東京のはずれの小さな街に、5年生の女の子が住んでいました。
ごく普通の女の子は、ごく普通のオカルトマニアで、ごく普通の魔法書を読んで、クラスの友だちに、ごく普通にきみわるがられていました。
ですが、彼女はごく普通の女の子と違うところがありました。一つは、うっかり黒魔女になったこと。もうひとつは、ある人を助けるために聖杯戦争に参加することでした。




「うわっ寝過ごし――あれ‥‥」

チョコこと黒鳥千代子が目覚めたのはもうすぐ6時になろうかという時だった。思いの外早起きしてしまった自分を恨めしく思いつつ、あと二時間は寝れるなとすぐさま二度寝目に入る。
しかし。

「寝れない‥‥」

なぜな目が冴えている。眠気がやって来るどころかなにか大事なことをやり忘れているような気すらしてくる。

「‥‥あー、ドリルやらなきゃ。」
ようやくすっきりしはじめた頭で思い出したのは宿題のことだった。これをやらないとまた怒られる。いやいやながらも起き上がり学習机に座って始めようとするが。

「あれっ、どこだっけ?ドリルドリルドリ――ドリル?」

今度はドリルが見つからない。そもそもどんなドリルかがまず思い出せない。これはまずい。宿題を忘れているのに忘れていたことを忘れているパターンだ。ランドセルにはそれらしいものもないしもしかして学校に忘れたのだろうか。

「ううん、学校には持っていってないし持っていけるわけない。それに松岡先生はあんなガミガミ怒らない‥‥あれ?じゃあ――」

じゃあ誰に怒られていたのだろうか。そもそもなぜ学校に持っていってはいけないのか。そんなドリルってどんなドリルなんだ。考えれば考えるほど頭に霧がかかり、そして。

「――よし、寝よう。」

チョコは考えることをやめた。なんかめんどくさくなってきた。ぶっちゃけ思い出すとろくでもないことになりそうな気もした。元はオタク系だもん、しかたないよ。しかしここで問題が起きる。既に目は冴えてしまっていていかんせん寝つけない。かといってこんな時間に寝ないのもいかがなものか。結果眠くなるまでとりあえず魔法書でも読んでごろごろしてようと思い本棚を見る。だが、そこに肝心の魔法書がない。

「ウソ、なんで!あれ!?」

めっちゃ驚いた。趣味の魔法書が一冊もなくなってるとか地獄少女全巻無くしたのの半分くらいのレベルだ。これにはさすがに焦り魔法書を慌てて探し始めるも、ない。出てくるのは輪島塗の箸に黒いゴスロリとわけのわからないものばかりで。ほんと箸とゴスロリしかなくて。ほんと箸とゴスロリしかなくて。

「――あっ、そっか。あー‥‥」

ようやく思い出した、なぜ自分がここにいるのかを。なぜこんな時間に起きてドリルなんかやろうとしてたのかを。

「あたし黒魔女さんだった。」


チョコはすぐにゴスロリに着替えると紙とペンを取り出す。黒魔女修行の朝練が無くなったのはいいがそれより大変なことが既に起こっている。
聖杯戦争のルールはさっき思い出した。使い魔を呼んで戦うポケモン的なものだったはずだ。負けたら死ぬというのが実に黒魔法らしい。

チョコは書き上げた紙を見る。いわゆるこっくりさんの時に使う紙だが、彼女が黒魔女になったときを思い出しながら書いたのでキューピットさんと呼ぶべきか。

紙を床に置き、手をソノウエニ置く。
サーヴァントを呼び出す呪文は思いつかない。ので、彼女にとって一番思い出深い呪文を使うことにした。

「ギュービッドざん、ギュービッドざん、南の窓がらお入りぐだざい」

唱えたのは始まりの呪文。彼女が黒魔女になることになった、自らの師を呼び出した呪文。

彼女が求めたサーヴァントは自らの師のようなサーヴァント。この聖杯戦争で最も頼りになるイメージを浮かべその呪文を唱える。

そして、光だした紙を直視できなくなり彼女が目をつむったときその声は聞こえた。

「お前が私のマスターか?」

その声は彼女が求めたものとあまりに似ていて。
目を開けたらとき目の前には一人の美女が立っていた。彼女の師と同じように銀髪で、彼女の師とは真反対の白ずくめの服。

薄く微笑んだその姿に思わず見とれていて。


ムニッ。


(なっ!?)
唐突にほっぺたを引っ張られた。

「令呪があるならマスターだな。最初にいっておくが私のステータスは思ったより高くなかったがお前からの魔力供給しだいで変わってくる。それと聖杯戦争についてだがまず最初は動くな。漁夫の利を狙われるのがオチだ。最初は情報を集めるんだ。敵のサーヴァントを見つけたからといって積極的に襲うのはもっての他だ。これだけの数のサーヴァントがいれば自然と徒党を組み始める。あとライダーのクラスには気をつけろ。空を飛べたり対軍宝具を持ってたりしたらマスターを狙われる。」

微笑みからは想像できない真剣な顔でそのサーヴァントはそう言った。サーヴァントは歴史上の英雄らしいから昔そういう人と戦ったこともあるのだろう。

とりあえずドラゴンは恐いって思った。



【マスター】
黒鳥千代子@黒魔女さんが通る!!

【参加方法】
『黒魔女さんのクリスマス』において異端審問にかけられそうになったときに持ってた輪島塗の箸がゴルフェの木片だったっぽい。

【マスターとしての願い】
とりあえず元の世界に帰って異端審問をどうにかしておばあちゃん達を助け出してあとついでに黒魔女やめたい。

【weapon】
杖(輪島塗の箸。魔女のおばあちゃんから貰ったものだからゴルフェの木片かも)
ゴスロリ(着てると静電気のように溜まった魔力の影響で魔法が使いやすくなる。魔法でいつもキレイ)

【能力・技能】
黒魔女三級程度の魔法は一通りおぼえているが使いこなせるかは別。とりあえず人に死の呪いをかける即死呪文はうまく使えない、はず。
また彼女の世界の魔法体系のせいで『時間あたりの供給量は少ないが魔力は実質無尽蔵』というわけのわからないことになっている。供給量の上限を上げることは相当練習しないとムリ。

【人物背景】
第一小学校五年一組。通称チョコ。
黒髪おかっぱで運動神経はもちろん頭も悪い。一人と夜とオカルトが好きというニチアサの主人公には絶対になれないタイプ。
祖母が魔女であったことから黒魔法の才能があり、魔界から派遣されたインストラクターのギュービッドのもとで黒魔女の修行をしているが、いやいややらされているため本人は黒魔女になったらすぐに黒魔女をやめる気でいる。
今回異端審問官のロベに嵌められ異端審問を受けることになり、その最中になんとかしようと考えてたら聖杯戦争に参加していた。

【方針】
負けたくはない。でも傷つけたくもない。
サーヴァントに言われたことをとりあえず守る。
ていうかまずは名前を聞きたい。



【クラス】
セイバー

【真名】
テレサ@クレイモア

【パラメーター】
筋力B+ 耐久B 敏捷B+ 魔力A+ 幸運D
宝具B

【属性】
中立・善

【クラススキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
騎乗:-
セイバークラスにあるまじきことだが、騎乗スキルは存在しない。

【保有スキル】
半人半妖:B
その身に妖魔の血肉を取り入れた者。単独行動:Bに加えて実体化に必要な魔力が他のサーヴァントより少なくて済む効果を持つ。さらに妖魔の成り立ちから、対竜宝具の攻撃により受けるダメージが多少追加される。以下のスキルは全てこのスキルに基づく。
妖力解放:A
魔力を身体強化に注ぎ込み、筋力、耐久、敏捷値を上 昇させる。総魔力量の10%以上で瞳の色が金色に、30%以上で顔つきが醜く変貌し、50%以上で身体つきが変化する。 80%を超えると元に戻れなくなり、妖魔として覚醒する。
再生能力:C
魔力を消費し、肉体を復元するスキル。有害な毒素を体外に弾くこともできる。時間をかければ切断された四肢の接続が可能。魔力の消費量に伴い、妖力解放に順じた肉体の変貌が起きる。
気配遮断:D
サーヴァントの気配を絶つ。魔力とその漏洩を極限まで抑える能力。

【宝具】
『妖気探知』
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:1000
テレサの所持する最もずば抜けた能力が、宝具として昇華された。
テレサを中心とした半径数Km圏内の魔力を感知し、位置と大きさを正確に捕捉できる。強い魔力や同じ探知 の気配なら圏外でも感知する。さらに気配遮断さえ見破ることが可能。
戦闘時には敵の魔力の大きさ、流れを一つ残らず掴み取り、全ての行動、攻撃の軌道を予測する。

『無銘・大剣(クレイモア)』
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:2~4 最大捕捉:1
クレイモアはテレサの元居た世界では戦士の象徴、代名詞として扱われているため、宝具として登録され た。
特殊な能力は一切無いが非常に硬度が高く、格上の宝具と打ち合ってもそれが単純な物理攻撃なら、折れる どころか刃毀れ一つ作ることは無い。

【Weapon】
『無銘・大剣(クレイモア)』
テレサの宝具でもある。

【人物背景】
人間に擬態し人を食う妖魔と、それに対抗するべく妖魔の血肉を取り入れて人外の身体能力を手に入れた、 半人半妖の戦士が戦う世界。その世界でテレサは全現役戦士のナンバー1、さらに歴代ナンバー1の中でも最強とまで謳われる存在だった。 力、素速さ、剣技の全てが並の戦士をはるかに上回り、特に相手の妖気を感知する能力が極めて優れ、妖気の流れ、強弱から動きを予測する先読みを得意とし、いかなる相手、人数であっても微笑みを絶やさず敵を殲滅すること、そしてそれ以外に特に目のつく戦い方をしないことから「微笑のテレサ」の異名を持つ。
人間にも同僚の戦士にも何も期待することなく、生き甲斐を感じる訳でもなく淡々と妖魔退治をしていたが、ある依頼で偶然妖魔に連れ回されていたクレアを助けたことで、運命が変わることになる。最初は勝手についてくるクレアを疎ましく思っていたが、クレアの追う理由がテレサがずっと押し殺してきた心の痛みを抱きしめていたいという理由だったことから、互いにかけがえのない存在となる。
その後、クレアが人として幸せをつかむことを願って妖魔を退治した村に預けたが、その村が盗賊に襲わ れ、クレアを助けるため盗賊達を皆殺しにした。その為粛清される所を、逆に他の戦士を斬りクレアのためだけに生きることを決意し、組織を離反して追われる身となった。 追手として選ばれたテレサ以下のナンバー2からナンバー5の四人という当時最強の布陣を妖力解放無しの圧倒的な強さにより返り討ちにしたが、いずれ自分の強さを超えると直感したプリシラの止めを刺さなかっ た情けが仇となり、一人でテレサを殺すため無理な妖力解放をし、限界点を越え後は覚醒を待つのみとなっ たプリシラに自分を殺すよう頼まれ止めを刺そうとした瞬間、逆に両腕を斬り落とされ、首を刎ねられて死 亡した。

【聖杯への願い】
受肉してクレアと暮らす。

【基本戦術、方針、運用法】
イースレイ同様、基本は陣地に篭もり情報収集に専念し作戦を立てる。
戦闘以外の部門は魔術師らしいマスターに期待したいがたぶんムリ。
戦闘は剣による接近戦を主とし、マスターを狙っていく。
徒党を組むことも考慮に――?
あと竜種は最大限警戒。