近似値 ◆FFa.GfzI16


聖なる杯。
かの偉大なる主の御子が、最後の晩餐に用いた杯。

『これを、私の血だと思い、飲みなさい』

御子がどのような想いの元に、それを口にしたのかは誰にも分からない。
最後の晩餐におけるパンは御子の肉であり、ワインは御子の血である。
御子そのものを、使徒は口にしたのだ。
聖杯それ自身を、使徒は口にしたのだ。

聖杯とは、願いを叶えるための奇跡の器。
あるいは、奇跡そのもの。
神から遣わされた、偉大なる御子そのもの。


  ◆  ◆  ◆


方舟の中もまた地獄だ。
異能のライダーは目の前で自らの召喚者ホシノ・ルリが交渉を行う術を眺めていた。
小さな身体はこの地獄の理からは外れるべきに見える。
しかし、猜疑に歪んだ瞳が少女もまた地獄の住民であることを訴えかける。
視線を移し、仮面のサーヴァントを眺める。
十中八九、バーサーカーのサーヴァント。
気配からして、意思というものを感じ取らせない。
もちろん、バーサーカーのクラススキルによる狂化とは異なる、狂気を宿した英霊である可能性もある。
いずれにせよ、察するには情報が足りない。

「――――」
「――――」

場を沈黙が支配をして、数分。

「それでは、前提条件からお話させて頂きます」
「……」

痺れを切らしたのか、品を変えたのか。
異能のライダーの主、ルリは言葉を繰り出した。
交渉相手の少女、美遊・エインワーズの背後に佇む黒衣の髑髏は幽鬼そのもの。
そのまま死んでしまったのではないかと思うほどの精気のなさで立ち呆けている。
ライダーはバーサーカーの動きに注視する。
動き出す気配は、恐ろしいほどない。
敵意らしきものを発しているのは美遊だけだ。

「なぜ、方舟に聖杯が存在するのですか?」
「……」
「『GOFER(ゴフェル)』という概念を擁する方舟、つまりはノアの方舟。
 大洪水後に救済されるべき存在だけを積み込んだ救いの船。
 それが宇宙に居たのは、まあ、なんとなくわかります。
 洪水で全ての生命体を滅ぼすっていうのは、つまり、そういうことなんでしょう。
 そんなバカみたいな大災害なんて、地球そのものから離れて初めて助かるものなんでしょう」

ルリはそこで一旦、ふぅ、と言葉を切る。
大した意味はない。
相手に思考の時間を与えるためだけの、ちょっとしたハーフタイムだ。
時間にして十数秒だけ間を開けた後、言葉を続けた。

「ですが、何故その方舟に願いを叶える奇跡の杯が?
 神の御子は復活後、自らの知人への挨拶回り終了後、方舟に乗っていたとでも?」
「……それは、きっと方舟に存在する『聖杯』が貴方の口にする『聖杯』ではないから」
「中々興味深いですね」

美遊がついに口を開き、ルリは間髪を置かずに相槌を打った。
その言葉自体に特に意味は無い。
ただ、沈黙の時間を短くし、美遊の言葉を引き出す。
それが偽りでも真実でも、美遊という人間から『生み出された言葉』が重要なのだ。

「聖杯は、元々一つじゃない」
「と言いますと?」
「もちろん、本当に正しい意味での『聖杯』は一つ。その、聖書に書かれてる『聖杯』。
 でも、それに近い、奇跡そのものとも言える『器』は複数観測されている」
「近似値の聖杯」

ポツポツと、記憶を探るように語る美遊。
恐らく、自らの意思で学んだ知識ではないのだろう。
発せられる言葉からは、探るような色が多分に含まれている。
相槌のように挟まれるルリの言葉に引き出されるように、その言葉を続けた。

「うん……近似値……近い存在……
 そう、神の御子の血を注がれた聖なる杯はたった一つ。
 だから、他のものは紛い物。
 でも、聖書に記される聖杯とは異なる、聖杯伝説に記される『万能の願望器』は――――」
「複数存在する」

ルリは小さく頷いてみせる、相変わらずルリが顔に貼り付けたその表情に大きな変化は生まれない。
対して、美遊は口を閉ざした。
その表情は、僅かに驚愕の色が見える。
ルリは訝しみながらも、言葉を続けた。

「この『方舟』に存在する『聖杯』、その『聖杯』とはあくまで便宜上の名前。
 その実は聖杯伝説に記される『願望器』に値する総称だと」

その道の者が聞けば激怒どころの話ではない。
しかし、あらゆる場所における聖杯に求められるものは、結局はそれだ。
神の御子が降臨しなかった異なる次元世界においても、聖杯として求められたものは、それなのだ。
何処かからか与えられる超越的な奇跡の名を聖杯と言う。
元の名など、意味がない。

「……複数の、聖杯?」

少女の気配が変わった、そんな折だった。
ライダーは静かに腰元のマグナムへと意識を向ける。
素早く撃ち抜けることが出来る心境。
一瞬後に戦闘が始まろうとも存分に力を発揮できる状態。

「方舟の願望器が確かに『万能の願望器』である可能性は?」
「――――」
「紛い物であるというのならば、方舟の願望器は確かに願望器足りえるのですか?」

空気の変化をルリも感じ取ったのだろう。
どこかわざとらしいほどに聖杯取得の優位性、正当性を尋ねる。
美遊は閉ざした口を、ゆっくりと開く。

「聖杯は幾つもの紛い物が確認されている」
「――――」
「『完成された聖杯』は、正しく聖遺物である『御子のそれ』としか思えないものです」

美遊の言葉とは裏腹に剣呑な空気が色濃くなっていく。
ライダーは腰元のマグナムに意識を移す。
身構えてはいないが、いつでもトリガーを引くことの出来る状態。

「そんな本物の『聖遺物』存在し得る場所があるとしたら――――」
「……ライダー!」

ルリの言葉とほぼ同時にキリコはマグナムを掴みとり、トリガーを引く。
一発、二発、三発。
自らの意思とは無関係に身についた速射技術と連射技術は必殺のもの。
美遊の両の鎖骨、右肩。
喉元に襲いかかる銃弾を防ごうと思えば、右肩と鎖骨に銃弾が食い込み右腕の自由が奪われる。
斜線上に放たれた銃弾は、美遊の右腕の自由を奪い、そして、命を終わらせるもの。
そんな攻撃だ。
しかし、美遊は顔色一つ変えず、言葉を続けた。
聖杯を求める、言葉を続けたのだ。

「『同種』の聖遺物である、『方舟』の内部」

瞬間。
背後に佇んでいたバーサーカーは持つというよりもぶら下げているようだった黒い刀身の刀を翻す。
サーヴァントであるキリコの目をして、ようやく捉えられるほどの神速。
黒刀は美遊の眼前に翳される。
美遊は、無傷だった。
では、銃弾は何処に行った。

一つ、柄にめり込んだ銃弾。
二つ、鞘に弾き飛ばされ地面に転がる銃弾。
三つ、美遊の眼前に翳したバーサーカーの手のひらの中に握りつぶされた銃弾。

ライダーのマグナムから射出された三発の弾丸は全て防がれていた。

「■■■■■■■■■■■■■――――――――――――――――!!!!」

銃撃の直後、バーサーカーは己の戦意を高めるように吠える。
そして、バーサーカーの雄叫びを早く、ライダーはルリの手を掴んで屋上から躊躇いなく飛び降りた。
落下していく最中、ライダーは自身の宝具、『棺たる鉄騎兵(スコープドッグ)』を召喚する。
階下の無人のフロアから、壁を突き破ってスコープドッグが現れた。
ライダーは空中で姿勢を制御し、開放されたコクピットへと乗り込んだ。

「強く、歯を食いしばっていろ」

ただでさえ狭いコクピットにルリを無理やり押し込み、ライダーは短く呟いた。
落下の衝撃を殺し、剥き出しのコクピットのまま上空へと向かってヘビィマシンガンを連射する。
ライダー達を追って屋上から飛び降りていたバーサーカー。
そのバーサーカーへと弾幕が襲いかかる。
バーサーカーは黒刀を使ってその弾幕を防ぐ。
しかし、完全には防げずに四肢が蟲食い状態になる。
もっとも、バーサーカーの持つ『超速再生』のスキルの前では防御など必要としないが。

「……」

その中で、キリコは開放されたコクピットから飛び出る。
落下していくスコープドッグを、自爆させる。
爆音が響いた。

しかし、元よりここは住宅街の外れ。
開発計画の成れの果て。
ビルを立てはいいが、住宅街には必要とされない住居。
すぐさまに無人のビルとなり、人の立ち寄らぬ地となった。
騒いでいいわけではないが、まだ、戦い易い。
ルーラーの説教からも逃れる場所だ。

注ぎ込む魔力の推量を明らかに多くし、行き場を失った魔力がスコープドッグを破裂させるのだ。
神秘そのものである宝具という爆弾は必殺のもの。
防御にすぐれない『並』のサーヴァントならば、直撃すれば瀕死には陥る。

「次だ」

モクモクと立ち込める爆炎を前に、しかし、ライダーは二体目のスコープドッグを召喚する。
視界の端に捉えたのだ。
バーサーカーが虚空を『蹴り』、爆発から逃れる様を。
恐らく、バーサーカーは空中に踏場を造り移動する術に長けた英霊なのだろう。

「■■■■■■■■――――――――――――!!!!」

バーサーカーの咆哮。
背後だ。
襲いかかればいいものの、バーサーカーは律儀に叫びを上げる。
獣にも劣る知性、それが狂気だ。
ライダーはスコープドッグを操り、振り返る。
バーサーカーはその神速を持って懐に潜り込んでいる。
ここで行うべきは銃撃ではない、打撃だ。
仕込んだ火薬を用いて杭打ち機のようにマニピュレータを叩き込むアームドパンチ。
しかし、バーサーカーはそのアームドパンチをくぐり抜け、逆にスコープドッグへと拳を叩き込んだ。
スコープドッグの巨体が浮く。

「……規格外、ですねッ」

ルリを安全地帯に置く余裕などない、狭いコクピットの中に抱え込んだままの衝撃だ。
このままではジリ貧。
ライダーはそのままヘビィマシンガンを乱射しながら後方へと下がっていく。
しかし、バーサーカーはその弾幕を突っ切りスコープドッグへと迫る。

「……間違いないな」

どうしましたか、とライダーのつぶやきに応える余裕はルリにはなかった。
ライダーもそれを承知している。
スコープドッグ召喚の負荷を負ってはいないようだが、スコープドッグの居心地の悪さは存分に受けているようだ。
ライダーはスコープドッグから飛び降りる。
そして、乱暴にルリを投げ捨てた。
ルリは樹木をクッションにして、
ルリは痛みは感ているようだが素早くバーサーカーから離れ、ライダーはマグナムを発砲。

「■■■■■■■■■――――――――――――!!!」

バーサーカーはライダーへと向かい、駆け出す。
明確な攻撃意思を
ライダーはバーサーカーを注視しながらも、視界の端に美遊が近づいてくる姿を捉えた。
時間はない。
三体目となるスコープドッグを召喚。
しかし、乗り込む前にバーサーカーの攻撃を受ける。

「……これでいい」

ライダーはそのまま四体目のスコープドッグに乗り込む。
宝具を使い捨てに出来る、最低の地獄を生き抜いた英雄。
その手首には籠手が備えられ、籠手には杭が植え付けられている。
ライダーは自身の宝具を自身の好むようにカスタムすることが出来る。
バーサーカーとの戦闘において、ライダーが必要としたもの。

――――すなわち、一点特化の拳。

超速再生を持つバーサーカー、生半可な攻撃は意味を持たない。
しかし、ライダーはそんなバーサーカーが『ある一点』においては防御を行っていることは気づいていた。
ヘビィマシンガンにおける攻撃の際、バーサーカーが『ある一点』が傷つくことは防いでいた。
すなわち、そこがバーサーカーの霊核。
理性を失ったからこそ見せる、あまりにも無防備な『完全防御』だ。
ローラーでダッシュする推力をそのままに、ライダーはその拳をバーサーカーへと叩き込む。

バーサーカーは霊核への攻撃を防ぐために、腕を十字に交差させてスコープドッグの籠手による攻撃を防ぐ。
轟音が響き、バーサーカーの足元にヒビが入る。
しかし、スコープドッグの『杭』はバーサーカーの両腕によって止められていた。

バーサーカーの膂力はそれ自体が超質量であるスコープドッグの全力を受け止めたのだ。
そして、交差した腕を開くように動かし、スコープドッグを弾き飛ばそうとした、その瞬間。


――――ニの衝撃がバーサーカーへと襲いかかった。


「───────────!!!!!」

杭のように飛び出した籠手。
火薬による衝撃を用いて、杭が前方へと激しく突き出される。
強大な膂力を持ちながらも硬化の力を持たないバーサーカーの両腕を貫いた。
攻め一辺倒であったバーサーカーが防御に回らざるを得なかったウイークポイント。
霊核の眠る奥へと杭が無慈悲に突き刺さろうとしていた。

「バーサーカー!?」

美遊もその異常性に気づいた。
戦闘に近づきすぎることも危険だが、離れすぎるのも危険だ。
なにせ、自身はある怪人めいた神父に追われる身。
絶対の力であるバーサーカーと距離を開けすぎることは利にはならない。

「……ッ」
「……!」

舌打ちに似た音を小さく漏らし、美遊は顔を安堵に染めた。

――――不発だ。


「■■■■■■―――――――――――!!!」


ライダーは素早くスコープドッグから飛び降りた。
半ば反射じみた動きで僅かに杭の軌道から逸らされた。
逆に右腕は完全に貫かれているが、それだけだ。
胴体には一切の傷がない。
バーサーカーは黒刀を翻し、スコープドッグの右腕を斬り落とす。
そして、自らの右腕に突き刺さった杭を抜き取ってみせる。
傷は塞がった、恐るべき超速再生。

やはり、このバーサーカーの最大の持ち味はスピード。
すなわち。
横転しながら、距離を取ろうとしようとも。
超速再生を行いながら迫り来るバーサーカーからは逃れられないということだ。

バーサーカーが神速を持ってライダーへと迫る。
宵闇のごとき黒刀が翻り、ライダーの首もとへと走る。

迫り来る、『死』。


『異能のライダー』へと、『死』が迫り来る。




―――――その瞬間、ホシノ・ルリの意識が飛んだ。



その瞬間、ライダーは。

片方の目で自らのマスターが倒れ伏す姿を目撃し。
片方の目で仮面のバーサーカーが轟音とともに飛来する『矢』を迎撃していた。

襲撃。
ライダーがそう認識した瞬間、バーサーカーの黒刀から刃のような『圧』が発せられる。
ライダーとバーサーカーの目前で『矢』と『刃』が激突する。
爆音。
同時に、衝撃。

「ッ!?」

姿勢を崩していたライダーはその衝撃に吹き飛ばされるが、バーサーカーは佇む。


そして、射程方向をじっと見つめると。
ワナワナ、と身体を震わせ。



「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■───────────!!!!!」


天を劈く雄叫びとともに襲撃者へと向かっていった。

「……無事か」

同時に立ち去っていくバーサーカーのマスター、美遊を視界に入れるが無視する。
そして、倒れ伏したルリの元へと向かった。

ルリが意識を失ったのはあくまで一瞬だ。
ルリは膝を折り、腕を突き出し、倒れようとする身体を支える。
しかし、肘は無様に折れ曲がり、上半身が地面へと伏せる。
前傾姿勢と呼ぶにはあまりにも力ない、臀部を突き出した退廃的な淫らさを生み出す姿勢。
息を喘ぎ、指を動かす。
それだけだ。
身体の芯から全てを奪われたような、自らの身体のコントロールが出来ない。

これこそがライダーの宝具。
あらゆる因果を超えた、世界から隔離された宝具。
毒を食み、溶岩を泳ぎ、五体を千切ってでも生き延びる。
遺伝確率二百五十億分の一の衝撃。
異能のライダー――――キリコ・キュービィーだけが持ち得る絶対の因子。

―――――異能生存体。

「大丈夫か」

キリコはマスターであるルリの身体を強引に持ち上げる。
身体の自由を失ったルリはもたれ掛かるように、キリコに身を任せる。
キリコは、五体満足で立っている。
ルリは、自らの自由を失って這いつくばっていた。
これがキリコの究極であった。

生半可なことでは、誰も、キリコについていくことが出来ないのだ。


  ◆  ◆  ◆


耳を劈く咆哮が響き渡る。

「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■───────────!!!!!」

仮面のバーサーカーは、襲撃を行ったアーチャーへと向かって真っ直ぐに向かっていく。
正しく、『真っ直ぐ』に、だ。
空中のマナ――――バーサーカーに言わせれば霊子を固定化させ、足場にする。
ただでさえ霊子の扱いに不得手なバーサーカーが、超級の狂化によって理性を破壊された上での霊子操作。
『道』というよりも『海上に浮かぶ木片』と呼ぶに相応しい足場であった。
しかし、バーサーカーはその足場を扱い、襲撃者へと一直線。

バーサーカーの胸中を破かんばかりに暴れまわっている怒りは、理不尽なものだった。
美遊の兄は美遊を見捨てたのではない。
人には限界がある、いや、神霊にすら限界がある。
どれだけ規格外になろうとも、必ず不可能というものがある。
己の内枠を破ることはできず、その中で最大限の解答を出すしかない。
故に、バーサーカーの怒りは間違いなく言いがかりの理不尽なものだ。

しかし、それを理不尽だと思えるほどの理性を残されていなかった。
度し難いほどの感情に支配され、また、己の魂の虚ろさからその感情さえも支配される。
今のバーサーカーに偉業を成し遂げた英霊としての面影は残されていなかった。


――――それでも、譲れないものがあった。


全てを失って、なお、あの星のように光り続ける想い。
それは誰にだって『ある』ものだ。
その『想い』こそが己を己たらしめるものなのだ。

目の前の光景を情報としか受け取れない、狂気の心。
それでも守護を願った。

守ってくれた『母』と、守れなかった『自分』。
守ってくれと頼んだ『人/母/美遊』と、守りたいと思った『自分/兄/バーサーカー』。
その想いがバーサーカーを狂戦士ではなく英霊に踏みとどまらせていた。

だからこそ、バーサーカーの怒りは薪を加えたように燃え上がっていた。
覚えている、忘れるわけがない。
大気中の霊気の乱れを霊絡で感じ取り、明らかに異なる存在を見つけた。
その『霊圧』は、個々で別れるその『圧』は。
そうだ、この霊圧は決して忘れることがない。

――――自らのマスター、美遊が決して忘れることがない、兄のそれと全くの同質だ。

微細な感知ではない。
混同する夢で感じ取っただけの朧気な霊圧だ。
狂気によって大雑把な区別しかできない、その感知能力。
しかし、守護の想いと植え付けられた怒りによって動き続ける、理性の存在しないバーサーカーには十分なものだった。

『なぜ、先に生まれたお前が――――』

矢が襲いかかる。
不安定な足場で、バーサーカーは霊子の塊である黒刀を振り回す。
そこに技量はない。
ただ純粋な速さによって飛来する矢を吹き飛ばす。

同時に、右腕が吹き飛んだ。

しかし、霊核が破壊されない限り、バーサーカーは動きを止めない。
まるで破壊されていなかったのようなスピードで右腕が再生される。
そして、弾き飛ばされた黒刀もまた自身のスキル『チェイン』によって呼び寄せる。
バーサーカーは、直進し続ける。

『――――背中に縋る者を撃ち貫こうとするッ!』

魂の安寧を守り続けた仮面のバーサーカー――――最強の死神代行者、黒崎一護。
今現在、彼は狂っていた。


   ◆   ◆  ◆


二射目。
紅のアーチャーは自らの矢を狙い澄ましたように払いのける仮面のバーサーカーを見て、静かに構えていた。
目の前の敵に理性はない。
規格外とは何処にでも居るものだが、基本的にバーサーカーは技術というものを持たない。
つまり、迫り来るバーサーカーはただ自らの速度だけを持ってアーチャーの狙撃を迎撃しているのだ。
英霊と呼ぶに相応しい、バカバカしいまでの速度。
しかし、アーチャーに動揺はなかった。

――――狂いつつも本能でマナを操る術を持つ、か。

即ち、それは息をすること、歩くことと同義でマナを操る生活を行っていたということだ。
そのような術を持つ英霊は――――確かに存在する。
アーチャーには不可能だが、空気中のマナの扱いに長けた存在をアーチャーは無限の後始末の中で何度も視認してきた。
ならば、対応も出来る。

三射目。

「――――I am the bone of my sword.(我が骨子は捻じれ狂う)」

アーチャーが己の精神性を高めるための、半ば祈りめいた呪文を口にする。
その内容に意味は無い、ただ、己の中の何かを高めるためだけの言葉だ。
投影魔術によって生み出した武器は剣と似通った存在ではあるが、決して剣ではない『弓矢』。
本来の得手からは離れる弓矢、『魂を切り裂くもの <<ゼーレシュナイダー>>』。
常軌を逸した速度で投影したその矢を、やはり常軌を逸した速度で射出する。
それだけで数十の兵士を殺して余りある狙撃は、しかし、仮面のバーサーカーに防がれる。

それでいい。
ゼーレシュナイダーによる狙撃は布石だ。

霊子と霊子の結合を緩める力を持った弓矢。
バーサーカーが本能レベルで微細な魔力操作を可能とする英霊ならば。
たった今打ち込んだ楔は大きな意味を持つ。

四射目。

「――――I am the bone of my sword.(我が骨子は捻じれ狂う)」

捻れた刀身の歪な刀、『偽・螺旋剣Ⅱ <<カラドボルグ>>』。
剣戟の極地に到達したアーチャーが、剣を弓矢として扱うために改良した紛い物の宝具。
アーチャー自身の生のように、逸話を穢した偽りの宝具。
バーサーカーは脅威の速度でアーチャーへと迫り来る。
アーチャーは動揺を示さず、静かに弦を引く。
ギシギシと弦の立てる音とバーサーカーが風を切る音だけがアーチャーの耳に響く。
そして、バーサーカーが目前へと迫るまで、残り数秒と言った間合い。
アーチャーは、己の一撃を放った。


「『壊れた幻想 <<ブロークン・ファンタズム>>』」


――――小さく、宝具の名を呟いて。



高温に晒された鉄のように青白く刀身を変化させながら、バーサーカーへと襲いかかる。
バーサーカーは、やはり黒刀を翻す。
黒刀から刃のような『圧』が発射される。
カラドボルグと黒刀から発せられた霊子がぶつかり合う。
爆音と、爆風が響き渡る。
しかし、バーサーカーに致命的な損傷はない。
バーサーカーは狙撃手であるアーチャーまであと二歩と言ったところまで迫り――――

「――――――――!!!!」

――――足場を失い、落下した。

三射目のゼーレシュナイダーが霊子の結合を乱し、カラドボルグとの激突がさらに霊子の流れを乱した。
精密な霊子操作が不可能であるバーサーカーは霊子の足場の生成に失敗したのだ。
飛行とは異なる、疾走。
別の方法で空を移動することはできるが、乱雑な思考のバーサーカーは崩れた移動術を再構築できない。

アーチャーは静かに、しかし、素早く狙撃位置を取り直す。

「ッ!?」

その瞬間、アーチャーの肩を黒刀を貫いた。
仮面のバーサーカーが投げつけた刀だ。
アーチャーはそれを一瞬前に認識していた。
避けることはできた。
出来たが、避けなかった。
その理由は一つ。
アーチャーは黒刀に触れることでその宝具を完全に解析しようと試みたのだ。
最良の動作は黒刀を掴むことだったが、咄嗟の出来事に

「――――同調、開始(トレース オン)」

その瞬間、負荷が襲いかかる。
投影魔術による負荷ではない。
これは、引き摺られているのだ。
恐らく、バーサーカーのスキル。
地の利を失うのは不味い。
恐らく相手は一級の英霊をさらにクラススキルによって基本ステータスを上昇させたバーサーカーだ。

「ッ……」

アーチャーは小さく舌打ちをし、黒刀を引きぬいた。
黒刀は吸い込まれるように、ビルの足元へと消えていく。
対してアーチャーは即霊体化。
襲撃を『そこまで』とし、襲撃から立ち去った。

細かく魔力の残痕を残し、念入りに移動していく。
やがて、無方図なルートを描いた後、自らのマスターの元へと戻った。

『収穫は』

アーチャーのマスターである衛宮切嗣は挙動を一切変えずに念話で尋ねる。

『仮面をつけたバーサーカーの宝具について情報を得た。真名まではわからないがな』
『十分だ』

切嗣はたばこを踏み潰し、家路につく群衆へ紛れていく。
その背中を追いながら、アーチャーは報告を続けた。

『あのバーサーカーの獲物は斬魄刀、つまりは『死神』だ』
『斬魄刀?』
『霊体であるサーヴァントが相手である以上、聖杯戦争においてはとびっきりの獲物とも言えるな。
 死神はその斬魄刀で魂の平穏を守る、いわゆる成仏させるのさ』
『死神、か』
『死神と言っても、ピンからキリまで居るがな』

報告を続けながらも紅のアーチャー――――エミヤシロウは衛宮切嗣の背中に目を奪われていた。
異なっているはずなのに、似通った背中だった。
エミヤ自体に警戒心を抱いた、ひりついた背中。
呪いのようにへばりついた、あの背中ではない。
かつて、自分が救った背中。
かつて、自分が呪いを引き継いだ背中。
あの背中ではない。
恐らく――――呪いに呪われた今の自分では救えない背中。
呪いを受け継いでいない自分でなければ、救えない背中。
ならば。
もしも。
もしも、かつてのエミヤが消えれば。
もしも、エミヤが英霊の座から消えれば。
もしも、それが英霊エミヤの行いの全てが消えることならば。

――――この背中は、永遠に呪われたままなのだろうか。


   ◆   ◆   ◆


「……ふう」

ルリはようやく息をつく。
身体の自由が戻ってきた。
手に持ったゼリー飲料を口に含み、ゆっくりと喉を動かす。
身体に重さは残っているが、殆ど回復したと言っても良い。
問題は、空腹だ。
ゆっくりとゼリー飲料と栄養ドリンクを口にするだけでは、単純な栄養補給。
身体的にも精神的にも、空腹という問題を解消するには物足りなかった。

ルリとて、まるでダイエットのように食事を制限するつもりはなかった。
しかし、宝具の負荷は大きい。
気怠さが半減するまでは、単純な食事すら一仕事となる消耗だったのだ。

スコープドッグを大量に召喚して汗すら流さないルリをして、この状態に陥る宝具。
あらゆる方法で生き延びる力。
仮に死んでも死なない力。
世界を書き換えてでも、その生命を醜く永らえさせる力。
すなわち、異能のライダー自体が宇宙であり、宇宙にとっては常に異端を抱えている状態なのだ。

「凄いですね」

チューチューと可愛らしく栄養ドリンクを吸い込みながら、ルリは口にした。
そんな力を簡単に片付けようとしながらも、確かにその力に恐れを抱いていた。
死んでも死なない。
先ほどの衝撃がすなわちそれなのだ。
仮に死の危険が絶え間なく襲い掛かる本物の戦争が訪れたら。
例えライダーが生き続けても、ルリは生きていられるだろうか。
ゴクリ、と栄養ドリンクを飲み込む。
動揺を隠そうとしていた。

「美遊さん」

そんな感情を隠すためであろうか。
どこかで見ているかもしれない少女へと向かって、ルリは言葉を投げかける。
空腹時特有の、どこか痛みに似た感覚とふらつく視界。
慎重に食事を取らなければ、逆に体力を消化するだけだろう。

「お話は気になるので、またどこかで会いましょう」

ルリは決定的な敵対の言葉は口にしなかった。
そんなルリに対して、異能のライダーは反感の言葉を口にしなかった。
それもまた生き方だった。
己の運命を己のものとしていられるのならば、ライダーはルリに口出しをしない。
そんなライダーの意思をルリは感じ取っていた。
ライダーはルリの仲間だが、それだけだ。
少なくとも、今はただの仲間に過ぎないのだ。

「それじゃ、ご飯を食べに行きましょうか……もう、早い夕ご飯になってしまいますね」

ライダーは言葉を返さず、短く頷くだけだ。
ルリは気怠さの残る身体を、しかし、平時のそれと変わらぬほどには回復したように動かす。
そのまま、そっと上空を眺めた。



   ◆   ◆   ◆



一人では、勝てない。

――――そんなのはわかってる。

皆じゃないと、勝てない。

――――でも、そうじゃない。

それでも、一人で戦わなければいけない。

――――きっと、そういうことなんだ。

姿を見せ始めた月から逃げるように、美遊・エインワーズは移動している。
そして、移動のさなかで自問するようにこれかのことと、これまでのことを考えていた。
『完成された聖杯』
自らのこと。
『全てを解へと導く方舟の聖杯』
自らを呼び込んだ存在のこと。
『全てを救う願いと、全てを破滅させる願い』
多くの人が願うべき願いと、たった一人の大事な人が願ってくれた願い。
『自分は何を求めるのか』
兄の存在。
親友の存在。
自分の存在。
その、どれか?

――――そうじゃない。

美遊が本当に求めているものは、その全部だ。
その全部を、あまりにも馬鹿馬鹿しいハッピーエンドを。
醜すぎる幸せを求めているのだ。

『宜しいのですか』

突然のサファイアの問い。
美遊は答えない。
声なき答えに、サファイアは沈黙する。
巻き込まれたのか、呼ばれたのか、求めたのか。
美遊自身にも分からない。
ただ、あの生き方が尊いと思った。
大事なもののために、それ以外の全てを捨てる生き方が。
きっと、それは怒られる生き方だ。
みんなに怒られる。
大好きな人たちが、怒る。
だけど。
たとえ一瞬だとしてでも。
それでも、と思ってしまった。

『美遊様』
「……バーサーカー」

サファイアの声とともに、自らのサーヴァントが美遊の元へと戻ってきた。

美遊は仮面のバーサーカーを見つめた。

夜を迎える空の中で、仮面のバーサーカーは黙したまま美遊を見つめる。
それは反射だ。
見つめられたから、見つめる。
意思はない。
ただそれでも、バーサーカーの瞳は美遊を見据えていた。
バーサーカーの瞳に似た色を、美遊は知っていた。
その瞳の色を、今の美遊は宿せているだろうか。
美遊はバーサーカーの瞳を見据えて、ゆっくりと口を開いた。

「戦おうと思う」

きっと、それは大事なものを捨ててしまう戦い。
それでも、大事なものを捨ててでも戦ってくれた人のために。
『奇跡』とは全てを台無しにしてしまうものだ。
『奇跡』が存在しないからこそ成り立っている世界を壊してしまう『奇跡』。
人はその人の手では届かないものを酸っぱい葡萄とした。
まるで、その『奇跡』自体が間違ったものであるかのように。

「きっと、きっと、世界は私を許さないんだと思う」

誰も幸せにならないかもしれない。
でも、誰もが幸せになるのかもしれない。
守ってくれた人はこんなことを望んでいなかったのかもしれない。
それでも、美遊は奇跡を願った。
順序は逆だが、だからきっと方舟に呼ばれたのだ。

『奇跡』そのものである『美遊』と対価ならば、きっとその天秤は吊り合ってくれるはずだ。

それでも、何故だろうか。
背を向けた月の光が、妙に美遊の背中を撫で付けていた。
まるで、何かに惹かれたように。
己の意思を緩めるものだとわかっていても。
美遊は、そっと空を眺めた。


   ◆   ◆   ◆


衛宮切嗣は、様々な情報を整理していた。
自身のサーヴァント、紅のアーチャーが発見した戦闘。
アーチャーはその戦闘を監視した。
アーチャーの持つ千里眼のスキルは戦闘に巻き込まれることなく監視を可能とする。
戦闘の始終を目にし、念話により切嗣へと報告した。

そして、アーチャーは別の二組の参加者の戦闘を発見した。
恐らくというべきか、やはりというべきか、アーチャーは斥候に向いたサーヴァントなのだろう。
何かを隠し、何かを企んでいるということを除けば切嗣にとって理想的な英霊と言える。
そして、切嗣はアーチャーに監視と、可能ならば襲撃を命じた。
漁夫の利は戦闘において基本であり、アーチャーの射程距離は切嗣の常識からすれば超をつけて余りあるほどの距離だ。

セイバーと思しき重装備のサーヴァントと、朱に染まった外套を纏った二丁拳銃を操る長身のサーヴァント。
穏やかな雰囲気を放つ妙齢の女性と、遠目からでも鋭さを放つホスト風の男。
マスター、サーヴァント。
二組の主従はほぼ同時に戦闘を行った。
結果は、ホスト風の男に敗北したマスターのためにセイバーと思しきサーヴァントが撤退。
サーヴァント同士の戦いに限っていれば、セイバーと思しきサーヴァントが圧倒していたとのこと。

切嗣は念話でアーチャーから授かった情報を元に思考を進ませる。

朱に染まった外套のサーヴァント。
身体を無限に再生させ、同時に無数の魔を使役していたとのこと。
恐らく、吸血鬼の類。
当てはまるとすれば、話しに聞く死徒二十七祖が一、ネロ・カオス。
しかし、伝え聞く逸話とは雰囲気がどうにも異なる。

対して、セイバーと思しきサーヴァントは戦闘から詳細を読み取ることは不可能『であった』とのこと。
ただ、単純に強い。
『真っ当な英雄』としか言いようのない強さであった、とのこと。
しかし、こちらは宝具の解放を行った。
その宝具に刻み込まれた『字名』。

――――『ロト』、それは勇者を意味する言葉だ。

『ロト』そのものか、『ロト』の剣を受け継いだ子孫か、それとも『ロト』を騙る偽の英雄か。
戦闘を目撃したアーチャー自身は、『ロト』そのものである可能性が高いと口にした。

上出来だ。
ならば、次は朱の外套のサーヴァントを確認すべき。
そう考え、アーチャーに目撃した次の戦闘を監視させ、今回は先手を取れる場合のみ攻撃も許可をした。

残された切嗣は図書館付近にて緊張に包まれていた。
図書館で何をするでもなく、しかし、確かに検索機構を利用している二人組。
血を連想させる朱の外套を纏った長身の男と、黒のジャケットを纏った薄い色素の髪をした男。
先ほど、『ロト』なる英霊を従えたマスターを撃退した主従だ。
隠すつもりなど欠片もない、獣じみた気配。
切嗣は補足されてない、『だろう』。
獣のような鋭さが無造作に撒き散らされているだけで、切嗣のみに向けられているわけではないから。
その程度の薄弱な根拠だ。

――――マスターは肉弾戦に優れた男、だったか。

八極拳の使い手、アーチャーはそう語っていた。
英霊には及ばずとも、かなりの戦力を有しているとのことだ。

そして、朱の外套を纏ったサーヴァント。
隠そうとも隠し切れない、異常性がにじみ出ている。
正規の英雄とは思えない、『結果が英雄となり得た』だけの英雄であろう。

朱の外套、黒い髪、へばりついた笑み。
朱は、すなわち血。
血を浴び続けたことを暗示させる姿だ。

「……」

数分、切嗣はその二人組を見つめていた。
あの二人組は誘っている。
切嗣だけに限らず、どこかで見ているであろう他の聖杯戦争の参加した者を。
常在戦場とはよく聞く言葉だ。
しかし、あの二人組の半ば無責任なまでの堂々とした振る舞いは他者にまでそれを共用させる。
襲えるのだから、襲え。
半ば強制させるような無防備さだった。





   ◆   ◆   ◆





――――月が、俺達を嘲笑っていた。






【B-9/住宅街のはずれ/一日目 夕方】

【ホシノ・ルリ@機動戦艦ナデシコ~The prince of darkness】
[状態]:魔力消費(大)、空腹
[令呪]:残り三画
[装備]:警官の制服
[道具]:ペイカード、地図、ゼリー食料・栄養ドリンクを複数
[所持金]:富豪レベル(カード払いのみ)
[思考・状況]
基本行動方針:『方舟』の調査。
0.ちゃんとした『食事』を取る。
1.天河食堂……
2.『方舟』から外へ情報を発する方法が無いかを調査
3.優勝以外で脱出する方法の調査
4.聖杯戦争の調査
5.聖杯戦争の現状の調査
6.B-4にはできるだけ近づかないでおく。
[備考]
※ランサー(佐倉杏子)のパラメーターを確認済。
※NPC時代の職は警察官でした。階級は警視。
※ジナコ・カリギリ(ベルク・カッツェの変装)の容姿を確認済み。
※美遊陣営の容姿、バーサーカーのパラメータを確認し、危険人物と認識しました。

【ライダー(キリコ・キュービィー)@装甲騎兵ボトムズ】
[状態]:負傷
[装備]:アーマーマグナム
[道具]:無し
[思考・状況]
基本行動方針:フィアナと再会したいが、基本的にはホシノ・ルリの命令に従う。
1.ホシノ・ルリの護衛。
[備考]
※無し。


【B-9/住宅街のはずれ(ルリ達とは離れている)/一日目 夕方】

【美遊・エーデルフェルト@Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]魔力消費(中)、ポニーテール 、他者に対しての過剰な不信感、神父への恐怖感
[令呪]残り三画
[装備]普段着、カレイドサファイア、伊達メガネ他目立たないレベルの変装
[道具]バッグ(衣類、非常食一式) 、クラスカード・セイバー
[所持金] 300万円程(現金少々、残りはクレジットカードで)
[思考・状況]
基本行動方針:『方舟の聖杯』を求める。
1.他者との交流は避けたい。誰とも話したくない。信用できるのは、サーヴァントとサファイアのみ。
2.ルヴィア邸、海月原学園、孤児院には行かない。
3.自身が聖杯であるという事実は何としても隠し通す。
[備考]
※アンデルセン陣営を危険と判断しました。
※ライダーのパラメータを確認しました。

【バーサーカー(黒崎一護)@BLEACH】
[状態]健康
[装備]斬魄刀
[道具]不明
[所持金]無し
[思考・状況]
基本行動方針:美遊を守る
1.???????
[備考]
※エミヤの霊圧を認識しました。


【C-8/図書館周辺/一日目 夕方】

【衛宮切嗣@Fate/Zero】
[状態]健康
[令呪]残り三角
[装備]キャリコ、コンテンダー、起源弾
[道具]地図(借り物)
[所持金]豊富、ただし今所持しているのは資材調達に必要な分+α
[思考・状況]
基本行動方針:聖杯を勝ち取り、恒久的な平和の実現を
0.アーチャーが目にした、ジョンス・リー&アーカードと聖白蓮&ロトの戦闘の痕を確認する。
1.使えそうなNPC、および資材の確保のため街を探索する。
2.昼を回ったら暗示をかけたNPCに連絡を取り、報告を受ける。
3.B-4で起きるであろう戦闘を監視する。
[備考]
※ジョンス・リー、アーカードを目視しました。
 相手方が切嗣の存在に気づいていたかどうかは後続の書き手方にお任せします。

※この街のNPCの幾人かは既に洗脳済みであり、特に学園には多くいると判断しています。
※NPCを操り戦闘に参加させた場合、逆にNPCを操った側にペナルティが課せられるのではないかと考えています。
※この聖杯戦争での役割は『休暇中のフリーランスの傭兵』となっています。
※搬入業者3人に暗示をかけ月海原学園に向かわせました。昼食を学園でとりつつ、情報収集を行うでしょう。暗示を受けた3人は遠坂時臣という名を聞くと催眠状態になり質問に正直に答えます。
※今まで得た情報を基に、アサシン(吉良)とランサー(エリザ)について図書館で調べました。しかし真名まではたどり着いていません。
※アーチャー(エミヤシロウ)については候補となる英霊をかなり絞り込みました。その中には無銘(の基になった人)も居ます。

【アーチャー(エミヤシロウ)@Fate/Stay night】
[状態]右腕負傷(小)、右肩負傷(小)
[装備]実体化した時のための普段着(家主から失敬してきた)
[道具]なし
[思考・状況]
基本行動方針:切嗣の方針に従い、聖杯が汚れていた場合破壊を
1.出来れば切嗣とエミヤシロウの関係を知られたくない。
[備考]
※岸波白野、ランサー(エリザ)を視認しました。
※エリザについては竜の血が入っているのではないか、と推測しましたが確証はありません。
※『殺意の女王(キラークイーン)』が触れて爆弾化したものを解析すればそうと判別できます。ただしアーチャーが直接触れなければわかりません。
※右腕は軽傷であり、霊体化して魔力供給を受けていれば短時間で完治する程度のものです。

[共通備考]
※C-7にある民家を拠点にしました。
※家主であるNPCには、親戚として居候していると暗示をかけています。
※吉良吉影の姿と宝具『殺意の女王(キラークイーン)』の外観のみ確認しました。宝具は触れたものを爆弾にする効果で、恐らくアサシンだろうと推察していますが、吉良がマスターでキラークイーンがサーヴァントだと勘違い。ただし吉良の振る舞いには強い疑念をもっています。

※黒崎一護を『仮面をつけた』『黒刀の斬魄刀を所持する』『死神』と認識しました。
※ルリ、キリコ、美遊についての認識については後続の書き手にお任せします。



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美遊・エーデルフェルト&バーサーカー(黒崎一護 105:サツバツ・ナイト・バイ・ナイト
092:同じことか 衛宮切嗣&アーチャー(エミヤシロウ 106:闘争弓兵クロニクル