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吉良吉影&バーサーカー



「どうして、わたしが“こんな目”に遭わなくちゃあいけないんだっ!?」

男は複雑に曲がりくねった路地の中を走っていた。床の金網を踏む度にガシャンガシャンと耳障りな音が響く。
目に映るのは何もかもが錆びついた真っ赤な世界だ。壁も床も錆びて朽ち、得体の知れない滲みが不規則に蠢いている。
気味が悪いだなんて一言では言い表せないほどに奇妙で酷く精神が不安になる世界だった。

「『聖杯戦争』、いいだろうッ。それは理解したッ! だが、これはどういうことなんだ……っ!」

男は追われていた。不気味な正体不明に。
この奇妙な光景だって少し前は違った。聖杯戦争に参加していると“気づく前まで”は、男は普通の日常の中にいたのだ。
日がな街中をテキトーに歩き回って風景を何時間も見続けたり、どこかから漏れ聞こえてくる音楽に耳を傾けるだけという生活ではあったが、平穏だった。
だが、“気づいた途端”にこれだった。目の前の光景は赤くグロテスクに変貌し、“ヤツ”に追われるようになった。

……ザ……ザザ…………ザザ――……

ノイズが聞こえる。ノイズを吐き出すのは胸のポケットの中の携帯ラジオだ。
気づけばいつの間にかに持っていたラジオ。何の変哲もない。ただし壊れているわけでもないのにまともな放送を聞くことができない。
そして、このラジオがノイズを吐き出す時、それは“ヤツ”が近くにいるということだった。

「このラジオは『レーダー』だ。わたしに“危険”を教えてくれる……だが」

この“ラジオそれ自体が危機を招いている”のでは? 男はそんな風にも思う。思うがしかし、今はそれどころではない。逃げなくては。
金網の上を走る。向かう先に扉が見えた。無愛想な鉄扉だが取り立てて不審な点はない。
男はドアノブに手をかけ、そして瞬間“上半身を思いっきりのけぞらせた”!

「う、うおォォォォォ~~~~~~~~~~~~ッ!!」

男の鼻先を巨大な“刃”が通り過ぎる。ゴギギギギッという擦れる音が大きく響く。その刃は今入ろうとした扉から突き出していた。

「くっ……馬鹿なッ!? ……先回りしていたのか!」

床に尻餅をつく男の前で刃が左右に揺れる。その度にメキメキと鉄扉が切り裂かれていく。まるで鋏で紙を切り裂いてゆくが如くに。容易く。
そして、“ヤツ”が切り裂かれた隙間から姿を現す。

「……うっ、ぐゥゥ…………っ!」

三角だ。その男の頭には物凄く頑丈そうで馬鹿デカい三角錐の兜のようなモノを被っていた。
背格好そのものは逃げている男とそう変わらない。標準的な成年男子より若干高めと言ったところか。
その身体には血と油に塗れた布を巻いており、そして右手には巨大な刃を手にしていた。分厚く、赤錆びている。身長と同じくらいの長さの大鉈だった。

「くそっ!」

男は立ち上がると今来た道を逆に走り始めた。“ヤツ”はどこまでも“追尾”してくる。そして絶対に自分からは“切り離す”ことができない。
その理解があるだけに苛立ちは激しくなる。ただ、幸運――いやちょっとでもマシだと思えるのは“ヤツ”の動きは早くない。そのことだけだった。
金網を踏み、ガシャンガシャンという音を立てながら男は走る。
追われて逃げるという行為は酷くストレスだった。誰だってそうだろう。しかし、この男にとっては特に激しく耐え難い苦痛なのだ。

結局、男がそれから解放されたのは1時間ほど後のことだった。






  Ж Ж Ж


「――逃げ切った? いいや、違うな。“アレ”からは逃げ切れるわけがない。だが、離れれば元の世界に戻れることが判ったのは収穫だ」

目の前に写るのはごく普通の夜の雑踏だった。駅前の商店街。今は帰宅する頃合だから人の波は駅から住宅地の方へと流れている。
男は細い路地の中からその光景を眺める。
通勤鞄を抱えたサラリーマン。こんな時間なのにウロウロしてる学生。買い物帰りらしい神父。派手なメイクの女。逆に地味な女。
あんな光景の中に“生きていた頃”の自分もいたのだろうか? 男はぼうっとそんなことを考えた。

男の名前は――吉良吉影という。

自分の名前以外はぼんやりとしか分からない。
特に、自分がどうして“死んでしまったのか”は。分かってることも、分かっていると思っているだけかもしれない。
吉良吉影は『幽霊』だ。死んでしまい、魂だけとなった者。それでいて、未だに成仏せずにこの世界に留まっているもの。
どうして成仏しないのか。それも彼自身分からない。もっとも、本当に『あの世』や『成仏』なんてものがあるのかすらもわからないのだが。

「ともかく、始まった以上はこの聖杯戦争を乗り切る方法を考えなくては……」

吉良吉影はスーツのポケットから拳大の木彫りの像を取り出し眺める。それはマリア観音で、彼がここに呼び込まれた理由だった。
幽霊にも欲求や衝動はある。むしろ、それだけかもしれない。肉体には囚われない魂だけの存在なのだから。
そして、彼の欲求は『平穏』だった。激しい喜びや勝利は欲せず、ただ日常の中に些細な幸せを見つけ過ごす、それが彼の望むものだった。

その実現の為に彼は“仕事”をしていた。
この世には幽霊を見て話せる人間がたまにいて、そして彼はその内の一人と契約し、仕事の代価として現金を得ていた。
現金は彼が“納得”するのに必要だった。幽霊は普通の人には見えない。だからその気になればなんでも勝手にできる。
だがそれは欺きだ。欺けばそれは後ろめたさとなって心にしこりを残す。それは平穏な状態ではない。
なので彼は金を欲し、例えばバスや電車を利用する時には(誰にも気づかれないのだが)その現金を支払い、心の中に不安を溜めることを避けた。

ともかく。彼は仕事をしており、今掌に乗っているマリア観音もその報酬だった。そしてそれはこの聖杯戦争への切符でもあったのだ。

「なにが、これに祈れば『平穏』が得られますだ。あの尼ッ……!」

吉良吉影は歯を食いしばり戦慄く。その報酬はとある“屋敷”を調査する仕事で貰ったものだ。
その仕事の中で彼は左腕を失ってしまい(今でも失われたままだ)、あわや存在を消されるという寸前まで陥った。
彼は言い分次第では依頼主である尼を殺そうかとも思ったのだが、結局それははぐらかされ、現金に加えて“手当て”として貰ったのがこれだった。
『ゴフェルの木に彫られたマリア観音』、祈りを叶えるという触れ込みは(憎たらしいことに)真実だったが、しかし。

「今は、あの女のことを考えていてもしかたない。ともかく、次に“ヤツ”が現れる前に対策を――」


………………ザ、…………ザザ……ザザザ……


目の前の光景が上書きされてゆく。雑踏が、煌びやかなネオンも、ショーウィンドウの明かりも、全部。全部が赤色に。――赤色に。


  Ж Ж Ж


「ま、まただ……、風景が赤錆の世界に上書きされていく……」

刻一刻と変化していく世界の中で吉良吉影は警戒するように周囲を見渡す。
朽ちた世界の中にさっきまで大勢いた人間たちはいない。この『世界』は彼とあの三角頭だけのものだ――いや。

「お、女か……?」

罅割れだらけとなった通りの反対側にベンチの上で蹲る女の姿があった。
吉良吉影は、それを自分と同じ幽霊かもと思った。なぜなら彼は普段そういった道端に蹲る幽霊の姿をよく見ていたからだ。
地縛霊という言葉を知っていたが、そうかもしれないしそうじゃないかもしれない。ただ、ああはなりたくないなとだけずっと思っていた。

「いや、生きている人間だ……。しかし、どうしてここにいる? どうしてコイツだけがここにいるんだ?」

罅割れだらけの道路を渡って吉良吉影は女に近づく。ラジオのノイズは激しさを増し危険だと訴えているがそれでも近づかずにはいられなかった。
この“謎”を放置してはいけない。そういう直感が彼の中にあった。
女の見た目は普通だ。特に派手でも地味でもない。顔がよく見えないのではっきりとは言えないが、成人している大人の女性っぽい。

「おい、そこのお前っ! わたしの声が聞こえるか? 聞こえたら返事をするんだっ!」

後、数メートルというところから吉良吉影は女に声をかける。だが反応はない。
無視しているのか、それどころではないのか、あるいは当然のこととして幽霊の声は聞こえないのか。
もう一度声をかけてみよう。そう思ってもう一歩踏み込んだ時、吉良吉影は女が震えていること、そしてなにかを呟いていることに気づいた。

「ごめんねェ~、うう……ぐすっ。私が、私が悪いママだから……ああっ、ヒィ~! うぐっ、どうしてこんなことに……。
 私のせい。でも……アンタだっていけないのよ。だって、アンタが私の言うことを聞かないんだもの。言うことを聞かないのは悪い子でしょう?」

吉良吉影はゾッとした。女に近づいてわかったのだ。彼女がその胸になにかを抱いていることを。彼女が――。

「こ、こいつ……、赤ん坊の“死体”を……! この女の子供なのか? どうして……それは、つまり……」

“そういうことなのだろう”、そう思った瞬間、蹲った女がそのままの姿勢で真っ二つに切り裂かれた。

「う、うげェ~~~~っ!?」

三角頭だ。気づいた時にはヤツが女の頭にあの巨大な鉈を振り下ろしていた。
断頭台の刃のように下ろされたそれはあっさりと頭の頂点から胸までを切り裂くと、メキメキと音を立てて、血飛沫を撒き散らして女を裂いてゆく。
女の抱いていた赤ん坊も諸共に。
すでに腐っていたのか黒ずんでいた赤ん坊は切り裂かれると泥のようなものを吐き出し、そこに女――母親の真っ赤な血が浴びせられた。



そして世界は日常のものへと戻る。
道端に固まったままの吉良吉影だけがそのままに世界が『裏』から『表』へと切り替わった。
再び通りは人に溢れ、彼らは何事もなかったかのように家路へとつく。そこにいる吉良吉影にも、蹲る女にも気づくことなく。

「……………………」

女もまたそこにそのままの姿でいた。なにかを抱くような姿勢でベンチに腰掛けているその姿は傍目にはあまり不自然には映らないのだろう。
通りを行く人の中には時々女の方を見る者がいるが、チラッと見るだけだ。関心は示さない。
ましてや、すでにこの女が死んでいるのだと気づく者はいない。今、それを知っているのは吉良吉影だけだ。『幽霊』である彼だけがそれを知りえる。

「う、うえぇぇ~~~~っ、ごめんねェ~。殺しちゃってごめんねぇ……、でも、そんなうもりじゃなかったのよォ~~ひっく。ぐすっ」

ベンチの下に女の『幽霊』がいた。
身体を真っ二つに開かれた状態で、これも真っ二つになってしまった赤ん坊を抱いておんおんと血の涙を垂らしながら泣いている。
きっと、“このまま”なのだろうなと吉良吉影は思った。この幽霊になってしまった女はこれからずっとここで赤ん坊を殺したことを悲しみ続けるのだ。
終わりなく……そう、“魂の掃除屋”が現れるまでずっと、自分がなにをしているのかもわからずに罪悪感に押し潰され続けるのだ。



「……これが、ヤツの『ルール』か。わたしの“サーヴァント”の『ルール』……!」

そう、あの三角頭は吉良吉影のサーヴァントだったのだ。だからこそ離れることはできても、“切り離せない”し“ずっと追ってくる”。
しかしどうしてマスターである自分を追うのか。そこが謎だったが、その理由は今判明した。

「“自動追尾”というわけか。“罪人を裁く『バーサーカー』のサーヴァント”……わたしも標的というわけだ」

吉良吉影は溜息を吐く。サーヴァントの正体が判明したとしても全く気は晴れない。それどころかズンと重くなるばかりだ。
つまり、これから先、聖杯戦争が終わるまであれから追われ続けるということである。
あれに断罪されない方法は今のところ“二つ”だけ。ひとつは、遠く離れること。尤もそれでしのげる時間はほんの少しだが。そして――。

「“誰か別のヤツを身代わりに断罪させる”」

理屈はまだわからないが、どうやらあの三角頭は一度誰かを断罪するとしばらくは仕事を止めるらしい。今、全くヤツの気配は近くにない。

「そして、わたしのサーヴァントに他のマスターらを抹殺させていけば、わたしは勝利し、『平穏』を得ることができる……か?
 他のマスターのサーヴァントがどんな能力を持っているのかもわからない。自分のサーヴァントに追われているなんてきっとわたしだけだろう。
 だが、それでもやらなくちゃあいけないって言うなら……」

遠くに見える光明に吉良吉影は苦い決心をする。どんな無謀で馬鹿げているようなことでもそれしかないのだとしたらそうするしかない。
そうしなければ平穏が手に入らないのだというのなら、吉良吉影はそうする。
なにより、狭いベンチの下で悶え、自分の血と汚物の溜まった中で泣いている女の幽霊のようにはなりたくなかった。

「こいつはもらっていくぞ。もうアンタには必要ないだろうからな」

懐からナイフを取り出すと、吉良吉影はベンチの上の女の死体から左腕をブツッと切り離した。
切り口から血がドバドバと垂れ始めるが気にせず、素早くその場を離れてゆく。すぐに騒ぎになるだろうが知ったことではない。

「しかし、どうやって他のマスターを探すんだ……?」

吉良吉影は人気のない狭い路地を歩いてゆく。奪った女の左腕を自分の左肘の切り口にくっつけると、それはあっさりと自分の腕になった。
不可解な現象だが、幽霊にとっては認識のほうが重要なのだ。死者には死者の、幽霊の『ルール』がある。

そのまま街の闇の中へと消えてゆく吉良吉影。彼の今再生したばかりの左腕の甲には、髑髏にも爆弾にも見える令呪が浮かんでいた。







【クラス】 バーサーカー
【真名】 RED PYRAMID THING
【属性】 秩序・善

【ステータス】
 筋力:B 耐久:A 敏捷:D 魔力:C 幸運:D 宝具:A

【クラススキル】
 狂化:E その存在と行動原理そのものが元から自動的であり、そもそもとして意思を持たないので狂化の影響を受けることはなく恩恵も得ない。

【保有スキル】
 裏切り(Betrayal):A
  マスターの命に従わない。その対象である条件を満たしていれば、マスターすらも断罪(殺害)の対象として襲い掛かる。
  令呪による命令には一時的に従うが、それも極短い時間のみであり、行動原理の中にないことは令呪をもってしても行わせることはできない。

【宝具】
 『心の闇(The Darkness That Lurks In Our Minds)』
 ランク:A 種別:固有結界 レンジ:100 最大捕捉:条件を満たす相手であれば無制限
 罪悪感を心に抱える者を『裏世界』へと誘う。
 これはレッドピラミッドシングが顕在している間、常時発動される固有結界である。
 現実の世界を元に、石、金属、金網等で構成され、錆や汚物に塗れた心象風景を作り出し、対象をそこへと誘い込む。

 対象とは心の中に強い後ろめたさや罪悪感などを持った者であり、そうでない者はこれに巻き込まれることはない。
 対象となる者とそうでない者がいっしょにいた場合、そうでない者からすると急に対象となる者が消えたかのように見える。

 この固有結界には、誘い込まれた者の罪悪感を強くする効果があり、精神抵抗ができない者はその罪悪感に押し潰され身動きできなくなる。
 そしてこの固有結界内でレッドピラミッドシングに断罪された者は例外なく『幽霊(ゴースト)』となってしまう。
 『幽霊』には強く思っていたことのみが思考として残り、それに応じ、場合によっては悪霊として固有結界内を彷徨い、人を襲うようになる。

【weapon】
 『大片裁鋏(Angel's Thanatos)』
 刃渡りが人の身長ほどもある大鉈。
 これまで幾人もの人間を処刑してきた断罪の刃。
 一見、巨大な剣か鉈のように見えるしそういう風に使われるが、実は巨大な鋏の片側である。

【人物背景】
 出展は「サイレントヒルシリーズ」
 自らを罰して欲しいという男の思念から生まれた処刑人。
 その姿のモデルは『霧の日、裁きの後』という絵の中にあり、元々は過去のサイレントヒルにいたとされる処刑人である。
 これを見たある男が、その後、自らが犯してしまった過ちの重大さに耐え切れず心を壊した時、
 サイレントヒルという霊的に特殊な場がそれに呼応したことでレッドピラミッドシングは生まれた。
 裁く者であり、どれだけ逃げようとも追い続け、いつかは断罪(処刑)する。

 その裁きから逃れる方法はただ一つ。自らの罪を認め、自分自身で決着をつけると決意することである。

【サーヴァントとしての願い】
 願ってはいない。しかし聖杯触れれば、断罪する対象を無限に拡大していくだろう。

【基本戦術、方針、運用法】
 マスターである吉良吉影を断罪すべく追い続ける。
 (吉良吉影は罪人である。幽霊となってしまった彼はそのことを覚えてはいないが、心の奥底ではどこか後ろめたく感じており、そのせいで追われている)

 また、自らの固有結界の中に強い罪悪感を抱く者がいれば、それも容赦なく断罪する。


【マスター】 吉良吉影

【参加方法】
 仕事の依頼人である尼から受け取ったマリア観音が『ゴフェルの木片』から彫られたものであり、そのせいで召喚されることとなった。

【マスターとしての願い】
 未来永劫変わることのない『平穏』を手に入れる。

【weapon】
 『ナイフの幽霊』
 屋敷幽霊(幽霊屋敷ではなく屋敷の幽霊)の中で見つけたナイフの幽霊。
 切れ味や使い勝手など、本物のナイフと変わるところはないが、幽霊なので普通の生者の目には映らない。生体だけでなく霊体にも有効。

 『拳銃の幽霊』
 ナイフと同じく、屋敷幽霊の中で見つけた拳銃の幽霊。これも生者の目には映らず、霊体にも有効である。
 大日本帝国陸軍で採用されていた十四年式拳銃(自動拳銃)であり、使用弾薬は8mm南部弾、装弾数は8発。銃弾は豊富にある。

 『携帯ラジオ』
 なんの変哲もないポケットサイズのラジオ。レッドピラミッドシングが近づくとノイズを吐き出す。

【能力・技能】
 『幽霊』
 吉良吉影はすでに死亡しており、ここにいるのは魂だけの存在、『幽霊』である。
 幽霊なので霊感のない人からは見えない。
 人や物を自在に通り抜けることができるし、意識すれば触れることも叩くこともできる。人を通り抜けた場合、その人はなにかおぞましい感覚を覚える。
 自ら意識して人に触れる場合はなにも問題ないが、不意に人に触れられると魂が掻き乱され、最悪霊体が千切れてバラバラになる。
 霊体なので、例え身体が千切れても血が出たり痛んだりすることもなく、くっつければまた元通りになるが、手足を失うと行動を大きく制限される。

 誰かのプライベート空間に入る際は、その人物の許可がないと入れない。
 幽霊にとって、生者のプライベート空間(家の中や自室)は結界であり、何らかの方法で入ってもよいと認められない限りどうやっても入れない。
 基準は吉良吉影から見て許可されたと思うことができればよく、必ずしも相手が吉良吉影のことを認識している必要はない。
 ノックに対して扉を開けさせる――この程度で結界は解除される。

【人物背景】
 出展は「デッドマンズQ」
 ジョジョの奇妙な冒険・第四部の最後で死亡した吉良吉影のその後。
 死亡したので幽霊となっており、また自分が生きていた時の記憶(特に死亡した理由や瞬間)を持っていない。(生前のスタンド能力も持たない)
 幽霊となってからも生前と同じく『平穏』を求めて暮らしており、その手段の取っ掛かりや糧として暗殺の仕事をしている。

 暗殺の仕事はある尼から請け負っているが、彼女と吉良の間にどのような経緯があったのか、詳しくは不明。
 ともかく、法で裁くことのできない悪人などを幽霊の身を利用して人知れず処刑し、見返りとして現金を受け取っている。

 今回は、屋敷幽霊のエピソードの後、尼から『ゴフェルの木片』を受け取ったとして聖杯戦争に参加している。

【方針】
 レッドピラミッドシングから逃げながら他のマスターを探し、レッドピラミッドシングに殺害させる。