不動遊星&ランサー ◆Vj6e1anjAc


「あんたが、俺のサーヴァントなのか……?」
 不動遊星は困惑していた。
 もちろんここに至るまでの、ほとんど全てが異常事態ではあった。
 謎の木杭を分析しようとしたら、こんな所に飛ばされてしまったことも。
 そこで記憶を封じられ、しばらく触れていなかったデュエルモンスターズに、再び熱中していたことも。
 そしてある拍子に記憶を取り戻してみたら、聖杯戦争などという、奇妙なゲームに巻き込まれたこともだ。
 しかしこれは極めつけだった。参加者に用意されるサーヴァントが、よもやこんな奴だったとは。
「そうなんでーちゅ」
 ふざけた語尾の割に口調は真面目だ。
 そんな風に返事をしたのは、筋骨隆々とした大男だった。
 ブロンドヘアと高い鼻は、恐らく外国人だろう。その視線には穏やかさと共に、強い意志が伺える。
 驚くべきはそんな彼が、パンツ一丁という出で立ちだったことだ。
 純白のパンツのみを穿き、残りは残らず丸裸だ。
 丸太のように太い四肢も、逞しく盛り上がった胸筋も、全てが剥き出しになっている。
「その……古代文明の戦士だとか、そういう系統の英霊なのか?」
 頭が痛くなるのを感じながらも、遊星はひとまずそう聞いてみた。
 よっぽど古い時代の人間ならば、裸に近いその出で立ちも、無理もないのではないかと思えたからだ。
「いや、俺は現代人だ。今でこそ建築の仕事をしているが、つい10年くらい前までは、ポルノ俳優をしていた」
「ポルノ俳優!?」
 しかし返ってきた返事は、遊星の想像を超えたものだった。
 ポルノ俳優とは要するに、アダルト雑誌や猥褻なビデオで活躍する、そういう職種の人間ということだ。
 撮影時の衣装というのなら、確かにその衣装も頷ける。
「どうしてそれでサーヴァントに……?」
 だが今度は、違う疑問が浮かんでくる。
 遊星は心の広い人間だ。ついでに貧民街の出身でもある。職業で人を差別するつもりはない。
 しかしポルノ俳優ということは、それは英雄でも何でもない、ただの人ということではないか。
 それならまだ、元デュエルチャンプである自分の方が、英雄性があるはずだ。
 その程度でしかない目の前の男が、一体何故英霊の座につき、ここに召喚されたのだろうか。
「俺にも分からない。
 確かに俺のような男が、この場にサーヴァントとして呼ばれることが、普通違うということは分かっている」
「ああ……こう言ってしまうと失礼だが、本来サーヴァントというものは、歴史に名を残すほどの英雄から選ばれるはずだ。
 あんたのような普通の人間が、そうした連中を相手にして、対等に戦えるというのか?」
「それも分からない。ただ確かに言えるのは、今の俺には今までにない、未知のエリアの力が漲っているということだ。
 これがサーヴァントになったことで得た力なら……あるいは、勝ち抜ける可能性もあるかもしれない」
「そうか……」
 ぬか喜びかもしれないが、ひとまずは安心することにした。
 出自を聞いた時には焦ったものだったが、さすがに彼の身体能力は、そのままというわけではなかったようだ。
 そのパワーアップした分の力が、他の英霊相手にも、通用するものであればいいのだが。
「……挨拶が遅れたな。俺はランサーのサーヴァント。真名はビリー・ヘリントンだ」
「不動遊星だ。よろしく頼む」
 ともあれどんな形にせよ、この聖杯戦争を生き残るためには、重要なパートナーであることは間違いない。
 他人を傷つけてまで聖杯を手に入れることには、良心が咎められるものの、邪心を持つ者に渡ってはいけない力であるのは確かだ。
 必要とあれば、それを阻止するために、戦わなければならないかもしれない。
 そんなことを考えながら、遊星はビリーと名乗った男と、固く握手を交わし合った。



【マスター】不動遊星
【出典】遊戯王5D's
【性別】男性

【参加方法】
『ゴフェルの木杭』による召喚。彼の研究機関が入手したものに触れた

【マスターとしての願い】
未定。人類と未来のために使いたい

【weapon】
カードデッキ
 デュエルモンスターズのカードデッキ。40枚のメインデッキと、数枚のエクストラデッキで構成されている。
 デッキテーマは【ジャンクロン】であり、スターダスト・ドラゴン系列のカードも数種類入っている。
 今の遊星には特別な能力はないため、このデッキも単なるカードデッキでしかない。

【能力・技能】
科学知識
 研究者としての科学知識。

バイク操縦技術
 Dホイールを運転していたこともあり、バイク免許を取得している。
 デュエルのために培ったライディングテクニックは相当なもの。

【人物背景】
かつてネオ童実野シティで活躍していたデュエリスト。
父親は優秀な科学者だったが、幼少期の事件をきっかけに死別。以降十数年に渡り、隔離地区サテライトで暮らしていた。
後に「赤き竜」に選ばれ、冥界の戦士達と戦う「シグナー」の1人に名を連ねる。
この戦いの末遊星らは勝利し、世界を守り抜いたのだが、今度は未来から「イリアステル」を名乗る者達が襲来。
将来的に世界の破滅をもたらす中心地であるとして、ネオ童実野シティを滅ぼそうとするのだが、
遊星は仲間達と共に、これを迎え撃ち、撃破する。
同時に彼らの想いを受け取った遊星は、破滅を事前に防ぐため、科学者としての道を歩むようになった。

大人しく口数が少ないが、内側には熱いものを秘めたデュエリスト。
仲間達との「絆」を何よりも重んじており、常に他人のことを気にかけている。
どんな困難を前にしても、仲間達の中心に立って挑んでいく姿は、多くの人々の希望となった。

【方針】
とりあえず情報収集。他人を傷つけたくはないが、悪用防止も兼ねて、聖杯は手に入れたい。



【クラス】ランサー
【真名】ビリー・ヘリントン
【出典】現実(本格的ガチムチパンツレスリング)
【性別】男性
【属性】中立・善

【パラメーター】
筋力:A 耐久:A 敏捷:B 魔力:E 幸運:C 宝具:C

【クラススキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

【保有スキル】
天性の肉体:A
 生まれながらに生物として完全な、歪みねぇ肉体を持つ。
 このスキルの所有者は、常に筋力がランクアップしているものとして扱われる。
 さらに、鍛えなくても筋肉ムキムキな上、どれだけカロリーを摂取しても体型が変わらない。

魔力放出:C
 自身のムスコに魔力を帯びさせ、瞬間的に放出する事によって能力を向上させる。

騎乗:E
 騎乗の才能。バイクなら人並み程度に乗りこなせる。

【宝具】
『突き通す益荒男の矜持(ナウいむすこ)』
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人
 鍛えに鍛えたビリーのムスコ。
 極限の硬度を誇るそれは、まさにランサーのクラスに相応しい豪槍と化す。 

『解き放つ益荒男の熱情(キャノンほう)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:1~50 最大補足:50人
 「突き通す益荒男の矜持(ナウいむすこ)」の先端から、莫大な魔力を放出する。
 消費が大きい上、ビリー自身に魔力がほとんどないため、マスターにかかる負担は大きい。

【weapon】
歪みねぇ肉体
 説明不要。ビリー自身の肉体のこと。

ハーレー・ダビッドソン
 アメリカ製の大型バイク。ちなみにビリーの私物である。

【人物背景】
アメリカにて活動していたポルノ俳優。
ボディビルディングで鍛えた肉体は、偶然とはいえ「Real Men of the Month」を受賞。
1998年には「Colt's Man of the year」を受賞し、全米ナンバーワンポルノスターの称号をほしいままにした。
以降ポルノビデオに多数出演し、ポルノ業界において活躍した。
本人はバイセクシャルであり、30代の頃には第一子を授かっている。
そしてそれを気にポルノ業界を引退し、以降は建築業に従事した。

これが本国における彼のプロフィールであり、本来なら英霊と呼ばれるほどの男ではない。
しかし遠く海を隔てた日本において、彼のポルノ業界での活躍は、思わぬ形で注目されていた。
インターネットの某動画投稿サイトにて、ビリーの出演したゲイビデオが投稿された結果、それがユーザーの間でブームを起こす。
以降彼のビデオが多数投稿され、それらを素材とした「MAD」と呼ばれる個人制作動画が、次々と作られるようになった。
ある動画では音楽家としてリズムを奏で、
ある動画では戦士として巨悪と戦い、
ある動画では哲学者として教えを説く……
こうした動画が投稿されていくうち、ビリーの人物像は婉曲され、偉大な存在として際限なくインフレを繰り返していった。
そうしたインターネット世代の若者達の間で、捏造され広まっていったカリスマ性こそが、彼を英霊として聖杯戦争に呼び込んだのだった。

ちなみにビリー本人は、一応このブームを認知しており、何度かイベント来日もしている。

【サーヴァントとしての願い】
分からん……

【基本戦術、方針、運用法】
ランサーにしては足が遅いが、その戦闘力は一級品。
強いて問題を挙げるとするなら、魔力を消耗するスキルを持つにもかかわらず、本人の魔力がほとんどないということだろう。
そのためスキルや宝具を使う際には、マスターの残り魔力に、最大限注意を払わなければならない。
魔力補充を怠らず、計画的な運用が求められるだろう。マスターと直接繋がって供給するのも気持ちええぞ♂