向かい合っていた。二人の男が。

 方やつんつんと逆立った黒髪に、オレンジ色の道着と紺色のインナー。
 身長の割に肩幅は広く、がっちりしている。顔に刻まれた傷と、
 相対するものをまっすぐに見つめる目には険しく強い決意が見て取れ、
 そして、隻腕であった。
 その佇まいから歴戦の戦士を思わせる青年。
 その男――名を、孫悟飯と言った。

 方や、やや童顔な顔つきであるが、その立ち振る舞いや醸し出す雰囲気は
 孫悟飯に負けず劣らず隙がなく、鍛え抜かれた肉体は服の上からでも隆起している。
 鋭い眼光はまっすぐに孫悟飯を見据え、その一挙手一投足も見逃さないと、
 言葉でない言葉を発している。
 その男――名を廻狂四郎と言った。

 まるで真剣での居合勝負。相手の出所をうかがっているようにさえ見えるこの沈黙。
 先にそれを打ち破ったのは、狂四郎だった。

「いやん。そんなに見つめられちゃ困るぜ。俺にはそういう趣味はないし
 第一俺には志乃と言う愛する妻がいるんだぜ」

 雰囲気を一変させ、狂四郎は体をくねらせて笑いながら言った。
 それを見て、悟飯は気を抜いたように緊張を解き、微笑んだ。 

「セイバー……でいいんだな。オレは孫悟飯。君のマスターだ」
「ああ、セイバーのサーヴァント。名前は狂四郎ってんだ。よろしく」

 柔かな笑顔でそういう狂四郎には、先ほどの険しい雰囲気は感じ取れなかった。
 しかし、悟飯は気づいていた。
 その笑顔の裏に、計り知れない強さが秘められていることに。

 狂四郎のステータスはお世辞にも高いとは言えない。
 宝具もまともなものではないし、先ほどの見事な立ち振る舞いを見るに
 戦闘経験豊富な熟練者だとはわかるが、
 しかしとてもこの戦いを勝ち抜ける存在ではないと普通は思うだろう。 

 しかし、悟飯は狂四郎の目に、並々ならぬ意志の力を感じ取っていた。
 狂四郎の眼は、どこか自分に似ている。強い想いを秘めた眼をしている。

「マスター、俺には守りたいものがある」

 狂四郎はまた、まっすぐに悟飯の目を見て言った。

「って言っても一人と一匹だけだけど……一人はその、妻で、志乃っていうんだ。
 もう一匹はバベンスキーっていう犬なんだけどな。これがまた憎たらしい奴で……」

 初心な少年のようにどこか照れながら、最愛の妻の名を呼ぶ狂四郎。
 表情がコロコロと切り替わっているのは、狂四郎が喜怒哀楽のしっかりした
 一人のちゃんとした人間であることを表している。

 どことなく父に――孫悟空に似ている。

 悟飯はそんなことを思った。

 そう思うと、同時に一瞬、狂四郎のことをうらやましく思ってしまった。 
 ああ、そうか――狂四郎は自分の手で、守りたいものを守り抜いたのだ。

 だから、

「あんたにも守りたいものがあるのか?」

 その質問は、不意打ちに等しかった。
 悟飯は目を閉じて、脳裏にかつての仲間たちを思い浮かべた。

 ベジータ、クリリン、ヤムチャ、天津飯、ヤジロベー。
 そして……父ともいえるピッコロと、孫悟空。
 みな、強い人だった。頼れる人だった。しかし、もういない。

 ゆっくりと目を開き、悟飯は狂四郎の目を見返した。

「ああ、いる。守りたい人が。守りたいものが!」 

 人造人間――復讐鬼の生み出した二体の悪魔によって、世界は地獄に塗りつぶされた。
 仲間は殺された。ドラゴンボールは消えた。仙豆ももう無い。
 世界は滅びの一歩手前まで来ている。

 もう、時間はなかった。
 だからこそ、決意した。だからこそ、この戦いを望んだ。

 それ以上の言葉はいらなかった。
 狂四郎はにこりと笑い。悟飯に手を差し伸べた。

「俺がどこまでやれるはわかんねーけど……
 マスターの願いがかなうように精一杯頑張るぜ!」

 任せといてくれ! 握手へと差し出された手が、そう言っていた。
 狂四郎本人は、言いながらまた照れているようだった。

「この戦いはきっと厳しい戦いになる……。
 狂四郎、こっちこそよろしくな」

 孫悟飯はその手を握り返した。
 確かな力を感じる。不思議と。

 ――不安はいっぱいある。

 けれど、このどことなく父に似た雰囲気を持つ男となら、
 戦い抜けるかもしれない。勝ち抜けるかもしれない。

 胸に宿った希望は確かに、悟飯の胸を強く撃った。




【クラス】
セイバー
【真名】
廻狂四郎@狂四郎2030
【パラメーター】
筋力D 耐久D 敏捷B 魔力E 幸運D 宝具E
【属性】
中立・善
【保有スキル】
対魔力:E
対魔力ではあるが実際ほとんど抵抗がない。

騎乗:C
戦闘機、戦車などの操縦が可能。
ただし現実的な物しか操縦できない。
【固有スキル】
単独行動:B
マスター不在・魔力供給無しでしばらく現界し行動・戦闘できる。

戦闘続行:C
愛する者、守る者のためならばどんな状態でも
立ち上がって戦う事ができる。
また毒ガス、拷問等に対し多少の耐性がある。

気配察知:B
殺気を読み取ることができる。
【宝具】
『愛によって限界を超えた肉体(ラブ・オーバースペック)』
ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:基本1人 最大補足:せいぜい5人
鍛え抜かれ修羅場を潜り抜け研ぎ澄まされた狂四郎の肉体そのもの。
また愛する者のためならばどんな障害も乗り越えようとし
どんな凄惨な状況においても自分の意志を信じる力。

魔力のコスト自体は非常にいいが、常時展開されているため
ある意味燃費は悪いかもしれない。
【weapon】
和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)
長さ125㎝重さ2,2㎏の長刀。
並の剣では剣術の達人が何度打ち込もうと
切れ味の落ちない名刀。
【人物背景】
2030年の日本。第三次世界大戦後の世界で独裁国家ゲノムに逆らい
愛を信じ、妻を助け出すために戦いを挑んだ青年。
M型遺伝子国家反逆病者とされながらも懸命に戦い抜いた。
非常にスケベで下品で明るい性格の持ち主だが
敵対し障害となるものは全力で排除しにかかる冷酷さも併せ持つ。

第三次世界大戦において現実でいうならルーデル並みの戦果を挙げている。
またその後MASという特殊部隊に所属し数々の暗殺を行った。

旅の過程で様々な人間の欲望と汚さを目にしてきたが、
それでも決してあきらめず、どんな過酷な修羅場も乗り越えて
最終的には妻を救出して共に生きる道を選ぶことができた。
【サーヴァントとしての願い】
妻である志乃と共に暮らし、生きる。
マスターの願いをかなえる。
【基本戦術、方針、運用法】
基本は正面からの戦闘となる。
持ち前のスピードで接近戦に持ち込む。


孫悟飯(未来)@ドラゴンボールZ
【参加方法】
ブルマによって噂を聞き、木片を入手した。
【マスターとしての願い】
人造人間を倒す。
【weapon】
無し。しいて言うなら肉体と気。
【能力・技能】
『気』
 気弾:熱・消滅効果もあるエネルギー弾。かめはめ波、魔貫光殺砲等。威力範囲に要制限。
 爆魔障壁:全身をつつむバリアー。
 舞空術:空を飛ぶ。飛行距離に要制限。 
 気配察知:気が大きければ察知できる。一般人の気は探りにくい。察知範囲に要制限。
『超サイヤ人化』
 金色のオーラを纏い、金髪青眼になり、自身の戦闘力を50倍引き上げる。
 発動時間、強化倍率等に要制限。
【人物背景】
孫悟空が病死し、人造人間によってほかの仲間もほぼ殺されており、
実質孫悟飯たった一人で戦い続けている絶望的な本来のDB世界の出身。
(弟子にトランクスがいるがTVSP版のためまだ超サイヤ人になれていない)
人造人間との戦いでトランクスを庇い隻腕(左腕が無い)になっている他、顔に傷がある。

DB本編世界の悟飯と比べると大人(最終話の悟飯と同年齢)で
一人称が「オレ」、体格がやや大きいと随所に違いがみられる。
本編悟飯と比べるとぶっちゃけ甘さが消えている。
最終的にはトランクスに希望を託し、絶望的な戦いを挑んで戦死した。
【方針】
積極的には戦わないが、どうしようもない場合や
相手が悪人だった場合は迷わず戦う。
まずは情報や仲間を集めるべきだと思っている。
また「気」はあっても「魔力」はほぼ無いため
サーヴァントの長期戦には絶望的に向かない。