それ殺れ、ユエスパンマン(本編)

#1
それ殺れ!ユエスパンマン!
20XX年、ユエスレオネはスキ・カラムディアに侵略されてしまう。
ネートニアーは殺され、死体がそこら中に転がっていた。
荒廃したユエスレオネの中央都市フェーユにはスキ・カラムディアに対抗する最後のレジスタンス達が終結していた。

その中に、小さく立っているレジスタンス極秘研究機関『パン工場』、そこを舞台にユエスレオネを取り戻す戦いが始まる…。

ドオオオオオオオオン
そのパン工場である爆破が起きた。
そこではアレス・イヴェーンが黒こげになって倒れていた。まわりには顏がパンの奴が立っていた。
「イミルおじさん!」
顏がパンの奴が叫んだ。
「ああ、くそ・・・博士が『それやれ!』とか言うからついノッてしまってやっちゃったじゃないか・・・」
ユエスパンマンは今にも笑いそうな顔を抑えつつ嘘泣きをしていた。
「今すぐにでもなんとか葬儀をしなければ・・・」

するとアレス・イヴェーンが起き上がった。
「ピスティル!」
するとそれに反応した顏がパンの奴はが突然驚き間違えてアレス・イヴェーンの頭をけってしまった。

――

「まったく、死ぬところであった。」
「よく生きていたね、イミルおじさん。心配していたんだよ??w」
顏がパンの奴、ユエスパンマンはドヤ顔をした。
「それにしてもまたウェールフープの操作に失敗してしまったな、ユエスパンマンよ」
そういうとイミルおじさんの顔にだんだん生気が戻ってきた。
「ああ、そうだね。どうしても自分の目の前を爆破しようとしてもイミルおじさんを爆破してしまうんだ。」
「やはり、あのケートニアーのようにウェールフープを制御させるのは難しいか。」
イミルおじさんが唸る。そこでユエスパンマンが閃いた。
「思ったんだけれど、なぜ工場で練習をする必要があるの?」
「と、仰ると?」
「ここを離れてもっと広いところでやればいいのではと言うことだよ」
「なん・・・だと?」
二人はそこから2kmほど離れたところへウェールフープ装置で移動するために再びウェールフープを発動させようと試みるもまた失敗してしまい今度は工場の入り口を半壊にしてしまった。

「おい、お前らこれ以上工場のやつを破壊していたらデュイン行きだぞ。」
奥からラネーメ人が現れた。彼はラネーメ・カファマラファという。彼は血相を変えてイミルおじさんに近づいた。
「あ?じゃあてめえはどうすればユエスパンマンがより強い人間兵器になるのか知っているのか?」
「チッ、だから特別警察の奴らは嫌いなんだよ。」
「何を言っているのかさっぱりわからんな」
「よろしい、ならば戦争だ」
その瞬間ものすごい爆風が起こる。ユエスパンマンがしーんとする。
「久々にこの私のラネーメ民族拳を披露するときが来た」
カファマラファは手に気をこめ、深呼吸をする。
「フン、貴様の技なんてすべて見世物程度の動きだろう」
するとラネーメが地面をけった。
「では見せてやろう」

「なん・・・だと?」
カファマラファはなんと謎の竹の棒によって動きを止められてしまった。
「トイター教徒たるもの、メシェーラを剣のように使える技術がなくてどうする」
「・・・!ならくらえ!」
カファマラファは両手から光線を放った。イミルおじさんはそれを軽くかわす。
「お前のどこにラネーメ民族の跡が残っているんだ。どれもウェールフープを用いた技にしか見えないが。」
「・・・」
「ユエスレオネは侵略された。」
ユエスパンマンが事実を言う。
「そう、そしてこの地に単一民族という、民族は居ない。」
イミルおじさんがカファマラファに近づき言う。
「私たちは何のために戦っているんだ。 もう一回、考え直せ。」
そういって、ユエスパンマンをつれて歩き出した。

――

数分ほど歩くと本当に何もない土地がある。そこはかつてスキカラムディアの落としたウェールフープ爆弾が爆発した跡である。
「よし、ユエスパンマン。ここでより強力なウェールフープを放つ練習をしよう」

#2
首がもげたの?シャル!
イミルおじさんとユエスパンマンは、ウェールフープの練習をしていた。
ユエスパンマンがWPを放つ。

「成功か?」
しかし、それがイミルおじさんに向け目標を変える。
「糞が。」
イミルおじさんが避けてもWP火球はホーミングし続ける。
「ユエスパンマン、これに火球をぶつけて止めろ。」
ユエスパンマンはWPをさらに放つ。
それがイミルおじさんの回避方向から接近、イミルおじさんは高度差を使って回避した。
しかし、火球同士が衝突したエネルギーでイミルおじさんが吹き飛ばされる。
「まだまだ、制御力は上がってないな。」
「はい。」
そう、ユエスパンマンが答えた瞬間警報が町に鳴り響く。
『総員戦闘配置』

イミルおじさんがユエスパンマンに振り向く。
こいつは、まだ実験段階だが…まぁ、いい。

#2
首がもげたの?シャル!
ユエスパンマンは、戦場に立っていた。
敵兵士が迫ってくるのを確認し計算を始める。
「モーニ放射初め。」
そういった瞬間、ユエスパンマンから煙が上がり始めた。
そして、敵兵士たちの方向に手を向けた。

"Veles dueso."

ユエスパンマンの手から、放射状に黄色い光の輪が出来る。
そこの中心に青い光を帯びた光球が出来る。

「おい、お前ら! 逃げr

そう、敵兵士が言いかけた瞬間、前に居る兵士たちは「「「止まった」」」
次の瞬間、意識をなくした兵士たちは無理な方向へ四肢を急に曲げ、吐血して倒れた。

「ウェールフープ線の制御はうまくなったな。」
イミルおじさんが近づく。
「はい、これだけはうまくできるんです。」
そういいながら戦場を二人が去っていった。

「ウェールフープ線は制御できるがウェールフープで実際に爆破を起こすということができないみたいだな」

イミルおじさんはかなり焦っていた。やはりスキ・カラムディアに対抗するにはウェールフープしかない。しかし、それができないのであれば・・・ユエスパンマンの大幅改造をして無理矢理習得させるという手もある。しかし、それにはコストがなー・・・
「ラネーメ!ラネーメ!」
「あ、こいつがラネーメを連呼している・・・なんか案があるみたいだ」
「まあトイター教信者のハゲおじさんよ、この子をみたまえ」
「え?」
その子はもはや小娘に近い。そのあとカファマラファが紹介をした。
「この子はシャルと言う。その昔、連邦には特別警察と言う機関があったがそれとは別に、国内の秩序を守る軍隊があった。シャルと言うのはそこにいたみんなのアイドルだよ。惜しくも彼女は古理派に殺され、今はこの世にいないが。このシャルはその子を母体したものだ」
「うわ、こいつ変態だキモッ」
「あ?女性は芸術だ。むかしのエロい偉い芸術家も言っていただろうが」
「だからと言って今この世ではそんな新古典主義みたいな発想は・・・うわあぶなっ!いきなりウェールフープ波を飛ばす奴があるか!」
「ふん、芸術が分からない貴様には一度ラネーメの罰を受けたほうがいいな。ラネーメ!ラネーメ!」
「へ、光るメシェーラでこてんぱんにしてやる」
するとどこからか女性の声が聞こえた。
「ちょっとやめてよ二人とも」
シャルだった。
「おお!やっと周りの状況を見て話せるようになったか」

#3
いっしょに殺ってみようよ
「こいつは、戦闘に参加できるのか?」
イミルおじさんがラネーメさんに言う。
「そりゃ、そうだ、この娘はな…CKLMなのさ。」
空気が変わる。

「どういうことだ、カファマラファ」
イミルおじさんの目が鋭くなる。
「ユエスパンマンだけではあまり戦果を上げられない、なら、シャルちゃんを導入するのが道理だろ。」
「ふざけるな、そいつも奴も同じようだ。」
「どういうことだ、イミルおじさん、かわいい女の子なのに。」
「本当にただのかわいい女の子と思ったか。」

カファマラファが目をすぼめる。
「そいつも、欠陥物だ。貴様がここに来る前に実験段階で作られた。
戦場で誤作動を起こし敵味方関係なく破壊しつくした。」
「…」
「それでも、まだ可能性が!」
ユエスパンマンが反迫する。
「何回も動作確認はした。
しかし、いずれの動作実験でも途中で敵味方判別ができなくなっている。」
「それは、僕が改善しようとしていることだ!
いずれ、僕が改善できればこの娘も!」

「…勝手にしろ。」
静寂が現れた。
イミルおじさんはパン工場の奥の方にいってしまった。

「あの、ユエスパンマン」
「ハイィ!?」
突然のシャルの問いかけにユエスパンマンが驚く
「一緒に殺ってみようよ!」
「ゑ」

――実験広場
「あの、カファマラファとかイミルおじさんとかいないんだけれど大丈夫なのか?」
するとシャルは
「大丈夫だ、問題ない」
と、はっきり言った。
「私たちCKLMは何でもできる。ウェールフープの制御もできるし、人間と同じように感情の制御もできるわ」
「え、あ、はい」
「それでは、改めてウェールフープの練習を始めましょう」
シャルが構える
「え、どうやってするの?」
ドォォォォォォォォン
「うわっあぶなっ」
「今から私とあなたで勝負よ」
「なん・・・だと」
「さあ、やられてばかりいないでかかってきなさい!」
シャルは容赦なくウェールフープレーザーを放ってくる。ユエスパンマンはなんとかそれを転がりながら避ける。
「く、僕にはこんないたいけな少女を攻撃できるような度胸はない・・・」
「私に勝てたらパン工場で作られた巨大アンパンをあげるわよ」
「なん・・・だと」
「ふふふ、さあ、がんばttファッ!?」
「シャル!そのパンが欲しい!やられてくれ!」
「え、ちょ、ま」

ずどーん

「くっ」
「よしシャル!パン頂戴!」
戦闘にわずか数秒でかったユエスパンマンが勝ち鬨をあげる。
「そ、そんなもの初めからないわよ」
「あ?」
(こ、こいつさっきまで女を傷つけるのためらっていたくせに・・・)
「もらえないのならぴすてぃるだな」
「は!?」

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最終更新:2014年09月30日 20:49