美堂蛮&バーサーカー


「ちっ、へヴンの野郎……妙な仕事押し付けやがって」

ツンツンのウニ頭の青年、美堂蛮は舌打ちをしながらそう吐き捨てた。
聖杯戦争、噂には聞いた事があったが、よもや自分自身が巻き込まれるとは。しかも当事者として。
予想もしない出来事に、悪態をつきたくなる衝動を抑えながら蛮は思考を巡らせる。

(確か、ゴフェルの木片とかいう物の奪還をへヴンの仲介で引き受けて、妙な連中に追われてたんだ……。
 結局戦闘になった時、木片に俺が触れちまって。……気付いたら記憶を消され、しばらくNPCって奴と生活させられた。
 銀次の奴、俺が居ないからって下手打ってなきゃ良いが)

蛮は戦場に、一人残してしまった相棒の安否を気遣う。
ともかく、今は一刻も早い帰還の方法を探るのがベストだ。
一先ず、蛮は見覚えがあるようでないような町並みの中を散策してみる。
しかし、手がかりは何も得られない。
ここに居るのは、あくまでNPCであり聖杯戦争に関しては、ゲームに出てくる背景と然したる変わりは無いという事を、蛮が身を以って知るのに時間は掛からなかった。。

「面倒くせえ……とっとと運営の連中黙らせて―――ッ!?」

殺気。
何者かが、明確な殺意を持って蛮の後ろを取っている。
理解と同時に蛮は跳ぶ。一秒も掛けず、下手人が一瞬見失うほどの速度で逆に背後を取っていた。

「なるほど、お前ランサーのサーヴァントか。俺のサーヴァントって訳じゃねえな」
「その通り。悪いが、マスターの命だ。死んでもらおう」

最速のサーヴァント、ランサー。その槍は音速を超え、人が近く出来る動きを遥かに凌駕していた。

「―――遅せぇ」

しかし、その槍が蛮を貫くよりも速く、蛮の右手がランサーへと迫り先手を取っていた。
その握力200kの怪力から放たれる、毒蛇の牙がランサーを噛み砕く。

「蛇咬(スネークバイト)!」

手応えはある。確実にヒットした。
だが、ランサーはむしろ笑みを浮かべ、蛇咬を物ともせず槍を蛮へと突き刺した。

「ぐっ、そうか……。サーヴァントに単純な物理攻撃は……!」
「今更、気付いてももう遅い」

そのまま押し倒され、マウントポジションを取られてしまう。
ランサーは槍をグリグリと抉りながら蛮の心臓へと体を裂いていく。
蛮も、アスクレピオスの力を以って対抗しようにも、痛みのあまり呪文が紡げず絶体絶命。

(しくったぜ……。こんな雑魚に、こうなったら邪眼で……!)

邪眼。
視線を合わせた相手に、一分間の幻影を見せる能力。
これを使い、この窮地を脱しようと蛮は策を練る。


「!?」
「何!」

このランサーは直感:A。
未来予知に近い形で、危険を察知するスキルを有していた。
故に蛮の視線から自身の目を逸らし、邪眼を未然に防ぐ事に成功した。

「何か仕掛ける気だったか、だがもう遅い」

万事休す。蛮は為す術もないまま、その心臓を抉り殺される。







――――――ドッドッドッドッドッ





まるで、何らかのエンジン音のような。それでいて圧倒的威圧感を誇る謎の音が二人の耳を鳴らした。




「な、何だお前は……?」



ドッドッドッドッドッ



「い、一体…… な、な、、、、、、なんなんだあああああああ!?」


この音の発信源は、意外な事に一人の男から発せられていた。
片目に傷跡のある強面の男。その男がただその場に佇むだけでランサーの体は震え、眼には涙を浮かべる。

(おいおい、なんだよこいつは……!?)

蛮は一目見て、その男がバーサーカーのサーヴァント、自らに従える僕であると理解していた。
しかし、我がサーヴァントながら異常過ぎる。


筋力EX 耐久EX 敏捷EX 魔力EX 幸運EX 宝具EX


ドッドッドッドッドッ


全てが逸脱、サーヴァントと呼ぶにはあまりにもその男は強すぎた。
ランサーは恐怖に耐え切れず、己が槍で自害、脱落した。


ドッドッドッドッドッ

(俺の……サーヴァント、こいつが)

強い。
今まで蛮は様々な強敵と戦ってきた。


ドッドッドッドッドッ


サトリの不動、通称「アンデッド」と呼ばれる最強のお方、菱木竜童、ルシファー、毒蜂。
そして最後にして最大最強の敵、赤屍蔵人をもこの男は凌駕し得る。


ドッドッドッドッドッ


(とんでもねえ、サーヴァントを引いちまったらしいなこりゃ……)

蛮がゴクリと唾を飲み込む。
この聖杯戦争……。どうやら、かなりの波乱が待ち受けているのかもしれない。







ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ

ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ

ドッドッドッドッドッ
ドッドッドッドッドッ
ドッドッドッドッドッ

ドッドッドッドッ












(―――――やべえ、英霊辞めたい)









【CLASS】
バーサーカー
【真名】
キング@ワンパンマン
【パラメーター】
筋力EX 耐久EX 敏捷EX 魔力EX 幸運EX 宝具EX
【属性】
秩序・善 
【クラススキル】
狂化:EX
本来ならば理性がないとか、そういう次元ではないが、キングはその強靭な精神力により精神を保っている。
いや、これこそが彼にとっての正常なのかもしれない……。

【保有スキル】
キングエンジン:EX
「ドッドッドッドッドッ」というキングが戦闘時に入った効果音で、あらゆる敵を戦わずして捻じ伏せる、圧倒的プレッシャー。

地上最強の男:EX
語るに及ばず。

【宝具】
『キング流気功術奥義「煉獄無双爆熱波動砲」』
ランク:EX 種別:最強宝具 レンジ:∞ 最大補足:∞
詳細不明。相手は死ぬ。

【weapon】
なし

【人物背景】
怪人を倒すヒーローの中でもS級7位であり、他のS級ヒーローにも一目置かれるほどの戦闘力を持つ。
人は彼を地上最強の男と呼ぶ。現時点にて実質最強のヒーロー、サイタマに打ち勝った唯一の男でもある。
戦闘スタイルは不明、何故なら相手が戦意を喪失するほどの強さゆえ、彼の戦いを見た者は誰も居ないからだ。
その狂った強さ故に人は誰も彼を理解出来ず、彼はバーサーカーとして召喚された。











嘘である。
本当は、レベル鬼~竜の怪人が倒された場面にたまたま5回も遭遇し、勝手に周りが勘違いしただけで彼は何もしていない。
サイタマに勝ったのはゲームだけ。しかし、ヒーローとしての勇気はある。とはいえ、基本臆病者。
以下が彼の本当のステータスである。



【CLASS】
バーサーカー
【真名】
キング@ワンパンマン
【パラメーター】
筋力F 耐久F 敏捷F 魔力F 幸運A 宝具EX
【属性】
秩序・善 
【クラススキル】
狂化:G
ちょっと強くなる。右と左を間違える位の理性を失う。

【保有スキル】
キングエンジン:B
「ドッドッドッドッドッ」というキングが戦闘時に入った効果音で、敵は戦意を喪失する。
しかしある程度の強者には効かず、相手によっては更に戦意を燃え上がらせることもある。

地上最強の男(カタログスペック):S
ステータスを過大表示するスキル。
本来のキングはこのステータスだが、このスキルにより他人からは上記のステータスに見える。

【宝具】
『キング流気功術奥義「煉獄無双爆熱波動砲」』
ランク:EX 種別:最強宝具 レンジ:∞ 最大補足:∞
そんなものはない。

【weapon】
なし

【サーヴァントとしての願い】
英霊を辞める。

【基本戦術、方針、運用法】
聖杯戦争とか怖いのでマスターに守ってもらう。





【マスター】
美堂蛮@GetBackers-奪還屋-
【参加方法】
仕事中に木片に触れた。
【マスターとしての願い】
さっさと帰る。とはいえ、一応願いが叶うなら借金を全て返済したい。
【weapon】
なし
【能力・技能】
一日に三回しか使えないものの、相手と目を合わせることで一分間の幻影を見せる邪眼。
握力200kの蛇咬(スネークバイト)、バトルの天才と呼ばれるほどの天才的な格闘センス。
更に自身を強化させるアスクレピオスの力を駆使して戦う。

【人物背景】
チートバッカーズもとい奪還屋の主人公。
普段は巨乳が大好き、コーヒーの腕前は最悪、将棋も負け、タコが嫌いで万年金欠、ヤクザに絶対勝てない駄目男だが
ヴァイオリンの腕がプロ級であったり、敵も感心するほどの博学であり、シリアスな時は強く。決めるときは決める。
普段の粗暴な言動の割りに、邪眼で悪人を懲らしめたり、善人や依頼人には幸せな幻影を見せる時もあるなど。意外と正義感が強い。

【方針】
事態の把握と情報集め。