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「太陽は昇る?」(2014/07/15 (火) 16:25:45) の最新版変更点
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*太陽は昇る?◆ysja5Nyqn6
『――――拝啓、愛しのご主人様。
私(わたくし)、キャスターことタマモは、ムーンセル裏側の初期化の中、どうにかこうにかご主人様の元へと返ろうと悪戦苦闘していたら、なんかめんどくさいことに巻き込まれちゃったみたいです。
具体的に言えば、また聖杯戦争に呼ばれちゃったみたいです。それも様々な世界から参加者を集めて行われる、ある種の異種格闘技のようなごった煮具合なやつの。
なんか、どこぞの暑苦しい破壊僧を思い出しちゃいそうです。
まあそれはどうでもいいとして、巻き込まれた以上はご主人様のサーヴァント……いや、妻として勝ち残り、必ずやご主人様の御許に帰還して見せる所存でございます。
あ、ちなみに、その聖杯戦争における私の配役は、まあ当然サーヴァントなんですが、今回のマスターとなる方が……そのぉ…………』
と、手元の紙にそこまで書き認めたキャスターは、口元を引き攣らせながら筆を置き、足元に寝転がる白い狼を睨み付けた。
「ぐぬぬぬぬ………っ! なんで私のマスターがこんな犬っころなんですか!
これはあれか? 獣は獣同士でくっついていればいいんだよと言う意味の嫌がらせですか?
よーしその喧嘩買ったぁ! たとえムーンセルだろうが何だろうが、その八次元防壁ごと蹴り飛ばしてやったろうじゃないの!
神話礼装が使えなかろうがそんなこと知ったこっちゃねぇ。五つの王朝を滅ぼした大妖狐の実力、思い知らせてあげましょうじゃないですか……!」
動物がマスターという事実に、キャスターは怒気を放ちながら声を荒げる。
しかし、マスターである白狼は頭上から放たれるその怒声を聞きながらも、「くわぁ」っと欠伸を一つするだけだった。
そんな己がマスターの様子に、キャスターも怒気の勢いを失い、呆れたようにため息を吐いた。
「はぁ……………………。
まったく、この犬っころは。仮にも聖杯戦争だっつうのにこの呑気さ。ちゃんと分かってるんですかねぇ、今の自分の状況が」
呆れ口調でそう口にしながらも、キャスターは改めて足元の白狼を見やる。
予選の様子を知っている訳ではないが、この白狼があっさりと予選を通過したというのはわかっている。
……いや、おそらくは、そもそもムーンセルによる記憶の消去・改竄を受けていないのだろう。
その事から、この白狼が並々ならぬ能力の持ち主であることはわかる。
だがキャスターと契約してからというもの、この白狼はずっとこんな調子だった。
その様子からは、白狼が聖杯戦争の事などまるで意に介していないことが明らかに見て取れた。
己が認めた主の元へと急ぎ帰還したいキャスターとしては、現マスターがそんなことでは非常に困ってしまうのだ。
「いや、私だってちゃんとわかってるんですよ? “私”のマスターとしての適性ならこのワン公は最高級だってことは。
魔力は十分以上に供給されてますし、能力値も若干上昇してますし、なによりサーヴァントになった際に外したスキルまで復活しちゃってますし……。
ていうかぶっちゃけ、ご本尊がマスターとかこれどうよ。ねぇ、天照大御神サマ?」
ジト目で白狼を――その全身の赤い隈取と背に浮かぶ神器を見て取りながら、キャスターはからかう様にその名を口にする。
天照大御神。
それは神霊の分御霊である玉藻の前の大本であり、そしてそれが、この白狼の正体である。
キャスターに自身の名を呼ばれたアマテラスは、ピクリと耳を反応させた後、のそりと起き上ってキャスターを見やる。
そしてコクンと小さく首を傾げると、今度は期待に満ちた眼差しでキャスターを見つめだした。
それは明らかに何かを期待している眼差しだった。
だがしかし、キャスターとて召喚されて間もない。白狼が期待しているようなものなど一切持ち合わせていなかった。
「いや、そんな目で見つめられても、何にも出てきませんよ」
キャスターがそう告げると、アマテラスはしょんぼりと落ち込んだ様子を見せた。
その姿からは、とてもこの白狼が神様だとは思えない。そうキャスターは呆れ、再びため息を吐く。
「まぁなんにせよ、私のマスターとなった以上は何が何でも勝ち残っていただきますからね。いいですね、アマテラス様?
……っておいこら、そこのアマ公。なに再び昼寝体勢に入りやがってんですか! いい加減にせんと、しまいにゃ呪うぞ!」
いつの間にか再び寝転がったアマテラスに、キャスターはこめかみに筋を浮かべて脅しをかけるが、アマテラスはどこ吹く風で再度の欠伸を上げるだけだった。
そんなアマテラスの態度に更なる怒りが湧き上がるが、どうにかそれを抑え込む。
それに乗ろうとは言ったものの、相手は御本尊。その霊格は自分より遥かに格上だ。きっとたいして効かないだろう
「ああーんご主人様ぁ、もういっそのこと御主人から会いに来てくださーい!」
自分のマスターはとぼけた顔の能天気な犬。
湧き上がる今後への不安から、キャスターはそんな泣き言を叫ぶのだった。
【クラス】キャスター
【真名】玉藻の前
【出展】Fate/EXTRA CCC
【パラメーター】
筋力:E 耐久:E 敏捷:A 魔力:A+ 幸運:C 宝具:A
【属性】
中立・悪
【クラススキル】
陣地作成:C
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
だが性格的に向いていないらしく、工房を作る事さえ難しい。
道具作成:C
魔術的な道具を作成する技能。
しかしこちらも向いていないようで、簡単な護符(アミュレット)が精々。
【保有スキル】
呪術:EX
ダキニ天法。
地位や財産を得る法(男性用)、権力者の寵愛を得る法(女性用)といった、権力を得る秘術や死期を悟る法がある。
しかし過去さんざん懲りたのか、あまり使いたがらない。
なお、キャスターの扱う呪術はすべて彼女自身の身体を使って行われる物理現象である。
通常の魔術が“そこにあるものを組み替える”プログラムなのに対し、呪術は”自身の肉体を素材として組み替える”プログラムなのだ。
変化:A
借体成形とも。
玉藻の前と同一視される中国の千年狐狸精の使用した法。
殷周革命(『封神演義』)期の妲己に憑依・変身した術だが、 過去のトラウマからか、あまり使いたがらない。
神性:E-(EX)
太陽神の分御霊。つまりはほとんど神様。
アマテラスと契約したことにより取り戻した(取り戻してしまった)スキル。
ランクが上昇するごとに、キャスターの霊格の現れである尻尾が増えていく。
だがサーヴァントとしての制約に加え、キャスター自身が神としての自分を嫌っているため、E-、つまり一尾にまで退化している。
しかしその気になれば取り戻すことは可能であり、充分な魔力供給があればA+++の九尾へと至ることもできる。
ただしそれはサーヴァントとしての制約から外れかねない状態であり、ペナルティの対象になりえてしまう。
さらにEXランクである『金色白面』は完全に神霊の域となってしまうため、通常は令呪全てを以てしても至ることは出来ない。
なお、このスキルはマスターであるアマテラスにも影響を与えており、ランクに応じて使用する武器が変化する。
【宝具】
『水天日光天照八野静石』
ランク:C(EX) 種別:対軍宝具 レンジ:3~45 最大補足:150人
玉藻の前が身につける鏡。
呪詛によって常世の理を遮断した結界で、この結界の中ではあらゆる呪力行使コストがゼロになる。
神性スキルを取り戻したため、ゲーム本編時よりワンランク上昇している。当然、神性が上昇すればこの宝具のランクも上昇する。
【weapon】
宝具である『玉藻静石』と呼ばれる鏡。
神宝中の神宝であるが、キャスターはこれを武器として振り回している。
つまりそれだけ頑丈という訳である。
【人物背景】
ピンとはった狐耳とモフモフな尻尾が特徴のサーヴァント。
平安時代末期、鳥羽上皇に仕えた絶世の美女であり、白面九尾の狐が化けた姿とも言われている。
幼名は藻女(みずくめ)。
十八歳で宮中に仕え、のちに鳥羽上皇に仕える女官となり、玉藻の前(たまものまえ)と名乗った。
その美貌と博識から次第に鳥羽上皇に寵愛されたという。
諸説様々だが、その後、鳥羽上皇は病に伏し、その原因を調べた陰陽師によって狐の正体を暴かれ、宮中から追い払われた。
宮中から去った後は那須野で悪名を重ね、上皇からの命によって八万もの討伐軍を派遣されるもこれを撃退。
二度目の戦いにおいて人間に敗北するも、その骸は毒を放つ石になったと言われている。
•『ダキニ天』
元来、“玉藻の前”は巷間に九尾の狐といわれるが、厳密には野干(ジャッカル)であり、本来は「アマテラス(垂迹)=(本地)大日如来(法身)=(報身)ダキニ天」として崇拝された稲荷明神……宇迦之御霊神(うかのみたまのかみ)であると考えられる。
ちなみに源平盛衰記には、平清盛がこのダキニ天の力を用いた修法によって権力を握った伝承もある。
EXTRAにおける玉藻の前はアマテラスから分かれた御霊であり、その正体は九尾の狐ではなく神の表情の一つとして扱われている。
また、彼女を英霊としてカテゴライズするのは大きな間違い。
玉藻の前の“良妻になりたい”という願いを実現させる為に英霊になったため、本来のスペックを発揮できずにいる。
悪霊、荒御魂として再現された場合、彼女は百の英雄すら返り討ちにする大化生へと変貌を遂げるだろう。
日本三大化生の一人の名は伊達ではない。
【サーヴァントとしての願い】
何気にCCCの真ルート後から参戦。
ご主人様(岸波白野)の元へと帰るのが目標(あとはついでに桜さんを………)。
【基本戦術、運用法】
近接戦闘はまず厳禁。打たれ弱さは折り紙付き。
なので呪術によるごり押しが基本戦術となる。
ただし、男性サーヴァント相手に限れば一夫多妻去勢拳が有効か。
あるいはアマテラスに騎乗して戦うのも有効な戦術となるかもしれない。
【方針】
何としてでも生き延びる。ただし、ご主人様に恥じない方法に限る。
そのために、どうにかしてアマ公を奮い立たせたい。
あと、極力尻尾は増やしたくない。
【マスター】アマテラス
【出展】大神
【参加方法】
詳細不明。『ゴフェルの木片』による召喚であることは確か。
【マスターとしての願い】
不明。ぶっちゃけ何を考えているのかわからない。もしかしたら何も考えていないかもしれない。
神のお考えを理解することなど、人知には遠く及ばないのです。
【weapon】
『三種の神器』
鏡、勾玉、剣からなる三つの武器。
キャスターとの契約の影響により、彼女の神性に応じて使える神器が増えていく。
・鏡
振り回しによる打撃攻撃や、鏡を使い敵の攻撃を受け止めて使用する。
また防御成功の際には、そのまま敵を咥えて上昇し地面に叩き付けるカウンター技『天(アマ)落とし(百舌落しとも)』が使える。
・勾玉
連ねて鞭のように振り回したり、弾丸のように高速発射できる。
・剣
攻撃スピードは他の神器と比べるとやや劣るが、溜め攻撃が使用可能で圧倒的な威力を誇る。
通常通り振り回したり、剣を背負っての突進や剣に乗っての滑空攻撃も可能。
『火避けの石簡』
炎の地形や攻撃などを無効化する。
『水捌けの石簡』
水の上を歩けるようになる。
『早墨ヒョウタン』
墨ヒョウタンの回復速度が早くなる。
※ランクごとに使用可能となる三種の神器
Eランク以上
鏡:真経津鏡(まふつのかがみ)
・攻撃力とスピードが中程度のバランスが取れた神器。サクヤ姫から授かった、アマテラスの代表的武器
勾玉:足玉(たるたま)
・スピードに特化した神器。神通力が宿っている。攻撃力は低いが圧倒的なスピードと手数で攻撃を加える。
剣:都牟刈大刀(つむがりのたち)
・攻撃力に特化した神器。ヤマタノオロチが飲み込んでいた宝剣「月呼」が変化したもので、その尾より現れる。
Dランク以上
鏡:神獣鏡(しんじゅうきょう)
・かつてある遺跡に祭られていた神聖な鏡。神獣の印が刻まれている。
「画点」の筆しらべを使用することが可能で、筆で点を描くとその点が弾丸となって敵を貫く。
勾玉:生玉(いくたま)
・足玉よりも高性能な勾玉。生命の輝きが奉ぜられている。勾玉発射が連射ではなく散弾式になっている。
剣:七支刀(ななつさやのたち)
・都で売られていた七叉に分かれた剣。「画点」の筆業を使うことが可能。
Cランク以上
鏡:沖津鏡(おきつかがみ)
・ある商人が扱っていた巨大な鏡。輪廻転生の理が刻まれていて、悪しき者に等しく裁きを与えると言われる。
勾玉:道返玉(ちがえしのたま)
・美しい緑色をした勾玉。清廉なる光を宿し、浄化の力を持って敵を誅する。勾玉の最大連射数が二倍になっている強力な勾玉である。
剣:草薙剣(くさなぎのつるぎ)
・魔を滅ぼす力を備えた新緑の刃を持つ聖剣。キュウビの九支刀が変化したもの。
Bランク以上
鏡:辺津鏡(へつかがみ)
・ある商人が目玉商品として扱っていた最強クラスの鏡。知識・力・信仰の三位一体を表す。攻守を極め、悪しき者を蹂躙する。
勾玉:死返玉(まかるがえしのたま)
・生玉を強化したような性能の武器。道を違えた悪しき魂を黄泉へと送り、死を司る。裏装備で広範囲に攻撃できる。
剣:八握剣(やつかのつるぎ)
・八手の戦神の振るった神剣。「画点」の筆業を使うことが可能で、その攻撃力は最強クラスである。
Aランク以上
鏡:八咫鏡(やたのかがみ)
・神々しき日輪を纏いし聖鏡。煌々と燃え盛る炎を宿す。炎の属性を宿し「紅蓮」の火種にもなる。白野威(全盛期)は常に身につけていた。
勾玉:八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)
・とある店に売っている最強の勾玉。勾玉の連射攻撃はまるでレーザーのような威力。荒れ狂う氷雪の力が宿っており、「吹雪」の元になる。
剣:天叢雲剱(あめのむらくものつるぎ)
・全盛期のヤマタノオロチの尾から出た最強の剣。空に閃く雷光を纏いし聖剣。刀身に雷の力を秘めているため「迅雷」の元ともなる。
【能力・技能】
『筆しらべ』
アマテラスが持つ十三の力。自然を操り、生き物を癒すことも妖怪を滅することも出来る、いわば神通力。
時間の流れを止め、一つ上の次元(神の視点)から、筆で模様を描くことによってさまざまな現象を発現させる。
墨ヒョウタンの特殊な墨を消費することで発動する。また炭の残量は時間経過で回復する。
この墨はアマテラスの神通力とイコールであるため、使い切ってしまうと一時的にただの犬になってしまう。
その効果は全部で十三+αもあるため、詳しくはwikiや攻略サイトをどうぞ。
なお制限により、『光明』と『月光』の筆しらべの効果は、一時的なもの(実際の時間帯は変わらない)となっている。
【人物背景】
ゲーム『大神』の主人公である白狼。
ヤマタノオロチを倒し世界を再生するため、人々の願いをかなえ失われた筆しらべの力を集める旅に出る。
神器を背負い身体に紅い隈取をしているが、これは神としての姿で、霊力の強い者、信仰心の強い者にはその姿は見えるが、普通の人間には何の変哲もない白狼にしか見えない。
人々の信仰心が薄れたために現在の力は昔に比べはるかに劣っているが、それでもアマテラスが歩いた場所には一時的ではあるが花が咲く。
三種の神器を使用した戦闘能力は並の妖怪や人間の比ではなく、特に白野威と呼ばれた全盛期の頃は凄まじい力を誇る。
元となった天照大神は女神であり、また物語中で「慈母」「美しい女性」と称されている。一方で、女性の胸に見惚れるなど雄のような仕草もする。
食い意地が張っているなど言われるが、実際は体力が尽きた時に使われる異袋に取りこんでいるだけで、本当に食している訳ではない。
桜餅が好物。
【方針】
不明。やっぱり何考えているかわからない。とりあえず桜餅を食べたいらしい。
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