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坂田銀時&ランサー」(2014/07/20 (日) 21:00:34) の最新版変更点

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努力・友情・勝利    *   *   * 「オイオイオイどーなってんのこれ」 そう言いながら男は銀色の頭をボリボリと掻いた。 黒い服の上に白い着流しという独特のファッションセンス。 四方に跳ねた銀色の天然パーマに何とも気だるげな声……と、その男を特徴付けるものは多い。 だがその男を最も特徴付けているのはその眼である。 死んでいる。どうしようもないぐらいに死んだ魚の眼をしている。 そんな目をした侍――坂田銀時は眉間にしわを寄せた。 「確か学校で教師やってる夢を見て、えーと……っていうかここ何処?  何、これも夢の続き?」 夢の中で何かどう見てもキッツいのが制服着てたから、『お前のようなJKがいるかボケェェェェェェ!』とかいって突っ込んだら、次の瞬間ここにいたのだ。 そもそもいつ夢を見るぐらいに眠りこけてしまったのか、おぼろげな記憶を必死に手繰り寄せようとする。 「俺は……そうだ、ジャンプ買いに行こうとして財布と木刀掴んで……」 そう、気づいたらあの夢の中にいたのだ。 「あれ……おかしくね?」 どこにも眠る隙がない。 というか夢にしてはあの学校も、そして今現在の状態もあまりにもリアル過ぎだ。 「ったく勘弁してくれ……今度は一体何に巻き込まれたんだ俺?」 銀時はこれまでにも未来に連れて行かれたり、謎の世界で残月(っぽい人)と会話したこともある。 つまりこういう異常事態には慣れているのだ。 だが普段は何の脈絡もなくいきなり始まったりすることが多いが、今回に限っては一つだけ銀時自身に心当たりがあった。 その視線が向けられるのは、自身の腰に差した一本の木刀である。 「あーチクショーやっぱりこれが原因か?  やっぱりパチンコでスッたからって安物買っちまったのはダメだったか……」 銀時が普段愛用しているのは"妖刀・星砕"という名の木刀だ。 妖刀だがTVショッピングで普通に売っているため、いつもなら電話で注文するのだが……その時、銀時は金欠であった。 それもちょっとシャレにならないレベルで。 それ故いつもの通販ではなく、馴染みのリサイクル屋で"これ"を買ったのだ。 普段使っている木刀と強度も長さも同程度……たったひとつの違いは柄に刻まれた文字が"洞爺湖"ではなく"ごふぇる"という文字であったことだ。 「しかしどーしろってんだー……夢だけど夢じゃなかった! とか言ってる場合じゃねーよこれ」 途方に暮れる銀時。 だがその時、空間がぴしりと割れ、そこから何かが飛び出してきた。 「おあああああ!? 何!? 今度は一体何がおこってんだ!?」 飛び出してきたのは手があった。長い足があった。無駄にデカイ乳があった。 つまるところ、それは人間の女だった。 年の頃は新八ぐらい。 長い髪を後ろ手でまとめた女がデカイ胸を張り、銀時に向き合った。 「うむ! 拙者の名は本多・二代! ランサーのクラスでこの度現界した!   これからよろしくお願いするで御座る、マスター!」 「すみません銀さん」    *   *   * 「……んじゃ何。銀さんその聖杯戦争ってのに巻き込まれたの?」 「うむ、どうやらそのようで御座るな!  しかも拙者を呼び出したということは無事予選を通過したということで御座る!  マスターはめでたく予選突破……つまり、今のマスターはおめでたい男で御座るな!」 「嬉しくねーよ! しかもその言い方だと俺がおめでたい奴みてーになってんじゃねーか!」 銀時は頭を抱える。 事情を説明されたところで状況は一向に良くなっていない。 むしろ普通に脱出不可能とか判明した時点でテンションはだだ下がっている。 「あーもー何でジャンプ買いに来たのにこんな月くんだりまで呼び出されなきゃなんねーんだ!  っていうか触れたら願いがあろうがなかろうが誰でも入れ食いとかザル審査にも程があるだろーが!」 「願いがない? 少なくともマスターは違うで御座ろう?」 「……そりゃどういうことだ」 「確かに偶然ここに飛ばされてくる人も多いで御座るが……拙者は確かにマスターの願いを聞いたで御座るよ。  マスターはゴフェルの木片を手にとって何か願いを思い浮かべたのでは御座らんか?」 「は? こちとらジャンプ買いに行くところだったんだぞ。  ありったけの夢をかき集めて宝物探しに行く少年のような心持ちな俺がそんな大それた願いなんざ持つわけ……」 だがその時、銀時の心に引っかかるものがあった。 それは木刀を手にした瞬間のことだった。 ふと目を上げた銀時の瞳に写ったのは曇天の空。 ちょうど薄暗い空からぽつりぽつりと雨が降りはじめていた。 その時不意に財布の中身を思い出した。一円と十円玉の小銭ばかりの財布のことを。 確かに思った。出歩きたくねぇ、と。 確かに思った。金がねぇ、と。 確かに思った――――コンビニまで出歩かずにただでジャンプ欲しい、と。 「おお、多分それで御座るな。ものすごい怠惰な魂と安い願いに呼ばれた覚えがあるで御座るよ」 「ふざけんなぁぁあアアアアアアアアアアアアアアアアア!」 銀時は激昂した。 「何? 俺って200円ちょっとの週刊誌手に入れるためだけに殺し合いに巻き込まれたの!?  馬鹿か! 結果的に雨の中コンビニ行くよりもクソメンドくさいことになってんじゃねぇかァァァァァァ!  長い時間過ぎてボケちゃったの? 宇宙規模の徘徊かますボケ老人とかシャレにならないんですけどォォ!!」 「まぁまぁ、落ち着くで御座るよマスター。  怒っては体に悪いで御座る。天然パーマが悪化するで御座るよ」 「うるせぇぇぇぇ! 銀さんの天パを病気みたいに扱うんじゃねぇ!  っていうかお前の声やたらと知り合いに似てんだよ!  お前の声で慰められるとムカつくんだよ、何か!」 知り合いのメガネを掛けたストーカー女忍者と声が似ているのだ。 テンションや性格こそ違うものの、声質が同じだとどうにもそいつを連想してしまう。 そして普段そんな厄介な女どもと付き合いがある銀時は確信していた。 ――この女も絶対めんどくせぇぇぇぇぇ! すでにこっちの話をあまり聞いてない感じがする。 出会ってものの数分だが、他人を全力で振り回すタイプの人間であることは確かだ。 その証拠にあれだけ言ったにもかかわらず変わらない笑顔をこちらに向けている。 「ほう、それは奇遇で御座るな! 拙者もマスターと似た声の知り合いがいるで御座るよ」 「へー……何ソイツお前の友人なの?」 「うむ。同じ職場の同僚夫婦の片割れで――端的にいうと、拙者とセックスをした仲に御座る!」 「どんだけ爛れてんのお前の知り合い!?」 何こいつ。見かけによらずズッコンバッコンなの? やや引き気味になる銀時の様子を無視して、ランサーは話を続ける。 「いやぁあれは良い戦いで御座った……最後は拙者のほうが貫く形になったで御座るが」 「しかもそっち側かよ! 銀さんそっちの趣味はないからな! 本当にねーからな!」 「ああ、そうそう。確か全国放送もされたで御座る……生で!」 「そっちの趣味もあるの!? 最近の若い子コエーよ!  っていうかこんなサーヴァントとやっていける自信ねーよ!  ちょっとアーク・セルさん! チェンジ! この子チェンジでお願いしまぁぁぁぁぁぁす!!」 銀時の叫び声がこだまする。 しかしそんな願いにアークセルが応えるはずもない。 かくして銀時の戦いは始まった。 赤マルでもない。NEXTでもない。SQでもない。 週刊少年ジャンプの最新号を手に入れるための、命がけの戦いが――。 ------------------------------------- 【クラス】 ランサー 【真名】 本多・二代@境界線上のホライゾン 【パラメーター】 筋力B 耐久C+ 敏捷A+ 魔力C 幸運B 宝具C 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 ・対魔力:D  一工程(シングルアクション)によるものを無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 【保有スキル】 ・戦闘続行:B  名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 ・直感:B+  戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。  また、視覚・聴覚への妨害を半減させる効果を持つ。  動物じみた直感を発揮する。 ・天然:B  これまでの人生によって培われた独自の思考大系。  入手した情報に対し、独自の解釈を行う。  同ランク以下の精神攻撃を無効化するが、意思疎通がやや困難となる。 ・加速術式『翔翼』:A  自身の持つ加速術式。  肉体の重量、体の疲労などを穢れして扱い、"祓う"ことで、身体速度を加速させる。  最高速に入るまでやや時間はかかるが、自信の疲労すら"祓う"ため、長時間速度を維持できる。  なお『武器類によって起こる風』を奉納することが条件のため、武器を身から離したり動きを止めると効果を失ってしまう。 【宝具】 ■蜻蛉スペア  ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:10 最大捕捉:1人  ランサーの持つ伸縮時祭の槍。  "結べ! 蜻蛉スペア!"の掛け声とともに対象を刃に映すことで、"割打"という概念攻撃が可能。  刃に映すだけで様々なものを"割って、打つ"ことが可能である低コスト宝具。  ……最盛期であればスペアではなく本来の神格武装である"蜻蛉切"が使用可能であっただろうが、  銀時のグダグダな心境が影響したのか蜻蛉スペアを持っての参戦となった。   【weapon】  上記の蜻蛉スペア。 【人物背景】  武蔵アリアダスト教導院副長。  実力者揃いの武蔵勢の中でも戦闘能力だけならばトップクラスに位置するポニーテール侍巨乳娘。  武家の娘として戦闘に偏った教育を受けていたせいか重度の天然であり、思考がおおよそ「戦闘」と「それ以外」に別れている。身も心も育ちがいい脳筋。  それに加え世間知らずなせいで、"セックス"を"戦闘を通しての相互理解"のことだと思いこんでおり、誤解を周囲に撒き散らかしている。残念な美少女。 【サーヴァントとしての願い】  強い敵と戦うこと。 【基本戦術、方針、運用法】  マスター・サーヴァント共に高い戦闘力を持つ。  特にランサーは加速術式による超スピードと燃費の良い宝具による攻撃なを持ち、連戦にも十二分に耐えうる。  だが本能だけで適当に生きているところがあるサーヴァントなので、それをどれだけ制御できるかが勝敗を分けるだろう。 【マスター】  坂田銀時@銀魂 【参加方法】  リサイクル屋で買った木刀がゴフェルの木片をリサイクルしたものだった。 【マスターとしての願い】  今週号のジャンプがただで欲しい。 【weapon】 ■木刀"妖刀・星砕"  真剣を上回る強度を誇る木刀……が通販で購入可能。  柄の所に好きな文字を彫ってくれるサービスがあり、銀時は毎回"洞爺湖"と彫っている。  今回はゴフェルの木片製のリサイクル品だが強度は通常の星砕と同程度。 【能力・技能】  普段はだらしないが、極めて高い戦闘能力を持つ。  主に我流剣術を使うが、苦無術なども使いこなす天性の戦闘センスを持つ。  過去、白夜叉という異名がついたほどの  また全身に大怪我をしても活動可能な生命力と意志の力を持つ。  ――その意思を支える折れることのない信念こそが彼の最大の武器かもしれない。 【人物背景】  かぶき町で何でも屋"万事屋"を営む銀髪の青年。  酒癖、女癖は悪く、糖尿病で医者にかかっている、昼間からパチンコ屋に入り浸る、当然のように家賃滞納の常習犯……等々どこからどう見てもダメ人間そのものなのだが、自分の守りたいものに危機が及んだ際は別である  例え相手が星を股にかける犯罪組織だろうと国だろうと怯むこと無く立ち向かう。  人情に厚く、義を通す――やるときはやる男。  その本質を周囲の人間もわかっているのか、人望は厚い。  過去、宇宙人の侵略戦争である攘夷戦争で"白夜叉"とまで呼ばれた伝説の攘夷志士であり、その戦いぶりから敵味方に恐れられた過去を持つ。死んだ目をした、最後の侍。 【方針】 帰って寝たい。
努力・友情・勝利    *   *   * 「オイオイオイどーなってんのこれ」 そう言いながら男は銀色の頭をボリボリと掻いた。 黒い服の上に白い着流しという独特のファッションセンス。 四方に跳ねた銀色の天然パーマに何とも気だるげな声……と、その男を特徴付けるものは多い。 だがその男を最も特徴付けているのはその眼である。 死んでいる。どうしようもないぐらいに死んだ魚の眼をしている。 そんな目をした侍――坂田銀時は眉間にしわを寄せた。 「確か学校で教師やってる夢を見て、えーと……っていうかここ何処?  何、これも夢の続き?」 夢の中で何かどう見てもキッツいのが制服着てたから、『お前のようなJKがいるかボケェェェェェェ!』とかいって突っ込んだら、次の瞬間ここにいたのだ。 そもそもいつ夢を見るぐらいに眠りこけてしまったのか、おぼろげな記憶を必死に手繰り寄せようとする。 「俺は……そうだ、ジャンプ買いに行こうとして財布と木刀掴んで……」 そう、気づいたらあの夢の中にいたのだ。 「あれ……おかしくね?」 どこにも眠る隙がない。 というか夢にしてはあの学校も、そして今現在の状態もあまりにもリアル過ぎだ。 「ったく勘弁してくれ……今度は一体何に巻き込まれたんだ俺?」 銀時はこれまでにも未来に連れて行かれたり、謎の世界で残月(っぽい人)と会話したこともある。 つまりこういう異常事態には慣れているのだ。 だが普段は何の脈絡もなくいきなり始まったりすることが多いが、今回に限っては一つだけ銀時自身に心当たりがあった。 その視線が向けられるのは、自身の腰に差した一本の木刀である。 「あーチクショーやっぱりこれが原因か?  やっぱりパチンコでスッたからって安物買っちまったのはダメだったか……」 銀時が普段愛用しているのは"妖刀・星砕"という名の木刀だ。 妖刀だがTVショッピングで普通に売っているため、いつもなら電話で注文するのだが……その時、銀時は金欠であった。 それもちょっとシャレにならないレベルで。 それ故いつもの通販ではなく、馴染みのリサイクル屋で"これ"を買ったのだ。 普段使っている木刀と強度も長さも同程度……たったひとつの違いは柄に刻まれた文字が"洞爺湖"ではなく"ごふぇる"という文字であったことだ。 「しかしどーしろってんだー……夢だけど夢じゃなかった! とか言ってる場合じゃねーよこれ」 途方に暮れる銀時。 だがその時、空間がぴしりと割れ、そこから何かが飛び出してきた。 「おあああああ!? 何!? 今度は一体何がおこってんだ!?」 飛び出してきたのは手があった。長い足があった。無駄にデカイ乳があった。 つまるところ、それは人間の女だった。 年の頃は新八ぐらい。 長い髪を後ろ手でまとめた女がデカイ胸を張り、銀時に向き合った。 「うむ! 拙者の名は本多・二代! ランサーのクラスでこの度現界した!   これからよろしくお願いするで御座る、マスター!」    *   *   * 「……んじゃ何。銀さんその聖杯戦争ってのに巻き込まれたの?」 「うむ、どうやらそのようで御座るな!  しかも拙者を呼び出したということは無事予選を通過したということで御座る!  マスターはめでたく予選突破……つまり、今のマスターはおめでたい男で御座るな!」 「嬉しくねーよ! しかもその言い方だと俺がおめでたい奴みてーになってんじゃねーか!」 銀時は頭を抱える。 事情を説明されたところで状況は一向に良くなっていない。 むしろ普通に脱出不可能とか判明した時点でテンションはだだ下がっている。 「あーもー何でジャンプ買いに来たのにこんな月くんだりまで呼び出されなきゃなんねーんだ!  っていうか触れたら願いがあろうがなかろうが誰でも入れ食いとかザル審査にも程があるだろーが!」 「願いがない? 少なくともマスターは違うで御座ろう?」 「……そりゃどういうことだ」 「確かに偶然ここに飛ばされてくる人も多いで御座るが……拙者は確かにマスターの願いを聞いたで御座るよ。  マスターはゴフェルの木片を手にとって何か願いを思い浮かべたのでは御座らんか?」 「は? こちとらジャンプ買いに行くところだったんだぞ。  ありったけの夢をかき集めて宝物探しに行く少年のような心持ちな俺がそんな大それた願いなんざ持つわけ……」 だがその時、銀時の心に引っかかるものがあった。 それは木刀を手にした瞬間のことだった。 ふと目を上げた銀時の瞳に写ったのは曇天の空。 ちょうど薄暗い空からぽつりぽつりと雨が降りはじめていた。 その時不意に財布の中身を思い出した。一円と十円玉の小銭ばかりの財布のことを。 確かに思った。出歩きたくねぇ、と。 確かに思った。金がねぇ、と。 確かに思った――――コンビニまで出歩かずにただでジャンプ欲しい、と。 「おお、多分それで御座るな。ものすごい怠惰な魂と安い願いに呼ばれた覚えがあるで御座るよ」 「ふざけんなぁぁあアアアアアアアアアアアアアアアアア!」 銀時は激昂した。 「何? 俺って200円ちょっとの週刊誌手に入れるためだけに殺し合いに巻き込まれたの!?  馬鹿か! 結果的に雨の中コンビニ行くよりもクソメンドくさいことになってんじゃねぇかァァァァァァ!  長い時間過ぎてボケちゃったの? 宇宙規模の徘徊かますボケ老人とかシャレにならないんですけどォォ!!」 「まぁまぁ、落ち着くで御座るよマスター。  怒っては体に悪いで御座る。天然パーマが悪化するで御座るよ」 「うるせぇぇぇぇ! 銀さんの天パを病気みたいに扱うんじゃねぇ!  っていうかお前の声やたらと知り合いに似てんだよ!  お前の声で慰められるとムカつくんだよ、何か!」 知り合いのメガネを掛けたストーカー女忍者と声が似ているのだ。 テンションや性格こそ違うものの、声質が同じだとどうにもそいつを連想してしまう。 そして普段そんな厄介な女どもと付き合いがある銀時は確信していた。 ――この女も絶対めんどくせぇぇぇぇぇ! すでにこっちの話をあまり聞いてない感じがする。 出会ってものの数分だが、他人を全力で振り回すタイプの人間であることは確かだ。 その証拠にあれだけ言ったにもかかわらず変わらない笑顔をこちらに向けている。 「ほう、それは奇遇で御座るな! 拙者もマスターと似た声の知り合いがいるで御座るよ」 「へー……何ソイツお前の友人なの?」 「うむ。同じ職場の同僚夫婦の片割れで――端的にいうと、拙者とセックスをした仲に御座る!」 「どんだけ爛れてんのお前の知り合い!?」 何こいつ。見かけによらずズッコンバッコンなの? やや引き気味になる銀時の様子を無視して、ランサーは話を続ける。 「いやぁあれは良い戦いで御座った……最後は拙者のほうが貫く形になったで御座るが」 「しかもそっち側かよ! 銀さんそっちの趣味はないからな! 本当にねーからな!」 「ああ、そうそう。確か全国放送もされたで御座る……生で!」 「そっちの趣味もあるの!? 最近の若い子コエーよ!  っていうかこんなサーヴァントとやっていける自信ねーよ!  ちょっとアーク・セルさん! チェンジ! この子チェンジでお願いしまぁぁぁぁぁぁす!!」 銀時の叫び声がこだまする。 しかしそんな願いにアークセルが応えるはずもない。 かくして銀時の戦いは始まった。 赤マルでもない。NEXTでもない。SQでもない。 週刊少年ジャンプの最新号を手に入れるための、命がけの戦いが――。 ------------------------------------- 【クラス】 ランサー 【真名】 本多・二代@境界線上のホライゾン 【パラメーター】 筋力B 耐久C+ 敏捷A+ 魔力C 幸運B 宝具C 【属性】 秩序・善 【クラススキル】 ・対魔力:D  一工程(シングルアクション)によるものを無効化する。魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 【保有スキル】 ・戦闘続行:B  名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 ・直感:B+  戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。  また、視覚・聴覚への妨害を半減させる効果を持つ。  動物じみた直感を発揮する。 ・天然:B  これまでの人生によって培われた独自の思考大系。  入手した情報に対し、独自の解釈を行う。  同ランク以下の精神攻撃を無効化するが、意思疎通がやや困難となる。 ・加速術式『翔翼』:A  自身の持つ加速術式。  肉体の重量、体の疲労などを穢れして扱い、"祓う"ことで、身体速度を加速させる。  最高速に入るまでやや時間はかかるが、自信の疲労すら"祓う"ため、長時間速度を維持できる。  なお『武器類によって起こる風』を奉納することが条件のため、武器を身から離したり動きを止めると効果を失ってしまう。 【宝具】 ■蜻蛉スペア  ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:10 最大捕捉:1人  ランサーの持つ伸縮自在の槍。  "結べ! 蜻蛉スペア!"の掛け声とともに対象を刃に映すことで、"割打"という概念攻撃が可能。  刃に映すだけで様々なものを"割って、打つ"ことが可能である低コスト宝具。  ……最盛期であればスペアではなく本来の神格武装である"蜻蛉切"が使用可能であっただろうが、  銀時のグダグダな心境が影響したのか蜻蛉スペアを持っての参戦となった。   【weapon】  上記の蜻蛉スペア。 【人物背景】  武蔵アリアダスト教導院副長。  実力者揃いの武蔵勢の中でも戦闘能力だけならばトップクラスに位置するポニーテール侍巨乳娘。  武家の娘として戦闘に偏った教育を受けていたせいか重度の天然であり、思考がおおよそ「戦闘」と「それ以外」に別れている。身も心も育ちがいい脳筋。  それに加え世間知らずなせいで、"セックス"を"戦闘を通しての相互理解"のことだと思いこんでおり、誤解を周囲に撒き散らかしている。残念な美少女。 【サーヴァントとしての願い】  強い敵と戦うこと。 【基本戦術、方針、運用法】  マスター・サーヴァント共に高い戦闘力を持つ。  特にランサーは加速術式による超スピードと燃費の良い宝具による攻撃なを持ち、連戦にも十二分に耐えうる。  だが本能だけで適当に生きているところがあるサーヴァントなので、それをどれだけ制御できるかが勝敗を分けるだろう。 【マスター】  坂田銀時@銀魂 【参加方法】  リサイクル屋で買った木刀がゴフェルの木片をリサイクルしたものだった。 【マスターとしての願い】  今週号のジャンプがただで欲しい。 【weapon】 ■木刀"妖刀・星砕"  真剣を上回る強度を誇る木刀……が通販で購入可能。  柄の所に好きな文字を彫ってくれるサービスがあり、銀時は毎回"洞爺湖"と彫っている。  今回はゴフェルの木片製のリサイクル品だが強度は通常の星砕と同程度。 【能力・技能】  普段はだらしないが、極めて高い戦闘能力を持つ。  主に我流剣術を使うが、苦無術なども使いこなす天性の戦闘センスを持つ。  過去、白夜叉という異名がついたほどの  また全身に大怪我をしても活動可能な生命力と意志の力を持つ。  ――その意思を支える折れることのない信念こそが彼の最大の武器かもしれない。 【人物背景】  かぶき町で何でも屋"万事屋"を営む銀髪の青年。  酒癖、女癖は悪く、糖尿病で医者にかかっている、昼間からパチンコ屋に入り浸る、当然のように家賃滞納の常習犯……等々どこからどう見てもダメ人間そのものなのだが、自分の守りたいものに危機が及んだ際は別である  例え相手が星を股にかける犯罪組織だろうと国だろうと怯むこと無く立ち向かう。  人情に厚く、義を通す――やるときはやる男。  その本質を周囲の人間もわかっているのか、人望は厚い。  過去、宇宙人の侵略戦争である攘夷戦争で"白夜叉"とまで呼ばれた伝説の攘夷志士であり、その戦いぶりから敵味方に恐れられた過去を持つ。死んだ目をした、最後の侍。 【方針】 帰って寝たい。

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