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風鳴弦十郎&キャスター」(2014/07/20 (日) 11:35:46) の最新版変更点

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『子供を守るのは大人の役目だ。』 『だから、今度こそ俺はこの拳で…………』 『君たちを守ってみせる』  そう、彼は彼女に言った。 熱い炎を瞳に宿し、彼は誓った。 だから、彼女もきっと最後まで信じるだろう。 この男の熱い誓いを……………… ⚫️ 「って言ってたのに!!マスターのうそつき~!!」 「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」 「キャスター!泣いてないでもっと走るスピードをあげて!!」  とても長い廊下を、1人の少女と一匹の猫が走っていた。その後ろからは黒い筋肉の塊みたいな怪物が追いかけていた。  いきなりだが、少女・月野うさぎは逃げていた。 何からとは言うまでもなく、後ろから追いかけてきれている怪物からである 「なんなのよ!?あれは!?」 「あれは【バーサーカー】のクラスのサーヴァントだわ!!」  うさぎと一緒に逃げていた猫・ルナはうさぎより少し余裕を持ってこの状況を分析し、彼女に伝える。 「え!?あれがバーサーカーなの!?」 「そうみたいね……。キャスターが持っている宝具を使えばなんとかなるんだけど」 「む、無理よ!!あんなのとどうやって戦うのよ!?」 「あのね、あなたもまがりなりにもサーヴァントなのよ!!ちょっとは戦って」  うさぎは一見すれば、ただの女子中学生に見えるが、こう見えても彼女は【聖杯戦争】に参加しているサーヴァントの1人なのである。 実際、このバーサーカーとも戦うことは一応できるのだが………。 「絶対に嫌!こういうのはマスターがやることだもん!!」 「……キャスター、それサーヴァントが言うセリフじゃないわ」  そう言ってルナは呆れた様子でうさぎを睨む。  そう、このうさぎという少女はとことんと戦うことが嫌いなのである。 痛いことや怖いことが苦手で、なおかつ人を傷つけるのを嫌っているため、全く戦闘に向いていないのである。  じゃあ、なんでそんな彼女が【聖杯戦争】に出ているのか聞かれれば、色々と複雑な理由が関わってくるのだが今は説明を省こう。 「とにかくキャスター、まずは変身を…………」 「あ!?」 「え!?」  うさぎとルナがもめながら逃げていると、とうとう行き止まりに当たってしまった。  別の逃げ道を探して振り向くともうすでにバーサーカーはすぐ近くまで迫っていた。 「どうするの、キャスター!!もう迷っている時間はないわよ!!」 「うぅ、でも~」  この期に及んでまだうさぎが悩んでいると、バーサーカーの後ろから1人の男が出てきた。 どうやらバーサーカーのマスターのようだ。 「け、けけけ。やっと捕まえた~。」 「ひっ」 「オレたちはついてんな~。こんな弱そうな奴を見つけることができたんだからな~」 「な、なんでこんなことするのよ!!私があんたに何をしたって言うの!!」  うさぎは涙目になりながら、男に問いかける。  そんな姿を馬鹿にするように男は大声 で笑い出す。 「アハハハハハ!何でって、そんなの決まってるだろ~?【聖杯戦争】に勝って、オレの願いを叶えるんだよ。だから、お前はここで死ねよ!!」 「………………」  狂ったように笑い出す男を見て、うさぎは悲しそうな瞳をして男を見つめる。 「なんだよ、その目は」 「……誰かを犠牲にして、願いを叶えるなんておかしいよ」 「は?」 「私にだって叶えたい夢はあるわよ。でも、人の命を奪ってまで夢を叶えたくないわ!!」  さっきまでの情けないうさぎとは打って変わって、凛とした立ち振る舞いで男の前に立つ。 そんなうさぎの瞳には強い光を宿していた。 まるで、夜を照らす眩しい月の光のようだ。 そんな輝きを見て男は一歩下がる。 「なに、甘いこと言っちゃってんだよ!?そんなのどうだって良いだろ?【聖杯戦争】はそういうゲームなんだよ!」 「げ、ゲームですって!?」」 「バーサーカー!このアマチャン女を殺せぇぇぇ!!」  男の命令により、さっきまで動きを止めていたバーサーカーはその巨大な腕をうさぎ目掛けて振り下ろす。 「!?」 「キャスター危ない!!」  うさぎは目をつぶり、ルナは悲痛な叫び声をあげる。 1人と一匹がもう駄目だと思ったその時……。 「せりゃあ!!」 ドゴォン!  廊下が震えるくらいの大きな気合いの声と轟音とともに壁に穴が開き、大きな人影が入ってくる。  その場にいた全員が呆然としているとあっという間に人影はバーサーカーに近付き、一発バーサーカーの脇腹あたりを殴りつけた。 すると驚くくらい簡単にバーサーカーは横の壁まで吹き飛び、見事に壁に埋まっしまった。 「な、なんだよ、何が起きたんだよ!?」 「すまないな。彼女は俺の連れでな。それ以上、手を出すのは止めてもらおうか」  さっきまでバーサーカーがいた場所には、1人の逞しい男が立っていた。 獅子の鬣を連想させる赤い髪を揺らしながら、男はうさぎに近づき笑みを浮かべる。 「遅くなってすまないな。もう心配する必要はないぞ」 「ま、マスター!」 「な、マスターだと!?」  男はてっきりうさぎの方がマスターだと思っていた。 それもそのはずだ。 普通のマスターだったらサーヴァントを殴りつけ、尚且つ壁にめり込まそうなんてしない。 サーヴァントに完全に倒すことができるのは同じサーヴァントだけだ。 なのに……。 「なのに何でお前はまともにサーヴァントと張り合ってるんだよ!?」 「ふん!男の鍛錬は飯食って、映画見て、寝る!!そいつがあれば、サーヴァントと戦うなんて朝飯前だ」  うさぎのマスター・風鳴弦十郎はまるで中国映画の俳優のようなポーズで戦闘態勢を取り、敵に向かって鋭い視線を投げる。 弦十郎の瞳にはうさぎとは違った輝きが宿っており、それはまるで全てを焼き尽くす太陽のようだった。 「え?そうなの?」 「キャスター、真に受けないで……」 「キャスター君!俺が時間を稼いでいるうちに君は変身を!!」 「させるか!?バーサーカー、まずはその女から殺せぇぇぇ!!」  弦十郎の登場によりますます混乱してしまったバーサーカーのマスターは一番弱そうに見えるうさぎの方を指差し、攻撃命令を出す。 その言葉に反応し、バーサーカーはすぐに壁から抜け出しうさぎに向かって走り出す。 「させん!!」  弦十郎はすぐさまバーサーカーの前に立ちはだかり、バーサーカーの攻撃を受け流す。 そしてカウンターとしてをバーサーカーの鳩尾に掌底を当てる。 決定的なダメージを与えることは出来なかったが、バーサーカーは怯み少しの間は動くことが出来ない状態になった。 「キャスターくん!!」 「キャスター!!」  「わかったわ!」  弦十郎のおかげでバーサーカーに隙ができ、うさぎにも幾分余裕が出来た。 その隙にうさぎは胸のリボンにつけているブローチを握りしめ、そして高らかに叫ぶ。 「ムーンプリズムパワー・メイクアップ!!」  その掛け声と共に、白銀の光がブローチから溢れ出しうさぎを包み込む。 「な、何が起きているだ!?ば、バーサーカー、はやくあいつを、え……?」  あまりにも予想外の展開にバーサーカーのマスターは発狂したようにバーサーカーを呼ぶ。しかし、バーサーカーからは全く反応がない。 おかしいと思い、バーサーカーの方を見ると信じられない光景がそこにあった。 バーサーカーは動きを止め、涙を流していたのだ。 今まで破壊衝動しか見せなかったこのバーサーカーに一体何が起きたのか? バーサーカーのマスターの心には得体の知れない恐怖が溢れていた。 バーサーカーは半分ヤケクソになり、隠し持っていた拳銃を取り出し光の発生源に向けて撃とうしたその時……。 「お待ちなさい!」  どこからともなく、少女の凛とした声が響く。 次第に白銀の光は収まり、バーサーカーのマスターは声がした方を見る。 するとそこには珍妙なセーラー服をきた少女が立っていた。 「!?」  バーサーカーのマスターはあまりにも奇妙な光景に口をあんぐりとさせることしか出来なかった。 「こんなか弱い美少女を筋肉男に襲わせたあげく、殺しにかかるなんて絶対に許せない!」  そう言ってセーラー服の少女はキッとバーサーカーのマスターを睨みつける。 「何なんだよ、お前は!?」 「私は、愛と正義のセーラー服美少女戦士・セーラーム「キャスター!!真名言っちゃダメでしょ!!」 「あ、そうだったわ。それじゃあ改めまして。愛と正義のセーラー服美少女戦士!」  セーラー服の少女は天高く手を掲げ、舞うように腕を回す。 「セーラーキャスター!!月にかわっておしおきよ!」  セーラーキャスターはそう叫び、ビシッとバーサーカーのマスターを指差した。 「何がセーラーキャスターだ!!マスターに守られてばっかのサーヴァントに何ができる!?」 「ふっ、それはどうかな」 「は?」 「人を見かけで判断するなということだ。行け、セーラーキャスター!!」 「うん!!」  弦十郎の激励を受け、セーラーキャスターは手を伸ばす。 するとさっきの変身の時と同じ白銀の光がセーラーキャスターの手の中に集まり、月の形を象ったスティックに変わった。 スティックは眩く輝き、その場にいた全員を照らし始める。 「ムーンヒーリングエスカレーション!」  セーラーキャスターがムーンスティックを振りかざすと、光の粉が溢れてバーサーカーとそのマスターに降り注いだ。 「な、なんだ、これ」  バーサーカーのマスターは光に触れると、先ほどのバーサーカーと同じく涙を流し始める。 彼の心には純粋に夢を追いかけていた頃の記憶が溢れ出した。 まだ、頑張れば夢が叶うと信じていた頃の自分。 ……自分はまだ、あの頃のように頑張れるのだろうか? そんなことを思いながら、彼は手に持っていた拳銃を地面に落とし天を仰ぐ。 そして、 「「リフレーッシュ!!」」  バーサーカーと共にそう叫び、同時に地面に倒れる。 起きる様子はなく、静かに眠りついている。 「終わったか」 「そうみたい……」  弦十郎はふぅと一息つき、セーラーキャスターは戦闘が終わり力が抜けたのか地面に座りこみ変身をとく。 「一時はどうなるかと思ったけど、何とかなったわね」  ルナも安心したようにうさぎに寄りかかり丸くなる。 「にしても本当に危なっかしいわよ、うさぎちゃん」 「え~」 「そんなじゃ、うさぎの目的は果たせないわよ」 「うぅ」  こんなお人好しうさぎが【聖杯戦争】にサーヴァントとして頑張っているのには、ちゃんと理由がある。 それは……。 「うぅ、確かにそうよね。今のままじゃ月で起こっている戦争を止めることなんてできないわよね……」  そう、うさぎは【聖杯戦争】を止めるために戦っているのだ。 彼女は月野うさぎとして生きる前にプリンセスセレニティとして月の王国に住んでいたのだ。 うさぎにとって月は第二の故郷。 そんな場所で戦争が起きているなら止めるしかないだろう。 「安心しろ、うさぎくん!!」  うさぎが自分の不甲斐なさに落ち込んでいるとポンと弦十郎がうさぎの肩に手を置く。 「君一人が無理して頑張る必要はない。適材適所!自分が得意なことをやっていけばいい」 「自分が得意なこと?」 「そうだ、俺は戦うことが得意だ。だから全力を君を守る。それが俺のできることだ」  弦十郎はギュッと拳を握りしめ、目を閉じた。 自分のいた世界では、彼はほとんど無力だった。 どんなに鍛えて人間として強くなっても、ノイズとは戦えなかった。 しかも年端もいかない少女たちを自分のかわりに戦わせなければいけなかった。 それが悔しくて悔しくて仕方なかった。 でも、もう悔しい思いをする必要はない。 今度の敵は自分でも戦うことができる。 もうか弱い少女たちを過酷な戦場に送り出す必要はないのだから……。  そんなことも思う弦十郎を見て、うさぎもまた覚悟を決めた。 「うん、そうよね!私にだってできることはあるわ。それにマスターが、弦十郎さんがいるから私は頑張れる」  うさぎはいつだって1人じゃなかった。 どんな時でも仲間がいたから戦うことができた。 どんなピンチでも諦めることがなかった。 だから……。 「弦十郎さん、絶対にこの戦争を止めましょう」 「あぁ」  そう言って2人は再び歩き始める。 自分たちの目的を叶えるため……。 --そんな2人を少し離れた所からルナが見つめる。 この戦いはそう簡単に終わらせられることじゃない。 きっと何度も挫けそうになるだろう。 どんなに弦十郎が強い力を持っていても、どんなにうさぎが優しい力を持っていても……。 ルナは静かに目を閉じ祈った。 (クイーン、どうかこの2人に幸せな未来をお与えください)  再び、目を開け2人の後を追いかける。 この先、どんな結末が待っているのかを知るため……。 【クラス】キャスター 【真名】月野うさぎ/セーラームーン 【パラメーター】 筋力/E 耐久/D 敏捷/B 魔力/B+ 幸運/A 宝具/EX 【属性】 秩序・善  【クラススキル】 道具作成:C 【保有スキル】 ランクアップ:B 銀水晶の力を使い、自分自身の能力や使う技のランクを上げる力。 無印セーラームーン→Rセーラームーン→Sセーラームーン→スーパーセーラームーンの順に変わっていく。 友達づくりの天才:B どんな人間とも先入観を持たず、誰とでも心を許す寛容な心を持っている。 そのため周りにはそこそこ好印象を与えやすくなる。 【宝具】 『幻の銀水晶(シルバームーン・クリスタル)』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:- うさぎが前世に住んでいた月の王国に秘宝として存在していた聖石。 強い再生能力と浄化能力を持っている。ある程度のケガならすぐに治癒することが出来る。 人を蘇らせることも可能だが、その時は令呪全てを対価にしなくてはならない。 また邪悪な魂や感情をその輝きで浄化することも可能である。 この銀水晶は本来うさぎが使っていたものとは違い、うさぎの記憶から再現されているものなので星一つ破壊する力や不老不死の力は宿っていない。 『星の守護者(セーラーソルジャーズ)』 ランク:B 種類:対人宝具 レンジ:- 最大補足:- 月のプリンセスであるセーラームーンを守るたもの戦士たち。彼女たちを召喚し、彼女たちと共に戦うことによりセーラームーンは最大限の力を発揮することができる。この宝具を発動している時のみ、スキル「ランクアップ」によりスーパーセーラームーンに変身することが出来る。 『浄化の月光(ムーンヒーリングエスカレーション)』 ランク:B 種類:対人宝具 レンジ:1~10 最大補足:10人 浄化に特化した銀水晶を使い、サーヴァントの持つ「狂化」や「精神汚染」などを打ち消すことができる。 【weapon】 ・変身ブローチ/セーラームーンに変身するためのアイテム。スキル「ランクアップ」で、様々な形に変わっていく。 ・変装ペン/名前の通り変装することができるアイテム。しかし、大抵の変装はコスプレみたいなので、相手を騙すことは難しいかも。 ・ムーンスティック/宝具『幻の銀水晶』の力を使い、敵を浄化するアイテム。変身ブローチ同様、スキルによってパワーアップして形を変えることがある。 ・ルナ/うさぎのパートナーの猫。今回はキャスターとして魔力を使い、使い魔として召喚している。うさぎの記憶から作られているものの、性格は昔のままである。 【人物背景】 「美少女戦士セーラームーン」の主人公。どこにでもいる普通の女子中学生。だったのだが、ある日謎の猫・ルナに出会ったことでセーラームーンとして戦うことになる。 性格は明るく天真爛漫。ドジで泣き虫でお調子者。しかし、心根は優しく、先入観を持たず誰とでも仲良くなろうとする寛容な心を持っている。 前世は月の王国シルバーミレニアムの王女。そのため今回の戦いの舞台である月には特別な思い入れがある。 ちなみに性格や行動はアニメ版のうさぎを基準としている。 【サーヴァントとしての願い】月で行われている聖杯戦争を止めること 【基本戦術、方針、運用法】 トドメ専門。 基本的には戦うことは不可能に近いので、宝具を使って仲間を召喚して戦うか、弦十郎に助けてもらうことしかできない。 そのかわり宝具が強力なので、宝具を使いどんどん浄化していく。 【マスター】風鳴弦十郎 【参加方法】聖遺物として発見された木片に触れたことにより、『ムーンセル』に召喚された。 【マスターとしての願い】聖杯の破壊、月野うさぎの解放 【weapon】自らの肉体とその拳 【能力・技能】 特別な能力はないが、身体能力が異常に高い。 正体不明の武術を使ってサーヴァントと戦っていく。 【人物背景】 特異災害対策機動部二課の司令官を努めている漢(オトコ)。元公安警察官で、人間のレベルを遥かに超えた身体能力と卓越した中国武術を保有している。 理論や理屈よりも直感を重視する性格で、自分のかわりに戦う少女をたちをいつも気遣う包容力を持っている。 趣味が映画鑑賞のため、普段の行動や修行などを映画に真似て行うことがある。 【方針】 とにかくうさぎを戦わせないため、自らから進んでサーヴァントと戦っていく。 うさぎを守りつつ、無駄な殺生は控えながら行動していく。 どうやって【聖杯】を壊すかは考えていないが、とにかく今は前に進むことだけを考えている。

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