本多正純&ライダー  対角線上の戦争屋達 ◆TAEv0TJMEI



いや、違うからな?
私は別に戦争が好きというわけではないからな?



配点(諸君我々は戦争が大好きだ)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


記憶を取り戻し目を覚ました正純は割り当てられた家の中で頭を抱えながらこう思った。
……運営やる気ないだろ!
なんてことはない、自分がこうして記憶を取り戻せたのは明らかに運営が手を抜いていたからだ。
いやだって明らかにあの学園、武蔵に比べて変態と外道と馬鹿が足りなかったし。
そんな状態で違和感を抱くなという方が無理があるよなー……。
やる気が無いといえば、そもそも自分がここにいることだってそうだ。
別に聖杯戦争に参加したかったわけでも、ゴフェルの木片を探し当てたわけでもない。
気がつけば方舟の中に連れ込まれていた。
何かきっかけがあったかなーとその前後のことを思い返してみる。
ウルキアガが何か騒いでいて、嫁のことかと思ったら馬鹿が通販で仕入れたエロゲのことで、その初回特典が……

「あれかー!」

思い出した。
馬鹿が仕入れたエロゲの特典、それがまさしくゴフェルの木片だったのだ。
オタクが何か長々と解説を垂れ流してたのだから間違いない。


「いいかい? ゴフェルの木というのはね、聖譜を真面目に研究している学者たちですら匙をぶん投げている聖遺物なんだ。
 旧派(カトリック)も改派(プロテスタント)どころか聖譜序奏派(サイオン)ですら諦めたくらいだからね。
 なんせ聖譜に出てくるのは一回、たったの一回限りなんだよ?
 しかも具体的に何を指すのかは記されていなかった。
 これが無視出来る程度のものならよかったのだけどね。そうもいかない。何せこのゴフェルの木はあのノアの方舟の素材になったのだからね!
 歴史再現のためにも分からないままじゃ済ませられなかったんだよ。
 結局は逆転の発想でノアの方舟を何らかの木材で作った後にその木材が何かを徹底的に秘密にする形で“解釈”したようなのだけどね。
 それにしてもノアの方舟だよ、ノアの方舟! 聖譜曰く……って、え? 流石にノアの方舟は知っているから略せって?
 分かってないなー! この方舟には実は外宇宙から飛来した遺物だとも、一説には異世界から来た超巨大飛行船艦だったとさえも伝えられているんだよ!
 武蔵のような航空都市艦は実はノアの方舟を元にしたんじゃないかって説もあるくらいだ!
 巨大な機竜に変形しただとか武神に変形しただとか、とにかく、ノアの方舟は浪漫の塊なんだよ!
 ああ、時を超え世界を超え宇宙(そら)より来たりし巨大戦艦――かの舟が望むのはありとあらゆる生物の種の保全。
 一対の番たちをその巨躯に宿し……」


そうそう、そんな感じのことを言っていた気がする。
つまるところゴフェルの木というのは何がなんだか全く分かっていない物なのだ。
そこに着目してその名を冠したものが何らかの商品になることは珍しいことではないと商人たちも言っていた。
……でもなあ、だからってなあー、まさか本物の木片がエロゲの特典としてついてくるなんて思わないだろ、普通。
やっぱやる気ないだろ、ムーンセル。
正純ははぁっとため息をつき結論付ける。
それにしても、何故、自分だけが呼ばれたのだろうか。
あの後のことは分からないが少なくともあの場で馬鹿と忍者とウルキアガが木片に触っていた。
そもそも騒動の発端は異端審問官であるウルキアガがゴフェルの木片が本物か気にしたからだったはずだ。
それであれよこれよと騒ぎが大きくなり、馬鹿がつい忍者に投げた木片がクリーンヒットしてその跳弾がこっちに跳んできて気づけば方舟の中だ。
どう考えたってこれ、馬鹿たちのほうが呼ばれてしかるべきだろ。
そうならなかったとすれば、馬鹿たち三人との間に何か差があったからだと考えるべきだろう。
ぱっと思いつくのは、

「嫁か?」

ありえない話ではない、かもしれない。
なんせノアの方舟だ。
男女雄雌一対の動物たちをこれでもかと乗せまくった船だ。
いや、しかしそれならむしろやっぱり独り身の自分よりも馬鹿たちを呼ぶべきだったのではないか?

『ま――?』

ああ、うんうん、私にはお前がいたんだったな、ツキノワ、可愛いぞ。
所持品扱いされたのだろう共に連れて来られてしまったマウスを撫でる。
よし、落ち着いた。
とりあえず嫁のいるいないは関係ないと考えていいだろう。
他の差は何だろうか。
この聖杯戦争は月の聖杯を賭けた戦争であり、何故聖杯を望むかというと願いを叶えるためだ。
なら、と正純は思う。
自分と馬鹿たちの差はそこにこそあるのではないか。
自分には聖杯で叶えたい願いがあり、馬鹿たちにはそれがなかった。
思い当たるものがあるとすれば、馬鹿も抱えていた“後悔”だが、今の自分にもそれはない。
襲名と身体についての未練はもうないと言い切れる。
だとすれば、
……母、か。
公主隠しを追っていけば、もしかしたら、と思っていなかったと言えば嘘になる。
……その結果がまさか公主隠しと関係ない形で私まで行方不明になるなんてなー。
馬鹿たちは今頃どうしているのだろうかと思いながら肩をすくめる。
ずっと姿を消し黙っていた“彼”が声をかけてきたのはそんな時だった。

「やあ、何かお悩みのようだ。戦争についてでも考えていたのだとしたら、そいつは素敵だ」


正純は声の主を見た。
男だった。
小太りした眼鏡の男がそこにいた。
サーヴァント“ライダー”。
正純が呼び出した英霊であり、先程まで気絶していた原因だ。
戦闘系の役職ではない自分は内燃拝気を貯めること自体不慣れであり、それが一気にあれだけもっていかれるとなると意識を保つことができなかったのだ。
幸か不幸か気絶している間に見た夢のなかで、ライダーのことはある程度は把握することができた。
まず一番に驚いたのは彼の過去でも、性格でもなく、彼という英霊が活躍した時期だった。
ライダーが活躍したのは20世紀末の英国だ。
つまりは末法の後の世の人物であり、自分たちにとっては過去の人間でありながらある意味で未来の人間でもあるのだ。
その部分に興味が無いわけではない。
しかし、何らかの形で歴史を先読みしてしまったことがばれれば聖連を牛耳るM.H.R.R.に武蔵に介入する口実を与えてしまう。
だから正純は末法の先を聞こうとはせず、ライダーの問いかけに普通に返した。

「いや、私が何故ここにこうして呼ばれたのかを考えていた」

ふむ、と椅子に腰掛け、腕を組み、一瞬だけ考えた後ライダーは笑みを浮かべて、

「戦争をしたいということだろ?」
「違ーーーーーーーーーーーう!」

正純はツッコンだ。
武蔵勢ならともかく、聖譜の時代の人間にまで勘違いされたままにするわけにはいかない。
というかムーンセルに監視されている以上、下手するとムーンセルにまで本多正純は戦争が好きだと記録されかねない。
それは断じて避けねばならない。

「いいか、ライダー。私のどんな記憶を見たのかは分からないが、私は別に戦争推進派というわけではないんだ。
 私はいつも交渉で解決できればいいなと願っているのだからな!」
「ああ、知っているとも。
 お嬢さんの交渉は平和を追い求めながらもいつも狙ったように大戦争へと導く素晴らしい交渉だった。
 イタリア、イギリス、スペイン、ローマ、インド……。
 これほどの数の国と君たちからした絶対の正当性をもって戦争に持ち込む政治家がいたとは、我々の時代にも見習って欲しかったくらいだよ。
 今回も是非、我々に活躍できる戦場を与えて欲しいとそう願っている」

パンパンパンパンと拍手を送ってくるライダーに正純はため息をつく。
言われてみれば短期間にかなりの国と戦争してきた気もするが、どの戦争にもちゃんと意味があった。
決して戦争をしたいからしてきたわけではない。
それはむしろこのライダーの方だろう。

「違うな。ライダー、あなたは、あなた方は戦争を望んでいても、私に望んではいない。
 あなた方自身に望む戦争をこそ望んでいる」
「――分かっているじゃないか」


そうとも、とライダーは頷いた。
私は戦争が好きだ。戦争が大好きだ。
殲滅戦が好きだ、電撃戦が好きだ、打撃戦が好きだ、防衛戦が好きだ、包囲戦が好きだ、突破戦が好きだ、退却戦が好きだ、掃討戦が好きだ、撤退戦が好きだ。
平原で、街道で塹壕で、草原で凍土で、砂漠で、海上で、空中で、泥中で、湿原で、この地上で行われるありとあらゆる戦争行動が大好きだ。
地上どころか月で戦争ができるなんてまるで夢を見ているようだ。
お嬢さんの夢のなかの戦争も興味深いものだった。
まさか厭戦ムードが漂い、過去の過ちを教訓とし、二度と起こらないようになどと連中に言われていた戦争が。
遥か未来で歴史を教訓として戦争を行おうなどと取り決めされることになろうとは!
皮肉だ、実に皮肉で面白い。
解釈のある戦争も、歴史再現による戦争も、それはそれで戦争の一つの形だ。
ありとあらゆる戦争が好きなライダーは故に、未来の戦争を否定しない。
否定はしないが――足りないとは思うし、疑ってもいる。
だからお嬢さんへと探りを入れる。
……君は闘争の本質をどこまで分かっているのかと。

「お嬢さん、私は私が望んだ戦争をやりきった。
 結果はムーンセルから与えられたデータを見るに、私は我が宿敵を討ち漏らしたようだが、それもまた戦争だ。
 私は私の全てを賭けて私の宿敵たちとの戦争をやりきった。
 あの時ああしていればだとか、もう一度できさえすればなど、それは敗北主義者たちの戯言に過ぎない。
 あれは最高に良い戦争だった」

最高に良い戦争だったからこそ、二度目なんて望まない。
しかし現にライダーはこうしてここにいる。
戦場に、いる。
ライダーの宿敵は彼だ。だが、彼らはここにいるだろうか?
自分がこうしてここにいるのだ、もしかしたら彼もここにいるかもしれない。
人間と英雄と英雄ならぬ反英雄が、怪物たちが、化物が願いを賭けて殺しあう。
いかにも彼が好みそうなシチュエーションだ。
とはいえいくら彼が望もうとも、実際に召喚されるかどうかは、聖杯の判断とマスターとの相性次第だ。

「そんな戦争をやりきった私に、敵を失ってしまった私に。
 果たして君は私が求めるに足る戦争を、敵を君は用意できるのかな?」

ライダーは問いかけ、同時に期待する。
さあ、答えてくれ、お嬢さん。私の“願い”に。

「――いいだろうか」

答えはすぐに、返ってきた。


「これから私達がどう動くのか、それが今の問い掛けへの私からの答えだ」

暗にすぐには答えないが、これからする話は無関係ではないとライダーへと伝える。
ライダーが頷いたのを聞き届ける意思があると見て、正純は話を続ける。

「この聖杯戦争には私のように望まぬ形で呼び出されてしまった者たちもいるはずだ。
 生死を賭けた戦いとは知らず戦争へと巻き込まれた者たち。
 彼らは失われないでいいはずの人たちだ。私は彼らの喪失を望まない。彼らの親しいものたちの喪失を望まない」

それは武蔵の人間として、本多正純として絶対に譲れない意思だ。

「それなら、どうするというんだ、お嬢さん。
 私は決して強いサーヴァントではないし防衛戦も好きだが、向いていない」
「そのための政治家で交渉師だ」

いいか、と正純は右手を握りしめ、言い放つ。

「ここには数多の世界、数多の時代から多くの人々が呼ばれている。
 自分からこの地に来た者、私のように巻き込まれた者、彼らの抱く願いも多種多様だろう。
 英霊だってあなたみたいなものもいれば、私達の襲名元になった者たちもいるだろう。
 その彼らの目的や願いを折り合わせる。
 私は失わせるなとは言うが、戦うな、手を抜けとは言わない。
 私達も、彼らも勝ち、得たいものを戦後交渉で得ればいい。それも含めて戦争だ」

解るか?

「この聖杯戦争は、戦争などと冠しているが、実際には相対戦の連続によるバトルロワイヤルみたいなものだ。
 戦争ではなく個人戦、よくて同盟を組んだ物同士の集団戦止まりだろう。
 それを私達は文字通り、戦争にする。
 聖杯を望むものもいるだろう。生き延びたいとそれだけを願うものもいるだろう。
 私のように失われようとする命を、救おうとする者もいるはずだ」
「だが死をばらまき死を望む人間もいる。私が居る、ここにいる」

死を望むものがいることを知っている。
己の死すら受け止めるものがいることを知っている。
自分たちに後を託し、生きるために戦い抜いた者たちも覚えている。
彼らをぶつかり合う関係だとも、強いとも、すごいとも思いはしたが、こっちがそれに合わせることはない。

「そうだな。私とあなたは“違う”。
 あなたは死なせ死ぬことを望み戦争し、私は戦争することで意思を救い命を救う。
 私たちは平行線ですらない対角線だ。
 先ほどの問の答えはまさに私こそがあなたの敵とも言える」

だが、と正純は一息ついてライダーへと歩み寄る。

「だからこそ交わる点がある。
 対角線ならばどれだけ近かろうとどれだけ遠かろうと私たちの間に線は引ける。
 そしてその中央にあるのが――」

「聖杯だ」


正純はライダーが笑みを深くするのを知覚した。
……よし、ひとまずは命をつないだみたいだ。
ライダーは戦争のために戦争をしてきたような人間だが、それでも夢のなかで見た彼は、敵を定め戦争をする人間だった。
その彼が聖杯戦争に参加しに来たというのなら、それはここに彼の敵がいるということだ。
先の戦場と敵を用意できるのかという質問は、戦場と敵を要求してきたわけではなかった。
ライダーが見定めた敵を正純も敵として見定めることができているのか、その敵を引きずり出す戦場を用意できるか。
そういう確認だった。
なら、その敵とは誰だ?
ライダーが宿敵と定めた吸血鬼か? 否。
聖杯戦争にかの吸血鬼たちが召喚されるとは限らない。
そんな運任せではない、この戦いにおいて唯一絶対的に存在することが確約されているものがあるではないか。
聖杯だ……!

「私は聖杯――ムーンセル及びアークセルと交渉したいとそう考えている。
 聖杯が観測機で、オタクの言ったように方舟が一対の人間を求めているというのなら、殺しあわせるのは手段ではあって目的ではない。
 聖杯が観測資料として満足し、方舟が保存するに足るという一対を選出できるのなら、必ずしも死人を出す必要はないはずだ。
 聖杯戦争よりももっと得るものが大きいと私のやり方の価値を示し、納得させれば運営も文句は言うまい」

つまり

「私はこの聖杯戦争を“解釈”する!」

言うとライダーがわざとらしく眉をしかめ、まだ先があるだろうと促してくる。

「なるほど、お嬢さんのやろうとしていることは分かった。
 しかしムーンセルほどの演算装置が、人類を観察するのに適した形として考案したのが今の聖杯戦争のはずだ。
 そう簡単にムーンセルを納得させ、聖杯戦争の形式を変えることはできまい!
 どうする気だ、お嬢さん。その時はどうする気だ!?」
「その時は、誠に遺憾ながら簡単だ」

正純は、手を挙げて、こう言った。
この答えこそ、ライダーが望んでいたものだと確信しながら口にした。

「戦争すりゃいいんだよ、聖杯と」

霊体とはこの世に未練を残した魂がなるものだ。
サーヴァントとて同じだろう。
死を望み、良い死を得たはずのライダーが霊体になっているとしたら、それは死後になんらかの不満が生じたからに他ならない。
そして彼に死後を与えたものも、即ち聖杯だ。
聖杯戦争――聖杯を望む戦争ではなく、聖杯に臨む戦争こそがライダーの望みであり、
私の、望みだ……!
さあ、これどうだ、ライダー……少佐!

「――ああ言った、よく言った……素晴らしい」


「貴方は今、ようやく私のマスターとなった。
 共に戦う同胞となった」

素晴らしい、とライダーもまた歩み寄りマスターを称賛する。
その通りだと、ライダーは聖杯に怒りを顕にする。

「聖杯? ムーンセル? 方舟? アークセル?
 全ての生命、全ての生態、生命の誕生、進化、人類の発生、文明の拡大、歴史、思想――そして魂を記録するだって?
 なんだそれは、何なんだそれは。
 まるで吸血鬼じゃないか。
 聖杯が、方舟が、その本質は吸血鬼と同じだなんてイスカリオテの奴らに是非とも教えてあげたいくらいだよ」

自ら化物になった神父なら気づいていたかもしれないがね。

「しかもあの軍にして城である我が宿敵以上のスケールと来た。驚きだ。
 光そのものを介した魂の保管? 過去と現在、あるいは未来。時代、更には世界を繋ぐ一対のつがい?
 ああ、それはきっと素晴らしいことなのだろう。
 私という意思が無限永久に存在し続け、無限永久に戦い続ける。
 マスターの世界の戦争のような未知の戦争さえも、世界の壁を超えて体験できるだなんて想像するだけで楽しいぞ。
 その上私を元にした子どもたちが過去現代未来異世界にまで解き放たれるとは全く、愉快極まりない!
 愉快で素敵で歓喜で素晴らしくて楽しくて――」

だが冗談じゃないと吐き捨てる。

「真っ平御免だ。俺の心も魂も命も俺だけのものだ」

気がつけばムーンセルの中にいた。データとして記録されていた。
ムーンセルが魂さえも記憶すると言っても、それは何も死んだ人間の魂を回収しているわけではない。
記録はあくまでも記録に過ぎず、かつて少佐と呼ばれた人物の記録でしかない。
それでもライダーは言い切れる。何度だって言い切れる。
サーヴァントになろうとも、フォトニックに閉じ込められた光の信号になろうとも、私は人間だ。
人間は魂の、心の、意思の生き物だ。

「私は私だ!!」

だからこそ、許せない。
私を記録し、私を保有し、私を共有し、私を量産し、私を永遠にしようとする聖杯を、私は心底憎む!

故に!


「さあ、始めよう武蔵副会長」
「ああ、始めよう少佐」



「「私たちの戦争を」」




【クラス】

ライダー

【真名】

少佐@HELLSING

【パラメーター】

筋力E 耐久D 敏捷E 魔力E 幸運C 宝具A+

【属性】

混沌・悪

【クラススキル】

騎乗:-
ライダークラスにあるまじきことだが彼自身に騎乗スキルは存在しない。
最後の大隊使用時のみ、配下に飛行船や戦艦などを操縦させることで間接的に騎乗できる。
対魔力:E
魔術に対する守り。無効化は出来ず、ダメージ数値を多少削減する。

【保有スキル】


戦争狂:A
カリスマと軍略の複合スキル。反英雄に対しては補正が入る。
(カリスマ:A)
軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。
反英雄にのみ絶大な効果をもたらすが、戦争の本質を分かっていないものには維持し続けることができない。
(軍略:A)
一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。
勝利するために熱狂的かつ合理的冷静に戦況を把握できる。
自らの対軍・対城宝具の行使や、 相手の対軍・対城宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。
アーカードという個にして軍であり城である存在相手に戦い抜いたこともあり、同様の群体的な存在相手にも有利な補正が与えられる。

戦闘続行:C -
サイボーグ故瀕死の傷でも戦闘を可能とし、その狂気故に死の間際まで戦うことを止めない。
ただし『スキル:人間』故に、サイボーグとしての補正はかなり下がっている。

射撃下手:A-
百発一中。
飛び道具を使用したときの命中のマイナス補正。
Aランクならばもはや呪いの域。
どうやって親衛隊入りできたのかも謎なくらい命中しないが、自身が宿敵と認めた相手との戦争では一発に限り当てることができる。

人間:A-
人間を人間たらしめている物はただ一つ、己の意志であるという信念のもと、彼は自らを人間であると定義し続けた。
彼が彼であるという意思を抱く限り、彼は機械になろうとも人間であり、英霊になろうとも人間である。
かつて吸血鬼化を拒絶した逸話もあり、自らの存在・意思・魂を操作・変質・吸収しようとするあらゆる干渉を無効化する。
ただし彼は最後には化物として人間に倒されたため、同ランク以上の『人間』スキルを持つ相手には耐性が低くなる。
最も、『人間』である相手が存在・意思・魂を操作・変質・吸収しようしてくる可能性は限りなく低いのだが。


【宝具】

『戦鬼の徒(ヴォアウルフ)』

ランク:B 種別:対人宝具  レンジ:1~9 最大補足:1~9人
自らが率いた戦鬼の徒(リップバーン、ゾーリン、大尉、シュレディンガー)をサーヴァントとして召喚する。
一般人以下の力しかないライダーがサーヴァント級の吸血鬼を率いたことが宝具となった。
厳密には戦鬼の徒ではないドク、トバルカイン、ヴァレンタイン兄弟も召喚できるがその場合彼ら4人はワンランク下がりCランクとなる。
一度に召喚できるサーヴァントに上限はないが、ライダーのマスターとしての適正が一般人レベルのため、一騎維持し続けられるかも難しい。
ただしこの宝具の使用一回一回が“戦争”を促進し、もう一つの宝具の布石となるため、令呪を用いてでも使っていく価値はある。
また、ドクやシュレディンガーのように必ずしも直接戦闘させるだけが使い道ではない。


『最後の大隊(ミレニアム)』

ランク:A+ 種別:対人対軍対城宝具 レンジ:1~200 最大捕捉:1000
自らが率いた吸血鬼部隊『最後の大隊』をまるごと再現する宝具。
戦争を望み、戦争に生き、戦争に笑って死んでいった少佐たち最後の大隊が共有する“戦争”の心象風景を形にした固有結界。
燃えるロンドンを覆い尽くす『戦鬼の徒』を含んだ1000人の吸血鬼、さらには飛行船などを全て自らのサーヴァントとして召喚する。
ランクE-の『単独行動』が付くため短時間であればマスター不在でも戦闘可能。
一度発動してしまえば結界の維持は大隊総員の魔力を使って行われるため、発動できさえすれば燃費はいい。
更には“戦争”になればなるほどライダー及び大隊の描く戦争の心象風景が強化されていき、
現実が少佐達の心象風景に近くなることもあり、消費魔力が軽減されてより大きな戦争ができる。
しかし、最初に結界を展開するライダー自身魔力が殆ど無いため、ライダー単体では普段は結界を展開することもできない。
1000人の吸血鬼も『戦鬼の徒』以外はサーヴァントとしてはEランクな上、誰もが戦争の中での死を望んでいるため相手次第では加速度的に減っていく。
ただし、それは戦争の激化を意味しており、上記の特性から必ずしも一方的に不利になるとは限らない。
人数の減少による一人あたりの結界維持の負担の増加を相殺できるだけではなく、消費の軽減が上回りかえって燃費がよくなることも。
個にして軍であり城であるアーカードを倒すためだけの軍隊であるため、そのすべての種別を上乗せでき、軍略スキルの補正を二重に受けられる。

【Weapon】

拳銃。
サーヴァントの武器であるにもかかわらず神秘を持たない。
そのためサーヴァントに通用しないがそもそもライダーは殆ど当てられないのでマスター相手にも実際は通用しない。

【人物背景】

本名はモンティナ・マックスとされている眼鏡をかけた肥満体の小男。
「目的のためには手段は選ばない」という『君主論』を引き合いに出した上で、「手段のために目的は選ばない」と謳うほどの戦争狂。
しかしその全ては彼が宿敵と定めた吸血鬼アーカードを破るためであった。
現在の身体はサイボーグだが、人間を意思の生き物と定義しており、自分は自分で人間だとしている。
それゆえ血液を介して他者と融合する吸血鬼の本質を憎み、これを否定する。
ロンドンに侵攻し壊滅的な打撃を与え、自らの策略通りアーカードを消滅させることに成功する(後に帰還されたが)。
その後宿敵と認めて自ら飛行船に招き入れたインテグラとセラスと対峙。
最期はインテグラとの撃ち合いで額を撃ち抜かれるも自身が最後に撃った銃弾が初めて命中した事を喜びつつ、良い戦争だったと満足して絶命した。

尚、カバー裏などのオマケでは、キャラが一転して側近の大尉、博士と共にアニメオタクと化しており、コミケに参加している。
この辺りや濃い大隊の面子(人狼込み)なども合わせて正純に召喚された要因かもしれない。

【聖杯への願い】

聖杯にかける願いはないが聖杯は許せないので聖杯と戦争する。

【基本戦術、方針、運用法】

マスター、サーヴァント共に単純な戦闘力は皆無であり、或いは最弱コンビかもしれない。
正純は魔力を内燃拝気で補えるが、貯めるのに相当な時間と労力を要し、戦闘系でもないためあまり宛に出来ない。
正純の方針的に魂食いもできないため、通常戦闘=宝具の使用であるライダーには令呪による援護や魔力源になるアイテム又は協力者が必要不可欠である。
このコンビの肝はいかにして正純による交渉で戦闘を避けつつ、戦争に持ち込むかである。
……なんだかおかしなことを言っているようだが、何もおかしくはない。
戦争にさえ持ち込んでしまえば少佐及び最後の大隊はもとより、戦術運用や濃い面子の扱い方もこなせる正純も水を得た魚となる。
後はいかにして戦死を望んでいる最後の大隊を正純が上手く生かして活かせるか次第である。
――最も、正純もまた紛れも無く戦国時代に生き、戦争に生きている人間であるが故に決して甘い人間ではない。


なお、ライダーは魔術や神秘といったものに科学的にアプローチをかけ、また自身もサイボーグであるため神秘は最低クラスである。
そのため一般人レベルの霊核しか持たず、人混みに紛れると感知能力の高いサーヴァントでも発見は困難になる。
大隊の多くも科学技術が関わっているため神秘は同じく最低クラスだが、幸いここは月の聖杯戦争である。
吸血鬼作成や、対アーカードを推し進めるに辺り魂についても研究していたため、魂を量子化して電脳世界に干渉する事自体には適正がある。
何よりも、彼の人間とは意志の生き物であるという信念も相まって、メイガスでなくウィザードとして宝具のランクを底上げしている。




【マスター】

本多・正純@境界線上のホライゾン

【参加方法】

葵・トーリに届いたエロゲの予約特典についていたゴルフェの木片が頭部に当たって参加

【マスターとしての願い】

公主隠しで失ってしまった母親を取り戻したい?

【weapon】

ツキノワ
正純の走狗(マウス)でオオアリクイ。
主の術式を補佐する霊獣型デバイスで正純には溺愛されている。鳴き声は『まー』。
仲間から送られた攻撃術式群で正純を護衛することもあったため、購買で買えるレベルのコードキャストなら読み込んで使用可能。
ちなみにムーンセルによる再現により自身のサーヴァントとや、相応の術や道具を持った相手になら各種通神が可能。

【能力・技能】

戦闘系役職ではないため戦闘面での能力は皆無。
反面、政治家としては外政・内政共に極めて優れているが、担当した交渉の結論が何故かほとんど毎回戦争になってしまう。
本人の戦術組み立て能力も極めて高いため余計にたちが悪い。
ちなみにギャグが致命的に寒いという弱点があり、交渉時にもよく口にし敵味方ともに唖然とさせる。

【人物背景】

武蔵アリアダスト教導院に所属する生徒会副会長の少女。
幼い頃歴史再現による襲名を有利に行うため男性化手術を行ったがその途中で襲名に失敗し、胸を削った状態のまま今に至り男装をしていた。
基本的にまじめで誠実。少し意地っ張りなところも。武蔵に染まったため、苦労人のようでいて結構無茶ぶりする。あとよく行き倒れる。
武蔵の実質的サブリーダーで、政治家志望の有能な交渉師。交渉スタイルはもっぱら攻めであり、屁理屈も込の言葉による殴り合いを得意とする。
最後はほぼ必ず戦争になるため、皆に戦争狂扱いされており、他国のトップに平和の敵か何かかとまで言われるようになってしまった。

【方針】

他参加者と交渉することで聖杯戦争を解釈し、聖杯とも交渉し、場合によっては聖杯と戦争し、失われようとする命を救う。救う。

【令呪】

令呪は右手の甲にあるが、演説の際の身振り手振りを目立たせるためにほぼ常に着用している白手袋の下にちょうど隠れている。
形状は丸に立ち葵こと、本多立ち葵。本多氏の家紋であり徳川家から葵紋の使用が認められている。
丸、葵紋真ん中及び左、右と見ての通りちょうど三つの部分に別れており、それぞれの部分が令呪の一画となっている。



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参戦 本多・正純&ライダー(少佐 045:戦中の登校者

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最終更新:2015年07月07日 21:12