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祭りのあとには」(2015/11/03 (火) 20:33:13) の最新版変更点

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*祭りのあとには ◆Ee.E0P6Y2U ――倒れたか 祭りを盤外から監視していたHALはベルク・カッツェの脱落を確認していた。 NPCたちの狂騒、神父との戦い、乱入、狙撃、そして八極拳による決着。 計算外の因子が入り乱れた戦いではあったが、どうにかこちらに都合のいいように収束してくれたようだ。 ベルク・カッツェ。 その敗因はひとえに敵を作りすぎたことだろう。 不確定因子の塊のようなサーヴァントであったが、ここで落ちること自体は予測できたことだった。 あれだけ派手に動いた以上、誰かが討っていた筈だ。あの陣営が打倒せずとも、ルーラーか、それともあの“忍殺”のサーヴァントか、カッツェと敵対していた駒はいくらでもあった。 HALはそれを監視していた。 カッツェの行動はその情報網を介して常にHALの下へと届けられ、またこの“ふぇすてぃばる”そのものにも一枚噛んでいる。 仮に騒乱が加速したところでカッツェがHALへと届くことはない。また変に抵抗すれば痕跡が残る可能性がある。 故にHALはカッツェが起こした騒乱を抑えるのではなく、敢えて乗ってやることが賢明だと判断した。 電子ドラッグ――理性から犯罪願望を解放させるというこのコードキャストは、扇動者たるカッツェの能力と相性がいい。 カッツェの扇動に抵抗させず、その性質をそのままに機能させる。 当然NPCは狂うだろうが、しかしHALはある程度その狂乱を管理できる。そんな状況が最適解だと思われた。 結果がカッツェと電子ドラッグの相乗効果である。、 監督役によって変えられていたNPCの設定も二重の扇動の前にもはや意味をなさなかった。 そうしてこの“ふぇすてぃばる”は形成されていた。 しかしカッツェが倒れた以上、もうそれも必要ないだろう。 とりあえず状況を沈下させ、アサシンが戻り次第、今後の方策を練るとしよう。 カッツェの“ふぇすてぃばる”を利用して、多くの陣営の情報を手に入れた。その上でこちらの存在は露見していない。 盤上はHALにとって有利な局面を迎えている。 今後の展開、聖杯戦争二日目に動き方をHALは考えていく。 冷静にかつ迅速に。 HALは計算していく。目指すべき場所。己が願いの為に。 ――その時だった。 HALがその陣営に気づいたのは。 収束した筈の盤上。カッツェが落ち、空白となった中心に現れようとする者たちがいる。 それは―― ◇ 祭りのあとだった。 騒然としていた街から扇動者が去り、人々は次第に我に返っていく。 倒れていた人々は顔を上げ、なんだったんだこれは、と首を捻りながらも立ち上がる。 街は荒らされ、道はちらかり、人は傷ついた。この痕跡を完全に拭い去るのは難しいだろう。 だがもう祭りの火が燃え上がることはない。既にそれは過ぎ去ってしまった。 正気に返った人々が警察やら救急車やら呼んでいるのを横目に、ジョンスはアンデルセンと対峙していた。 アンデルセン――アーカードが言うには廃教会で待つ“もう一人の自分”のマスターらしい。 彼は無言でこちらを見ている。ジョンス――正確には共に立つアーカードを。 「…………」 「…………」 互いに言葉は交わさず、視線を呑みを絡ませている。 一触即発。何時また殺し合ってもおかしくない。そんな雰囲気だった。 ジョンスは彼らの因縁を知らない。 生前アーカードがこいつと何をやって、どうしてまた殺し合っているのか。何もかも聞かされていない。 とはいえ語られずとも、彼らが何を求めているのかは分かる。 闘争だ。 とりあえずカッツェは倒した。 が、それはあくまで前座なのだ。メインの前のオードブル。少なくともアーカードにしてみればそうなのだろう。 故に本当の闘争は――ここからなのだ。 「…………?」 れんげはアーカードの影に隠れながら、訝しげに二人の顔を見上げている。 事情を把握できていないだろう。これから何が始まるのかわかっていないようだった。 「――で、だ」 誰もも何も言わないので、仕方なしにジョンスが口を開いた。 何時までもこうしている訳にはいかない。今は混乱で誰もこちらを見ていないが、すぐに警察だのなんだのが来るだろう。 そうすれば面倒なことになるのは必至だ。できるだけそういう水を差されるようなことはされたくない。 「どうすんだ。どこで闘るんだ、ちっと遅れたが例の教会か? それとも――」 だが言い切る前にアンデルセンは動いていた。 さっ、と地を蹴り敢然と銃剣を振り放っている。同時にアーカードもまた前に出て銃口を向けていた。 刃と銃口で押し合い、殺意の滲んだ視線を絡む。 「――とっとと行くぞ、俺がお前への殺意を抑えられている内にな」 「ふん、何しろ“私”だ。こちらもできる限り最高のもてなしをしなければ失礼と思ってな。  ちょうどいい餌が転がっていたので食べたという訳だ」 「吸血鬼が王を待たせるな」 殺し合いながら彼らは語る。 どうやらまたすぐに闘争が始まりそうであった。まぁ順番は前後したが、やることは一緒か。 そう察したジョンスは黙っていたが、代わりにれんげが口を挟んでいた。 「しんぷ?」 「喋るな。もうお前は“子ども”ではない。吸血鬼の眷属となった以上、お前は俺の敵となった」 いきなりの拒絶を受けれんげは目を丸くする。 どうやら彼女をこの神父の孤児院に任せるという選択肢は消えたようだった。 となると――こちらでまた面倒見るしかないようだ。まぁ闘争の邪魔にならないところに置いておけばいい。 『なにやってんだおめーら。ばかじゃねーの』 アーカードの胸元から声がした気がするがそっちは無視する。 うざったくて仕方がなくなったらまた“吐き出させ”て殴り飛ばすとしよう。 ジョンスは息を吐いた。とりあえずこの騒動はひと段落したようだ。 聖杯戦争一日目は終わり。休むことなく二日目が始まる。ろくに寝ていないが、まぁこの程度は余裕だ。 これからしかるべき場所にいって新たな闘いを始める。 「“あー諸君。覆いにもりあがっているところをすまないが口を挟ませてもらう”」 ――そこに割り込むようにして、その使者は現れた。 餓鬼だった。 小柄な身体、はためくセーラー服、その所作――すべてまだ子供のそれに見えた。 流石にれんげよりは上だが、しかし闘争の空気は似合いそうもない。 しかしジョンスには見えた。 パラメーター。英霊の能力を示すもの。その情報が流れ込んできたということはつまり、彼女はサーヴァントということになる。 つまりは敵である。 「“脳筋であおり耐性がない君たちのことだから犬が肉にかぶりつくように殺し合っていることだろう”……えーと“いや、はっ、はっ、はっ、実に単純だなぁ、君たちは”」 アーカードとアンデルセン。ちょうど中間あたりに立って少女は語っている。 彼女の手には何やら文字がびっしり書かれたメモがあり、伝言らしきそれを読み上げているようだった。 が、あまり上手くない。 伝言のくせに口語体で書かれているため、少女の声色と内容が全くかみ合っていない。 少女も慣れないのに半端に口調を真似ようとするせいか、より緊迫感のない、つっかえつっかえの脱力感のある口調になっていた。 “いやはっはっはっ”と棒読みで語る少女を前に、ジョンスは口を閉ざした。 「“本当ならシュレディンガー准尉を送り込むか。いっそ大尉を突っ込ませて肉体言語で語らせてもよかったのだがね”  “しかしマインマイスターのやんごとない事情により実現できず、こうして赤い彼のあいじ”――え、いや、うーんと……そうね“秘書に伝言を頼むことになった”  “まぁ君たちならば出会いがしらに8.8cmFlaK/アハトアハトやら80cm列車砲/ドーラの4.8t榴爆弾を叩き込んだ方が喜んだかもしれないが、私はこんなところでごっこ遊びに興じるつもりはないのでね”」 何で兵器の名前だけはそんなに流暢に言えるんだ。 そう思いつつもジョンスはこのサーヴァントの出現に身構える。 馬鹿らしい口調だが内容自体は無視できない。この言葉の主は――明らかにアーカードたちを知っている。 「これは――あの“少佐”か」 アーカードが思い出したかのように(アンデルセンとは未だに刃を交わしている)言った。 ジョンスはぴくりと眉を上げる。 少佐。 どこかで聞いた単語だった。つい最近、この聖杯戦争中に―― ――昔々あるところに狂った親衛隊(SS)の少佐がいた  『不死者たちの軍隊を作ろう 不死身の軍隊を作ろう』   膨大な血と狂気の果てにその無謀を成就しつつあった 思い出した。 ちょうど一日ほど前、アーカードがカッツェに対して語っていた言葉だ。 生前アーカードが戦ったという、誰か。いわく彼はカッツェに似ているという。 それが――この方舟にもいるらしい。 はっ、とジョンスは思わず笑いそうになった。 この神父といい、何でか知らないがこの場にはアーカードには知り合いが多いらしい。 やたらめったらスケールのデカイ同窓会だ。そんなもんに俺を巻き込むな。 「あー“しかしもしかすると12.7cm連装砲や61cm三連装魚雷なら簡単に手に入るのでなんならサービスしてやってもよかったのだが、しかしそれでは――”」 「おい」 長々と続く言葉に業を煮やし、ジョンスは口を挟んだ。 そして言う。要件を言え、と。 「む」 すると少女は眉をひそめ、不満そうにジョンスを見返した。 その所作は完全に子どもだ。こんなのでも英霊なのだというから恐れ入る。 「これは伝令なの。私はマスターからの命令はちゃんとやり遂げるんだから」 「余計な部分は適当に省いて喋れ。こっちは忙しい」 「駄目。これはマスターが私を頼ってくれたのに、それを無視する訳にはいかないもの」 埒が明かない。ジョンスがそう思った、矢先、 「いや、そこで結構だ。斥候ごくろう。あとは私が語る」 声がした。 ◇ 「ここからは陣営を代表して私が語ろう」 正純はアーチャー、雷の隣に立った。 彼女は斥候だ。本当ならば少佐の部下を使いたかったのだが、正純の内燃拝気は既に底をついていた。 故に雷にその役目を頼んだのである。 ……少佐、変なこと言わせてないよな ちら、と正純は後ろを窺った。 視界の隅、荒れ果てた車道に鎮座する自動車がある。場違いなほどぴかぴかな赤いボディを湛えたあの車に、シャアと少佐はいるはずだ。 知り合いへのメッセージだと言って渡していたメモに何が書いてあったのかは知らないが、どうにも相手の機嫌が悪そうだった。 そこで正純が前に出ることになった訳だが、一体何を言わせたのだろうか。 とにかく前を見る。そこには一騎のサーヴァントと三人のマスターがいる。 その半数の素性は少佐から聞いていた。 アーカード。アレクサンド・アンデルセン。生前の彼の“戦争”に関わった者たちだ。 シャア・アズナブルが感じた“邪気”を撃退し、今後の算段をつけていた頃、新たな一報が彼らの下に舞い込んだ。 なんでもそれは深山町、錯刃大学の近くで暴動が起きている、というニュースだった。 今回はシャアの立場がプラスに働いた。公的な立場を持つ彼は、情報感度という点で他の陣営よりも優れている。 その優位により情報を解析した結果、あることが分かった。 ……まさか少佐の知り合いがまだいるとは。 確認された“神父”を少佐は知っているというのだ。 暴動についてもこれが聖杯戦争にまつわるものであることは明らかだ。 その“神父”が聖杯戦争の関係者であることは明らかだった。 ……その上、例の“アーカード”までいるんだもんなー 情報は錯綜していたが、どうも昼ごろからその存在を意識していた、少佐のかつての敵まで現れたのだという。 そうした流れを掴みつつ、正純たちはどう動くかを考えた。 正直全く関わらないというのもありだった。話を聞く限り、その暴動の規模は相当に大きい。 変に関わればこちらに損害がでる可能性もあった。 しかし、 ……駄目だよなぁ、それじゃ。 そう言って後手後手に回ってしまえば意味がない。 ただでさえ自分たちの戦い方は正攻法ではない。ある程度指針が見えた以上、迅速に他の陣営に接触しなくてはならないのだ。 故に機会を窺い、接触のタイミングを計っていたのだ。 「……それであの“少佐”の使いが何の用だ」 赤いコートの男、アーカードが尋ねてきた。 その間にも彼は剣と銃で鍔迫り合いをしている。 変な人たちだなぁ、流石は少佐の知り合いだ、などと考えながら、 「交渉だ」 正純は言った。 「王立国教騎士団/HELLSING、アーカード」 ここで失敗するわけにはいかない。 今後の戦争において、ここは大きな分水嶺になる。 「ローマ・カトリック・ヴァチカン教皇庁、アンデルセン神父」 故に、 「そして他のマスターたちよ――私たちは貴殿らに交渉を申し込む」 ここに来て正純は交渉の場に立つ。 かつての三陣営が終結した今こそ、彼らを取りまとめる唯一無二の機会である。 「私はこの聖杯戦争、その存在そのものに疑問を提唱する。  こんなものは“戦争”ではない。私たちはそう考えた。  この聖杯戦争において、真の敵は誰か、真に“戦争”すべき何か、それを語るべく――私はここに来た」 その言葉と共に正純の戦いが始まった。 この聖杯戦争における異端中の異端。例外的なスタンスをとっていた彼らの戦いが幕を開けたのだ。 一日目の終わりと共に災厄のサーヴァントは退場した。そして遂に異端の陣営が表舞台に立った。 それは――聖杯戦争が次の段階へ移行することを意味していた。 [C-6/錯刃大学・春川研究室/一日目/未明] 【電人HAL@魔人探偵脳噛ネウロ】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]『コードキャスト:電子ドラッグ』 [道具] 研究室のパソコン、洗脳済みの人間が多数(主に大学の人間) [所持金] 豊富 [思考・状況] 基本:勝利し、聖杯を得る。  1.潜伏しつつ情報収集。  2.ルーラーを含む、他の参加者の情報の収集。特にB-4、B-10。  3.他者との同盟,あるいはサーヴァントの同時契約を視野に入れる。  4.『ハッキングできるマスター』はなるべく早く把握し、排除したい。  5.性行為を攻撃として行ってくるサーヴァントとに対する脅威。早急に情報を入手したい。 [備考] ※洗脳した大学の人間を、不自然で無い程度の数、外部に出して偵察させています。 ※大学の人間の他に、一部外部の人間も洗脳しています。(例:C-6の病院に洗脳済みの人間が多数潜伏中) ※ジナコの住所、プロフィール、容姿などを入手済み。別垢や他串を使い、情報を流布しています。 ※他人になりすます能力の使い手(ベルク・カッツェ)を警戒しており、現在数人のNPCを通じて監視しています。  また、彼はルーラーによって行動を制限されているのではないかと推察しています。 ※カッツェとはメールアドレスを互いに知っている為、メールを通して連絡を取り合えます。  ただし、彼に渡したメールアドレスは学生に作らせた所謂「捨て垢」です。 ※サーヴァントに電子ドラッグを使ったら、どのようになるのかを他人になりすます者(カッツェ)を通じて観察しています。  →カッツェの性質から、彼は電子ドラックによる変化は起こらないと判断しました。   一応NPCを同行させていますが、場合によっては切り捨てる事を視野に入れています。 ※ヤクザを利用して武器の密輸入を行っています。テンカワ・アキトが強奪したのはそれの一部です。 [C-6/錯刃大学・近辺/一日目/未明] 【宮内れんげ@のんのんびより】 [状態]魔力消費(回復)ルリへの不信感 擦り傷 [令呪]残り1画 [装備]なし [道具]なし [所持金]十円 [思考・状況] 基本行動方針:かっちゃん! 1.かっちゃんに友達できてよかったん…… 2.るりりん、どうして嘘つくん? 3.はるるんにもあいたい [備考] ※聖杯戦争のシステムを理解していません。 ※カッツェにキスで魔力を供給しましたが、本人は気付いていません。 ※昼寝したので今日の夜は少し眠れないかもしれません。 ※ジナコを危険人物と判断しています。 ※アンデルセンはいい人だと思っていますが、同時に薄々ながらアーカードへの敵意を感じ取っています。 ※ルリとアンデルセンはアーカードが吸血鬼であることに嫌悪していると思っています。 ※サーヴァントは脱落しましたが、アーカードがカッツェを取り込んだことにより擬似的なパスが繋がり生存しています 【アレクサンド・アンデルセン@HELLSING】 [状態]健康 [令呪]残り二画 [装備]無数の銃剣 [道具]ジョンスの人物画 [所持金]そこそこある [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を託すに足る者を探す。存在しないならば自らが聖杯を手に入れる。 1.カッツェを“敵”と認定。 2.昼は孤児院、夜は廃教会(領土)を往復しながら、他の組に関する情報を手に入れる。 3.戦闘の際はできる限り領土へ誘い入れる。 [備考] ※方舟内での役職は『孤児院の院長を務める神父』のようです。 ※聖杯戦争について『何故この地を選んだか』『どのような基準で参加者を選んでいるのか』という疑念を持っています。 ※孤児院はC-9の丘の上に建っています。 ※アキト、早苗(風祝の巫女――異教徒とは知りません)陣営と同盟を組みました。詳しい内容は後続にお任せします。 ※ルリと休戦し、アーカードとそのマスターであるジョンスの存在を確認しました。  キリコのステータスは基本的なもの程度しか見ていません。 ※美遊陣営を敵と判断しました。 ※れんげは「いい子」だと判断していますが、カッツェに対しては警戒しています。 【ジョンス・リー@エアマスター】 [状態]顔面に痣、疲労(大)、右腿の銃痕(応急処置済み)、右指に切り傷 [令呪]残り一画 [装備]なし [道具]ジナコの自宅の電話番号、ホシノ・ルリの連絡先を書いた紙 [所持金]そこそこある [思考・状況] 基本行動方針:闘える奴(主にマスターの方)と戦う。 1.どうする 2.あの男(切嗣)には必ず勝つ。狭間ともいずれ決着を。ただ、狭間のサーヴァント(鏡子)はなんとかしたい。 3.ある程度したらルリに連絡をする。 4.錯刃大学の主従はランサー(ヴラド三世)との戦闘後に考える。 5.聖と再戦する。 [備考] ※宝具の発動と令呪の関係に気付きました。索敵に使えるのではないかと考えています。 ※聖、ジナコの名を聞きました。アサシン(カッツェ)の真名を聞きました。 ※ランサー(ヴラド三世)の声を聞きました。 ※アサシン(カッツェ)、セイバー(ロト)、アーチャー(エミヤ)のパラメーターを確認済み。 ※科学忍者隊ガッチャマン、おはよう忍者隊ガッチャマン、ガッチャマン(実写版)におけるベルク・カッツェを把握しました。  →『ベルク・カッツェ』の最期まで把握しました。カッツェがNOTEを所持している可能性も考慮しています。 ※狭間偉出夫の容姿と彼のサーヴァント(鏡子)の『ぴちぴちビッチ』を確認しました。更にサーヴァントの攻撃が性的な攻撃だと気づいてます。  狭間偉出夫が実力の大部分を隠していると気づいています。 ※狭間偉出夫から錯刃大学の主従についての情報を受け取りました。  受け取った情報は『春川英輔について』『超常の反撃能力について』です。 ※狭間偉出夫の『トラフーリ』を確認しました。切嗣戦と合わせてマスターの中に『ジョンスの常識を超えた技を使える者』が居ることに気づきました。  魔法の存在にも存外理解があります。 【アーチャー(アーカード)@HELLSING】 [状態]魔力充填 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:主(ジョンス・リー)に従う。 0.ランサー(ヴラド三世)と戦うために廃教会へ。 1.さて 2.錯刃大学の主従をどうするか。 3.アーチャー(エミヤ)そしてセイバー(ロト)と再戦し、勝利する。 4.性のサーヴァント(鏡子)に多大な興味。直接会い、再戦することを熱望。狭間には興味なし。 5.アサシン(カッツェ)が起こそうとしている戦争には興味がある。 6.アサシン(カッツェ)が接触してきた場合、ジョンスに念話で連絡する。 7.参加者中にまだまだ『ただの人間から英雄へと至った者』が居ると考えています。彼らとの遭遇も熱望してます。 [備考] ※セイバー(ロト)の真名を見ました。主従共に真名を知ることに余り興味が無いので、ジョンスに伝えるかどうかはその時次第です。 ※セイバー(ロト)の生前の話を知りました。何処まで知っているかは後続の書き手さんに任せます。少なくとも魔王との戦いは知っているようです。 ※アーチャー(エミヤ)の『干将莫耶』『剣射出』『壊れた幻想』を確認しました。 ※狭間が『人外の存在』だと気づいています。 ※ライダー(鏡子)の宝具『ぴちぴちビッチ』を確認しました。彼女の性技が『人間の技術の粋』であることも理解しています。  そのため、直接出会い、その上での全力での闘争を激しく望んでいます。ちなみに、アーカード的にはあれは和姦です。 ※英霊中に人間由来のサーヴァントが多数居ることを察しています。彼らとの闘争を心から望んでいます。 ※ヴラド三世が、異なる世界の自身だと認識しました。また、彼を“人間”だと認識しています。 ※ヴラド三世のマスターを知りました。 ※カッツェを美味しく頂きました。時々胸から妙な声が聞こえますが無害です。 【シャア・アズナブル@機動戦士ガンダム 逆襲のシャア】 [状態]:健康 [令呪]:残り三画 [装備]:無し [道具]:シャア専用オーリスカスタム(防弾加工) [所持金]:父の莫大な遺産あり。 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争によって人類の行方を見極める。 1.アーカードたちと交渉。 2.赤のバーサーカー(デッドプール)を危険視。 3.サーヴァント同士の戦闘での、力不足を痛感。 4.本多・正純と同盟を組み協力し、彼女を見極める。 5.ミカサが気になる。 [備考] ※ミカサをマスターであると認識しました。 ※バーサーカー(デッドプール)、『戦鬼の徒(ヴォアウルフ)』(シュレディンガー准尉)、ライダー(少佐)のパラメーターを確認しました。 ※目立つ存在のため色々噂になっているようです。 ※少佐をナチスの英霊と推測しています。 【アーチャー(雷)@艦隊これくしょん】 [状態]:健康、魔力充実(小) [装備]:12.7cm連装砲 [道具]:無し [思考・状況] 基本行動方針:マスターに全てを捧げる。 1.シャア・アズナブルを守る。 2.バーサーカー(デッドプール)を危険視。 3.とりあえず今は正純の護衛。 [備考] ※バーサーカー(デッドプール)、『戦鬼の徒(ヴォアウルフ)』(シュレディンガー准尉)、ライダー(少佐)の姿を確認しました。 【本多・正純@境界線上のホライゾン】 [状態]:目眩、とても空腹、倒れそう [令呪]:残り三画 [装備]:学生服(月見原学園)、ツキノワ [道具]:学生鞄、各種学業用品 [所持金]:さらに極貧 [思考・状況] 基本行動方針:他参加者と交渉することで聖杯戦争を解釈し、聖杯とも交渉し、場合によっては聖杯と戦争し、失われようとする命を救う。 1. アーカードたちと交渉を。 2. マスターを捜索し、交渉を行う。その為の情報収集も同時に行う。 3. 遠坂凛の事が気になる。 4. 聖杯戦争についての情報を集める。 5. 可能ならば、魔力不足を解決する方法も探したい。 6. シャアと同盟を組み、協力する。 [備考] ※少佐から送られてきた資料データである程度の目立つ事件は把握しています。 ※武蔵住民かつ戦争に関わるものとして、アーチャー(雷)に朧気ながら武蔵(戦艦及び統括する自動人形)に近いものを感じ取っています。 ※アーカードがこの『方舟』内に居る可能性が極めて高いと知りました。 ※孝一を気になるところのある武蔵寄りのノリの人間と捉えましたがマスターとは断定できていません。 ※柳洞一成から岸波白野の住所を聞きました(【B-8】の住宅街)。 ※遠坂凛の電話越しの応答に違和感を覚えました。 ※岸波白野がまだ生きているならば、マスターである可能性が高いと考えています。 ※アーチャー(雷)のパラメータを確認しました。 【ライダー(少佐)@HELLSING】 [状態]魔力消費(大) [装備]拳銃 [道具]不明 [所持金]莫大(ただし、そのほとんどは『最後の大隊(ミレニアム)』の飛行船の中) [思考・状況] 基本行動方針:聖杯と戦争する。 1.??? 2.通神帯による情報収集も続ける。 3.シャア及び雷と同盟関係を取る。雷に興味。 ※アーカードが『方舟』の中に居る可能性が高いと思っています。 ※正純より『アーカードとの交戦は必ず回避せよ』と命じられています。令呪のような強制性はありませんが、遵守するつもりです。 ※アーチャー(雷)を日本軍関係の英霊と考えています。 |BACK||NEXT| |146-b:[[Insight]]|[[投下順>本編SS目次・投下順]]|147:[[体調管理には注意しよう]]| |146-b:[[Insight]]|[[時系列順>本編SS目次・時系列順]]|:[[]]| |BACK|登場キャラ:[[追跡表]]|NEXT| |146-b:[[Insight]]|[[宮内れんげ]]|| |~|[[アレクサンド・アンデルセン]]|| |~|[[ジョンス・リー]]&アサシン([[アーカード]])|| |141:[[crowds are calling my name]]|[[電人HAL]]|| |134:[[Gのレコンギスタ]]|[[シャア・アズナブル]]&アーチャー([[雷]])|| |~|[[本多・正純]]&ライダー([[少佐]])||
*祭りのあとには ◆Ee.E0P6Y2U ――倒れたか 祭りを盤外から監視していたHALはベルク・カッツェの脱落を確認していた。 NPCたちの狂騒、神父との戦い、乱入、狙撃、そして八極拳による決着。 計算外の因子が入り乱れた戦いではあったが、どうにかこちらに都合のいいように収束してくれたようだ。 ベルク・カッツェ。 その敗因はひとえに敵を作りすぎたことだろう。 不確定因子の塊のようなサーヴァントであったが、ここで落ちること自体は予測できたことだった。 あれだけ派手に動いた以上、誰かが討っていた筈だ。あの陣営が打倒せずとも、ルーラーか、それともあの“忍殺”のサーヴァントか、カッツェと敵対していた駒はいくらでもあった。 HALはそれを監視していた。 カッツェの行動はその情報網を介して常にHALの下へと届けられ、またこの“ふぇすてぃばる”そのものにも一枚噛んでいる。 仮に騒乱が加速したところでカッツェがHALへと届くことはない。また変に抵抗すれば痕跡が残る可能性がある。 故にHALはカッツェが起こした騒乱を抑えるのではなく、敢えて乗ってやることが賢明だと判断した。 電子ドラッグ――理性から犯罪願望を解放させるというこのコードキャストは、扇動者たるカッツェの能力と相性がいい。 カッツェの扇動に抵抗させず、その性質をそのままに機能させる。 当然NPCは狂うだろうが、しかしHALはある程度その狂乱を管理できる。そんな状況が最適解だと思われた。 結果がカッツェと電子ドラッグの相乗効果である。、 監督役によって変えられていたNPCの設定も二重の扇動の前にもはや意味をなさなかった。 そうしてこの“ふぇすてぃばる”は形成されていた。 しかしカッツェが倒れた以上、もうそれも必要ないだろう。 とりあえず状況を沈下させ、アサシンが戻り次第、今後の方策を練るとしよう。 カッツェの“ふぇすてぃばる”を利用して、多くの陣営の情報を手に入れた。その上でこちらの存在は露見していない。 盤上はHALにとって有利な局面を迎えている。 今後の展開、聖杯戦争二日目に動き方をHALは考えていく。 冷静にかつ迅速に。 HALは計算していく。目指すべき場所。己が願いの為に。 ――その時だった。 HALがその陣営に気づいたのは。 収束した筈の盤上。カッツェが落ち、空白となった中心に現れようとする者たちがいる。 それは―― ◇ 祭りのあとだった。 騒然としていた街から扇動者が去り、人々は次第に我に返っていく。 倒れていた人々は顔を上げ、なんだったんだこれは、と首を捻りながらも立ち上がる。 街は荒らされ、道はちらかり、人は傷ついた。この痕跡を完全に拭い去るのは難しいだろう。 だがもう祭りの火が燃え上がることはない。既にそれは過ぎ去ってしまった。 正気に返った人々が警察やら救急車やら呼んでいるのを横目に、ジョンスはアンデルセンと対峙していた。 アンデルセン――アーカードが言うには廃教会で待つ“もう一人の自分”のマスターらしい。 彼は無言でこちらを見ている。ジョンス――正確には共に立つアーカードを。 「…………」 「…………」 互いに言葉は交わさず、視線を呑みを絡ませている。 一触即発。何時また殺し合ってもおかしくない。そんな雰囲気だった。 ジョンスは彼らの因縁を知らない。 生前アーカードがこいつと何をやって、どうしてまた殺し合っているのか。何もかも聞かされていない。 とはいえ語られずとも、彼らが何を求めているのかは分かる。 闘争だ。 とりあえずカッツェは倒した。 が、それはあくまで前座なのだ。メインの前のオードブル。少なくともアーカードにしてみればそうなのだろう。 故に本当の闘争は――ここからなのだ。 「…………?」 れんげはアーカードの影に隠れながら、訝しげに二人の顔を見上げている。 事情を把握できていないだろう。これから何が始まるのかわかっていないようだった。 「――で、だ」 誰もも何も言わないので、仕方なしにジョンスが口を開いた。 何時までもこうしている訳にはいかない。今は混乱で誰もこちらを見ていないが、すぐに警察だのなんだのが来るだろう。 そうすれば面倒なことになるのは必至だ。できるだけそういう水を差されるようなことはされたくない。 「どうすんだ。どこで闘るんだ、ちっと遅れたが例の教会か? それとも――」 だが言い切る前にアンデルセンは動いていた。 さっ、と地を蹴り敢然と銃剣を振り放っている。同時にアーカードもまた前に出て銃口を向けていた。 刃と銃口で押し合い、殺意の滲んだ視線を絡む。 「――とっとと行くぞ、俺がお前への殺意を抑えられている内にな」 「ふん、何しろ“私”だ。こちらもできる限り最高のもてなしをしなければ失礼と思ってな。  ちょうどいい餌が転がっていたので食べたという訳だ」 「吸血鬼が王を待たせるな」 殺し合いながら彼らは語る。 どうやらまたすぐに闘争が始まりそうであった。まぁ順番は前後したが、やることは一緒か。 そう察したジョンスは黙っていたが、代わりにれんげが口を挟んでいた。 「しんぷ?」 「喋るな。もうお前は“子ども”ではない。吸血鬼の眷属となった以上、お前は俺の敵となった」 いきなりの拒絶を受けれんげは目を丸くする。 どうやら彼女をこの神父の孤児院に任せるという選択肢は消えたようだった。 となると――こちらでまた面倒見るしかないようだ。まぁ闘争の邪魔にならないところに置いておけばいい。 『なにやってんだおめーら。ばかじゃねーの』 アーカードの胸元から声がした気がするがそっちは無視する。 うざったくて仕方がなくなったらまた“吐き出させ”て殴り飛ばすとしよう。 ジョンスは息を吐いた。とりあえずこの騒動はひと段落したようだ。 聖杯戦争一日目は終わり。休むことなく二日目が始まる。ろくに寝ていないが、まぁこの程度は余裕だ。 これからしかるべき場所にいって新たな闘いを始める。 「“あー諸君。覆いにもりあがっているところをすまないが口を挟ませてもらう”」 ――そこに割り込むようにして、その使者は現れた。 餓鬼だった。 小柄な身体、はためくセーラー服、その所作――すべてまだ子供のそれに見えた。 流石にれんげよりは上だが、しかし闘争の空気は似合いそうもない。 しかしジョンスには見えた。 パラメーター。英霊の能力を示すもの。その情報が流れ込んできたということはつまり、彼女はサーヴァントということになる。 つまりは敵である。 「“脳筋であおり耐性がない君たちのことだから犬が肉にかぶりつくように殺し合っていることだろう”……えーと“いや、はっ、はっ、はっ、実に単純だなぁ、君たちは”」 アーカードとアンデルセン。ちょうど中間あたりに立って少女は語っている。 彼女の手には何やら文字がびっしり書かれたメモがあり、伝言らしきそれを読み上げているようだった。 が、あまり上手くない。 伝言のくせに口語体で書かれているため、少女の声色と内容が全くかみ合っていない。 少女も慣れないのに半端に口調を真似ようとするせいか、より緊迫感のない、つっかえつっかえの脱力感のある口調になっていた。 “いやはっはっはっ”と棒読みで語る少女を前に、ジョンスは口を閉ざした。 「“本当ならシュレディンガー准尉を送り込むか。いっそ大尉を突っ込ませて肉体言語で語らせてもよかったのだがね”  “しかしマインマイスターのやんごとない事情により実現できず、こうして赤い彼のあいじ”――え、いや、うーんと……そうね“秘書に伝言を頼むことになった”  “まぁ君たちならば出会いがしらに8.8cmFlaK/アハトアハトやら80cm列車砲/ドーラの4.8t榴爆弾を叩き込んだ方が喜んだかもしれないが、私はこんなところでごっこ遊びに興じるつもりはないのでね”」 何で兵器の名前だけはそんなに流暢に言えるんだ。 そう思いつつもジョンスはこのサーヴァントの出現に身構える。 馬鹿らしい口調だが内容自体は無視できない。この言葉の主は――明らかにアーカードたちを知っている。 「これは――あの“少佐”か」 アーカードが思い出したかのように(アンデルセンとは未だに刃を交わしている)言った。 ジョンスはぴくりと眉を上げる。 少佐。 どこかで聞いた単語だった。つい最近、この聖杯戦争中に―― ――昔々あるところに狂った親衛隊(SS)の少佐がいた  『不死者たちの軍隊を作ろう 不死身の軍隊を作ろう』   膨大な血と狂気の果てにその無謀を成就しつつあった 思い出した。 ちょうど一日ほど前、アーカードがカッツェに対して語っていた言葉だ。 生前アーカードが戦ったという、誰か。いわく彼はカッツェに似ているという。 それが――この方舟にもいるらしい。 はっ、とジョンスは思わず笑いそうになった。 この神父といい、何でか知らないがこの場にはアーカードには知り合いが多いらしい。 やたらめったらスケールのデカイ同窓会だ。そんなもんに俺を巻き込むな。 「あー“しかしもしかすると12.7cm連装砲や61cm三連装魚雷なら簡単に手に入るのでなんならサービスしてやってもよかったのだが、しかしそれでは――”」 「おい」 長々と続く言葉に業を煮やし、ジョンスは口を挟んだ。 そして言う。要件を言え、と。 「む」 すると少女は眉をひそめ、不満そうにジョンスを見返した。 その所作は完全に子どもだ。こんなのでも英霊なのだというから恐れ入る。 「これは伝令なの。私はマスターからの命令はちゃんとやり遂げるんだから」 「余計な部分は適当に省いて喋れ。こっちは忙しい」 「駄目。これはマスターが私を頼ってくれたのに、それを無視する訳にはいかないもの」 埒が明かない。ジョンスがそう思った、矢先、 「いや、そこで結構だ。斥候ごくろう。あとは私が語る」 声がした。 ◇ 「ここからは陣営を代表して私が語ろう」 正純はアーチャー、雷の隣に立った。 彼女は斥候だ。本当ならば少佐の部下を使いたかったのだが、正純の内燃拝気は既に底をついていた。 故に雷にその役目を頼んだのである。 ……少佐、変なこと言わせてないよな ちら、と正純は後ろを窺った。 視界の隅、荒れ果てた車道に鎮座する自動車がある。場違いなほどぴかぴかな赤いボディを湛えたあの車に、シャアと少佐はいるはずだ。 知り合いへのメッセージだと言って渡していたメモに何が書いてあったのかは知らないが、どうにも相手の機嫌が悪そうだった。 そこで正純が前に出ることになった訳だが、一体何を言わせたのだろうか。 とにかく前を見る。そこには一騎のサーヴァントと三人のマスターがいる。 その半数の素性は少佐から聞いていた。 アーカード。アレクサンド・アンデルセン。生前の彼の“戦争”に関わった者たちだ。 シャア・アズナブルが感じた“邪気”を撃退し、今後の算段をつけていた頃、新たな一報が彼らの下に舞い込んだ。 なんでもそれは深山町、錯刃大学の近くで暴動が起きている、というニュースだった。 今回はシャアの立場がプラスに働いた。公的な立場を持つ彼は、情報感度という点で他の陣営よりも優れている。 その優位により情報を解析した結果、あることが分かった。 ……まさか少佐の知り合いがまだいるとは。 確認された“神父”を少佐は知っているというのだ。 暴動についてもこれが聖杯戦争にまつわるものであることは明らかだ。 その“神父”が聖杯戦争の関係者であることは明らかだった。 ……その上、例の“アーカード”までいるんだもんなー 情報は錯綜していたが、どうも昼ごろからその存在を意識していた、少佐のかつての敵まで現れたのだという。 そうした流れを掴みつつ、正純たちはどう動くかを考えた。 正直全く関わらないというのもありだった。話を聞く限り、その暴動の規模は相当に大きい。 変に関わればこちらに損害がでる可能性もあった。 しかし、 ……駄目だよなぁ、それじゃ。 そう言って後手後手に回ってしまえば意味がない。 ただでさえ自分たちの戦い方は正攻法ではない。ある程度指針が見えた以上、迅速に他の陣営に接触しなくてはならないのだ。 故に機会を窺い、接触のタイミングを計っていたのだ。 「……それであの“少佐”の使いが何の用だ」 赤いコートの男、アーカードが尋ねてきた。 その間にも彼は剣と銃で鍔迫り合いをしている。 変な人たちだなぁ、流石は少佐の知り合いだ、などと考えながら、 「交渉だ」 正純は言った。 「王立国教騎士団/HELLSING、アーカード」 ここで失敗するわけにはいかない。 今後の戦争において、ここは大きな分水嶺になる。 「ローマ・カトリック・ヴァチカン教皇庁、アンデルセン神父」 故に、 「そして他のマスターたちよ――私たちは貴殿らに交渉を申し込む」 ここに来て正純は交渉の場に立つ。 かつての三陣営が終結した今こそ、彼らを取りまとめる唯一無二の機会である。 「私はこの聖杯戦争、その存在そのものに疑問を提唱する。  こんなものは“戦争”ではない。私たちはそう考えた。  この聖杯戦争において、真の敵は誰か、真に“戦争”すべき何か、それを語るべく――私はここに来た」 その言葉と共に正純の戦いが始まった。 この聖杯戦争における異端中の異端。例外的なスタンスをとっていた彼らの戦いが幕を開けたのだ。 一日目の終わりと共に災厄のサーヴァントは退場した。そして遂に異端の陣営が表舞台に立った。 それは――聖杯戦争が次の段階へ移行することを意味していた。 [C-6/錯刃大学・春川研究室/一日目/未明] 【電人HAL@魔人探偵脳噛ネウロ】 [状態]健康 [令呪]残り三画 [装備]『コードキャスト:電子ドラッグ』 [道具] 研究室のパソコン、洗脳済みの人間が多数(主に大学の人間) [所持金] 豊富 [思考・状況] 基本:勝利し、聖杯を得る。  1.潜伏しつつ情報収集。  2.ルーラーを含む、他の参加者の情報の収集。特にB-4、B-10。  3.他者との同盟,あるいはサーヴァントの同時契約を視野に入れる。  4.『ハッキングできるマスター』はなるべく早く把握し、排除したい。  5.性行為を攻撃として行ってくるサーヴァントとに対する脅威。早急に情報を入手したい。 [備考] ※洗脳した大学の人間を、不自然で無い程度の数、外部に出して偵察させています。 ※大学の人間の他に、一部外部の人間も洗脳しています。(例:C-6の病院に洗脳済みの人間が多数潜伏中) ※ジナコの住所、プロフィール、容姿などを入手済み。別垢や他串を使い、情報を流布しています。 ※他人になりすます能力の使い手(ベルク・カッツェ)を警戒しており、現在数人のNPCを通じて監視しています。  また、彼はルーラーによって行動を制限されているのではないかと推察しています。 ※カッツェとはメールアドレスを互いに知っている為、メールを通して連絡を取り合えます。  ただし、彼に渡したメールアドレスは学生に作らせた所謂「捨て垢」です。 ※サーヴァントに電子ドラッグを使ったら、どのようになるのかを他人になりすます者(カッツェ)を通じて観察しています。  →カッツェの性質から、彼は電子ドラックによる変化は起こらないと判断しました。   一応NPCを同行させていますが、場合によっては切り捨てる事を視野に入れています。 ※ヤクザを利用して武器の密輸入を行っています。テンカワ・アキトが強奪したのはそれの一部です。 [C-6/錯刃大学・近辺/一日目/未明] 【宮内れんげ@のんのんびより】 [状態]魔力消費(回復)ルリへの不信感 擦り傷 [令呪]残り1画 [装備]なし [道具]なし [所持金]十円 [思考・状況] 基本行動方針:かっちゃん! 1.かっちゃんに友達できてよかったん…… 2.るりりん、どうして嘘つくん? 3.はるるんにもあいたい [備考] ※聖杯戦争のシステムを理解していません。 ※カッツェにキスで魔力を供給しましたが、本人は気付いていません。 ※昼寝したので今日の夜は少し眠れないかもしれません。 ※ジナコを危険人物と判断しています。 ※アンデルセンはいい人だと思っていますが、同時に薄々ながらアーカードへの敵意を感じ取っています。 ※ルリとアンデルセンはアーカードが吸血鬼であることに嫌悪していると思っています。 ※サーヴァントは脱落しましたが、アーカードがカッツェを取り込んだことにより擬似的なパスが繋がり生存しています 【アレクサンド・アンデルセン@HELLSING】 [状態]健康 [令呪]残り二画 [装備]無数の銃剣 [道具]ジョンスの人物画 [所持金]そこそこある [思考・状況] 基本行動方針:聖杯を託すに足る者を探す。存在しないならば自らが聖杯を手に入れる。 1.カッツェを“敵”と認定。 2.昼は孤児院、夜は廃教会(領土)を往復しながら、他の組に関する情報を手に入れる。 3.戦闘の際はできる限り領土へ誘い入れる。 [備考] ※方舟内での役職は『孤児院の院長を務める神父』のようです。 ※聖杯戦争について『何故この地を選んだか』『どのような基準で参加者を選んでいるのか』という疑念を持っています。 ※孤児院はC-9の丘の上に建っています。 ※アキト、早苗(風祝の巫女――異教徒とは知りません)陣営と同盟を組みました。詳しい内容は後続にお任せします。 ※ルリと休戦し、アーカードとそのマスターであるジョンスの存在を確認しました。  キリコのステータスは基本的なもの程度しか見ていません。 ※美遊陣営を敵と判断しました。 ※れんげは「いい子」だと判断していますが、カッツェに対しては警戒しています。 【ジョンス・リー@エアマスター】 [状態]顔面に痣、疲労(大)、右腿の銃痕(応急処置済み)、右指に切り傷 [令呪]残り一画 [装備]なし [道具]ジナコの自宅の電話番号、ホシノ・ルリの連絡先を書いた紙 [所持金]そこそこある [思考・状況] 基本行動方針:闘える奴(主にマスターの方)と戦う。 1.どうする 2.あの男(切嗣)には必ず勝つ。狭間ともいずれ決着を。ただ、狭間のサーヴァント(鏡子)はなんとかしたい。 3.ある程度したらルリに連絡をする。 4.錯刃大学の主従はランサー(ヴラド三世)との戦闘後に考える。 5.聖と再戦する。 [備考] ※宝具の発動と令呪の関係に気付きました。索敵に使えるのではないかと考えています。 ※聖、ジナコの名を聞きました。アサシン(カッツェ)の真名を聞きました。 ※ランサー(ヴラド三世)の声を聞きました。 ※アサシン(カッツェ)、セイバー(ロト)、アーチャー(エミヤ)のパラメーターを確認済み。 ※科学忍者隊ガッチャマン、おはよう忍者隊ガッチャマン、ガッチャマン(実写版)におけるベルク・カッツェを把握しました。  →『ベルク・カッツェ』の最期まで把握しました。カッツェがNOTEを所持している可能性も考慮しています。 ※狭間偉出夫の容姿と彼のサーヴァント(鏡子)の『ぴちぴちビッチ』を確認しました。更にサーヴァントの攻撃が性的な攻撃だと気づいてます。  狭間偉出夫が実力の大部分を隠していると気づいています。 ※狭間偉出夫から錯刃大学の主従についての情報を受け取りました。  受け取った情報は『春川英輔について』『超常の反撃能力について』です。 ※狭間偉出夫の『トラフーリ』を確認しました。切嗣戦と合わせてマスターの中に『ジョンスの常識を超えた技を使える者』が居ることに気づきました。  魔法の存在にも存外理解があります。 【アーチャー(アーカード)@HELLSING】 [状態]魔力充填 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:主(ジョンス・リー)に従う。 0.ランサー(ヴラド三世)と戦うために廃教会へ。 1.さて 2.錯刃大学の主従をどうするか。 3.アーチャー(エミヤ)そしてセイバー(ロト)と再戦し、勝利する。 4.性のサーヴァント(鏡子)に多大な興味。直接会い、再戦することを熱望。狭間には興味なし。 5.アサシン(カッツェ)が起こそうとしている戦争には興味がある。 6.アサシン(カッツェ)が接触してきた場合、ジョンスに念話で連絡する。 7.参加者中にまだまだ『ただの人間から英雄へと至った者』が居ると考えています。彼らとの遭遇も熱望してます。 [備考] ※セイバー(ロト)の真名を見ました。主従共に真名を知ることに余り興味が無いので、ジョンスに伝えるかどうかはその時次第です。 ※セイバー(ロト)の生前の話を知りました。何処まで知っているかは後続の書き手さんに任せます。少なくとも魔王との戦いは知っているようです。 ※アーチャー(エミヤ)の『干将莫耶』『剣射出』『壊れた幻想』を確認しました。 ※狭間が『人外の存在』だと気づいています。 ※ライダー(鏡子)の宝具『ぴちぴちビッチ』を確認しました。彼女の性技が『人間の技術の粋』であることも理解しています。  そのため、直接出会い、その上での全力での闘争を激しく望んでいます。ちなみに、アーカード的にはあれは和姦です。 ※英霊中に人間由来のサーヴァントが多数居ることを察しています。彼らとの闘争を心から望んでいます。 ※ヴラド三世が、異なる世界の自身だと認識しました。また、彼を“人間”だと認識しています。 ※ヴラド三世のマスターを知りました。 ※カッツェを美味しく頂きました。時々胸から妙な声が聞こえますが無害です。 【シャア・アズナブル@機動戦士ガンダム 逆襲のシャア】 [状態]:健康 [令呪]:残り三画 [装備]:無し [道具]:シャア専用オーリスカスタム(防弾加工) [所持金]:父の莫大な遺産あり。 [思考・状況] 基本行動方針:聖杯戦争によって人類の行方を見極める。 1.アーカードたちと交渉。 2.赤のバーサーカー(デッドプール)を危険視。 3.サーヴァント同士の戦闘での、力不足を痛感。 4.本多・正純と同盟を組み協力し、彼女を見極める。 5.ミカサが気になる。 [備考] ※ミカサをマスターであると認識しました。 ※バーサーカー(デッドプール)、『戦鬼の徒(ヴォアウルフ)』(シュレディンガー准尉)、ライダー(少佐)のパラメーターを確認しました。 ※目立つ存在のため色々噂になっているようです。 ※少佐をナチスの英霊と推測しています。 【アーチャー(雷)@艦隊これくしょん】 [状態]:健康、魔力充実(小) [装備]:12.7cm連装砲 [道具]:無し [思考・状況] 基本行動方針:マスターに全てを捧げる。 1.シャア・アズナブルを守る。 2.バーサーカー(デッドプール)を危険視。 3.とりあえず今は正純の護衛。 [備考] ※バーサーカー(デッドプール)、『戦鬼の徒(ヴォアウルフ)』(シュレディンガー准尉)、ライダー(少佐)の姿を確認しました。 【本多・正純@境界線上のホライゾン】 [状態]:目眩、とても空腹、倒れそう [令呪]:残り三画 [装備]:学生服(月見原学園)、ツキノワ [道具]:学生鞄、各種学業用品 [所持金]:さらに極貧 [思考・状況] 基本行動方針:他参加者と交渉することで聖杯戦争を解釈し、聖杯とも交渉し、場合によっては聖杯と戦争し、失われようとする命を救う。 1. アーカードたちと交渉を。 2. マスターを捜索し、交渉を行う。その為の情報収集も同時に行う。 3. 遠坂凛の事が気になる。 4. 聖杯戦争についての情報を集める。 5. 可能ならば、魔力不足を解決する方法も探したい。 6. シャアと同盟を組み、協力する。 [備考] ※少佐から送られてきた資料データである程度の目立つ事件は把握しています。 ※武蔵住民かつ戦争に関わるものとして、アーチャー(雷)に朧気ながら武蔵(戦艦及び統括する自動人形)に近いものを感じ取っています。 ※アーカードがこの『方舟』内に居る可能性が極めて高いと知りました。 ※孝一を気になるところのある武蔵寄りのノリの人間と捉えましたがマスターとは断定できていません。 ※柳洞一成から岸波白野の住所を聞きました(【B-8】の住宅街)。 ※遠坂凛の電話越しの応答に違和感を覚えました。 ※岸波白野がまだ生きているならば、マスターである可能性が高いと考えています。 ※アーチャー(雷)のパラメータを確認しました。 【ライダー(少佐)@HELLSING】 [状態]魔力消費(大) [装備]拳銃 [道具]不明 [所持金]莫大(ただし、そのほとんどは『最後の大隊(ミレニアム)』の飛行船の中) [思考・状況] 基本行動方針:聖杯と戦争する。 1.??? 2.通神帯による情報収集も続ける。 3.シャア及び雷と同盟関係を取る。雷に興味。 ※アーカードが『方舟』の中に居る可能性が高いと思っています。 ※正純より『アーカードとの交戦は必ず回避せよ』と命じられています。令呪のような強制性はありませんが、遵守するつもりです。 ※アーチャー(雷)を日本軍関係の英霊と考えています。 |BACK||NEXT| |146-b:[[Insight]]|[[投下順>本編SS目次・投下順]]|147:[[体調管理には注意しよう]]| |146-b:[[Insight]]|[[時系列順>本編SS目次・時系列順]]|146:[[忍【ころすべきもの】]]| |BACK|登場キャラ:[[追跡表]]|NEXT| |146-b:[[Insight]]|[[宮内れんげ]]|| |~|[[アレクサンド・アンデルセン]]|| |~|[[ジョンス・リー]]&アサシン([[アーカード]])|| |141:[[crowds are calling my name]]|[[電人HAL]]|| |134:[[Gのレコンギスタ]]|[[シャア・アズナブル]]&アーチャー([[雷]])|| |~|[[本多・正純]]&ライダー([[少佐]])||

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