Fate/Another Servant HeavensFeel 2 前座編第25

Fate/Another Servant 
         HeavensFeel 2 第二十五話ミニ劇場

~仮面バーサーカーW~


現在時刻。日曜午前九時前。

英霊たち「おおーっ! す、凄い……凄いぞー! オオオオー! よしそこだとどめだー!」(TV鑑賞中)
主人たち「おおいもうAS始まる………………ってなにやってるんだおまえたち……?」
英霊たち「───ん?」
綾香  「…………なにやってるのよセイバー、それにランサーまで…」
アインツ「マスターを待たせて良いご身分ね貴方たち。脱落組はもう出番無いと思って軽く見られているのかしら?」
ローラン「────ウゲ、ダブルマスターズが……」
忠勝  「あ~いや~そのでござるな………そう! 拙者は今独学ながらも現代についてを学んでおったのだ!
     まぁセイバーたちは遊んでおったようでござるが」
ローラン「なっ!? じ、自分だけ汚いぞランサー……! この裏切り者ーー!! お前だって見てたじゃないか!」
忠勝  「ええい離すでござるよセイバー! 拙者は"はーときゃっちぷりきゅあ"なんて知らぬよ! なぁアーチャー!?」
アン  「うむ、ワシも知らん! あんな可愛らしい女子たちが敵の心臓をぶっこ抜いて昇天させるような活劇は見とらん!」
ベーオ 「おい小娘ども冤罪だぜ? 遊んでたのはそこのアホ騎士だけだ。俺らは揃ってヒーローの勉強してただけだぜ?」
ローラン「ぐぬぬぬ……お、お、お、お前ら全員表出ろー!!」
ローゼン「まあ決闘はどうでもいいですが、ボクとしては赤い子を推したいところですかね。話が合いそうなので薔薇の花的に」
ベーオ 「しかし青いのも捨てがたい……むむむぅ。私に娘がいたらあんな感じになるのだろうか……?」
アン  「いやおまえさんの娘は父親似で多分こうマッチョでベルセルクに出てくるガッツ系統の女────あべしっヒデブッ!!!?」
ベーオ 「なるほどアーチャー青い子のように愛嬌ある娘が出来ると申すのだな。ありがとう私もそう思うぞ」
ヘイドレ「オメーの娘的には赤か黄色の方がまだお前の血族ぽいと思うが? 青いのは駄目だ、前に前に出過ぎで謙虚さが足んねぇ」
ベーオ 「むむむ、確かに黄色か……今のところ一番強いからな」
ラメセス「馬鹿が貴様ら。悩むまでもなく黄色が最高に決まっているだろう!
     俺様と同じく太陽なプリキュアだぞ、そりゃ最強に決まっておるわー! ふわーはははははははは!!」
ローラン「いややっぱお淑やかな赤だろ! でも確かにぶっちぎりで強いもんな黄色。序盤は青い子が才能高そうな感じだったけどさ。
     赤と青い子が持ってる心臓ぶっこ抜く短剣?とは違うタンバリンなんて一番無害そうな武器持ってるのに……」
忠勝  「見かけに騙されてはならんぞセイバー! 黄色が一番えげつないではないか! メロンパンバリアまで張るし!
     それになんだあのタンバリンから発射される必殺花ミサイルの豪雨は……!? 拙者ですら避け切れそうにないぞ……」
ベーオ 「確かにあれは私でも防御しきれない……」
ローラン「アッハッハッハ! オレも避ける自信ねぇや! あれだけの数の攻撃が追尾した上に包囲してくるとかマジ無理」
アン  「一発でも喰らっちまうと結局全弾命中してほわほわ~って言いながら昇天してしまうからのぅ」
ローゼン「しかし赤青のツインで心臓ぶっこ抜こうとするのもどうかと思いますよ? あの必殺技って格好良すぎません?」

遠坂  「な、なんの話をしてるんだお前たちは……?」
アインツ「なにを喋っているのか理解が及ばないわ」
雨生  「あっれ~遠坂知らないの? 遅れてるね~時代錯誤も甚だしいよ君? TVくらい見たらどうなんだい。
     日曜の朝って言ったらクァメンライドゥーダボゥ(仮面ライダーW)に心臓掌握(ハートキャッチ)ぷりきゅあと夢パティに転送戦隊誤聖者ァだろう」
ヘイドレ「へぇ虎之介てめーも見やがったのか? 夢色パティシエールまで見るとは合格じゃねーか」
雨生  「ああ勿論だよバーサーカー! 夢パティは今日なんかチョコレートのドレス着て踊ってたよ!
     信じらんねーよね洋菓子トーナメントで参加者たちチョコのドレス作らせる審査員も、だけどそれを着る参加者もさ!
     くくくっくく! うん流石少女漫画アニメって感じ面白かったよ」
間桐  「糞爺が買ってくれねえからテレビなんて家にはないぞ……俺も見たいのに……」
綾香  「で、あんたたちアニメ見てて遅刻したと?」
ローラン「え…? い、いや……そう! 現代の英雄の実力を知っておこうかと思ってさ! なっみんな!」
ラメセス「うむ、現代の英雄も中々に凄まじかった。あと可愛い。黄色のヘソ見てる間にきっとほわほわ~ってされる」
ベーオ 「プリキュアは強敵ぜよ」
遠坂  「何を言ってるんだファイター?」
ベーオ 「え……い、いや別になんでもない。すまん独り言だ……」
ラメセス「はっはっは! 慣れんことをやって見事に外しおったなファイター! 可哀想だから俺様のブロマイドをやろう」
ベーオ 「………!?(こ、これはまさかコブラージャの爆発するブロマイドのつもりか!? ライダー……やはりデキル!?)」
綾香  「何が英雄よアニメじゃないの!」
忠勝  「な!? 暴言でござるぞ! 二次元も三次元も我らからしてみれば大して違いなぞありはせぬぞ綾香殿!」
ローラン「そーだそーだ! オレなんか半分以上は二次元的な創作だぞ! オレの名前はオルランドゥじゃねーローランだいっ」
綾香  「お黙り! とにかく駄目なものは駄目よ! マジ英霊がアニメの英雄なんてで勉強する必要はない!」
ローゼン「なるほど。では綾香さんはアニメでは駄目だと言う訳ですね? では現代の三次元のヒーローならばいいと?」
綾香  「え……? ま、まあ三次元なら一応存在してるんだから……いいのかしら?」
牧師  「なぜ私を見る? だがまあ君の言葉を訳せばアニメヒーローは言語道断だが三次元ヒーローは良しということになるが?」

ローゼン「聞きましたね諸君!」
ローラン「ああ! 綾香から許可も出たし録画した仮面ライダーWの方をもう一度見ることにしよう!」
アン  「ゴセイジャーの方はええのか? あっちも一応三次元ヒーローじゃぞ?」
ラメセス「いや奴等はならん。五世者ーはヒーローにしては個々が弱すぎる。参考にならぬわ」
ベーオ 「私としても研究するならマスクドライダーの方がいいとは思う。戦隊ヒーローも好きではあるのだが戦力的に……」
忠勝  「戦隊ヒーローは基本五対一で戦ってるのにいつも押されているでござるからなぁ。巨大ロボ持ちの哀しき事情か」
ローラン「その点ライダーは基本一騎打ちで勝つもんな! まあオレ今期のライダーWしかしらねえけど……」
ヘイドレ「大体変形マシンがねえんじゃ五世と戦いにならねえだろ。そこのアーチャー位じゃねーかまともに相手できそうなのは」
アン  「え? え? なんじゃもしかしてワシ日曜七時半から地上波デビューか!? それとも新番組の主役か?」
ローゼン「チッチッチッ。皆さん甘いですね、戦隊ヒーローには巨大ロボはいませんよアレは幻術です!」
英霊一同「「な、ナンダッテー!!?」」
ローラン「え、うそだろ!? だって街ちっちゃいじゃん!」
アン  「そうじゃそうじゃゴセイジャー! ぶわーっはっはっはっはー!!」
ヘイドレ「今ののなにが面白いんだテメー?」
アン  「なにぃ? 今の駄洒落の面白さがわからんとはまだまだ若いよなぁ小童めっ」
ベーオ 「……いや貴公も十分若い外見しているではないか。中身はおっさんだが」
ローゼン「静粛に皆さん! いいですか? もしあれが実際に巨大ロボが街で暴れているのなら街がもっと廃墟になってる筈でしょう?」
英霊一同「「オオーッ! た、確かに! 終わった後どこも壊れてない不思議! さすがはキャスターだぞ! 頭良いな!」」
ローゼン「大体壊れた街の修繕費を考えれば溜まったものではないですよ。税金の無駄です。そのお金で貧しき者にパン買って下さい」
ラメセス「まあとにかく本日は現代のヒーロー仮面ライダーWの研究で異議は無いな」
ローラン「おう、さあ見よう今見ようすぐ見よう!」
遠坂  「…………………」
綾香  「え? え? ねえこれ収集つくの?」
牧師  「さあ?」

ヘイドレ「ところでよこのフィリップって優男……まるで俺みてーじゃねーか……」
雨生  「すっ、すげぇ! 超凄ぇよバーサーカー! 能力どころか顔までそっくりじゃん! くーる過ぎるってバーサーカー!」
ベーオ 「いや顔の方は全然違うだろう。似ても似つかないぞ君ら。顔のタイプが人類と類人猿くらいは違うぞ」
ローゼン「まあ確かにFateASで見せた貴方の無謬の叡智スキルのアプローチ方法だけは良く似てますね。顔はともかく」
忠勝  「能力だけ、でござるな」
ローラン「バーサーカーおまえまさか星の図書館をパクッたな!? 汚いぞ略奪者ーブーブー!」
ヘイドレ「濡れ衣だボケ! 連載開始は俺らの方がライダーWよりも早かったじゃねーか! 大体俺の叡智の元ネタはグーグルだぞ!」
ローゼン「あ、元ネタグーグル先生だったんですか……」
ヘイドレ「正しく言えばインターネット検索が元ネタ───いやここんとこはオフレコだ」
ラメセス「とにかくだ。バーサーカーの奴がフィリップならばこのショウタロウとかいう若造が俺様になるわけか。
     なるほど確かに顔も俺様にそっくりのハンサムではないか!」
アン  「一体どの口が似てると抜かすか貴様…」
ローラン「そうだそうだー! 似ても似つかないじゃないか! 貴様にはハードボイルドっぽさがない! むしろショウタロはオレだ!」
ベーオ 「いやいや一体君のどの辺りがハードボイルドだと言うのだセイバー……?」
ローラン「ふふん、聞いて驚くなよファイター! オレは実はゆで卵は得意中の得意料理なのだー!」
ベーオ 「へー。ああところで私はライダーアクセルの方でいいぞ。以後一切私に質問をするな」
忠勝  「欧米のメリケンどもは引っ込んでろでござる! ここは日本人たる拙者こそが翔太郎殿に相応しい!
     っていうかファイター、アクセルは敏捷性的にむしろ拙者でござろう?!」
ベーオ 「私に質問をするな!」
アン  「ぬおぅ…!? こ、こやついつになくやる気満々じゃぞ! 敢えて一番人気を避け手堅くアクセルを選ぶとは侮れん……!」
ラメセス「サムライこそ引っ込んでいろ。ハードボイルドサムライなんぞ居てたまるか! 俺様だったら俺様だ!
     なにせライダーのサーヴァントなのだぞ!? エジプト王家のファラオマスクでも被れば完璧に仮面ライダーだ!」
忠勝  「なぁにが仮面ライダーじゃ! このお面ライダーめ! 大体貴様は弱きを助けるようなヒーローではないではないか!」
ベーオ 「うむ、どうやらヒーローの性質的に考えればやはり私が左翔太郎に相応しいようだ」
ローラン「ファイターさっきアクセルって言ってなかったか?」
ベーオ 「私に質問するなー!」
ヘイドレ「こ、コノヤローあわよくば二役こなす気だぞ!?」
ラメセス「この太陽王を差し置いて二役なぞまかり通ると思うなよ闘王ー! 俺様が主役だって言ったら主役だー!」
ローゼン「ライダーはコブラージャがお似合いですよね。さっきブロマイド持ってましたし。なんなら爆発するようにしますよ?」
ラメセス「コブラージャは作品が違うではないか。しかもアニメは見ちゃ駄目とあの小娘が言ってたぞ」

ヘイドレ「つーかテメーら忘れてるようだが今回の仮面ライダーは二人で一人の仮面ライダーなんだから俺と共通してる部分がいるだろ」
ローゼン「なるほど。どうやらボクの出番の来たようですね。この中ではバーサーカーに続いて知力がありますし。
     それに名前もヒダリチャン・ショーゼンタロイツと実にそっくりな気がしてきませんか」
忠勝  「いやいやいやもう名前の原型がないではないか! 第一それだけ文字数あるのにリとロしか字が被らないとは」
ベーオ 「バーサーカーとの共通点か……武器が剣は流石に安易過ぎるか、北欧戦士ってこと……むむぅいまいちだな」
ローラン「はいはいはいはーい! オレオレオレ! オレバーサーカークラスの適性あるぜ!」
ラメセス「はんっ、バーサーカーに該当するからなんだというのだ」
ヘイドレ「───!!? それだ! よし決まりだな、今日から俺らは二人で一人の狂戦士、仮面バーサーカーWだ!」
ベーオ 「か、仮面バーサーカーW!?」
ローラン「おいバーサーカー! 絵師が投稿してくれた絵にBセイバーバージョンでマスクがついてたぜ! これで仮面も名乗れる!」
ヘイドレ「おーおー完璧じゃねーか!」
ラメセス「なぁ・・・! ら、ライダークラスの俺様を差し置いて……貴様らよくも!」
ベーオ 「ではライダーはリボルキャリーをやればいいではないか。その戦車は大きいし実に目立つと思うが?」
ライダー「………………………………ハッ!? ば、馬鹿を抜かすな! リボキャリなぞ脇役ですらない車ではないか!」
牧師  「いまちょっといいと思わなかったかライダー?」
ラメセス「思っておらん! おのれぇ、怒りのあまりバーサーカークラスに該当しそうな勢いだぞ俺様は!」
ローゼン「ところでどういう風にして二人が一人になるんです? いくら霊体だからって合体は無理でしょう」
ヘイドレ「そうだな、おい相棒なんか良い案はねえか?」
雨生  「そーりー思いつかないよバーサーカー」
ヘイドレ「いやオメーにゃ聞いてねえよ虎之介。そっちの騎士に聞いてんだ」
雨生  「ふ、フラれた!?」
ローラン「ファイターの外套ちょっと貸してくれよ」
ベーオ 「外套? 私のこれのことか? まあ別に構わないが」
ローラン「オーッ思った通りデカイな。おいバーサーカーこれで二人羽織でもすれば多分外からは見えないぞ!」
アン  「二人羽織か・・・あんま格好よくないのぅ」
ローゼン「どうやら肩車で二人が一人になる気らしいですね」
ヘイドレ「よしじゃあそれ採用で。どっちが上だ?」
ローラン「ケースバイケースじゃないか? どっちの体をベースに変身するのかで違ってくるし」
ヘイドレ「チッ、じゃあ基本俺が下かよ。んじゃ次は変身の仕方だな。ガイアメモリなんてねえし市販品はオリジナリティがねえ」
ラメセス「今時の仮面ライダーは変身ベルトが凝っておるな。俺様も欲しいボタンを連打しまくってジョジョジョジョーカってしたい」
ローラン「なんか差すギミックは欲しいよな」
ヘイドレ「ん? ああ剣があるじゃねーか。こいつを鞘に差し直して変身ってことにすんぞ」
ローラン「や、やるなバーサーカー! 真剣差して変身なんてオリジナリティに溢れてる!」

ベーオ 「それじゃ早速変身してみてはどうだろう」
ローゼン「ではボクがガイアメモリのボイスをしますかね」
ローラン「おう。バーサーカー、オレが素早くファイターマントで画面を隠すからその間に肩車してくれ」
ヘイドレ「任せときな。本編でも出せねえ超速を披露してやるぜ」
ヘイドレ「───変身!!」(ティルフィングをジャキーン!)
ローゼン「デビルゥゥゥゥゥゥ!」
ローラン「───変身!!」(デュランダルをジャキーン!)
ローゼン「エンゼルゥゥゥゥゥ!」
ベーオ 「そのメモリのボイスはどうなんだ………?」
忠勝  「普段のキャスターからは考えられぬ野太い声が……?!」
アン  「おおー。がーははははは! 本当に外套でカメラからバーサーカーを隠してる間に肩車しおったわい!」
バサカW「「■■■■■■■■■ーーーーーーーーーーー!!!」」
ラメセス「とりあえず変身は成功しているようだな、さあ決め台詞を言うのだ!」
バサカW「「■■■■■■ーーーーーー?」」」
ローゼン「あ、あれ?」
バサカW「「■■■■■■■■ーーーーーーーーーーーーーーーー!」」」
忠勝  「ああー!? ど、どこへゆくのだ二人とも!?」
ローゼン「ふ、二人とも理性がないから何がなんだかわからずにどこかへ走っていきましたね………」
ラメセス「しかもあやつら手当たり次第に暴れだしたぞ?」
アン  「…………理性ないんじゃそら暴れるわいバーサーカーのサーヴァントなんじゃし」
ベーオ 「こ、これは……まったくストーリーにならないな……」
ローゼン「構造的欠陥が見付かってしまいましたね………」
綾香  「もういいからあんたたちさっさと準備しなさいよ! 皆待ってるって言ってんでしょ!! そこの馬鹿二人も戻って来い!」
ローラン「うおおおおお全っ然っ駄目だったー!!」
ヘイドレ「チィィ、本気で酷い目に遭ったぜ。余計なのが一匹いるせいでティルフィングのコントロールも効ききゃしねえ。
     ────ここは最果てのアートスタジオ。
     誰にも見られず、誰にも知られず、誰にも評価されない芸術家の巣に踏み込んだ来客たち。
     そんな雨生虎之介の芸術品が少女たちを戦慄させる───。
     FateAS第二十五話、10日目『神の剣たち』その参。本編でこの借りを返すぞこの腐れ騎士がー!」

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最終更新:2014年11月25日 22:58