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セレスティア・ルーデンベルク&アーチャー」(2014/07/10 (木) 17:39:37) の最新版変更点

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「それでは皆さん、また来世でお会いしましょう」 そう言って西洋かぶれの賭け事師は、処刑台にかけられました。 演目は彼女が愛した西洋貴族式。     Versailles style Witch Hunt Stake ~   ベルサイユ産火あぶり魔女仕立て   ~ 火あぶりにかけられた魔女は、それでも満足気に死への階段を登ります。 足から焼かれる痛みと巻き上がる煙を吸いこんでの一酸化炭素中毒が彼女を苛みますが、それでも湧き上がる高揚感にはかないません。 だって、憧れのマリー・アントワネットのように死ねるのですから。 本当はマリー・アントワネットの処刑はギロチンですが、そんなことは関係ありません。 死なせることには慣れていましたし、夢を叶えられないのは死ぬよりもごめん。 だからこの結末にも後悔はありません。 ひとつやり残したことがあるとすれば、やはり夢を叶えられなかったことでしょうか。 ですがこの死に方を選べるのならば、幾らか満足で、それを報酬として諦めることを選択しました。 そもそも彼女は賭け事師。そのプライドにかけて、既に決まったゲームの結末に我が侭を言うようなことはありません。 故に彼女は、悲劇的な死を前にしたヒロインの気分で死に臨みます。 自分に酔った魔女にとって、死は自分の物語を完成させるピリオドでしかないのです。 そこに消防車が真正面から突っ込んできて、あっさりと耽美で悲劇的な処刑は終わりました。 残ったのはセットの残骸と、散った炎だけ。 それを片付ける白黒に彩られたクマが漏らした独り言を聞いた者は、誰もいませんでした。 「……あれ? 死体がないな。  ま、消防車がぶつかったんだしミンチよりひどいことになっててもおかしくはないんだけどさ。  ……ま、いいや! どうせこの世にはもういないだろうしね!」 ┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━ ┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━ 「そして夢を奪われた、ってわけか」 「まったく、悪趣味な話もあったものですわ」 モダンな照明が照らす部屋の中。 中央にぽつんと置かれたポーカーテーブルに、二人の男女が腰掛けていた。 少女は黒を基調とした白いフリルのあしらわれたドレスを纏っている。 それだけでも人目を惹く風貌だが、巨大なツインドリルがその印象を上回るインパクトを見せていた。 男は長い銀髪を肩の下まで伸ばし、海賊のようなコートを着込んでいる。 それだけならば一種の道楽者で済んだかもしれないが、しかし彼の顔に付いた幾つもの傷がその印象を霧散させている。 一見しただけでは、両者の共通点はその洒脱な雰囲気だけに見える。 けれどこの二人は、そんなものよりももっと確たる共通点でこの場所――都市にひっそりと設えられた、地下カジノ場にいるのだった。 空っぽのカジノの中にはディーラーもいなければ、係員もいない。当然、他の客もいなかった。 全ての者が、彼女と彼の餌食になったからだ。 それは『この世界』の常識である魂食いではなく――全ての人間を、この二人が賭けで打ち負かしたという意味だった。 客から係員、そしてカジノの所有者にまで勝利し、一敗もせずにカジノの権利書を奪い取る。 そのような真似を彼女と彼が成し遂げたのは、ひとえに二人の『職業』が理由だった。 少女の名はセレスティア・ルーデンベルク――“超高校級のギャンブラー”。 そして、男の名は―― 「アーチャーのサーヴァント……セッツァー・ギャッビアーニ。“世界最速の男”さ」 「あら。あのギャンブルの手腕、わたくしと同じギャンブラーと思っていましたが」 「わかってないな。俺は世界最速の男で、最高のギャンブラーなのさ」 気取った――悪意的な言い方をすれば、“酔った”物言いをするアーチャー。 それに対しても、セレスはその瀟洒な態度を崩さない。 「聖杯戦争……ですか。命を賭けたゲームには何度も参加しましたが、これはまた違った趣がありますわね」 「驚いたぜ。召喚されたと思ったら、マスターが目の前でお楽しみなさってるんだからな。  中々に趣味の合うマスターみたいで嬉しい話だ」 そう。セレスが予選を突破する鍵となったのは『ギャンブル』だった。 月海原学園に通う内に耳にした、『地下賭博場』の噂。 自分でもわからない内にそれに引き寄せられた彼女は、件の賭博場でその才能と記憶を思い出した。 聖杯戦争。 文字通りの命を賭けたゲームだが、その本質は彼女が今まで参加した賭けよりも、彼女にとっての最後の記憶――「コロシアイ学園生活」の方が近い。 違うのは一人を殺してその犯行を隠蔽する、言わば推理ゲームのような内容ではなく、最後の一人になるまで生き残る――サバイバルゲームであること。 (どうしたものですかね……) セレスは、迷う。 別に人を殺すことに躊躇いが存在する訳ではない。 叶えたい願いがない訳ではない。 しかし、どうしても頭に引っかかるものが残っている。 それがしこりになって、どうにも積極的にやろうという気になれない。 「あんたに夢はあるかい、マスター」 悩むセレスに、アーチャーが問いかけた。 はっと顔を上げたセレスは、しかしきっぱりと言い放つ。 そうだ。それだけは――違わない。 「ありますわ。私の全てを使って叶えたい夢が」 「そうか」 セッツァーは一旦、何かを思い出すように天井を見つめる。 そして一言、呟くように吐き出した。 「今考えていることの逆が正解だ。でもそれは大きなミステイク」 「……は?」 何を言っているんだ、このサーヴァントは? 呆然とするセレスが見つめる間にも、セッツァーは語る。 「俺の知り合いの口癖さ。……俺にも夢がある。  かつてのライバルから受け継いだ夢がな。  その為なら、手段を選ぶ気はない」 それだけは。 その言葉だけは、軽薄な口調だったセッツァーの言葉に、真剣な色が宿った。 その真剣さに射抜かれたセレスは、身動ぎもできずにセッツァーを見つめる。 ――そして、口を吊り上げて笑った。 「そうですわね。  決まった敗北を前に悪足掻きをする趣味はありませんが、目の前にぶら下がったチャンスを見逃すのは主義ではありませんでした」 「ですから……敗者復活戦といきましょう」 「俺は敗者ってわけじゃないんだがな。  ま、美人と一緒にギャンブルができるなら大歓迎だ」 ――かくして、賽は再び振られる。 今度こそ、その夢を叶えるために。 ------------------ 【クラス】 アーチャー 【真名】 セッツァー・ギャッビアーニ 【出典】 ファイナルファンタジーVI 【パラメーター】 筋力D 耐久C 敏捷C 魔力D 幸運A+ 宝具C 【属性】 中立・善 【クラススキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。 【保有スキル】 黄金律:C 人生において金銭がどれほどついて回るかの宿命。 金銭には困らぬ人生を約束されているが、本人は金銭に執着がなく湯水のように使う。 ぜになげ:B 金銭を消費し攻撃に使い、使った金銭の分だけのダメージを敵に与えるスキル。 このスキルによって発生したダメージは、回避・無効化することができない。 心眼(偽):B 直感・第六感による危険回避。虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。 ギャンブラーとしての天性のカン。 直感:D(A) 戦闘時、つねに自身にとって最適な展開を「感じ取る」能力。 ギャンブルに関連する事柄ではランクが上昇する。 魔術:- 本来ならば装備した魔石によって魔術を行使できるが、アーチャーのクラスとして現界した為このスキルを失っている。 【宝具】 『運命は廻る(スロット)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大補足:不定 スロットを召喚し、揃った出目によって異なる事象を起こす。 どのような事象が起こっても魔力消費が変動することはない。 魔力消費は他のサーヴァントに比べ少ないが、目押しを狙っても運次第で出目がズレる為運の要素も強い。 【ミシディアうさぎ】(下記以外) ミシディアうさぎを召喚する。 ミシディアうさぎは味方全体を小回復し、毒・暗闇・睡眠の治療を行って消える。 【セブンフラッシュ】(ダイヤ×3) 七色の光が地面から発生し、敵全員に無属性の魔法によるダメージを与える。 【チョコボラッシュ】(チョコボ×3) チョコボの群れの突進で敵全員にダメージを与える。ただし、空中の敵には効果がない。 また、この攻撃は防御力を無視する。 【ダイビング・ボム】(飛空艇×3) 飛空艇で敵の頭上から爆撃を行い、敵全員に無属性ダメージを与える。 【ランダム召喚】(BAR×3) ランダムに幻獣を召喚し、一度だけ技を使わせる。 召喚される幻獣は指定できず、味方に被害を及ぼす幻獣が呼ばれる可能性がある。 【メガフレア】(ドラゴン×3) バハムートを召喚し、メガフレアを使わせる。 対魔力及び反射系のスキルを無効化する。 【ジョーカーデス】(7・7・BAR→味方全体にかかる、7×3→敵全体にかかる) かかった対象を即死させる。 ――が、サーヴァントとして呼ばれたことにより弱体化しており、この技を発動することはできない。 揃った時に令呪を二画使いでもしなければ、揃ったとしても発動することはないだろう。 『空切り裂くは盟友の遺志(ファルコン)』 ランク:C 種別:対軍宝具 レンジ:- 最大補足:- セッツァーの友人ダリルが所有していた世界最速の飛空艇。 セッツァー所有の飛空艇ブラックジャックと速さを競っていたが、敗れることはなかった。 「世界最速の飛空挺」に名に恥じず、スピードを確保する為に無駄な装備や内装を取り払っている。 真名を開放することで、これを召喚できる。 が、前述したようにスピードの邪魔になるモノは全て排除されており、攻撃用の武装も持たない。 召喚位置を考えれば圧殺できる可能性はある。 『神はサイコロを振らない(イカサマのダイス)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大補足:1人 セッツァー最強の武装。 ターゲットに向かって3つのダイスを投げつけ、出た目に関係して上昇するダメージを与える。 このダメージは必中かつ同ランクまでの防御系の宝具・スキルを無視する。 出目によっては非常に高いダメージを弾き出すが、運次第で魔力を無駄遣いしただけにも終わりかねない宝具。 【weapon】 「カード」 セッツァーにとっての基本武器。 これを投げることで戦う。 「一撃のダーツ」 針に毒の塗られた、針の長いダーツ。 当てた相手を一定確率で即死させる効果を持つ。 が、英霊であり一種のアンデッドであるサーヴァントには通用しない。 「ラストリゾート」 『最後の切り札』の名が冠された最強のカード。 魔力を消費することでクリティカルヒットを起こす効果を持つ。 【人物背景】 FF6におけるパーティキャラの一人。 帝国にもリターナーにも属すことなく、「賭け」と「大空」を生きがいとする自由な男。 傷だらけのギャンブラーで、空飛ぶカジノ・飛空艇ブラックジャックのオーナー。 何よりも「賭け事」と「女性」が好きであり、オペラ歌手のマリアに惚れてオペラ座に彼女の誘拐予告状を送りつけたところから、 帝国本土への移動手段を探すロックやセリス達と出会うこととなる。 ベクタ潜入時は脱出に備えて飛空艇に残っていたが、ロック達の脱出を迎えた所からパーティに正式加入。 魔大陸脱出の際、ブラックジャックからティナを落っことしてしまい、自分も墜落。 さらに衝撃でブラックジャックが大破、愛機を失ってしまう。 世界崩壊後は気力を失い、コーリンゲンの酒場で酒に溺れ、失意の日々を過ごしていた所を、 フィガロ城を浮上させたセリス達に見つけられる。 世界を救うと言うセリス達の叱咤と説得にまたしても感服、 夢を追い求めて空に散った友ダリルが遺したもうひとつの翼である、世界最速の飛空艇ファルコンを蘇らせ、 世界を取り戻す夢を追いかけることを決意し、友の眠るダリルの墓へセリス達を案内する。 無事、墓に眠るファルコンを復活させ、再び空へと飛びたつことに成功し、各地に散らばった仲間を探す。 「ギャンブラー」であるが「金銭そのもの」には関心が無い。 セッツァーが求めているのは「命を賭ける価値のある夢やロマン」であり、 ギャンブルに身を投じたり、飛空艇を乗り回すのも、 そのスリルや爽快感が彼にとってのロマンだからのようである。 【サーヴァントとしての願い】 世界最速の男として、飛空挺ファルコンを全ての平行世界で最速の船にする。 【基本戦術、方針、運用法】 マスターと組んでの優勝狙い。 基本的に戦闘向きのサーヴァントではないため、三騎士のような強力なサーヴァントと一騎打ちすることは避けたい。 偵察に徹し、他の主従が弱まったところを強襲する動きを狙う。 マスターを狙うのに向いた武装が多い為、奇襲でマスターを殺害し一撃離脱もアリか。 魔力消費が少ない(宝具についても)サーヴァントであるため、マスターであるセレスが魔術師ではなくてもある程度は戦闘できる。 ただし、宝具も通常武装も運に依り過ぎるきらいがある。 ……ギャンブラーであるセッツァーもセレスも、非常に強運だが。 ファルコン号はほぼ戦闘の役には立たない。 移動するにも目立ちすぎる為、戦場からの緊急離脱が主になるだろう。 【マスター】 セレスティア・ルーデンベルク 【出典】 ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 【参加方法】 オシオキのセットにゴフェルの木片が使われていた可能性が考えられる。 【マスターとしての願い】 ヨーロッパの古城を買い取り、吸血鬼の扮装をさせた美形をはべらせて暮らしたい。 本物の吸血鬼がいる場合連れ帰りたいし、セッツァーも実は連れ帰りたい。 【weapon】 無し。 【能力・技能】 “超高校級のギャンブラー” 高校生でありながらギャンブルの業界で名を馳せる超高校級のギャンブラー。 ウソとポーカーフェイスの天才。 その類稀なる才能のため、麻雀やポーカーなどの対人式の賭博勝負では生まれながらにして負けることはないのだと語る。 彼女との対戦で全財産を失い、人生が破綻した人間も数多く存在するという。 本人曰く、剛運の老人や銀髪の青年、ぽっちゃり系のメイドさん、正直者と詐欺師のコンビ等とも勝負を交わし軽くひねったらしいが真偽は不明。 【人物背景】 希望ヶ峰学園に入学した生徒の一人。 能力で言及した通り、超高校級のギャンブラーとして入学した。 名前を含めて全ての経歴が自称。外国人のような名前であるが生粋の日本人で、本名は「ヤスヒロタエコ」。 両サイドの巻き毛はウィッグであり、場面によっては(ゴスロリ服を着ていない際は?)本来の髪型であるおかっぱの姿になっていることもある。 かつて「キングオブライアー」と呼ばれる相手の資産を奪い合う大会に参加したなど、どこかで聞いたような過去を多く持つ。 ウソかどうかは彼女の言動からは判別できない。 十神と同様に学級裁判にはゲーム感覚で参加しているため、校内でどんな事件が起きようともほとんど動じない。ただし、十神と違って幾らかは協力的。 会話の際は、常に人を食った態度と言動で自分のペースに持ち込もうとする。普段は常に微笑を浮かべ丁寧な言葉遣いをしているが、怒ると豹変し人差し指を立てて口汚く相手を罵倒する。 学園からの脱出を望む他の人物たちと異なり、学園生活に満足を見出し順応しようと発言している。 ――が、これは自分の本来の望みを他人から隠す為のブラフであり、本当は一番学園から出たいと願っていた。 フランス貴族とドイツ人音楽家を両親に持つと自称するが、出身は栃木県宇都宮市であり、本人曰く「下品で臭い」餃子が大好物。 【方針】 優勝狙い。 アーチャーの性能的に、積極的に仕掛けるつもりはない。

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