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伝説を呼ぶマジカル聖杯戦争!◆IbPU6nWySo



「しんのすけ!こっちこっち」

集まっていた『かすかべ防衛隊』の風間トオル、ネネ、マサオ、ボーちゃん。
トオルがしんのすけに気づき声をかけたことで、残りのネネたちもしんのすけに振り返る。
彼らはしんのすけの知る『かすかべ防衛隊』のメンバーを模したNPCに過ぎない。
しかし、しんのすけは違和感すら覚えず、いつも通りに接している。

「どうしたの?皆、集まってぇ~」

ボーちゃんが途切れ途切れの口調で話す。

「今日、あった火事。家から見えた」
「カジ?」
「しんのすけはニュース見てないのか?倉庫で原因不明の火災があったって奴!
 ボーちゃんの家の近くだったんだ」
「ほうほう、なるほど?もしかして犯人見たの?」
「犯人……見た!」

ボーちゃんが言うとさすがの全員が「えー!?」と口を揃えて叫ぶ。
が、周囲にいる先生や他の子供たちに怪しまれないように、慌てて固まってヒソヒソと話し合う。
マサオが震え声で

「ど、どんな人だった!?」

続いてネネが

「もしかしてテロリストって人じゃない!?」

割り込んでトオルが

「そっ、そもそも何で警察の人に話してないんだ、ボーちゃん!?」

最後にしんのすけが

「美人のおねいさんですか?」
「「「んな訳あるか!」」」

と、ボーちゃんを除く者が突っ込んだ後。
その当人がゆっくりと話す。

「多分、女の人!」
「おおー!これは『かすかべ防衛隊』の出番ですなー!!おねいさんを捕まえに行くんだゾ!!」
「ちょっ……ちょっと待てよ!ボーちゃん!本当に見たのか?犯人を!」
「見た!でも」
「「「「でも?」」」」

「空、飛んでた!」

空を飛んでいた……?

普通ならばありえないし、子供の迷い事だろうと大人は受け入れないだろう。
だが、しんのすけたち子供は純粋に受け入れる。
もし空を飛んでいる女性が実在するとすれば、きっとそれは――
ネネがパァッと顔を明るくして言う。

「ボーちゃん!それって魔法使いよ!!」
「そう、思う」
「すごーい!魔法使いって本当にいるのね!!」

魔法使いと聞いて何故か浮かれ顔するトオルは我に返って反論した。

「何かの見間違いってことは――」

しかし、マサオがそれを遮って

「でも悪い魔法使いって事だよね?火事起こしたんだよ??」
「もう!マサオ君、決めつけないでよ!もしかしたら悪い人と戦ってる魔法使いかもしれないじゃない!!」
「そうかもしれないけどぉ~~……」
「オラも魔法使いのおねいさんと会いたいから『かすかべ防衛隊』でおねいさんを探すゾ!」
「気になる、探そう」
「ネネも探す!!」
「あっ、待って、ぼ、ボクも……」
「僕も話に混ぜろよ!!!!」

シラを切らしたトオルが吠えると、全員が戸惑う。
一息ついて改めてトオルは皆に話した。

「火事のこともあるけど。最近、町が変だと思わないか?
 ニュースだと殺人事件や盗難事件…遠くでビルが倒壊したって話も聞いたんだ」

物騒な話を持ち出した為、マサオが顔を青くする。

「さつ、殺人!?本当なの!??」
「静かに!だから最近、先生たちも外に出るなって厳しいだろ?」
「言われてみればそうね…」
「オラはてっきり組長(園長)が裏で権力を広げているかと…」
「……しんのすけは黙ってろっ」
「…あっ、そういえばオラ。近所にいるおまわりさんからその話聞いたかも」
「本当かっ!?」
「聞きたい?」
「もったいぶらず教えてくれっ!」
「じ・つ・はぁ……」

トオルも事件に関心があった事から、こっそりと耳打ちしようとするしんのすけに
耳を傾けて真剣に聞こうと身構えていた。
周囲の『かすかべ防衛隊』も息を飲む。
…が、しんのすけは「フゥー」とトオルに耳を吹きかけただけであった。
耳の弱いトオルはへにゃへにゃになって倒れ込み、しばらく間を開けてからしんのすけに怒る。

「教えろよ!」
「いやぁーそれがあんまりお話してくれなかった」
「しかも情報ないのかよ!!」
「お、落ち着こう?風間君……」

怒り治まらないトオルをマサオが宥める中、ボーちゃんが淡々と言う。

「守秘義務」

そういえばとネネも思い出した。

「ドラマで見た事あるわ。警察の人って事件の事を話しちゃ駄目なんだって」

マサオも便乗するかのように「ボクも知ってる」と続けた。
守秘義務の意味を理解できないしんのすけは唸るだけ。
近所にいるおわまりさんこと足立にお願いすれば、ボーちゃんが見た魔法使いのおねいさんの情報は手に入るだろうか?
否。
あの頼りなさげな足立は知らないだろうとしんのすけは結論する。

「オラの知ってるおまわりさんは殺人犯こわぁーいってビビってるしぃ…おねいさんのこと知らなそう」
「そんな警察の人いるのか?しんのすけ」
「なんだかマサオ君みたーい」
「な、なんでボクなの!?」

それぞれが口々に言葉を並べ、ボーちゃんが最終的に問う。

「じゃあ、どうする?」

トオルが身を起こして、待ってましたと言わんばかりに口を開いた。

「そこなんだ!そもそも僕たちが何なのか、忘れた訳じゃないだろ?」
「ボクたち…?」
「『かすかべ防衛隊』?」
「防衛隊だよ!町の平和を守る為の防衛隊じゃないか!!僕たちで出来る限りのことをしよう!」
「そ、そんなの警察の人にまかせようよぉ……」
「でも、あのおまわりさんにまかせてたら町の平和は永遠に訪れませんな」
「怖い事言わないでよ!しんちゃん~~~~!!!」


そして全員の情報をまとめる作業から始まった。
丁度、幼稚園ではお絵かきの時間となっており、絵を描くついでに
しんのすけたちは町の事件を絵としてまとめたのである。

まずは火事でボーちゃんが目撃した女性の魔法使いの件。
彼の目撃によると彼女は空を飛び、大きな旗を持っていたらしい。
これは火事により目を覚ましたボーちゃんが双眼鏡で周囲を確かめた際、目撃した事実である。
魔法使いならば杖ではないのか?
何故、旗なのか?
もしかしたら魔法使いではないのかもしれない。
そして彼女が火事の首謀者なのか?

次に足立も追っているであろう猟奇殺人事件。
具体的な被害は不明である。
その中には模倣犯もいるかもしれない。
子供であるしんのすけたちが一番関わってはいけない事件だ。
皆、それは承知しているらしく積極的ではなかった。

次は商店街で発生した盗難事件。
あちこちで盗難の被害があったが、現金は盗まれておらず
何故か食品類が大量に盗まれたらしい。
犯人は飢えていたのか?
また現金があれば食品だって買えるのに、現金を盗まなかったのは何故か?

最後はビルの倒壊。
倒壊したのは廃ビルであったことから老朽化による倒壊が一番の可能性だ。
しかし、故意の倒壊だった場合。何を意味するのか?

「よし!出来たぞ」

それらの情報をトオルが地図にしてまとめた。
彼の記憶の通り、それらの事件が発生した場所がハッキリと分かる。
殺人事件は場所が特定されていないことから印のようなものはないが十分であろう。
完成したそれにしんのすけたちは一種の感動を感じた。

「こうしてみると色々あったんですなぁ」
「感傷にふけるような発言するなっ、今も何か起こってるんだ」
「じゃあ、おねいさん探ししよう!風間君!!」
「僕は今日、塾があるんだ。英会話のね」

えー!?と驚愕と落胆の声をしんのすけたちが上げる。
ネネが続けて

「誘ってきた風間君の方が用事あるってどういうことよー!?」
「仕方ないだろ。それに今日計画立てて、明日、皆で探索しようと思ったんだ」
「ネネ、明日ママと一緒にご飯食べに行くつもりなのよ?」
「ボクも用事が……」
「みんな、明日が、忙しい」
「アラ!それじゃアタシと二人きりねっ♪」
「しんのすけと僕だけじゃ意味ないだろっ!!」
「えー」
「えー。じゃない!」

タイミングが合わないとなった以上、子供たちはやる気が削がれてしまった。
トオルも自分が持ちかけておいて止めようと掌を返したのだった。




その後しんのすけは外で会った女性NPCにナンパをしていた。
幼稚園児ながらのナンパで「何見てるの~?」と聞いて見たところ、不思議な証言を得た。
映像は女性が撮ったものではなく彼女の友人がくれたものだという。
友人はどういう訳か記憶が曖昧で「いつの間にか映像があった」と言い、送ってきたらしい。

しんのすけが見た映像は
男性が二人喧嘩しているところを赤いコートを着た男性が割り込み制したといった内容だった。
赤いコートの男性がこちらを見た瞬間。映像は終わる。

魔法使いの女性、殺人事件、盗難事件、ビルの倒壊、喧嘩……そして、しんのすけだけが知るニンジャの存在。
あのニンジャは何故やってきたのだろう?
それは事件を関係があるのか?
しかし、しんのすけは子供だ。深くは考えられない。

「よし!決めたゾ!
 オラ、魔法使いのおねいさんが美人かどうか確かめる!!」

こうして、しんのすけの聖杯戦争が始まった。




【B-4/幼稚園/一日目 午前】

【野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん】
[状態]健康
[令呪]残り三画(腹部に刻まれている)
[装備]なし
[道具]なし
[所持金]無一文、NPCの親に養われている
[思考・状況]
基本行動方針:普通の生活を送る。
1.ニンジャは呼べば来る……
2.魔法使いのおねいさん(ルーラー)を探す
[備考]
※聖杯戦争のシステムを理解していません。
※一日目・未明に発生した事件を把握しました。
※ルーラーについては旗を持った女性と認識しています。
※映像によりアーカードの姿を把握しましたが共にいたジョンス、れんげについては不明です。




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