らく致命的な傷を負ってはいないだろうが、もしもということもある。
夜が訪れる前に体制を整えなければ。

「やれやれだ、まだやらなければいけな「やるじゃあないか、ヒューマン」───ッ!?」

聞こえる、声。
たった今、破壊し尽くしたアーカードから響く、声。
肉の競り上がる不気味な音と共に───倒れ伏していたはずの腕と首がないアーカードの身体に、欠損部分が生えてくる。

「……まさか、そのレベルの傷でも再生するとはな」

アーチャーが驚愕の言葉を喋り終える頃には、アーカードは既にその
身体を完全に回復させていた。
───これでは、いずれ負ける。
まだどちらも宝具を発動していないとは言え、この再生能力の差では確実にこちらが持たない。
倒しても倒しても復活するのだ。
魔力切れを狙う戦法もあるが───相手マスターの魔力量がわからない限り、それも難しい。
アーチャーはそれを理解しつつ、再びその手に夫婦剣を投影する。
ならば、切嗣がマスター殺害を成し遂げるまで持ち堪えるのみ。
不死相手への持久戦。

「さあ、第二ラウンドと行こうかヒューマン───と、言いたいところだが、今回はここまでのようだ」

そして。
その持久戦は、意外な形で幕を下ろした。

◆ ◆ ◆

「ぁ───は、ぁあっ───!」

息を上手く排出できない。
肺が空気を上手く取り入れない。
そのような大ダメージを受けつつ、切嗣はまだ意識を保っていた。
ジョンスの一撃必殺のその八極拳を受けて、まだ意識を保っていたのだ。
本来ならば、切嗣に耐えられる道理などない。
一瞬の内に意識を刈り取られるはずだったが───ジョンスがその拳を切嗣に叩き込む瞬間。
その手にあったキャリコを使い、ジョンスが力を込め地面を踏み締めていた軸足、つまり右脚の腿を撃ち抜いたのだ。
ほんの一発の銃弾。
それがジョンスのバランスを削ぎ、勢いを下げ───ほんの少しだけ、拳の威力を下げることに成功したのだ。
故に、切嗣はギリギリのところで意識を保っているのだ。

「……痛ぇ」

右脚の腿を撃ち抜かれたジョンスも、その痛みに膝をついている。
ダメージこそ切嗣の方が多いが、引き分けと言ったところだろうか。

「マスター!」

そして。
自分の元に帰還する弓兵を目視し───自分の『作戦』が成功したことを確信し、切嗣はその場で意識を手放した。


◆ ◆ ◆

「マスターの危機を感じて帰還してみれば……なんというザマだ。
手酷くやられたなマスター?」
「うるさい、黙ってろ」

帰還したアーカードに一喝し、ジョンスは立ち上がる。
撃たれた箇所は痛むが、歩行が困難なレベルではない。
治療しなければ後々に響きそうではあるが、今のところは大丈夫だった。

「ヒューマン──また近い内、再戦を願うとしよう。
貴様もこのまま戦う余裕はないだろう?」
「───ああ、そうだな。
その言葉に甘えるとしよう」

アーカードは魔力を使い過ぎている。
アーチャーはマスターが負傷している。
どちらも戦闘を続ける旨味はないが故に、アーチャーはその申し出を断らなかった。
睨み、交差しているその視線は、戦闘が終わったとはしても緩むことはない。

「それまで死んでくれるなよ」

ダンっ!と音をたてて───アーチャーは、跳躍した。
アーカードの言葉には答えない。
己がマスターを抱えたまま、戦場と化した図書館から離れていく。
飛び去ったアーチャーを眺め、充実した気持ちのアーカードだったが───ジョンスの心境は、とても充実したとは言い難かった。
これは、引き分けだ。痛み分けだ。
勝負の決着すらついていない。
もう少し速く撃ち込めば決められたその一撃を凌がれた。
次は、もっと速く強い一撃を叩き込む。

(───次は、勝つ)

その言葉には出さない秘められた闘志を、アーカードは見逃さなかった。
ああ、それでこそ我がマスターだと。
それでこそが人間だと。
その闘志を忘れずに次の闘志へと存分にぶつけるがいい、と。
アーカードは確かに心の中で己がマスターを認めつつ、その闘争心に安堵した。
そしてしばらく立ち尽くした後、二人は再び始動する。
具体的には、図書館の中へ。

「マスター、何処へ?」
「図書館の中だ。まだアイツのことが全て分かったわけじゃない、後図書館の中なら救急箱ぐらいあるだろ」

まずは治療のために図書館へ。
カッツェのことも全てわかった訳ではない───ならば、図書館に再び帰るのは当然だった。
戦闘を終えたのだ、少し休憩も取らねばならない。


が。


「───待て」

そう簡単に事が進むほど、現実は楽ではなかった。

掛けられた言葉にゆっくりと振り返る。
そこには真っ白の学生服を纏った学生が、その場に立っていた。
隣のアーカードが、反応する。
正確には、驚愕していた。

「マスターとは思えないほどのその魔力───貴様、何者だ?」

アーカードの問いは、至極真っ当なものだった。
目の前の少年は、人間にしては魔力の量が桁違い過ぎるのだ。
まるで、化け物が人の皮を被っているような───そう説明した方が分かりやすいほどの、力だった。
アーカードを持ってすら本当に人間かと見紛うほどの力。
恐らくこの場であったマスターの中で一番の強敵であろう、その姿。

「ああ、ならば先に名乗らせてもらおう」

アーカードの問いに、少年は答える。
その姿と態度からは余裕と傲慢さが見て取れた。
ジョンスは痛む足を堪え、その身体を構える。
コイツには隙を見せるなと、本能がそうさせたのだ。

「───『魔神皇』、狭間偉出夫だ」

───そして。
ここに八極拳士と魔神皇が交差する。


【C-8/図書館付近/一日目 夕方】

【ジョンス・リー@エアマスター】
[状態]顔面に痣、疲労(大) 、右脚腿に銃創(手当て必要)
[令呪]残り一画
[装備]なし
[道具]ジナコの自宅の電話番号を書いた紙
[所持金]そこそこある
[思考・状況]
基本行動方針:闘える奴(主にマスターの方)と戦う。
0.魔神皇……?
1.足の治療、その後図書館でアサシン(カッツェ)を八極拳で倒す方法を探す。
2.あの男(切嗣)には必ず勝つ。
3.ある程度したらジナコに連絡をする
4.聖と再戦する。
[備考]
※先のNPCの暴走は十中八九アサシン(カッツェ)が関係していると考えています。
※現在、アサシン(カッツェ)が一人でなにかやっている可能性が高いと考えています。
※宝具の発動と令呪の関係に気付きました。索敵に使えるのではないかと考えています。
※聖の名を聞きました。アサシン(カッツェ)の真名を聞きました。
※アサシン(カッツェ)、セイバー(ロト)のパラメーターを確認済み。
※アーチャー(エミヤ)のパラメーターを確認済み
※科学忍者隊ガッチャマン、おはよう忍者隊ガッチャマン、ガッチャマン(実写版)におけるベルク・カッツェを把握しました。
ベルク・カッツェ(クラウズ)の書物も見つけましたが、切嗣との戦闘によりある程度しか読めていません。
どの程度まで把握したかは、後続の書き手さんに任せます。

【アーチャー(アーカード)@HELLSING】
[状態]魔力消費(大)
[装備]なし
[道具]なし
[思考・状況]
基本行動方針:主(ジョンス・リー)に従う。
0.魔神皇……?
1.目の前の存在への対処。
2.アーチャー(エミヤ)そしてセイバー(ロト)と再戦し、勝利する。
3.アサシン(カッツェ)が起こそうとしている戦争には興味がある。
4.アサシン(カッツェ)が接触してきた場合、ジョンスに念話で連絡する。
[備考]
※野次馬(NPC)に違和感を感じています。
※現在、アサシン(カッツェ)が一人で何かしている可能性が高いと考えています。
※セイバー(ロト)の真名を見ました。主従共に真名を知ることに余り興味が無いので、ジョンスに伝えるかどうかはその時次第です。
※セイバー(ロト)の生前の話を知りました。
何処まで知っているかは後続の書き手さんに任せます。
少なくとも魔王との戦いは知っているようです。

【狭間偉出夫@真・女神転生if...】
[状態] 健康、気力体力減退、体スッキリ
[令呪] 残り二画
[装備]
[道具] 鞄(生活用具少し、替えの下着数枚)
[所持金] いくらかの現金とクレジットカード。総額は不明
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯戦争に勝つ。
1.目の前の参加者(ジョンス)と接触し、利用できるようなら錯刃大学の襲撃で得た情報をリークする。
 場合によっては早朝のランサー主従(凛組)に関する情報も。
2.錯刃大学の主従(HAL組)との直接対峙は避けたい
[備考]
※まだ童貞。
※錯刃大学に存在するマスターとサーヴァントの存在を認識しました。
 春川英輔(電人HAL)がマスター、ないし手がかりになるだろうと考えています。
 春川英輔の経歴と容姿についてネット上に公開されている範囲で簡単に把握しました。
※学校は必要に迫られない限りは行かないつもりです。
※状況次第で拠点の移動も考えています。
※濡れた下着は立ち寄った漫画喫茶に捨てました。

【ライダー(鏡子)@戦闘破壊学園ダンゲロス】
[状態]『ぴちぴちビッチ』で索敵中、つやつや、はいてない?
[装備] 手鏡
[道具]
[所持金] 不明
[思考・状況]
基本行動方針:いっぱいセックスする。
0.狭間の目の前の二人への対処。
[備考]
※クー・フーリンと性交しました。
※甲賀弦之介との性交に失敗しました。
※錯刃大学に存在するマスターとサーヴァントの存在を認識しました。


夕日が辺りを照らす中、赤い弓兵は意識がない己がマスターを抱えて空を駆ける。
何らかの方法でダメージを抑えたのだろう、怪我はそう酷くない。
一時間もしない内にじきに目を覚ますだろう。

「……」

切嗣があの主従と戦ったのは偶然でもミスでもなく、狙ってのことだった。
赤い弓兵が切嗣に命じられたこと───それはあの朱い外套のサーヴァントの『再生能力の限界』と『他の戦闘方法、能力』を戦いの内に調査すること。
そしてマスターである切嗣は、出来る限りの負傷を敵マスターの八極拳士に与えるということが目的だった。
奴の真名は知らないが、死徒の可能性もある。
そうなれば後々必ず大きな障害となる───ならば、今の内に消耗させ聖杯戦争が活発になる夜に他の主従に討ち取ってもらえばいい。
それが、切嗣が今回の作戦に打って出た理由。

「……しかし」

しかし。
この作戦には大きな穴がある。
朱い外套のサーヴァントの未知数の部分が此方の戦力を大きく上回っていた場合。
八極拳士が切嗣をも上回っていた場合。
負傷を与えるどころか、此方がやられていた可能性すらある───だというのに、切嗣は何故こうも大胆な作戦に出たのか。
正面から堂々と。
アーチャーの本領発揮である超距離狙撃すら視野に入れず。
真正面から、立ち向かうという作戦を。

(『死徒』という存在に、爺さんを強行に走らせる何かでもあったのか……)

無意識の内に切嗣を焦らせるほどの、何かが。
そこまで思考して、アーチャーはその思考を切る。

「───詮索しても無駄だがね。
答えの出ないことならば、後回しにした方がいい」

自分に言い聞かせるように、更に跳躍する。
取り敢えずは、どこかのビルの屋上で切嗣が目を覚ますのを待つとしよう───


【C-8(北)/ビル屋上/一日目 夕方】

【衛宮切嗣@Fate/Zero】
[状態]健康、毛細血管断裂(中)、腹部にダメージ(中)、気絶中(後少しで回復)
[令呪]残り三角
[装備]キャリコ、コンテンダー、起源弾
[道具]地図(借り物)
[所持金]豊富、ただし今所持しているのは資材調達に必要な分+α
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を勝ち取り、恒久的な平和の実現を
0.気絶中───。
1.使えそうなNPC、および資材の確保のため街を探索する。
2.昼を回ったら暗示をかけたNPCに連絡を取り、報告を受ける。
3.B-4で起きるであろう戦闘を監視する。
[備考]
※この街のNPCの幾人かは既に洗脳済みであり、特に学園には多くいると判断しています。
※NPCを操り戦闘に参加させた場合、逆にNPCを操った側にペナルティが課せられるのではないかと考えています。
※この聖杯戦争での役割は『休暇中のフリーランスの傭兵』となっています。
※搬入業者3人に暗示をかけ月海原学園に向かわせました。昼食を学園でとりつつ、情報収集を行うでしょう。暗示を受けた3人は遠坂時臣という名を聞くと催眠状態になり質問に正直に答えます。
※今まで得た情報を基に、アサシン(吉良)とランサー(エリザ)について図書館で調べました。しかし真名まではたどり着いていません。
※アーチャー(エミヤシロウ)については候補となる英霊をかなり絞り込みました。その中には無銘(の基になった人)も居ます。
※アーチャー(アーカード)のパラメーターを確認しました。
※アーカードを死徒ではないかと推測しています。
そして、そのことにより本人すら気づいていない小さな焦りを感じています。
この焦りが今も続いているかどうかは不明です。

【アーチャー(エミヤシロウ)@Fate/Stay night】
[状態]右腕負傷(小)、右肩負傷(小) 、左足と脇腹に銃創(小)、魔力消費(小)
[装備]実体化した時のための普段着(家主から失敬してきた)
[道具]なし
[思考・状況]
基本行動方針:切嗣の方針に従い、聖杯が汚れていた場合破壊を
0.今はこの場から離れ、夜に備えて切嗣の覚醒を待つ。
1.出来れば切嗣とエミヤシロウの関係を知られたくない。
[備考]
※岸波白野、ランサー(エリザ)を視認しました。
※エリザについては竜の血が入っているのではないか、と推測しましたが確証はありません。
※『殺意の女王(キラークイーン)』が触れて爆弾化したものを解析すればそうと判別できます。ただしアーチャーが直接触れなければわかりません。
※右腕、左足、脇腹は軽傷であり、霊体化して魔力供給を受けていれば短時間で完治する程度のものです。

[共通備考]
※C-7にある民家を拠点にしました。
※家主であるNPCには、親戚として居候していると暗示をかけています。
※吉良吉影の姿と宝具『殺意の女王(キラークイーン)』の外観のみ確認しました。宝具は触れたものを爆弾にする効果で、恐らくアサシンだろうと推察していますが、吉良がマスターでキラークイーンがサーヴァントだと勘違い。ただし吉良の振る舞いには強い疑念をもっています。

※黒崎一護を『仮面をつけた』『黒刀の斬魄刀を所持する』『死神』と認識しました。
※ルリ、キリコ、美遊についての認識については後続の書き手にお任せします。
※レンタカーは図書館付近の駐車場に停車してあります。



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最終更新:2015年01月10日 07:04