ジナコ=カリギリ・アサシン ◆holyBRftF6
街外れにある一軒家。街外れにあるとは言っても決して幽霊屋敷などではない、ごく普通の一軒家だ。
しかし、人が出入りする様子がない、という点では幽霊屋敷と共通している。
「ジナコさんは今日も仕事休むッスよ~。ボクが仕事する必要なんて無いッスからね~」
なぜなら。その家に住むのは、引きこもりだったからである。
ジナコ=カリギリ29歳。月海原学園の補欠教員。だが学校には行かない。仕事したくないから。
「だいたい、なんでボクが働く必要があるッスか。エリートニートのジナコさんは働く必要ないッスよ」
誰も聞いていないのに、布団の中でネットサーフィンをしながらジナコは呟く。
彼女にとって、働かないのなんて今更な話だ。
15年間に両親を失って。
その遺産で一生暮らせるだけの財産を得て。
進学も就職もせず、苦労のない勝ち組エリートニート生活を続けてきた。
――15年間も、この生活が続いてしまった。
「……あれ? ボク……ニート、ッスよね」
ぐるぐると頭が回り始めるのを、ジナコは感じた。それは、ここ数日で何度も感じたもの。
似たような感覚を、彼女は知っている。自分の将来について考える時だ。
こんな人生でいいのかと悩むたびに、ジナコの頭にはもやがかかったようになって、それに耐えられず寝てしまう。
だけどいつものそれとはどこか違う、とジナコは思う。
だって最近の自分の頭の中は、いつももやがかかっているのだから。まるで、何を隠すように。
「なんで、アタシが教師になんて…………」
ジナコの頭の中が撹拌されていく。
自分が学校で仕事なんて、できるはずがない。
学校にすらまともに行けなかった自分が、生徒達を見るのは怖い。
学校の中で目覚めていたら、きっとどこか誰も来ない場所で引きこもっていた。
――じゃあなんで、アタシは学校の補欠教員になれたの?
社会に出て面倒な付き合いにがんじがらめにされて。
うるさい年下の連中のわがままに付き合わされて。
そんな、つまらなくて……自分が失った可能性。自分じゃきっと怖くて耐えられない仕事。
次々にジナコの頭に湧き出てくる何か。
それは本当に水のごとく沸いてきて……とうとう、口という蓋から溢れだしていた。
「せいはい……せんそうの、よせん」
知らず知らずのうちに、そんな言葉が口から漏れていた。
それは、堤防の決壊が始まる予兆だったのか。
頭の中にかかっていたもやは急速に晴れていき、中に隠されていた何かが次々にジナコの記憶に入り込んでくる。
「なに、これ……知ってる……! でも、知らない……!?」
思わず布団を跳ね除けて、頭を押さえる。けれど、もやという抑えが無くなった以上既に手遅れだ。
ジナコは自分を思い出し、聖杯戦争を記憶させられていく――――
なんでも願いが叶う木片。
そんな内容の怪しいダイレクトメールが送られてきたのは、つい最近のことだった。
バカバカしい、とジナコは思った。きっとよくあるスパムだ。むしろ、なんで迷惑メール扱いされなかったのか。
ちゃんと仕分けしろッス、などと思いつつ……なぜかそれが、気になって仕方がなかった。
そのメールにはこうもあったのだ。
この木片を得るだけでは願いが叶いません。生死を懸けて戦って、それに勝ち残ることではじめて願いが叶うのだ、と。
スパムじゃなくて新手のゲームの誘いッスか? と突っ込んだものの、ジナコはなんとなく直感した。
本当に死ぬのかもしれない。
ジナコにとって死は絶対で、身近で、突然で、恐ろしいもので……だからこそ、このメールに説得力を感じた。
願いも叶うのかもしれない。
興味半分、本気少しでその木片を購入して、送られてきた木片に願った。人生をやり直させてください、と。
そして――
「痛っ……!?」
痛みに、ジナコは意識を引き戻された。
思わず見た手の甲には、何か文様のようなものが浮かんできている。
彼女はそれをもう知っている。いや、知っている事にされた。
「令呪……れいじゅ?」
反芻するように言葉を繰り返す。
令呪。サーヴァントへの絶対命令権。これが無ければ死ぬ。
いつの間にか頭の中にある知識に、ジナコは薄気味悪さを感じた。
「…………用件を聞こうか……」
「ひっ!?」
だから、いつの間にか立っていた男の存在にも気付かなかった。
声のする方を見上げたジナコは、思わず悲鳴を漏らしていた。
そこにいたのは、恐ろしい男だ。
スーツを着ていても分かるくらい、筋肉質の屈強な男。贅肉だらけのジナコとは比較するだけでも失礼だ。
だけど、ジナコにとって恐ろしいのはそんなことではなかった。
その男は、死を纏っていた。理屈ではわからないが、そう感じた。
まるで、死が人間の体を得て迫ってきたような錯覚。
この男に狙われたら、きっと死ぬ。一度逃げられても最終的には死ぬ。
ジナコは今更になって自分が臆病なことを思い出し、戦意を早くも喪失していた。
「あ、あんた、だ、れ」
「…………サーヴァント・アサシン。
マスター
依頼人で間違いないな?」
男は怯えるジナコを笑うことも、気遣うこともしない。
かろうじて絞り出した問いに、平坦な答えだけを返す。
サーヴァント、その言葉にジナコの知っているものの知らない知識が反応した。
聖杯戦争を勝ち抜くために必要な存在。マスターはサーヴァントと契約し、サーヴァントはマスターに従う。
自分がサーヴァントを失ったら負け。
逆にサーヴァントを使ってサーヴァントやマスターを全て倒せば優勝。
そして、目の前の男がジナコのサーヴァントだと言うなら。
「アタシを守ってくれる、ってコト……?」
布団の上に座り込んだまま、ジナコはその相手を見上げる。
まるで銃弾そのもののような死を感じさせる男。それが自分のボディガードと思うと、途端に頼もしく思えてくる。
……しかし。
「どうやら、俺の仕事ではなかったようだ……」
「ちょ、ちょっと!?」
ゆっくりと目を閉じるアサシン。その顔は無表情ながら、「話はこれまでだ」と雄弁に物語っている。
ジナコは慌ててアサシンに縋り付いた。
「サ、サーヴァントなんでしょ? アタシを守ってくれるんじゃないの!?」
「………………」
答えはない。振り払うことすらなく、アサシンはジナコを見下ろすだけだ。
いったいどういうことなのか、何が悪かったのかわからないまま、ジナコは泣き叫ぶことしかできなかった。
「た、戦ってよ、敵をなんとかしてよ!?」
「…………敵を撃つということであれば、受けよう」
「へ?」
目を丸くする。
どういうわけか知らないが、いきなりアサシンはジナコに対する態度を軟化させた。
もっとも分からなくとも当然だろう。これは生前から続くアサシンの「ボディガードの依頼を受けない」という流儀によるもの。
そして受けないと言っても形式上だけのこと。生前にこの形式で依頼を受けた際、タクラマカン砂漠で動けなくなっていた護衛対象の元へラクダを連れて現れ、助けたこともある。
アサシンを知らぬ者には理解できぬ拘りであった。
とはいえ、アサシンのほうも生前とはケースが異なることは承知している。
そのため、英霊――もっともこのアサシンは反英霊に近いが――となった彼は召喚者との接し方を多少変えていた。
「ただし、俺と契約するならばいくつかのルールを守ってもらうことになる……」
「ル、ルール? 聖杯戦争の?」
「聖杯戦争のルールではない……
サーヴァントとしての俺に依頼する際のルールだ」
その一つが、ルールの事前説明である。
「まず、俺との契約は極力隠してもらう……
マスター
依頼人であることは令呪がある以上露見するだろうが、それでも俺は必要だと思った時以外表には出ない。
お前も俺について探るな」
「えぇーっと……?」
「聖杯戦争は、俺にとっても未知の領域だ……
隠れながら戦うほうが都合がいい……」
もしかしてあんた弱いッスか!?と煽りスキルを発揮しそうになったが、口には出さない。
アサシンが纏う威圧感は、とてもじゃないが弱いとは思えない。少なくともジナコよりは絶対に強い。
「次に……俺が実体化している時は後ろに立つな」
「は? なんで?」
「殴る癖がある」
「ちょ」
思わずツッコミが口から漏れた。ジナコがこの男に殴られたら死ぬ。絶対に死ぬ。
癖でうっかり殺されるなど、迷惑などというレベルではない。
「そして、俺はどんな理由だろうと裏切りを許さない……
この場合、その代価は命で払ってもらう」
今度はツッコミどころか息すら漏らせず、ぶんぶんと頭を縦に振ることしかできなかった。
ネット上の殺害予告などとは違う本物の「殺意」。殺すと決めたからには確実に殺すという意志が、男の全身から溢れていた。
「最後に、俺達が聖杯を得た場合……
聖杯の力で俺に関する記憶をお前の頭から消す事になる」
「? せっかく勝ち残ったのに忘れろってこと?」
「依頼人であろうと……やり方を覚えられたくはない」
ジナコには理解できなかった。
わざわざ助けに来て、命を張って優勝という栄誉を得て、それを忘れろ、などと言うのだ。
このアサシンは何のために自分の身を危険に晒すのだろうか? ジナコには不思議でしょうがない。
「どうせ、殺し合いの記憶なんて碌なものじゃないし。別にいいッスけど」
「………………わかった。
依頼を引き受けよう」
アサシンの意図がどうあれ、生き残れさえすればジナコに文句はない。
来るはずだった人生を取り戻す、なんて願いはとうに消えていた。全て忘れてここから逃げられるならそれでよかった。
ジナコが頷くのを確認すると、アサシンは姿を消した。それは今まで存在していたのが夢じゃないかと思えるほど完璧な消え方だ。
ジナコもしばらくはアサシンや聖杯戦争について……自分の今後について考え込んでいたが、いつものように頭にもやがかかってきた。
「……アタシには何もできないよ」
また布団を被る。
ジナコには何も出来ない。こことは違う時間、違う世界でインドの大英雄と契約した彼女もそうだった。
死ぬのは怖い。でも三十路近い無力なニートには、閉じこもって、引きこもって、現実から逃げることしかできないのだ。
■ ■
アサシンは屋根に上がり、ジナコが篭もる建物からどう狙撃するべきか、どう狙撃されるかを調べていた。
幸いにして、ジナコがいる建物の周辺はそれなりに守りやすい地形である。
ここならジナコが篭もっている限り、軍人五十人に襲われようとも殲滅は容易だ。
「強すぎることは悪い。過信や慢心を招く……
だが、弱すぎることが問題であることは疑いようもない、な……」
相手が、ただの軍人であれば。
アサシンは直感していた。恐らく自分達は聖杯戦争において下位の――或いは最弱のペアであると。
マスターが弱いから、だけではない。ジナコの魔力供給は極めて貧弱だが、アサシンはほとんど魔力を必要としないので問題ない。アサシンの能力は、もともと人間の域を出ないのだから。
サーヴァントは基本的に生前より弱体化している場合が多いが、強化される場合もある。このアサシンもそれだ。食事や睡眠は不要になり、弾は魔力がある限り生前の精度のままで無限に使用可能。生前にどれだけ気を遣っていたかを考えれば、これらの苦労が無くなったのは相当な強化と言える。
だが、それでも自分は弱い英霊だとアサシンは確信している。生前のアサシンは超能力者や常人離れした身体能力を持つ相手を狙ったことがある。それらの相手には射撃を避けられ、苦戦を強いられた。
そして、今回の戦場はそういった輩が跋扈する聖杯戦争である。セイバーやランサーなら、本人は愚かマスターを狙う銃弾すら容易く切り払うだろう。何より。
「最大の問題は、マスターを殺されても活動できるアーチャーのクラス……
どれほどの射程距離を持つのかも気になる……」
得物であるM16を見つめながら、恐らく存在するであろう他の狙撃手について考える。
生前のアーチャーの最長狙撃は5000メートルだ。しかし、これは「撃った」というよりは「運んだ」と言えるものであり、よほどいい条件が揃わなければマスター相手ですら通用するか疑わしい。M16での有効射程距離となれば、いかにアサシンと言えど半分以下となる。
もちろんこれでも破格の距離だが、「アーチャー」ならばこれ以上の射程距離を誇る射手もいるであろう。宝具ですらない単なるM16と英霊が持つ宝具では、歴然とした性能差がある。
そう、M16は宝具ではない。
アサシンの宝具はその生き様を具現化した「13番目の男」。これはアサシンに狙われた相手はマスターの敵意・殺意に応じて耐久・幸運及び防御系スキルがランクダウンするというもの。「彼に狙われた相手は死ぬ」……その摂理を全ての相手に強要させる。
欠点はあくまで「当たったら死ぬ」ようになるだけという点。つまり、当てられるかどうかはアサシンの腕前次第だ。
故に聖杯戦争はアサシンにとっても未知数であり、格上に対する挑戦となる。
「………………」
アサシンは無言で街を見つめる。その様子には自分より優れた相手に挑む恐怖も、高揚もない。
超能力者にも、99%勝てないと予測されたバイオニック・ソルジャーにも最後には勝ったのだ。勝ち目が針の先ほどもないというのなら、その針の先より細い勝機を撃ち貫くために専心する。
マスター
依頼者にも不満はない。全てをアサシンに任せる、生前から依頼者はそんなものだったし、生前のアサシンも依頼者がそうすることを望んだ。
アサシンを嵌めようとした依頼者達に比べれば、ジナコはまともな部類とすら言っていい――少なくとも、今のところは。
「…………やってみよう」
だから、契約を果たす。魔力という報酬を貰う以上、受けた依頼を実行する。
それだけがアサシン――ゴルゴ13の、生前から続くレゾンデートルである。
『マスター』
ジナコ=カリギリ
『参加方法』
ムーンセルによる召還。
何者かから送られてきた木片を使用した。
『マスターの願い』
元の世界に帰れればもうなんでもいい。
『weapon』
なし。
『能力・技能』
なし。強いて言えばネットで培った煽りスキルと情報検索力。
いちおう霊子ハッカーとしての適性はあるが高くない。
『人物背景』
14歳の時に両親が突然死してから、進学も就学もせずに引きこもり生活を続けた29歳のニート。
長い間の引きこもり生活で大事な時間を失ったと感じているものの、今更変えることもできず結局引きこもり続けている。
また過去の経歴から「死」を恐れていて、誰でもいつかは必ず死ぬと考えている。
ただし普段はこういった性格を表に出すことはなく、「人生の勝ち組」「エリートニート」として生活を楽しんでいるように振舞う。
口調も普段は「ボク」「ジナコさん」と女性らしくない話し方をして年齢も偽っているが、これらはキャラ付け。
素が出ると「アタシ」になる。
本来の月の聖杯戦争においてはカルナという最高ランクのサーヴァントを引きながら、戦場に出ることができず不戦敗となった。
『方針』
何もできない。
『クラス』アサシン
『真名』ゴルゴ13
『パラメーター』
筋力D 耐久C 敏捷D 魔力E 幸運A++ 宝具D
『属性』
秩序・中庸
『クラススキル』
気配遮断:A+
完全に気配を断ち、発見することは不可能に近い。
このアサシンの場合、射撃時にも気配遮断のランクはそれほど落ちない。
しかしその代わり、通常時になぜか発見される事がある。
『保有スキル』
千里眼:C+
視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。プラスは道具による瞬間的な向上を含めたもの。
心眼(真)及び直感との兼ね合いによっては限定的な未来視も可能とする。
心眼(真):A
修行・鍛錬によって培った洞察力。
窮地において自身の状況と敵の能力を冷静に把握し、その場で残された活路を導き出す戦闘論理。
直感:B-
戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。視覚・聴覚に干渉する妨害を半減させる。
ただし後ろに立つ相手は敵としか感じ取れない。
破壊工作:A
戦闘を行う前、準備段階で相手の戦力をそぎ落とす才能。
ランクAならば、相手が進軍してくる前に六割近い兵力を戦闘不能に追い込む事も可能。
ただし、このスキルが高ければ高いほど英雄としての霊格は低下していく。
『宝具』13番目の男
ランク:D 種別:対人 レンジ:1~99 最大捕捉:1
生前、あらゆる依頼を成功させてきた逸話の具現。
アサシンの攻撃は命中判定の際に幸運及び察知・回避系スキルを、ダメージ計算の際に耐久・幸運及び防御系スキルを、マスターが対象へ抱く敵意や殺意に応じてランクダウンさせる。
この宝具は攻撃の際に必ず発動し、例えマスターの感情が誤解に基づくものであったとしても関係なく効果を発揮する。
最大効果で発揮されればAランクだろうと下限まで下げることも可能だが、そのためにはマスターの強い意志と綿密な情報提供が不可欠。
ただしマスターがアサシンと敵対することになった場合、この宝具はマスターに対する攻撃の際に最大効果で発揮される。
また相手を弱体化させるだけで自身の命中率そのものには補正を掛けることができないため、攻撃が命中するか否かはアサシン自身の腕前次第である。
『weapon』
M16、リボルバー、手榴弾、仕込みナイフなど生前のアサシンの通常装備。
英霊となったことでいずれも神秘が付与され、また魔力が続く限り弾を用意することができる。
最低限の神秘しかないため宝具などであっさり弾かれるが、少ない魔力で修復・整備できるという利点もある。
なおジナコのマスター適性が低いため、生前の依頼に応じて新たに用意した特殊な装備を取り出すことはできない。
『人物背景』
特定のルールの元、高難易度の依頼を請け負うスナイパー。
多数の人間を殺害しているが、彼の狙撃によって救われた人間も多い。また、依頼が関係ない場面でもよく騒動に巻き込まれる。
寡黙かつ冷徹な性格で一度敵と見なせば容赦しないが、恩のある相手にはどんな不利益を被ってでも援助する。
この二面性を特に強く表しているのが依頼と関係のない第三者への対応である。自分の射撃を見られた相手を殺害する一方で、任務遂行中に巻き込んだ相手に何らかの謝罪・弁償を行うこともある。
劇中では能力について高い評価を受けているが、本人は自らを「臆病」と称し成功の秘訣についても
「……10%の才能と20%の努力………そして、30%の臆病さ……残る40%は……運だろう……な……」
と述べており、自らの才能には驕っていない。鍛錬を欠かさないシーンも多数見受けられる。
射撃以外の分野でも高い能力を誇り、格闘戦でもプロボクサーを軽く圧倒する。更に習得していない技能や知識も極めて短期間で覚える学習能力を持ち合わせている。
しかし能力の限界はあくまで人間としての範疇に留まるらしく、射撃を避けるような相手には苦戦を強いられている。
『サーヴァントの願い』
依頼の完遂。聖杯はその結果として手に入る物に過ぎない。
『基本戦術、方針、運用法』
アサシンの自身の判断によって敵味方を判別し、排除。
そこに正悪という基準はなく、マスターの意志とアサシンの信条のみが全て。
戦術としては直接戦闘ではまず勝ち目が無いため、狙撃・不意打ち・破壊工作を中心に戦う。
無論、相手マスターという弱点をこのアサシンが見逃すはずはない。
表面上は敵の排除のみという依頼であるが、ジナコの身の安全も確保する。
最終更新:2014年08月17日 21:36